警察地下組織『ニッポンノワール』の陰謀で、元ベルムズの喜志(栄信)を殺害した容疑で公安に逮捕された清春(賀来賢人)ですが、才門(井浦新)の助けによって逃亡します。
清春を殺して被疑者死亡で事件を終わらせたい公安に追われながら、清春は才門と共にガスマスクの男とニッポンノワールの正体を突き止めようとします。
そして捜査をしていく中で、事件の鍵を握る克樹(田野井健)の体に重大な秘密が隠されていることが判明します。
ドラマ『ニッポンノワール』第6話、そして第2部「清春 覚醒編」のスタートです。
目次
『ニッポンノワール』第6話あらすじ
警察署を襲撃したガスマスクの男ら約100人の武装集団。
混乱の中、喜志殺害の疑いをかけられた遊佐清春(賀来賢人)は才門要(井浦新)の手引きで逃走。
追う警察は清春を全国指名手配にかける。
清春は逃亡生活の中で碓氷薫(広末涼子)の告白が脳裏にフラッシュバックする。
「十億円強奪事件の真犯人は…私よ」
これまで追いかけてきた「十億円強奪事件」と「碓氷薫殺害事件」の接点。
それがまさかの碓氷薫自身がその真犯人だったという真相に繋がる。
これにより謎は一層深まる。
ではなぜ碓氷薫は殺害されたのか……。
そして手を下した人間は誰なのか……。
ニッポンノワールの拠点を探る清春は、半グレ集団ベルムズと警察が癒着している疑いを知る。
また複数のベルムズメンバーが警察病院で相次ぎ失踪しているとの情報を得て才門と共に潜入を試みる。
こうした中、克喜(田野井健)が服用している薬は未認可の劇薬と判明。
徐々に鮮明になる清春の記憶。
そして、徐々に組織の輪郭が見え始めたニッポンノワール。
全ての謎と伏線がこの瞬間から明らかに。
出典:『ニッポンノワール-刑事Yの反乱-』公式ページ
【ネタバレ】『ニッポンノワール-刑事Yの反乱-』第6話の感想
逃亡生活
元ベルムズの喜志(栄信)殺害容疑で逮捕されたものの、才門(井浦新)の助けによって公安の手から逃れた清春(賀来賢人)は薬がないと暴れて倒れてしまった克樹(田野井健)を連れて逃亡を図りました。
清春は克樹を闇医者に預けて、独自に捜査を始めます。
「真犯人は、私よ」
10億円強奪事件の犯人は自分だと薫(広末涼子)が言っていたことを思い出した清春は、彼女の仕事部屋に入り、何か手掛かりはないか探します。
警視庁の捜査員も、薫の部屋を捜索していました。
逃亡生活も5日目に入り、ガスマスクの男の正体を知るはずのベルムズのリーダー・陣内(落合モトキ)も見つからず、清春にも疲れが見えてきました。
薫が話したところによれば、薫の計画で10億円を強奪し、強盗団は殺さずに碓氷班で確保する予定だったはずが、ガスマスクの男によって少年たちは殺されてしまったのだということです。
誰が強盗団を殺し、誰が薫を殺したのでしょうか?
逃亡7日目。
とうとう陣内を見つけた清春ですが、陣内を守っている公安に囲まれてしまいます。
しかし、また才門がやってきて清春を助けます。
「どうして俺をかばう?」
「お前を助けることで俺も命を狙われる身となった。お互い仲良くやろうぜ、相棒!」
清春は、才門と行動を共にすることになりました。
清春(賀来賢人)は生きたまま逮捕する
警視庁では、清春を逃亡犯とした捜査会議が開かれていました。
南武捜査一課長(北村一輝)は、捜査員たちに、『ニッポンノワール』の存在を明かし、本城理事官(篠井英介)の事件から始まった一連の騒動は10億円強奪事件と碓氷薫殺害事件の2つを秘匿するためのものだったと説明します。
事件を隠そうとしているのは、組織の存在が明るみに出るのを恐れているからです。
南武課長は、強盗団の集団自殺の映像は公安の指示で作らせたものだと言い、公安の仁平課長(相島一之)はそれを否定しますが、当然南武は証拠を握っていました。
しかし、強盗団たちは互いに至近距離から撃たれて死亡していると鑑識結果も出ています。
それも鑑識結果をねつ造できるほどの権力を持った組織が絡んでいるとなれば、その情報も確実ではありません。
南武は、清春が無実だと思っているわけではありません。
ただ、実際に遊園地で狙撃され、陣内を取り調べようとした際にベルムズに襲われ、その間は本庁と連絡がつかなかった割に、喜志が殺された後すぐに公安部が清春を取り囲んだところを見ると、公安部は清春に罪を擦りつけ、被疑者死亡で送検して事件をうやむやにしようとしている節があります。
南武はそこが気に入らないのです。
「約束してください。清春は必ず生きたまま逮捕すると」
しかし、清春の居場所を掴んだと連絡を受けた仁平課長は、部下に危険が及ぶかもしれないからケースバイケースだと強気に返してきました。
無許可の薬
強盗団を殺した実行犯が薫を殺したとみて間違いはなさそうですが、そもそもなぜ薫はそんなことをしたのでしょうか?
しかも、未成年を巻き込むというのは薫らしくありません。
才門がさらに気になるのは、清春の記憶のことでした。
清春が記憶を取り戻したのは、ガスマスク男に見せられたNNマークの画像が原因です。
過去2回とも同様のことが起きているので、清春の記憶喪失もただの記憶喪失ではなさそうです。
そして、克樹を預けていた闇医者によると、克樹が飲んでいた薬は精神安定剤の一種ですが日本では無認可のもので、大人でも命に危険が及ぶかもしれない劇薬だということがわかりました。
「子供に処方するなんて正気の沙汰じゃない」
入院していた克樹は元気を取り戻していました。
迎えに来た清春の姿を見て嬉しそうにしています。
清春は、克樹に薬をどこでもらっていたかを尋ねると、母からもらっていたのでわからないとの答えでした。
すると、克樹を迎えに来た咲良(夏帆)から連絡があり、警察らしき人間がそちらに向かっているといいます。
清春と才門は、2人を殺しにかかってくる公安部と銃撃戦の末、克樹を連れて病院から逃げ出します。
3人は急遽、明海(立花恵理)の部屋に逃げ込み作戦会議を開きます。
才門は組織が無くなれば公安部から追われることはなくなると言います。
「ニッポンノワールの全容を暴けば、全て解決する」
警察病院
「そういえば、班長のUSBは?」
清春は、才門が持っているはずの薫のUSBメモリのことを尋ねます。
しかし、このUSBは閲覧できる情報は少しだけで、本領を発揮する場所は限られていると才門は言います。
一方、清春の方は、克樹が持っていた警察病院での写真に写っているベルムズのメンバーが行方不明になっていて、他にも行方不明のメンバーがいることを才門に伝えます。
2人は、この警察病院に何か秘密が隠されているのではないかと推測します。
そもそもニッポンノワールは、なぜ暴力団ではなく半グレのガキとつるむ必要があったのでしょうか。
「ガキだからじゃないか?」
それをひも解く鍵は、警察病院にありそうです。
南武課長も、ニッポンノワールがガスマスク男を出してきたことを疑問に感じていました。
組織の存在を隠したいのなら、もっとスマートにできたはずです。
組織は10億円を戻したいからではなく、薫に何かを握られたことで薫を殺すことにしたのかもしれません。
明海の部屋では、相変わらずの不眠症で暗い部屋で一人たたずむ清春に、才門は声をかけます。
「人間らしさってなんだと思う?」
才門は、同じ質問を薫と星良(入山法子)にしたことがあると思い出を語ります。
自分たちは良く言えば未完成品で、完璧な人間なんて一人もいない。
その欠点がチャーミングに見える部分なのに、世の中は品行方正を求めてどんどん薄味になっていると才門は言います。
「だから俺は欠陥だらけのお前が嫌いじゃない」
褒めているのかけなしているのかわからない才門の言葉に、清春は思わず笑みをこぼしてしまうのでした。
ベルムズに紹介された仕事
次の日、清春は克樹を連れてストリートダンスをしている若者に行方不明になったベルムズのメンバーについて聞き込みをします。
その中の一人から、3ヶ月ほど前にメンバーの一人に会ったという情報を得ました。
彼は、良いバイトがあると声をかけられたのですが、ベルムズの仕事だということで断ったといいます。
その話で不思議に感じたのは、ベルムズの仕事だというのに勤務先が警察病院だったというところです。
これで警察病院とベルムズの関係は確かになりました。
一足先に才門が警察病院に行くと、玄関口は多くの警察官で囲まれていました。
何か突破口を探さなくてはいけません。
清春は明海の部屋で、克樹に背中を流してもらっていました。
父親のいない克樹は、背中を洗えて嬉しいと一生懸命洗っています。
「事件が解決したらお前はどうするんだ?」
「どうするって…」
「良かったら、一緒に暮らすか?」
「いいんですか!?」
克樹は目をキラキラさせています。
「俺が真犯人じゃなかったらな」
「絶対に違いますよ!」
2人は束の間の親子の時間を過ごしました。
後日、警視庁に遊佐と才門が警察病院に侵入するという情報が明海からもたらされました。
明海は、捜査本部に侵入の計画書を提出します。
捜査員たちは急いで警察病院に向かいます。
一方の清春は、克樹を咲良に預けました。
ニコニコしている克樹を見て、咲良はよく笑うようになったと安心します。
「父親の自覚が出てきた?」
清春は、もしかしたら山小屋で最初に会った時からあったのかもしれないと言います。
始めは両親がいない克樹に自分を重ねていましたが、彼をなんとかしてやりたいと思ったのは明らかに別の感情だったという自覚があります。
咲良は、克樹と過ごすうちに清春の顔付きが変わってきていることに気がついていました。
「克樹くんがそうさせたのかもね」
ただ、咲良には少し気になっていることがありました。
薬がないと克樹が暴れた時、大人顔負けのものすごい力が出ていたことです。
彼の力に関しては、清春も気になっていたことです。
なぜなら克樹が山小屋で清春に向かって発砲した時、彼は小さい体でその衝撃に耐えることができたからです。
誰も知らない地下室
病院では、子供たちのためにガルムフェニックスショーが催されていました。
明海の情報では、遊佐と才門はスーツアクターとして潜入しているとのことです。
ショーが終わり、公安はスーツアクターを取り押さえましたが、それは清春たちではありませんでした。
実は、清春たちは白衣を着て観客たちに紛れて侵入していたのです。
2人は、エレベーターには表示されない隠された地下室に向かいます。
そこには、撃っても立ち上がるゾンビのような若者たちが部屋を守っていました。
倒しても、次から次へと湧いて出てきます。
なんとかフロアの最深部までたどり着いた時、今度はガスマスク男が待ち受けていました。
ガスマスク男は、清春と才門が2人がかりで戦ってもかなり手強い相手です。
やっとのことで組み伏せ、清春がマスクを取ろうとした瞬間にマスクの目の部分からNNマークが表示され、またしても気を失ってしまいます。
目が閉じる瞬間、ガスマスク男は才門と向かい合っていました。
清春が目を覚ました時、才門は立って天井を見上げていました。
「退治してやったよ」
「逃げたのか」
天井のダクト部分には、血の跡がついています。
よく見ると、才門も血まみれで瀕死の状態でした。
「こんなことでくたばるタマじゃねぇだろ!」
清春は急いで助けを呼ぼうとしますが、才門はそれを制して薫のUSBメモリを差し出します。
「奥の部屋の中にあるパソコンにコイツを差せ。克樹の全てがわかる。お前のことも」
「すぐ戻る。死んだらぶっ殺すぞ!」
清春は奥の部屋に向かっていきました。
才門は一服しようとたばこをくわえ、火をつけようとしましたが、ジッポを持つ力は残っていませんでした。
「少し寝るか…」
清春がパソコンにUSBを差すと、部屋の明かりが付きました。
そこは手術室のような構造になっていて、ベッドや薬品棚が置かれています。
清春の記憶が蘇ります。
薫は、強盗団を殺したのはガスマスクの男で、その男もニッポンノワールの一員であることは間違いないと言います。
そして、克樹はニッポンノワールの極秘プロジェクトの犠牲になったのだと言うのです。
克樹はかつては手のつけられないような子であったにも関わらず、たった2週間で別人のようになったと言います。
「あの子は人体実験を受けたの」
気がつけば、周りをゾンビたちに囲まれてしまっていました。
「そこまでだ!」
そこへ、捜査一課の面々が部屋に踏み込んできたのです。
11月11日 NNの実験場に潜入
遊佐清春 覚醒まで残り34日
『ニッポンノワール』第6話まとめ
サイモンカナメ#井浦新#ニッポンノワール#毎週日曜はノワールナイト🌑 pic.twitter.com/XykFuzzRHI
— 【公式】ニッポンノワール-刑事Yの反乱- (@NNY_ntv) November 18, 2019
第6話にして、まさかの才門離脱…。
そして数々の衝撃的事実が明らかになり、ついていくのが精一杯な展開となりました。
視聴者はもはや真犯人は誰か?などと考えるのは諦め、今後出てくる事実を粛々と受け止めるのみです。
『人体実験』というパワーワードが飛び出しましたが、克樹だけでなく、恐らく清春も何かしらの実験対象になっている可能性があります。
いったい何が『覚醒』するのでしょうか?
次回が待ち遠しいです!