清春（賀来賢人）が信頼を置き、咲良（夏帆）と殺された星良（入江法子）の父親である喫茶店『ボナーロ』のマスター（笹野高史）は、なんとニッポンノワールのメンバーでした。
彼は、人格矯正プログラムからさらに一線を越えた、人間を兵器化する『アルティメット・プログラム』の開発者でした。
しかし、彼は黒幕ではありませんでした。
一方、ベルムズのリーダー陣内凪人（落合モトキ）はガスマスク男によって殺害されますが、彼が南武捜査一課長（北村一輝）の息子だったことが判明します。
そして、マスターによって全ての記憶を取り戻した清春は、ガスマスク男をおびき寄せるために一計を案じます。
目次
『ニッポンノワール-刑事Yの反乱-』前回第8話のあらすじと振り返り
ニッポンノワールの被験者第一号だと知ってしまった宮城（細田善彦）は、自分のアイデンティティを見失い、苦しんでいました。
それを救ってくれたのは、元バディの郡司警部（椎名桔平）、芹奈（佐久間由衣）、そして清春（賀来賢人）でした。
宮城は自分が犯した罪の罪滅ぼしのために、ニッポンノワールにさらわれた克喜（田野井健）救出に奔走します。
しかし、公安刑事の名を借りた殺し屋・眞木（矢本悠馬）によって胸を撃たれ、殉職してしまいます。
友を亡くした清春は我を失い、とてつもない力で眞木を倒します。
清春の『覚醒』の時が近づいているのでした。
清春もまた人体実験を受けているようですが、果たして彼が受けた実験とは？
→ドラマ『ニッポンノワール』第8話あらすじ・ネタバレ感想！宮城の悲痛とやりきれない結末に涙
【ネタバレ】『ニッポンノワール-刑事Yの反乱-』第9話あらすじと感想
深水喜一（笹野高史）
「いつからこの中に入れてた？俺の体がおかしくなる薬だよ」
清春（賀来賢人）は、『ボナーロ』のマスター（笹野高史）に尋ねます。
マスターはしらを切りますが、清春は薫（広末涼子）のUSBからニッポンノワールの名簿らしきものを手に入れていました。
そこには『深水喜一』と、マスターの名前があります。
清春は、薫が自分の父親からニッポンノワールに行きついたように、咲良（夏帆）の姉・星良（入江法子）が人格矯正の極秘プロジェクトに参加したのは、同じような経緯を辿っているのではないかと考えていました。
マスターには科捜研を定年退職後、喫茶店を始めるまでに10年の空白の時間が存在します。
それを追及しようとする清春ですが、マスターは今はまだ話す時ではないと公安刑事を呼びつけて清春を捕らえようとしました。
moyoko
気になるのは芹奈が見せてもらえなかったカウンターの金庫のような棚です。そこには何が隠されているのでしょうか？
ガルムフェニックスの下敷き
清春はマスターについて、娘である咲良（夏帆）に説明しますが、咲良は姉を殺した組織に父親がいたなんてことは当然信じるわけもありません。
薫のUSBには、もう一つパスワードが必要なファイルがあり、それを開くことができればもう少し何かわかるかもしれませんが、清春はパスワードの手がかりを見つけられないでいました。
そこへ、プログラムがエラーを起こし始めて、明るく元気になった克喜（田野井健）が撮影所でガルムフェニックスの下敷きをもらったと嬉しそうに見せてきました。
薫のUSBのパスワードは始めは『GARM PHOENIX』でした。
下敷きには、ガルムフェニックスの決め台詞である『Let’s Think』という言葉も書かれています。
清春はそれをパスワードとして打ち込むと、ロックが解除されました。
ファイルの中には『ultimate program』というプロジェクトの内容が記されていました。
それは、目を疑うような内容でした。
moyoko
きっと、人間のパワーを極限まで引き出すようなプログラムなのでしょう。それなら清春のこれまでの不死身な状況も頷けます。
明海（立花恵理）と清春（賀来賢人）
捜査一課南武班では、宮城が殺され、清春が行方不明になったことで、他の捜査員にも南武課長の息子がベルムズの一員だったことや、警察病院の地下で行われていたベルムズメンバーを使った人体実験の話を説明することになりました。
捜査員たちは驚きを隠せません。
南武課長は、清春を探すフリをして公安の動向を探るように命じます。
明海（立花恵理）は、清春と連絡を取っていました。
清春は明海から封筒を受け取り、明海にUSBの中身の解析を依頼します。
「これが本当なら、とんでもないことだけど…」
「確かに、どっちの結果でもやりきれねぇ」
「あんたも早く報われるといいね」
moyoko
「どっちの結果でもやりきれない」というのが気になります。
明海が清春に言った「早く報われるといいね」というのもどういうことなのでしょうか？
清春（賀来賢人）の父
清春は克喜と出かけようと、どこか行きたいところはないかと聞くと、克喜は清春の行きたいところに行きたいと言います。
清春のことをもっと知りたいからです。
清春は、克喜をある施設へ連れて行きました。
そこには、認知症である清春の父親が入居していました。
父親は清春のことをもう覚えていません。
清春は克喜を離れたところで待たせ、父に自分も父親になったことを報告します。
そして克喜と過ごすうちに、どう育てればいいかどう養っていけばいいか不安しかないと胸の内を打ち明けます。
「今はあんたの気持ちが少しならわかる。色んなもん背負わせちまったんだな」
父親は、克喜の姿を見て泣きながらこう言いました。
「ごめんな清春…ごめんな…」
「もういいよ…」
moyoko
だからといって虐待は許されませんが、その後悔の念が父親を早く認知症にさせたのではないかと推測すると、とても切ない気分になります。
公表の方法
『ニッポンノワール』と『人格矯正プログラム』について、世間に公表を目論む咲良と芹奈（佐久間由衣）ですが、出版社でもSNSでも公表することができませんでした。
何か手立てはないかと考えていると、『魁皇高校立てこもり事件』についてライブ配信をしている元3年A組の生徒たちと出会います。
咲良と芹奈は協力を要請しますが、突然人体実験と言ってもみんなネタだと思って真剣にとりあってもらえないと言います。
「何かインパクトのある映像があるといいんだけど…」
moyoko
咲良と芹奈はその人生を変えようと残された方法で事実を公表しようとしています。
12月15日
清春は克喜とひとしきり遊び、夜に元の自分に戻るのが怖いと震える克喜の背中をさすって安心させ、寝ついたところで喫茶店に向かいます。
「今日でいいんだよな？」
3日前に、マスターが今はその時ではないと言ったのは、清春の『覚醒』の時期のことを指していました。
マスターはカウンターの裏の隠し扉を開け、清春を地下室に連れて行きました。
そして、自分が清春が施された人間兵器を作る『ultimate program』の開発者であることは認めましたが、黒幕であることは否定しました。
人格矯正プログラムに気を良くしたニッポンノワール上層部は、戦闘に特化した人間を作る計画を立てました。
マスターは反対をしましたが、星良を人質に取られたことで研究を続けざるを得なかったと言います。
moyoko
清春はそんな恐ろしい実験をされてしまったのでしょうか。まるで『仮面ライダー』のような展開ですね。
新薬
マスターは、研究さえ終われば星良とともに解放されると信じていましたが、プロジェクトの中身を知った星良はこのことを公表しようとしました。
マスターは組織を抜け、実験データも全て破棄しましたが、星良が公表するためにデータを抜き取っていました。
それを知ったニッポンノワールは、少年を使って星良を殺し、データを手に入れて研究を進めました。
まだ研究が続けられていること、それによって多数の犠牲者が出ていることを薫に突きつけられたマスターは愕然としますが、薫に一緒に公表しようと言われても、咲良のことを考えると踏み出すことができないでいました。
マスターは咲良に手を出さないことを条件に、組織の一切を口外しないことと、プログラムを強化する新薬を開発すると約束し、組織を抜けたのです。
moyoko
マスターが研究を続けなければ、星良は殺されずに済んだかもしれません。
しかし、もしかするとどちらにしろ公表しようとした星良は殺される運命だったのでしょう。
すべては清春（賀来賢人）の頭の中
東堂銀行には、10億円以外にその新薬が保管されていました。
新薬のデータはマスターが消去し、現存するのはその保管されていたものただ一つだけ。
薫はそれを手にしたのだと言います。
その在りかを知るのは、清春の記憶の中だけだということです。
マスターは清春の記憶を呼び起こす作業を行いました。
清春が倒れた時、咲良が現れ父を問い詰めます。
咲良はすべての会話を聞いていたのです。
「私を言い訳にして逃げないでよ。お姉ちゃんの想いを踏みにじらないで」
「もう遅いんだ。私は、怪物を生んでしまった」
その頃、碓氷元警察庁長官（大和田伸也）とベルムズのリーダー陣内凪人（落合モトキ）は、一緒にいるところをガスマスク男によって殺害されていました。
moyoko
ということは、ガスマスク男と2人が中心になってニッポンノワールの計画を進めていたのでしょうか？それとも、清春のことだけについてのことでしょうか。いずれにしても、ガスマスク男にとって2人は裏切り者だったようです。
班長を殺したのは俺だ
清春は、薫が一度の過ちで人生を狂わされたという恨みから、薫が強奪事件を起こし、清春になすりつけようとしたという記憶を取り戻します。
薫が清春に銃を向けたので、それを止めようともみ合っているうちに銃声が響き、清春は頭をぶつけて倒れこみます。
見ると、薫が胸を撃たれて倒れています。
「俺が、克喜の母親を殺したんだ」
清春がショックを受けていると、マスターはさらに別のフラッシュ画像を見せます。
一方、殺された陣内凪人を調べてみると、彼は人体実験で全くの別人になっていたことが判明しました。
陣内凪人、彼は5年前に家出をした南武の息子でした。
それを知った南武は泣き崩れます。
そこに、清春から電話がかかってきます。
清春は「すべての記憶を思い出したので直接会って話す」と言い、加えて「その前にお願いがある」と言いました。
moyoko
1回だけならまだしも、2回だったので何か意味があるのかもしれませんが、それにどういう意味があるのかはわかりません。
真犯人
清春は、警視庁で南武と2人きりになって話をします。
別部屋では他の捜査員たちがモニターで監視していましたが、カメラは清春によって破壊されてしまいました。
しかし、盗聴器は辛うじて残っていました。
清春は南武を薫の共犯者として、陣内が自分の息子だと知った南武が事件を煙に巻くために強盗団を殺害したのではないかと追及します。
さらに、薫は共犯者に計画を話した場所に金を隠していると言っているとして、南武に金の在りかを聞き出そうとします。
「俺は10億が欲しいんだ、サッサと答えろ」
2人のいる部屋に銃声が響きました。
薫が殺された山小屋では、ガスマスク男が床を剥がしています。
「そこには10億も新薬もねぇよ」
入口から清春が現れました。
実は、喫茶店の地下で最初に思い出した薫を殺したという記憶は嘘の記憶で、その後に本当の記憶を取り戻していました。
「お前の化けの皮を剥がしてやるよ」
『ニッポンノワール-刑事Yの反乱-』第9話まとめ
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— 【公式】ニッポンノワール-刑事Yの反乱- (@NNY_ntv) December 8, 2019
清春が「薫が全てを打ち明けた場所に隠している」と言ったのは、ガスマスク男をおびき寄せるためのトラップでした。
ということは、ガスマスク男は清春と南武の会話を聞いていた人物ということになりますが、全員当てはまるような気もするし、全員違うような気もするし、一体誰なのかさっぱりわかりません。
それから結局のところ組織の全容はまだ明らかになっていないので、碓氷元長官が殺された今、改めて明らかになるのかが気になります。
次回はとうとう最終回になります。
予告では「全ての謎はこの1時間のためにあった」としています。
これまで怒涛の展開を見せてきたドラマ『ニッポンノワール-刑事Yの反乱-』。
とんでもない大どんでん返しが待っているのではないかと今から期待しています！
