映画『ランボー ラスト・ブラッド』あらすじ・感想!スタローンの代表作完結!過去シリーズ4作品の詳細情報も解説

『ランボー ラスト・ブラッド』あらすじ・感想!スタローンの代表作完結!過去シリーズ4作品の詳細情報も解説!

出典:『ランボー ラスト・ブラッド』公式ページ

前作『ランボー/最後の戦場』から13年ぶりの『ランボー』シリーズ最新作。

今回の“売り”はシリーズの原点回帰ともいえる“元グリーンベレー”のジョン・ランボーによる知識と技術を駆使した頭脳戦です。

過去3作では力押しの戦いで事態を解決して回りましたが、今回はランボー自身の年齢もあって、力より経験と技術で勝負していきます。

サバイバル技術を駆使して戦うというのはシリーズ第1作を彷彿とさせる展開でもあります。

村松 健太郎

シルヴェスター・スタローンは主演に加えて脚本と原案も担当しています。

監督は人気ドラマ『ナルコス』などに関わってきたエイドリアン・グランバーグです。

村松 健太郎

今回、一足先にマスコミ試写で作品を見る機会がありましたので、『ランボー ラスト・ブラッド』の作品紹介&レビュー、そして旧シリーズの情報もまとめていきたいと思います。
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映画『ランボー ラスト・ブラッド』の作品情報

『ランボー ラスト・ブラッド』

(C)2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.

作品名 ランボー ラスト・ブラッド
公開日 2020年6月26日
上映時間 101分
監督 エイドリアン・グランバーグ
脚本 シルヴェスター・スタローン
マシュー・シラルニック
原案 シルヴェスター・スタローン
出演者 シルヴェスター・スタローン
パス・ペガ
セルヒオ・ペリス=メンチェータ
アドリアナ・パラーサ
イヴェット・モンレアル
オスカル・ハエナダ
音楽 ブライアン・タイラー

映画『ランボー ラスト・ブラッド』あらすじ【ネタバレなし】



長きにわたる戦いを終えて距離を置き続けていた故郷のアメリカ・アリゾナ州に帰ってきたランボー。

牧場主のマリアとその孫娘のガブリエラと共に穏やかな日々を送っています。

ランボー

(C)2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.

ガブリエラは大学進学を控えている中でメキシコにいる父親に会いに行こうとします。

父親はガブリエラたちを捨てたと言ってマリアは反対しますが、ガブリエラは単身メキシコに向かいます。

父親に出会えたものの、冷たく拒絶されてショックが大きいガブリエラは気分転換でクラブに行きますが、そこでウーゴとビクトルのマルティネス兄弟の人身売買カルテルに捕まってしまいます。

『ランボー』

(C)2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.

ガブリエラが帰ってこないことを知ったランボーは単身メキシコに入国、独自の調査で彼女の行方を探します。

しかし、ウーゴとビクトルに捕まったランボーはひどい暴行を受けてしまいます。

ランボー

(C)2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.

路上に打ち捨てられたランボーをカルメンという女性が助けます。

意識を取り戻したランボーに、カルメンはガブリエラの行方を知っていると言います。

2年前に妹をマルティネス兄弟に殺されていたカルメンはランボーに協力することに。

売春宿に殴り込みをかけたランボーはガブリエラを救出しますが、逃亡の途中でガブリエラは薬物と暴行のために命を落とします。

村松 健太郎

死ぬべき人間は自分だとランボーは自らを責めます。
『ランボー』

(C)2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.

葬儀を終え、マリアを送り出すと、ランボーは牧場を要塞化させ始めます。

マルティネス兄弟に宣戦布告したランボーの最後の戦いが始まります。

映画『ランボー ラスト・ブラッド』感想

今回のランボーは故郷で疑似家族を形成していて、娘とも孫娘とも言える少女を救いに行くという、とてもパーソナルな理由で戦いの場に向かいます。

ランボー ラスト・ブラッド

(C)2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.

物語の展開も序盤から派手なアクションシーンとビルドアップされたランボーの肉体が強調されてきた2~4作目に比べると、今作『ランボー ラスト・ブラッド』はかなり控え目で、前半はサスペンス調のドラマが続きます。

もちろん、スイッチが入るとR-15指定も納得のバイオレスが始まりますが、それも今回は前半の静かな“タメ”が効いているので、いよいよ始まった感があります。

村松 健太郎

御年73歳になるスタローンですが、『クリード』シリーズや『エクスペンタブルズ』シリーズのように将来ある若者が映画に登場するようになってきましたね。

そうは言ってタイトルロールを演じるこのシリーズと言うこともあってクライマックスはありとあらゆるトラップでカルテルを返り討ちにしていきます。

この返り討ちシーンはR-15指定でも足りないんじゃないかと思えるほどのハードなバイオレス描写が続きます。

一見のどかな牧場の地下に一大要塞ともいうべき地下道を作り続けていたりと、戦いを忘れていると言いながらも“戦闘に備える”ことを止められないランボーの悲哀のようなものも感じます。

ランボー

(C)2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.

村松 健太郎

『ランボー ラスト・ブラッド』のエンドロールは過去シリーズの名場面を繋げた作りになっているので、最後まで席を立たずにいてください!

映画『ランボー』シリーズを総まとめ!

『ランボー』


現在のシリーズのパブリックイメージからすると信じられないかもしれませんが、一作目の『ランボー』は実はかなりシリアスな社会性を持ったドラマでした。

もちろん、中盤以降のアクションシーンはその後のシリーズのカラーを想像させるものですが、1982年という製作時期を考えると、まだ“アメリカン・ニューシネマ”の名残りを残していると言っていいでしょう。

村松 健太郎

ベトナム戦争モノ(ベトナム帰還兵モノ)と言えば1976年の『タクシー・ドライバー』や1978年の『ディア・ハンター』、1979年の『地獄の黙示録』などがあり、『ランボー』もこの流れの一本でした。

ストーリーとしてはシルヴェスター・スタローンが演じるベトナム帰還兵のジョン・ランボーが閉鎖的な地方都市の警察官に睨まれ、そこからいざこざに発展。

“元グリーンベレー”でハイレベルな戦闘スキルの持ち主のランボーはサバイバル技術を駆使して1人で地元警察、さらに州兵を相手に大暴れをするというものです。

『ランボー』

出典:IMDB

村松 健太郎

実はこの一作目にはディヴィッド・マレルの「たった一人の軍隊」という原作小説があり、原作内ではランボーが射殺される衝撃的な結末を迎えるというのは知る人ぞ知る映画トリビアの一つです。

映画でも実際にランボーが死ぬラストシーンを撮っていいたのですが、事前試写で不評であったことと、『ロッキー』に続くスタローンのヒットシリーズにするという構想もあって、映画はかつての上司トラウトマン大佐によって説得・連行されるという結末に変わりました。

村松 健太郎

結末を複数、撮影していてそれを事前試写の反応で変更するというのはハリウッドではよくあるパターンで『ロッキー・ザ・ファイナル』でもロッキーが勝つという結末も撮影されていました。
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『ランボー/怒りの脱出』


『ランボー』シリーズ=筋肉ムキムキのコンバットアクションと言うイメージを定着させたのはこの二作目です。

前作ではどちらかと言うと研ぎ澄まされた、ソリッドな狼的な風貌の持ち主だったランボーは一転してマッチョ化。

『ランボー/怒りの脱出』

出典:IMDB

気が付けばいつの間にか上半身裸にになってビルドアップされた肉体を披露し、それに合わせてアクションもヘリコプターアクションなども含んだド派手なものになっています。

村松 健太郎

これは、当時ボディビルのMr.オリンピアのチャンピオンだったアーノルド・シュワルツェネッガーがその凄まじい肉体を武器に映画界に進出してきた時期と重なり、シルヴェスター・スタローン側の対抗意識の表れと言っていいでしょう。
『コマンドー』

出典:U-NEXT

ストーリーは、前作の大暴れの結果、刑務所に入ったランボーがトラウトマン大佐から特赦を条件に特殊任務を引き受けます。

それはベトナムの捕虜収容所にある地域に侵入して証拠を集めるというものでした。

政治的な思惑が渦巻く中、ランボーは捕虜の解放のために任務外の救出作戦に打って出ることになります。

『ランボー/怒りの脱出』

出典:IMDB

村松 健太郎

セリフの中に“自分はエクスペンダブルズ(=消耗品)だ”というものがあるのも今となっては笑える小ネタですね。

今回から原題に『Rambo(=ランボー)』とキャラ本人の名前が入るようになりましたが、これはもともと海外で、1作目の公開時のタイトルに『ランボー』と言う言葉が使われれるようになったのが、逆輸入的に本国に持ち込まれたものです。

村松 健太郎

『ロッキー』や『ダーティハリー』などなど、主人公の名前をそのままにした方が伝わり易いのでしょう。

ちなみに“First Blood”というのはボクシングなどの“最初の流血”を意味していて、これが転じて最初に仕掛けるという意味になっています。

最新作が“Last Blood”となってますが、こういう言い回しの言葉は無いのですがおそらく“First”と対になる言葉と言うことになったのでしょう。

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『ランボー3/怒りのアフガン』


当時米ソ冷戦がまだ存在していた中で、共和党支持者でもあったシルヴェスター・スタローンが、ソ連によるアフガニスタン侵攻を題材にしたシリーズ第3弾。

村松 健太郎

原題はとうとうタイトルが“Rambo”だけになりました。

特殊任務でアフガニスタンに向かい捕虜になったトラウトマン大佐を救うために、ランボーはアフガニスタンに向かいます。

現地で、イスラム系の義勇軍・ゲリラ軍(ムジャヒディン)と共闘、ソ連軍と戦うというストーリーです。

『ランボー3/怒りのアフガン』

出典:IMDB

しかし何とも不運なことに公開される直前にソ連がアフガニスタンから撤退するという、なんとも言えない間の悪さで上映されました。

さらに、この映画では好意的に描かれているムジャヒディンの中には後にアメリカ同時多発テロの主犯となるウサーマ・ビン=ラディンやアフガニスタンで独裁政権を築いたタリバンなどがいたという何とも後味の悪いことになってしまいました。

映画自体はいよいよ、特殊能力を持った殺人マシーンの大活躍と言った作品に仕上がっています。

アクションシーンについては更に派手に、バリエーション豊かになり、スタローン自らもマーシャルアーツのトレーニングをして徒手空拳でも大暴れ、前作から使い始めた弓矢もすっかり定着しました。

村松 健太郎

ちなみに、この映画101分で108人が殺されるという、スプラッタホラーも真っ青な作品で“もっとも暴力的な映画”としてギネス認定されています。
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『ランボー/最後の戦場』


『ランボー3/怒りのアフガン』から何と20年ぶりの続編となったのが『ランボー/最後の戦場』。

最後というのはあくまでも邦題の表記なので、今回『ランボー ラスト・ブラッド』が登場したのもご容赦ください。

村松 健太郎

『ロッキー』も第5作に『最後のドラマ』という邦題が付きましたが、その16年後に『ロッキー・ザ・ファイナル』が、さらにスピンオフ作品『クリード』シリーズが続いていますね。

1990年代半ばからの約10年のシルヴェスター・スタローンは、彼が他のジャンルに進出していたことと、『ジェイソン・ボーン』シリーズや『マトリックス』シリーズのように非マッチョアクションが主流にもなったことが重なって、特にビジネス面で苦戦が続きました。

それでも2000年代半ばになると開き直ったように『ロッキー・ザ・ファイナル』『ランボー/最後の戦場』、そして『エクスペンタブルズ』シリーズと、スタローンが自身のパブリックイメージを体現するような映画を連発、60歳を過ぎてから再びアクション映画の最前線に返り咲きました。

『ランボー』

(C)2007 EQUITY PICTURES MEDIENFONDS GMBH & CO. KG IV

今回のランボーは長年、タイ北部で隠遁生活を送っていたランボーが隣国ミャンマーで起きた人権弾圧と戦うという、一見すると“社会派回帰”を感じさせるストーリーですが、日本ではR-15指定、他の国の多くでは18歳未満禁止指定となるハードコアバイオレスとなっています。

村松 健太郎

ちなみに、一部のアクションシーンなどは『ランボー/怒りの脱出』に似ている部分があります。

『ロッキー』一作目の脚本を手掛けて賞レースを賑わした経験もあってか、自作の監督や脚本を手掛けることが多いスタローンですが、『ランボー』シリーズも全ての作品で脚本を手掛けています。

村松 健太郎

『ランボー/怒りの脱出』の脚本はなんとジェームズ・キャメロンとの共作だったりします。

そして『最後の戦場』ではついにスタローンは監督までこなすようになっています。

スタローンは監督・脚本・プロデュース作品が多く、その年の最低映画を決めるゴールデンラズベリー賞(=ラジー賞)の常連ではありますが、実はヒットメイカーでもあります。

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映画『ランボー ラスト・ブラッド』あらすじ・感想まとめ

『ランボー ラスト・ブラッド』で苦しみ抜いた戦士ランボーの戦いもついに完結を迎えます。

孤独な最強の男はどう戦いを締めくくるのか、安寧は訪れるのか、2020年6月26日の公開を楽しみにお待ちください。

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