東京の下町・浅草で毎年恒例行事の仕事を終えた井之頭五郎さん(松重豊)は、「焼肉腹」を抱えながらとある一軒のタイ料理屋に辿り着きます。
そこで出会ったローストポークのサラダやハーブ鍋というタイ東北地方のイサーン料理に五郎さんの箸は止まりません!
あまり馴染みがなくても、五郎さんが食べればご馳走に見えてきます。
あぁ、今日も腹が減った!!
目次
『孤独のグルメ』Season8第6話あらすじ
井之頭五郎(松重豊)は、イベント会社・鳴海社長(青空球児)との打ち合わせで浅草5656会館へ。
打ち合わせを終え、何か食べて帰ろうとさまよっていると、ディープな雰囲気が漂う焼肉横丁を見つけ、突き進むことに!
しかし、数多あるお店に圧倒され悩む五郎…。
そんな中、浅草の風景からは浮いた異国情緒あふれる【タイレストラン イサーン】を発見!
自由な店主(村松利史)に出迎えられ、「チムチュム(イサーン風ハーブ鍋)」「ナムトックムー(ローストポークのサラダ/ハーフサイズ)」「ジャスミンライス」を注文。
“サラダ”だがしっかり肉感、スパイスとパクチーが効いた「ナムトックムー」を「ジャスミンライス」のお供にし、空腹を満たす五郎。
出典:『孤独のグルメ』公式ページ
【ネタバレ】『孤独のグルメ』Season8第6話の感想
東京都台東区浅草
井之頭五郎さん(松重豊)は、毎年行われる『酉の市』のイベント会場の装飾の打ち合わせのため、浅草を訪れていました。
時間潰しのために訪れた公園から、打ち合わせ場所の雷5656会館へ向かおうとすると、かなり強引な人力車の勧誘に捕まってしまい五郎さんは仕方なく人力車で向かうことに。
スーツ姿の中年男性1人で人力車。人の目が気になって仕方がありません。
打ち合わせでは、漫才協会の会長さん(青空球児)は、毎度話の最中にたびたび電話がかかってきて話を中断させられるのですが、打ち合わせ時間より待機時間の方が多いのがこの仕事の常です。
やっと打ち合わせを終え、雷5656会館を出ると思ったより時間が経っていました。
せっかく浅草まで来たのだから、浅草寺にお参りでもしていこうと歩き出した五郎さん。
しかし、途中で焼肉横丁があることに気がつきます。
どこを見ても肉肉肉…こんなに焼肉屋を見てしまったら
「腹が、突然、激減り」
こうなってしまっては何か食べなければ気が済みません。
五郎さんは最高の一軒を見つけようと東奔西走し始めます。
「脳がゲシュタルト崩壊して食欲が暴発しそうだ」
すっかり焼肉腹になっていますが、いっそ捨ててもんじゃ屋でもんじゃろうか、それとも駒形まで移動してどぜうにするか…そんな考えも浮かびましたが、胃袋はそれを許してくれなさそうです。
ローストポークのサラダとチムチュム
浅草の街をほうぼう歩き回っていると、突然タイ料理屋の看板が目に入ってきました。
周りの風景の中で一軒だけ浮いています。
五郎さんはその店がとても気になりました。
窓から中を覗いてみると、肉のメニューもあるようです。
「胃袋よ。待たせたな。直によき肉を入れてやるぞ」
そう自分の胃袋を励ましつつ店の中に入ると、店内もビンビンに異国情緒が溢れています。
「どんなタイだ?」
メニューを開くと、『ナムトック・ムー』という料理に目が留まります。
「ローストポークのイサーン地方のサラダ」と説明書きがされています。
「イサーンという地方があるのか」
そう言われると、そのサラダが食べてみたくなります。
ご飯ものは、ガパオもいいしタイチャーハンも捨てがたいと色々迷っていると、他の客のところに何やら弥生式土器のようなものが運ばれてきました。
店主に土器の正体を尋ねてみます。
「ああチムチュムね。イサーン地方のハーブの鍋」
その言葉だけで、五郎さんはブルっときてしまいました。
店主によれば、メニュー表に載っているのは全商品の中の3分の1だけで材料があれば大抵のものは作れるので、食べたいものがあれば言ってみてとのことです。
そう言われても混乱してしまいますが、結局五郎さんは、
- 「チムチュム」(肉は牛豚鶏全種類 豚は肩と豚トロ)
- 「ご飯」
- 「烏龍茶」
をオーダーしました。
しかし、作り置きをしていないので30分くらい時間がかかると言います。
30分も待つとなると胃袋がキレてしまうので、なだめすかさなければいけません。
それならば、と五郎さんはローストポークのサラダ「ナムトック・ムー」を頼むことにしました。
鍋もあるからと、店主の計らいでハーフサイズにしてくれました。
さっそくいただいてみると、ロースト感とスパイス感が手に手を取ってこちらにやってきて、すごく美味しいサラダです。
「限界を超えた胃がゼロ地点に戻るぞ」
後からピリリと辛さがやってきます。
ここは、先に…と頼んでいたライスを持ってきてもらいました。
やはり、豚肉の辛いサラダはジャスミンライスと良く合います。
このガッツリ系サラダのおかげで五郎さんの肉腹は一旦落ち着きました。
鍋を迎え入れる準備は万端です。
そうこうしているうちに土器のような鍋と具材が運び込まれてきました。
ハーブと肉の三社祭
牛豚鶏の様々な肉のスライスが乗った皿には、生卵が落としてあります。
それをフォークでよく混ぜろと言われるがまま混ぜると、もはや肉が何の肉かわからなくなってきます。
弥生式土器の中には、ハーブがたっぷり入ったスープが入れられています。
五郎さんは早速春雨や野菜、キノコを鍋に入れてひと煮立ちさせました。
まずは一口。
「おー爽やか!この鍋、爽やか美味い!」
野菜や肉が全然違う表情を見せた美味しさです。
「イサーン人やるな!」
次は、一緒に付いてきた辛ダレをかけてみます。
「このすっぱ辛さがたまらない。これ一発でタイになった。これは美味い」
辛ダレを入れてから、ハーブのスープがどんどん育ってきます。
食べているうちにじんわり汗が出てきました。五郎さんは上着を脱ぎます。
豚肉のサラダも食べているし、結構量があるかと思われましたが、案外ペロリと食べられてしまいそうです。
「まだまだ美味い。まだまだイケる!」
すると店主がやってきて、ハーブは先に入れると香りが立つし、春雨は茶こしのような小さな網に入れてサッとゆがくだけでいいからと言って去っていきました。
「そういうの早く言ってよ…!」
しかし、ここはイサーンに入りては、イサーンに従う。
五郎さんは今さら春雨を茶こしに入れて食べることにしました。
肉の方、はもはや何を入れて何を食べているのかわかりませんが「そこがいい。味の宝探しだ。ワクワクイサーンランド」などと考えながら、鍋を楽しみます。
あらかた具材を食べたところで、〆の麺を頼みます。
米と小麦のラインナップの中から、五郎さんは米の麺をセレクトしました。
麺のセットにはにんにくオイルが付いてきました。
まずは、半分を鍋に入れます。するとたちまち良い香りが漂ってきました。
米麺ににんにくのパンチが効いて笑ってしまうほど美味しい〆の出来上がりです。
今度は麺に直接にんにくオイルをかけ、ついでに辛ダレもイン。
にんにくがムエタイのキックのようにビシビシきます。
「これはたまらない!」
ムエタイ麺を食べながら、焼肉をすっぱり諦めたのは大英断だったとご満悦の五郎さん。
おかげでこうしてとんでもない鍋に出会えました。
さて、〆の一次会は終了です。
お次は、あえて残しておいたご飯を入れて二次会の始まり!
無礼講で鍋の最終形態の完成です。
牛豚鶏とハーブのエキスが出たスープをお米がぐんぐん吸っています。
「俺の胃袋が、魂が今、清められていく」
今回も大満足のうちに完食した五郎さん。お鍋の中は空っぽです。
「ごちそうさまでした!」
『孤独のグルメ』Season8第6話まとめ
今回は、香味野菜好きにはたまらない回でした。
どんな味かは想像がつきませんが、五郎さんの顔を見れば絶対に美味しいだろうという確信が持てますね。
『ふらっとQusumi』では、メニューには載っていない豚の皮の唐揚げ「キャップ・ムー」が登場。
店主によれば、メニューに全部載せると待たせてしまうのが申し訳ないからだそうです。
載っていないメニュー、どんなものが出てくるのでしょうか。気になります!