自分の中から答えを探そうとしても見つからない、それでも裕一(窪田正孝)は1人悩み続けます。
するとユリカ(中村ゆり)は裕一をとある廃墟に案内。
そこは原爆投下直後、永田武(吉岡秀隆)が被爆者の治療をした場所。
壁に「どん底」の文字を見つけるのですが、そこには続きが…。
突然鳴り出した鐘の音に惹かれて広場に向かい、鐘が響き渡った時の話を聞いて、裕一は自分のするべきことにようやく気付くのでした。
戦争の記憶に苦しむ裕一が、ついに大きな成長を遂げて新たな一歩を踏み出します。
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目次
『エール』前回第19週94話のあらすじと振り返り
原爆の被爆者の治療に当たり、その過酷な日々を綴った『長崎の鐘』をラジオドラマの題材に選んだ二郎(北村有起哉)は、主題歌を裕一(窪田正孝)に依頼。
音(二階堂ふみ)に断りを入れ、もう一歩成長するため、筆者・永田武(吉岡秀隆)に話を聞きに裕一は長崎へと足を運びます。
白血病に侵されて起き上がることができない武に詳しく話を聞こうとすると、戦争に二度言ったと言われ裕一は「すみません」と謝罪。
さらに贖罪のつもりで曲を書くのはやめてほしいと言われてしまいます。
武は1人の少年の「神はいるのか」と言われ「落ちろ、落ちろ、どん底まで落ちろ。」と返したと言い、「この意味が分かりますか?」と裕一に問いました。
それから3日、裕一は譜面とにらみ合いを続けるのですが、答えは見つからないままです。
一方東京では吟(松井玲奈)が音に言われ、智彦(奥野瑛太)が何の仕事をしているのかを尾行。
そしてラーメン屋で働いていることを知って驚愕します。
ネギ一つまともに切ることができない智彦ですが、ケン(浅川大治)にネギの切り方を教えてもらったことで、彼もまた一歩踏み出すことに成功します。
【ネタバレ】『エール』第19週95話あらすじ・感想
廃墟と鐘で裕一が見つけ出したものとは!?
裕一(窪田正孝)は部屋にこもり、譜面と向き合うも武の問いに対する答えが出てきません。
そうして3日が過ぎたころ、ユリカ(中村ゆり)は武(吉岡秀隆)に言われ、裕一を廃墟となってしまった武の診療所へと案内します。
原爆の影響で悲鳴を上げる患者たちを必死に手当てする武の姿を語るユリカ。
あたりを見回している時、裕一は壁に「どん底」の言葉を発見。
その続きに「大地あり」という文字も見つけるのでした。
KAMUI
宿舎に戻ってまた考え込んでいましたが、鐘の音に惹かれ、裕一は再び広場へ。
そこには非常に綺麗な鐘がありました。
ユリカは子供たちと花を植えていましたが、裕一の存在に気づくと、その鐘の話を始めます。
家や家族を失った人たちが、力を合わせて掘り起こした鐘。
傷一つなく綺麗な状態で見つかったこの鐘は木に括り付けられ、クリスマスに鳴らされたと言います。
その音色が響き渡った時、それは「希望」へと変わったのです。
ユリカは「あの時の感動は一生忘れません。鐘の音が、私たちに生きる勇気を与えてくれました」と、裕一に語りました。
鐘の音とユリカの言葉にヒントを得た裕一は、その足で武の元へ。
「希望ですか」と言うと、武はコクリとうなずきました。
「どん底まで落ちて、大地を踏みしめ、共に頑張れる仲間がいて、初めて真の希望が生まれる」
罪滅ぼしのために曲を作ろうとしていた裕一。
しかし自分がやるべきは、人を応援する曲を作ることだと理解するのです。
「希望を持って頑張る人に、エールを送ってくれんですか」
ほほ笑む武にそう言われた裕一は、帰りの汽車の中で「長崎の鐘」を無心になって書きあげるのでした。
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裕一(窪田正孝)作曲の「長崎の鐘」を歌うのは山藤太郎(柿沢勇人)
東京に着くころには「長崎の鐘」の作曲は無事に完成。
すると裕一は、この楽譜を歌手・山藤太郎(柿沢勇人)に歌ってほしいと依頼します。
山藤も慰問で戦火を経験した男。
しかも捕虜の経験もあるからこそ、彼もこれを快諾し、どん底を知る男2人の歌は多くの人の胸を打ちました。
そしてこの曲は、裕一の代表曲の一つとなるのでした。
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ラジオから流れる「長崎の鐘」は長崎にいる武やユリカ、そして長崎で必死に生きようとする子供たちの胸にも響き渡るのでした。
武からの手紙で、裕一の気持ちが届いたことを知ると、音(二階堂ふみ)もホッとし、2人は肩を寄せ合います。
智彦(奥野瑛太)の新しい一歩
ネギの切り方をマスターしたことで、次はチャーシュー作りをする智彦(奥野瑛太)。
失敗したものをケン(浅川大治)に食べさせると「煮過ぎだよこれ」と言われ、智彦は笑います。
そして、智彦から語られたのは、ラーメン屋を辞めるとのこと。
陸軍時代の同期の親が大きな貿易会社を経営しており、智彦は新しくできる部署を任されることになったのです。
しょんぼりするケンに智彦は「また来るから」と優しく声をかけます。
また吟(松井玲奈)には「心配かけたな」と、ねぎらいの言葉をかけ、ホッとさせるのでした。
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そして初出社の日、周囲の反対を押し切った同僚は、智彦という将校にふさわしい席を用意。
「戦争では負けたが、今度は経済で世界を見返してやるんだ!頼むぞ!」と言われ、彼は強く頷くのでした。
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『エール』第19週95話あらすじ・ネタバレ感想まとめ
最前線への慰問中に捕虜になった経験がある歌手・山藤太郎。
山藤が歌う「 #長崎の鐘 」は戦後を生きる人々に大きな力を与えました。#朝ドラエール#窪田正孝#柿澤勇人 pic.twitter.com/Oc6BFfNZOx— 連続テレビ小説「エール」 (@asadora_nhk) October 23, 2020
裕一が作曲し、山藤太郎が歌った「長崎の鐘」。
最初こそ哀愁に満ちていて、苦しさがこみ上げて来るような音楽なのですが、Bメロに入るとそこから希望が沸き上がるようなメロディーが流れはじめ、不思議と心が温かくなるのを感じました。
そして最後に鳴る鐘の音は、裕一が訪れたあの鐘を連想させ、本当に良い曲…良い曲という言葉でまとめるのには思いが足りないほどに素晴らしい曲だったと思います。
そこには裕一や太郎の人を思う気持ち、愛情、そして一緒に頑張ろうという思いがこもっていたように感じました。
音楽ってすごいなと…また改めて思う瞬間でした。
そして、光子(薬師丸ひろ子)もグローブ事業に力を入れ始めたご様子。
しっかりと融資をお願いして行動を起こしたということは、再び物語は野球と関係していく流れなのかなということが想像できます。
辛い時間はここまで、ここからまた踏み出す一歩がどうなっていくか、心踊るように待ちたいと思います。
いつまでも苦しみを引きずっても辛いだけ、一歩踏み出す勇気をありがとうございます。
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