『スカーレット』第13週(第75話)あらすじ・ネタバレ感想!「ほな、またな」常治の最期に涙が止まらない

朝ドラ『スカーレット』第13週(第75話)あらすじ・ネタバレ感想!

出典:『スカーレット』公式Twitter

人の死とは、どうしてこうも涙なしには見られないのでしょう。

食べることもできない常治(北村一輝)にしてやれることを探し、大野家では松茸ご飯を作るため、夜中に松茸狩りに出かけます。

川原家でこれを炊き込み、喜美子(戸田恵梨香)が皿いっぱいに盛り付けます。

そして、川原家みんなで描いた絵皿を震える手で触れながら眺める常治は、やっと陶芸の良さを理解したと思える言葉を発するのでした。

静かに寝たいと言いながらも、喜美子だけを部屋に残し、常治はその頭を撫でながら…。

レビューを書きながらも思い出して号泣してしまう回でした。

『スカーレット』前回第13週74話のあらすじと振り返り

病気のことを知りながらも、温泉から帰って来た常治(北村一輝)とマツ(富田靖子)を笑顔で迎える喜美子(戸田恵梨香)。

マツも常治の命があとわずかなことを知っており、できることがあるとすれば「泣かないこと」だと喜美子と百合子(福田麻由子)に言います。

また、喜美子と八郎(松下洸平)が言い争いをすれば、常治は一言「くだらん」といってその場を去ります。

秋になると病状はさらに悪化。

何もできないことを悔やむ喜美子でしたが、八郎が作った大きな絵皿に家族みんなで絵を描き、元気を出してもらおうと考えて動き出すのでした。

その完成した絵皿は愛情にあふれた素晴らしいもの。

果たして常治はなんと言ってくれるのでしょうか。

朝ドラ『スカーレット』第13週(第74話)あらすじ・ネタバレ感想!死を受け入れた常治に喜美子ができることとは…

【ネタバレ】『スカーレット』第13週(第75話)あらすじと感想

やり残したことをするために。大野家は夜中に松茸狩りへ!

常治(北村一輝)がもう長く生きられないと知り、忠信(マギー)は1人家でお酒を飲みます。

お酒に弱いことを知っている信作(林遣都)は心配しますが、酔った父が語り出したのは戦場で常治と話したことでした。

生きて帰ってきて、信楽に来てくれたときにはうまい松茸ご飯をご馳走すると、忠信は常治に話したのです。

しかし、その約束を果たすことができないと、忠信は1人悔し涙を流します。

「ほな、行こか。松茸、取に行こうや。男やったら約束果たせ!おじさんやったらそう言うわ」

「山を駆けずり回って松茸を取ってきたる」と言って、忠信を連れて山へ!

そして、陽子(財前直見)には釜いっぱいの米をといでおいてくれと言って飛び出すのでした。

KAMUI

きっと信作も常治に何かしてあげられないかと考えていたのでしょう。そのヒントが自身の父から出て来たのならいてもたってもいられません。勢いはいいのですが「寝間着のままやった!」とボケも発揮。それでも堂々としています。

また、忠信は忠信で面白いのです。美味しいマツタケご飯食べさせる…って、忠信はキノコ類嫌いだと言います。もう戦場から帰れないと思って言ったのか…諦めていたからこそ、その時の常治は救いだったのでしょうね。

愛情いっぱいのお皿はお金に換算できないと知る

常治の容体を見に来た医者が帰ったのも束の間。

大野家の3人が顔を泥だらけにして川原家にやってきました。

信作たちから松茸と米をもらった喜美子(戸田恵梨香)は、それでおいしそうな松茸ご飯を炊きあげると、みんなで絵付けをした皿にめいっぱい盛り付け、常治の前に差し出しました。

「これ、みんなで絵付けした皿やで」

自分のために作った皿を見て、常治は元気になってくれると思ったのですが…。

「皿、見えん」

そう、皿の底に絵が描かれているので、松茸ご飯で見えないのです。

すると、喜美子たちは急いでご飯を平らげ!改めて常治に皿の絵を見せました。

百合子(福田麻由子)やマツ(松下洸平)のメッセージが入っている上、八郎(松下洸平)が描いた小さな富士や鶴。

真ん中には武志(又野暁仁)が大きく常治の似顔絵を書きました。

そして、皿の淵はプロである喜美子が仕上げたので、とても素敵な出来栄えです。

「これ、なんぼや?」

作ったお皿からみんなの想いがダイレクトに伝わって来たのでしょう。

陶芸って良いものだなと、常治は理解してくれました。

「ええ皿や。ええ皿や」

KAMUI

か細い声で、震える手でお皿に触れながら、陶芸の良さを言ってくれた常治。もうここで一回泣きです。

芸術にまったく興味のなかった常治。絵付けや陶芸がお金になると知り、最後には心のこもったものを作ることができるとわかってくれたことにまた泣くしかありません。

「ほな、またな」

「俺とお母ちゃんは、いっぺんもケンカしたことなんてあらへん。2人で仲ようせぇ」

「直子(桜庭ななみ)も百合子も、ええ人と出会えたらええなぁ」

起きて来た武志の鼻をいつものように押さえ、「う~~~!」と言うのを見て笑う常治。

「もう疲れたからのぉ、あっちいけ。1人にせぇ。大丈夫や」

痛みに耐えると、みんなハッとして駆け寄りますが、ここで常治が屁をして笑わせます。

みんな安心して居間へと移りますが、常治は喜美子を呼び、こんなことを言ったのです。

「頭になんかついてる。こっち来てみい」

何もついている気がしていませんが、喜美子は言われた通りに常治の横に。

すると常治は、喜美子の頭を優しく撫でるのでした。

そして…「ほな、またな」と言って常治は目を閉じたのです。

もっと常治と話したいことがあると言う喜美子は、信楽にやってきて琵琶湖に来たときの話をし始めました。

「海だー」と言って走り、「海ちゃうで!」とツッコミを入れたあの時のことです。

「また琵琶湖に行って、海だーって言って走ろうな。日本一の湖やって言って笑うてな。一緒に、また笑おうな、お父ちゃん」

喜美子は常治に笑顔で話し続けるのでした。

KAMUI

こうして文字にするだけでも涙が止まりませんよ。最後の最後まで笑っていたいという常治らしい最期。あの屁も、最後までみんなに笑っていてほしかったという想いが伝わります。

そして喜美子は、その想いを汲んで笑顔で話し続けてくれた気がします。マツや百合子が泣く中、喜美子だけが涙を堪えた。常治から受け継いだ「意地」がそうしたんだなぁと思えます。

「ほな、またな」が最期の言葉。最後まで常治だった。どんだけ泣いたらこれ収まりますかね?

『スカーレット』第13週(第75話)まとめ

第13週はあと半分あるのに…ここでまさかの常治ロス。私としては北村一輝ロスです!

北村一輝という俳優が好きなだけあり、なんという役をもらったんだあなたは!と思っていましたが、最期はこれですよ。もう泣くしかないです。

病気のことも悟られないようにし、最期も自分がもう死ぬのをわかっていながらひょうきんに振る舞いつつも、喜美子や八郎がやっている陶芸の価値を心からわかってくれたことが嬉しく、そしてものすごく寂しいです!

常治とマツが喧嘩をしなかったのは、きっとマツが常治に意見をすることがなかったからですが、それを言われたときマツの顔が本当に幸せそうでした。

それくらい、喜美子と八郎にも夫婦仲良くいてほしいと言うことですね。

さらにもう一つチェックしてほしいのが、『スカーレット』の公式インスタグラムです。

『スカーレット』の放送が始まってからの75話分の常治の思い出が詰め込まれた写真が…粋じゃないですか!

お父ちゃん、本当にお疲れさまでした。

ほな、またな。

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