『賭ケグルイ××』第8話ネタバレ感想!公共財ゲームが決着、まさかの大ドンデン返しが待っていた

出典:『賭ケグルイ』公式ページ

ついに今回、公共財ゲームの決着が着きます!

前回の第7話で裏切り者として名指しされた蛇喰夢子。

しかし、夢子に便乗した2人目の裏切り者こそが、今回のギャンブルをかき回した張本人!

その裏切り者も自身の損得感情ではなく「ある思い」によって突き動かされた結果の行動でした。

最後の決着はだれも想像つかない展開です。お見逃しなく。

『賭ケグルイ××』第8話「負けない女」あらすじ

『賭ケグルイ××』第8話あらすじ①

『賭ケグルイ××』第8話あらすじ②

夢子たち保持票数上位者によって始まったギャンブル『公共財ゲーム』は、“裏切り者”の出現によって荒れていた。

すると元生徒会会計の豆生田楓は、かつて自身を絶望のどん底に落とした夢子を指して「裏切り者だ」と宣言する。

一方、誰も信じられないこの状況に恍惚とした夢子は、参加者全員が負ける危険を孕んだ作戦を持ちかける。

『賭ケグルイ××』第8話あらすじ③出典:TVアニメ『賭ケグルイ××』公式ページ

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【ネタバレ】『賭ケグルイ××』第8話「負けない女」の感想

まさかの宣言!蛇喰夢子、豆生田楓ともに納税0枚宣言!

互いを信じられなくなり、互いを疑い傷つけ合うメンバー。

その中で1人常に冷静な男がいました。豆生田楓。

伊月からの質問に豆生田は自身の客観的な意見を述べます。

「状況から考えて裏切り者は…」全員に緊張が走ります。

そして彼が指さした先には…なんと蛇喰夢子が!

「恐らく奴の単独犯だろう。」

豆生田は説明を続けます。

「なぜならギャンブルのルール説明以外密約を交わし、協力する時間はなかった。」

「2人目は、ただの便乗と考えていい!」

「いやいや、それは無いですって!」

自身のメンバーである夢子が疑われ、思わず口を挟む伊月。

すかさずこのギャンブルを企画した2人、蛇喰夢子と等々喰定楽乃の名を上げ、この2人の協合の可能性を指摘します。

ギャンブル開始以前にゲーム内で裏切りを起こし結果を操るように促し、報酬として票を流せば協合の報酬は保証され密約は成立します!

始めから仕組まれていた可能性を考えると確かに合点がいきます。

豆生田は、自身の考えを述べると対応もしくは次に進むことを促します。

しかし、ここで伊月は豆生田の発言が信じられないといった様子で「本気で、本気でそんなこと言っているんですか?」と反論を始めます。

「夢子先輩が票を確実に得るためにギャンブルを企画する…?そんな訳ないじゃないですか!」

確かにその通りです。豆生田は実際に夢子と戦って敗退しています。

その際に蛇喰夢子の本性はギャンブルの虜であり、それこそが夢子の武器、恐怖であることを見抜いていたはずです。

それすらも計算して夢子と戦った豆生田の発言とは思えません。

「貴方の実力は本物だった。そんなあなたに勝てたからこそ私は誇らしかった。なのにそんなことも分からなくなるほど耄碌してしまったんですか?」

伊月はもともと豆生田に憧れて、若干一年生にして生徒会に入りました。

その豆生田に認められ、そしてギャンブルで勝った。彼女にとって豆生田は目標であり同時にライバルなのです!

そんな彼が、こんなことすらも見抜けなくなった現状に絶望したのです。

だからこそ伊月の口から出た「耄碌」という言葉に豆生田は反応します。

「耄碌だと…俺が?」

ここで第三ターンの合議終了のベル!そして選挙管理委員の宣言で納税タイムに入ります。

第三ターンの結果が発表。

全員の納税額は15枚。配分は1人当たり6枚。

変わらぬ現状、裏切り続ける人間。

みんなの苛立ちや不安が見え隠れしていきます。

不安から夢子に意見を求める伊月。

しかし当の夢子は「ヤバい、負けちゃうってヤバい!!と、誰1人信用してくれない、誰1人信用できない。このままじゃ負けちゃう!絶対に負けちゃう!この絶望、このリスクたまらない!」と興奮状態。これこそ蛇喰夢子です(笑)

この危機的状況に興奮を覚え、両手を広げ喜ぶ夢子!

興奮の最中、「私だけが破滅するなんて、このリスクを1人占めするなんて!!」そう呟くと、なんと豆生田に近づき腕を彼の体に絡めていきます…エロい。

「そんなもったいないことできません!一緒に破滅しましょう、豆生田さん!」

想像を超える言葉が飛び出します。豆生田を同じリスクに誘い出す。

豆生田の表情が変わる!何かに気づくように!

「貴方ならもう一度味わいたいでしょう?」

夢子の言葉に、脳裏をよぎる夢子と戦った時の快楽!その瞬間…。

「ふっはははははははは!!」

何かに憑りつかれた様に笑い出します。

そして「皇!俺が耄碌していると言ったな?ああ!そうかもしれない、蛇喰夢子のおかげでやっと気付けたんだからな!」と。

何に気付くことができたんでしょうか?

逆転の手が見つかったんですか?と尋ねる伊月!

「逆転?違うな!耄碌した俺にできるのは精々足を引っ張るくらい。道連れだ!」

豆生田の言葉に続けて夢子も「だって悔しいじゃないですか!!裏切り者だけが勝って私たちが負けるなんて!」と、2人の息がだんだん合っていきます。

「そんなこと許すか!どうせ死ぬなら諸とも死んでやる!」

決して自棄になっているのではありません。

彼らは本当に狂気に憑りつかれた様に快楽を取り、尚且つ今打てる最善の策を取りに行ったのです!!

ここで2人は同時に声を合わせ宣言します!!

「俺(私)が納税する銀貨は…0枚!!」

「0枚だと!!!」

突然の宣言に尾喰茨も驚きを隠せません!

「私たちは今後一切納税しません!みんなで一緒に死にましょう!」

笑顔で答える夢子。言葉を失い呆然とするほかのメンバー。

そして「なら俺も0枚だ!」と便乗する尾喰茨。

「それでは全員負けるだけだ!!」

声を荒げて止めようと試みるミラスラーヴァ!

しかし「お前も全滅が嫌なら税金ボックスに入れればいいじゃねえか!?」

その尾喰茨の言葉に、ついに伊月が2人の意図に気付きます!

「いま私たちは互いを信用できない。お互いを信用できないからこそ成立する納税の強制!」

そこで豆生田が伊月に手を差し伸べながら「共に滅びよう!皇伊月!」と言います。

この作戦の意図を理解した伊月はうれし涙を浮かべます。

「なーんだ、豆生田先輩!やるじゃないですか!!」

「お前に言われるまでもない…」

そう言って得意げに眼鏡を上げます。豆生田はまだ死んでいません。

そして合議終了のベルが鳴り響くのでした。

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ついに明かされる2人目の裏切り者!

ここから銀貨投入の時間。伊月のターン。

「さすがはあの2人だ。見事な逆転の一手。」

改めてあの2人を見直す伊月。

「とはいえ完璧ではない!2人の手を確実にするには…」と何かを思いついたかのように見えます。

「私が一肌脱ごう!」

何か2人の策を援助する方向に動く気配を見せます。

そして、シーンが飛んで第4ターン終了へ!ここから第4ターンの結果発表に入ります。

空前の0枚宣言が飛び出したこのターン!果たしてどのような結果になったのでしょうか。

納税された銀貨の数は…なんと25枚!

思わず喜ぶメンバー。

つまり初めて全員全て納税という結果に!配分は1人当たり10枚!

4回目にして初の納税率100%。

「5人ともが全員納税、これは素晴らしいことです!」

思わず選挙管理委員すらも称賛を送ります。

「不公平であること、互いを信用できないことを前提に、手段を選ばず心を1つにすること。これぞ公共財ゲームの神髄!こんな展開に立ち会えて、私は幸せ者です!」

その後、ついに最後5ターン目の開始が宣言されます。

ベルと共に夢子がまず豆生田に確認を取ります。

「どうですか?豆生田さん。先程のターン、あなたにはどこまで見えましたか?」

その問いに対し、即座に「ああ、すべて見えた!だから追放しよう裏切り者をな!」

開始早々、まさかの裏切り者を特定したことを公にする豆生田。

あまりの言葉にほかのメンバーも動揺を隠せません。

「今、全員納税したばっかじゃねえか!裏切り者はしっぽも掴ませなかったじゃねえか!」

尾喰茨の言葉もごもっとものように聞こえます。

しかし、「いや!むしろそれで確定したんだ。」そう答えると豆生田は教卓の方へ向かって歩いていきます。

「お互いを信頼することが必須の公共財ゲームにおいて、初めから信頼することが無かったもの。銀貨を操っておきながら、何食わぬ顔で我々の信頼を破壊した者。裏切り者の名は…骨喰ミラスラーヴァ、並びに皇伊月!お前だ!」

全く予想もしなかった名前!

メンバーの中でもっとも状況に焦り、みんなのチームワークが大事と強調していた彼女が裏切り者!?

しかし、その言葉を聞いた時の皇伊月、なぜかときめいている様にも見えます(笑)

尾喰茨も「はっ!?ミラと皇が裏切り者?何言ってんだ?」と動揺を隠せません。

豆生田がこの答えに行きついた経緯を説明します。

「この公共財ゲーム、裏切り者は協力しているとしか思えなかった。裏切りの連鎖を恐れず、蛇喰の作戦を回避し、同時に納税に切り替える。協合無しには無理だ。」

「ギャンブル中は目がある。どうやって相談するっつうんだよ!!」

尾喰茨の言う通りです。ギャンブル中は一切相談したり密約を交わす時間は無かったように思えます。

しかし豆生田、待ってましたと言わんばかりに切り返します。

「その通り、相談は無理だ。しかし命令はできる。誰にも見られることなく、絶対に露顕しない場所、別室でな!」

息をのむ骨喰ミラスラーヴァ。

「投票が行われる別室においてメモを残し、別の者に命令すればいい!」

これは当然ルール外の行為です。

しかし、厳密に公共財ゲームにおいてルール上で禁止と認められていない以上、選挙管理委員はその行為がたとえ目の前で起こっても止めません。

地理的な死角、ルール上の穴、これらを踏まえた大胆な作戦!

しかし、ここで骨喰ミラスラーヴァが反論します。

「待て!命令が可能だとしてなぜ私なんだ!私と皇は初対面。命令されて従うはずないだろう。」

もっともな意見です!この方法なら他の者でも協合は可能です。

「そうだな!従うはずは無い。だがメモのこう書かれていたらどうなる?”私の銀貨5枚を差し上げます。全て私財ボックスに投じてください”とな。」

銀貨をどちらのボックスにも入れず、その場に置いてくる行為。

しかし、それも厳密に禁止されているわけではありません!

「その命令に従うことには得しかない。命令に従えば次も銀貨をもらえるかもしれないし、証拠のメモは自分で握り潰せばいい。」

つまり、信頼関係など無くても、損得感情で人は操れるということ。

「それはっ!?」

焦りを隠せない骨喰ミラスラーヴァ。その最中、妙に冷静さを保ったまま前に出る伊月。

「でもそれは連続する2者なら誰でも成立する。聞かせてください!なぜ私が裏切り者なのかを!」

豆生田は微かに笑うと、「そこに蛇喰夢子がいたからだ!」と説明。

ルール上で追放できるのは1人だけです。つまり片方は勝ち、必ず片方は負けるのです。

そこから推測し蛇喰夢子は、そんなギャンブルはしないと踏んだのです!

蛇喰夢子の本質を、一度対戦することによって見抜いている豆生田だからこそ到達した結論。

「つまり夢子と繋がらない連続する2人が裏切り者。俺でないのなら…お前しかいないだろう。皇伊月!」

その答えを聞き、嬉し泣きをしながら見つめる伊月。

憧れの豆生田は耄碌などしてなく、自分が憧れたままの先輩だった!そのことに胸が張り裂けそうな表情です。

皇とミラスラーヴァを裏切り者と仮定すると、全員の銀貨の所有枚数がおおむね把握できます。

そこから導き出される現在もっとも銀貨を所持する人物は、骨喰ミラスラーヴァの50枚!

そして即座に骨喰ミラスラーヴァの追放を提案する豆生田。

それに続き、夢子、茨も骨喰ミラスラーヴァの追放に賛成!

よって追放賛成者が3名に達したので、骨喰ミラスラーヴァ追放が決定!

絶望する骨喰ミラスラーヴァ。

「皇。貴様最初から読んでいたのか?誰かが企みに気付き、貴様ではなく私を追放すると…」

皇はその問いに対し、「すいません、そういうギャンブルでしたので!」

当然、特に悪びれる様子もなく軽いノリで返す…が、その時!目の色を変えたミラスラーヴァ!

一瞬で皇との間合いを詰め、壁に押しやり、皇の首を絞めにかかります。

一瞬の出来事に反応できない伊月。その様子を見た豆生田も伊月の名前を呼び心配します!

ミラスラーヴァの拳が振りかざされ、あわや乱闘になるかと思った瞬間、ミラスラーヴァの拳は軽く壁を叩いただけでした。

「骨喰の家業は掃除。一族の不純物を掃除する暴力装置だ。ギャンブルは専門外だ」

そう説明すると「とは言え、まんまと騙されたよ。見事だ!」伊月の作戦に称賛を送ります。

ミラスラーヴァの一連の行動に、さすがの伊月も怯えて震えています(笑)

そしてミラスラーヴァ、伊月に顔を近づけ囁きます。

「お前、あのメガネが好きなのか?」

衝撃的な発言!

「えっ!?はあああああ!?」

この言葉に思わず動揺してしまう伊月。伊月を心配して後ろで暴れる豆生田(笑)

ミラスラーヴァは続けて語ります。

「蛇喰夢子と豆生田が0枚宣言をしたあの時、お前が下した命令は全額納税だった。お前1人が勝つならあの命令は不要だ。それでも命令したのは、誰かを勝たせたかったからじゃないのか?」

そう優しく呟くと、伊月は顔を真っ赤にして恥ずかしがります(笑)

「知りませんよ!どうだっていいでしょ!?」

ミラスラーヴァの胸を鷲づかみにしながら突っぱねます。

その状況を遠目で見ていた夢子、豆生田は伊月が襲われているわけではないことに気付き落ち着いた様子。

ミラスラーヴァは、自身が今までに出会ったことが無かったタイプの相手と出会えたことを感じているようです。

「そんなくだらないことを考えていたのか、不思議なものだ。こんな話今の今まで争い合った相手とするか?これがギャンブルか。」

どこか満足げな表情を見せています。

そして今まで感じたことのない感情か抱えながら「皇伊月、秘密は守るよ。お前と私は裏切りを協合した仲だからな。」と。めちゃくちゃいい人ですね。

協合することによってある種の情が沸いたのでしょうが、ミラスラーヴァの人格の良さが見えるシーンです。

そしてここで全行程終了の合図のベルが鳴り響きます。

これで公共財ゲーム全ての工程が終了し残すは最終順位発表のみです!

  • 第5位は追放された骨喰ミラスラーヴァ
  • 第4位は40枚で豆生田楓
  • 第3位は実は同着の第2位となり41票で蛇喰夢子と尾喰茨
  • 公共財ゲームにおいて、栄えある第1位に輝いたのは45枚で皇伊月

自身に満ち溢れた満面の笑みでガッツポーズ!

「やるじゃないか!皇伊月!よかったな!」

称賛の言葉をかける豆生田。憧れの人に認めてもらい満面の笑みで笑顔を返す伊月!可愛いですね(笑)

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外馬!ゲームに勝って勝負に負けた女

そして勝負もひと段落着いたところで、公共財ゲームの精算に入ります!

第5位の骨喰ミラスラーヴァは追放されたので、所有していた17票をすべて没収。

第4位豆生 楓は40枚を超えているので±0票。同着2位の蛇喰夢子と尾喰茨は各16票を獲得。

そして1位の皇伊月は+100票!!

胴元は等々喰定楽乃なのですので、票のやり取りは全て等々喰定楽乃と直接することになります。

ここで等々喰定楽乃に歩み寄るミラスラーヴァ。彼女は負けたことを謝罪し、党首にふさわしいのは定楽乃だと伝えます。

しかし定楽乃、自身の票を吐き出す結果になったにも関わらず「気にするな!私としては上々の結果だ!」と力強く返します。

彼女の自信に満ちた表情の裏にはいったい何が隠れているのでしょうか?

そしてここで風を切るかのように颯爽と教壇に立つ×喰!

ここで×喰から信じられない言葉が飛び出します。

「みなさま!外馬というものをご存知でしょうか?ギャンブルのプレイヤーとは別の第3者がその勝利順位を予想するというもの。言わばギャンブルに乗じたギャンブルです!」

ここで豆生田は何かに気付いたような驚いた表情を見せると、伊月の肩を強く掴み「皇、お前!まさか!!」と言います。

×喰は話を続けます。

「お察しの通り、公共財ゲームにおいても外馬が行われました。このことを知っているのは、当事者と選挙管理委員のみ…。賭け主は、皇伊月さま対等々喰定楽乃さま。賭けの対象は豆生田楓さまの勝敗です。」

呆然とする豆生田。説明を続ける×喰。

「豆生田楓さまが銀貨40枚を達成するか否か、定楽乃は達成に、皇さまは失敗にそれぞれ150票掛けました。豆生田さまが40票を達成されましたので定楽乃さまの勝利。従って皇さまは定楽乃さまに150票の支払いとなります。」

この状況はだれも想定できていませんでした。公共財ゲームに完璧な形で勝利した伊月。

しかし、実際には外馬で負けることで100票勝って150票の支払い、勝負に勝ったかのように見えた伊月は実際には負けていたのです。

ここで夢子が尋ねます。

「私とあなたでギャンブルを企画した時、すでにこのことを考えていらしたんですね?」

その問いに対し定楽乃は答えます。

「ああ!お前だって私が何か仕掛けることくらい予想していただろう?そのうえで声を掛けたんじゃないのか?」

何も答えない夢子。この沈黙が彼女の答えなのかもしれません。

「俺が失敗することに掛けた?なんだそれは?ならばなぜ、なぜおれを助けた!?」

事実が呑み込めない豆生田。必死にその理由を伊月に問いただします。

「なぜ自ら負けを選んだ?お前の野心はその程度のものだったのか!?」

公共財ゲームの前に、豆生田が伊月に言われたセリフをそのまま返します。

ここで状況を見かねたミラスラーヴァが、豆生田に事情を説明しようと手を伸ばすも、そのとき夢子が先に豆生田に歩み寄り始めます。

「分からないんですか?豆生田さんってびっくりするぐらい鈍感なんですね!」

ギャンブル狂いをしている夢子も、その中身は女の子なのですね(笑)

伊月の気持ちをしっかりと察しています。

「はっ!?」

豆生田は全く状況が呑み込めていない様子です。

「きゃははははは……おかしい!」

周りの状況に思わず笑いだす伊月。

「良いですか先輩!等々喰さんに外馬を持ち掛けられた時、私気づいちゃったんです。互いの脱落を掛けたギャンブル。でも私にとっては勝利しかないって!だってもし豆生田先輩が負けるなら、その程度の男なら、私は大量の票を得られる!豆生田先輩が勝ったら、票は失うけれども先輩が耄碌してないってわかる!私にとってこの外馬は両方勝ち!どちらに転んでもおいしいギャンブルだったんです!」

伊月にとっての豆生田は憧れの存在。その先輩が復活してくれるなら票を失ってもいい…。

仮に憧れの人がもう帰ってこなくても、自身は大量の表を得られる。そう計算された決断だったのです。

「訳の分からんことを言うな!それは…」

豆生田が反論するも、その時「もちろん誤魔化しですね!」と夢子が不気味に口をはさみます。

「豆生田さんが負けるなら、その程度の男だとわかってしまう。豆生田さんが勝ったなら、大量の票を失う。どちらかのリスクは実現するギャンブル…でもそれで良かったんです、何かを得ることは何かを失うことだから。かつて豆生田さんが自由と引き換えに絶大な権力を手に入れたように!」

夢子の言葉には重みがあります。かつて戦った豆生田、そして今の伊月を照らし合わせその共通点を見出す。

2人は似た者同士なんです!

「皇さんにとって、一番知りたかったのは他人の思惑ではなく、自分の心だったんです。そして皇さんは結論を出した!自らの意思で負けを選んだんです!」

夢子はこのギャンブルを「なんて素敵なギャンブル!」と評しました。

夢子のこの言葉は本当に伊月の今回のギャンブルに対する気持ちを表しているようです。

「認めない…!」

歯を食いしばりながらこの結末を認めようとしない豆生田。

「俺は認めないぞ。そんなものはただの哀れみじゃないのか?自らを犠牲にしてまで俺を救うなんて…!」

情けを掛けられたことに対する怒りなのか、それともそこまで身を犠牲にして自身を助けてくれた伊月に対する申し訳なくもやるせない気持ちなのか。拳を握り強く否定する豆生田。

「救う?まだ分かりませんか?豆生田先輩、私を舐めないでください。」

伊月は眼光を光らせながら訴えます。

「なぜ救ったか?決まってるでしょ?共犯者だから!」

昔生徒会室で誓った約束…彼女はその約束を大切に思っているのです。

「貴方を救うことは、あなたを信じた自分を救うことだから!私は負けていない!私のギャンブルの結果はあなた次第です。」

そう自分の気持ちを豆生田に伝えると、握った手を放しながら部屋の入り口へと向かいます。

何か大切なものを受け取ったような表情を見せる豆生田。

「皇伊月!選挙戦リタイアします!」

扉の前で吹っ切れた表情でそう宣言。皇伊月の選挙戦はここで幕を閉じます。

時を同じくして生徒会室。

「等々喰定楽乃が168票と着実に票を伸ばしております!このままではいずれこちらに追いつきます!」

生徒会書記・五十嵐清華が生徒会会長・桃喰綺羅莉に報告。

「これ以上、票を獲得される前に手を打つべきでは?」

現状を心配し提案するも「なぜ…?」と桃喰綺羅莉のため息にも似た言葉。

「定楽乃がここまでやるのは初めから分かり切っていたこと。取り立てて問題視することではないわ。」

この状況をさして問題視していない綺羅莉。五十嵐清華との温度差が見えます。

「私にお任せください!会長を脅かす存在は私が排除して見せます!」

危機感からそう提案する清華。

「それはダメ!結果が予測できないのがアクアリウムの楽しみ。外来種に食い荒らされるのもまた一興!」

いかなる状況でも、それを受け入れ楽しもうとする綺羅莉。

「夢子…もっともっと私の水槽をかき回してちょうだい!」

夢子に興味を持つ綺羅莉。しかしそれを聞き青ざめる清華。この温度差が後のギャンブルへと繋がっていきます。

第8話はここで幕を閉じます。

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『賭ケグルイ××』第8話まとめ

今回、ついに公共財ゲームに決着が付きました。公共財ゲームを完全な形で勝利する伊月!

しかし、外馬では150票の支払いで大敗を決するという誰も予想しない結果に。それでも彼女は豆生田を救えたことに安堵します。

自分を犠牲にしてまで助ける伊月の健気な気持ちの見える素晴らしい回でした!

要点まとめ
  • 勝負に勝って負ける女。
  • 皇伊月の純粋な想い。
  • 次回へのギャンブルの引き金。生徒会書記・五十嵐清華の嫉妬。
皇伊月の豆生田に対する純粋な気持ちが見える回。それはギャンブルの勝敗以上の価値があると思います。

ぜひご覧ください!

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