井之頭五郎さん(松重豊)は、仕事で群馬県藤岡市に降り立ちました。
のどかな田舎町で、いつものように食事ができる場所を探しますが、なかなか見つかりません。
やっと見つけた焼肉屋は豚肉が人気で、心配になるほど安い大当たりのお店でした。
ロースターでじっくり焼いた豚肉とご飯をほおばるシーンはまさに飯テロ!
ああ、今宵も腹が減った!
目次
『孤独のグルメ』Season8第5話あらすじ
井之頭五郎(松重豊)はホテルの支配人・斎藤由美子(MEGUMI)との商談で群馬藤岡駅に降り立つ。
打ち合わせを終え空腹の五郎は、タクシーに乗りながら店を探すが、民家ばかりで見当たらない…。
執念で発見したのは中華っぽい名前の焼肉店【宝来軒】。
中に入ると、店員の清水(大橋彰)に一人焼肉用のカウンターに案内される。
久々のロースター焼肉に胸が高まる中、豚肉の充実ぶりを知り “豚攻め”を決意した五郎。
「豚 ロース」「豚 カルビ」「ごはん」「肉スープ(ハーフ)」「キムチ」を頼む中、思わず惹かれた「牛 上カルビ」も注文する。
出典:『孤独のグルメ』公式ページ
【ネタバレ】『孤独のグルメ』Season8第5話の感想
群馬県藤岡駅
五郎さん(松重豊)は出張で群馬藤岡駅に降り立ちます。
「なかなか遠かった…」
しかし、電車旅で東京を抜け出すのもたまには良いもんだと歩きだします。
大通りを一本入ると一気にのんびりした雰囲気になります。というか、人がいません。
慌ててタクシーを捕まえて向かった先は、ボウリング場とホテルが合体した昭和スタイルの建物。
支配人(MEGUMI)は、ホテルの方に女子受けするようなインテリアを格安で手に入れて部屋に置きたいと言います。
『ない袖は振れない』が支配人の口癖です。
五郎さんは採寸などをして、あれこれプランを練り、後日また打ち合わせをすることになりました。
「まだ時間あるならワンゲーム勝負しません?」
少し押しの強い支配人にボールを渡され、靴が来るのを待つ間、五郎さんは思います。
「ボウリングよりも、腹が減った…」
五郎さんは、支配人に用事を思い出したと言ってボウリング場を後にし、店を探すことにしました。
「何を食う?藤岡で」
とタクシーで食べ物屋を探しますが、なかなか見つかりません。
「いや、執念で見つけてやる!」
1人ロースター焼肉
五郎さんは車内から必死で目を凝らし、一軒の店を発見します。
「止めてください!ここで降ります!」
そこは、町工場のような建物で『宝来軒』という中華屋のような名前の焼肉屋でした。
「捕まえたぞ!」
自分の旨いものセンサーの感度にご満悦の五郎さん。さっそく中に入ります。
店内は、窓際に1人客用のカウンターと、奥は小上がりになっている座敷席です。
カウンターでは、みんな思い思いにロースターで焼肉をしています。
煙をもくもく出すロースターがズラッと並ぶ光景は、お腹ペコペコの五郎さんにとっては絶景です。
メニューを見ると、豚部門が充実しています。
お客さんもみんな豚を注文しています。
「はてさて、何から入ってどう組み立てる?」
色々気にはなりますが、初めての店で迷った時は、クセ玉を見逃してど真ん中フルスイングを決めることにしています。
五郎さんの布陣はこうです。
「豚ロース」「豚カルビ」「牛カルビ」「肉スープ(ハーフ)」「ご飯中盛」「白菜キムチ」
豚攻めのはずが、つい牛カルビも頼んじゃってる五郎さん。
牛カルビがあれば頼んでしまうのは、人間の性というものです。
「それにしても安い。安すぎる。大丈夫か?」
どのメニューも数百円程度の値段で、牛肉メニューも千円を超えるものがありません。
と、店の経営を心配していると、次々と肉が運ばれてきました。
花柄の皿がまた良い雰囲気を出しています。
「ご飯が大歓声をあげている」
まずは豚カルビ、ロースをロースターに乗せます。
豚はじっくり焼かないといけません。
焼けるまでの間キムチで場をつなぎます。
白菜キムチはとっても良いキムチで、ほのかな酸っぱさがたまりません。
「この店、ひょっとするとひょっとするぞ!」
肉スープもいただきます。しっかりした味付けですが、かき玉がそれをなだめています。
肉スープといっても、野菜もたっぷりで嬉しい一品です。
お肉が焼けました。まずはカルビから一口。
「おおお。うますぎるかもしれない!」
キムチの予感は大当たりしました。
「この店、たぶん…いや絶対すごい!」
カルビはストレートど真ん中で、受けて立った五郎さんのフルスイングで場外ホームランとなりました。
タレのアシストで白いご飯に合いまくっています。
ロースはロースで王道王者、王様の肉といった感じです。
「ご飯が大歓声をあげている」
お肉はとても柔らかく、あっという間に消えてしまいます。
ならば牛カルビはどうでしょうか?
ロースターに乗せると、確かに牛です。確かに霜降りの上カルビです。
焼けゆく霜降り肉を見ながら、肉野菜スープを口に運ぶ。
これぞまさに男の夢、ロマンと言ってもいいと、五郎さんは恍惚の表情を浮かべます。
「ふふふ。男はこれを我慢できない」
牛カルビは、『焼肉』という漢字二文字を食べている気分がします。ご飯がどんどん進みます。
「最高!呑んべえさんたちよ。この幸せを君は知っているか」
周囲でビールを飲みながら焼肉をつまんでいるおじさんたちに対して、1人ほくそ笑む五郎さん。
「焼肉に言葉はいらない。燃えよ炎。焼けよ肉!」
ラストスパート
五郎さんはロースターを「俺の国」として、牛に豚に、好き勝手にどんどん焼いていきます。
一通り食べたところで、タレにコチュジャンとニンニクを投入します。
もちろん旨いに決まっているので、ご飯が加速していきます。
「牛と豚のカルビ合戦。プレート上が秋の運動会だ」
五郎さんは上着を脱ぎ、臨戦態勢に入りました。1人焼肉は自分との闘いです。
「この勢い、疾走感。己のリズムに乗って来たぞ!」
五郎さんはスッスッハッハッとマラソンさながらに煙を吸い込みます。
そして、豚豚牛飯、豚豚牛飯とリズムに乗って食べ進めます。
「俺は今、焼肉の風になる」
キムチは伴走者として最高のパートナーです。そしてスープは力水です。
ここで半ライスを追加し、タレを補てん、ニンニクを補充。
豚肉とキムチをご飯にオンして、ニンニクタレをかけ豚キムチ丼の完成です。
五郎さんはそれを一気にかきこみます。
「豚とキムチってなんでこんなに合うんだ。祖先は一緒なんじゃないか」
そこにご飯が加わると底なしのうまさが爆発し、最高最強無敵になります。
「俺は今、腹がいっぱいになるのが切ないほどに幸せだ」
美味しいということは、今自分が生きている証だと感じる五郎さん。
心は一本の名作を観終わったように満ち足りています。
「ごちそうさまでした!」
この店ではホルモンが一番人気のようで、お持ち帰りをするお客さんもいます。
ビニール袋にむき出しのホルモンが。ザッツフジオカワイルド。
次回はホルモン攻めだと心に決める五郎さん。
大満足で店を後にするのでした。
「帰りの電車、100%寝落ちするな」
『孤独のグルメ』Season8第5話まとめ
今回も大変辛い回でした。真夜中に焼肉の映像は目に毒です。
大人になると肉食べたさにご飯を頼まなくなるものですが、あんなに幸せそうな五郎さんを見たら、次回絶対にご飯を頼んでしまいそうです。
『ふらっとQusumi』では、330円という激安の豚ホルモンと、醤油ラーメンを紹介していました。
久住先生はどちらも大絶賛でしたが、醤油ラーメンはこれだけ食べに来ても良いほど美味しいとのことで、とても気になります!