『なつぞら』第23週136話では、なつ(広瀬すず)は優(増田光桜)を連れて雪月へ。
なつはそこでも、天陽(吉沢亮)が遺したものを見せられ、涙します。
どこに行っても、誰の中にも、十勝には天陽という存在が散りばめられており、なんだか天陽が死んだように感じなくなってきました。
そしてなつは、夜な夜な1人スケッチブックを開いて絵を描き始めます。
それを見た優は目を輝かせながら、なつの背中を押す言葉を言ってくれたのです。
目次
『なつぞら』第23週136話あらすじ
十勝へ帰省中のなつ(広瀬すず)は、雪月を訪れ、菓子職人となった雪次郎(山田裕貴)と夕見子(福地桃子)に再会する。
娘の優が雪次郎の作った菓子を食べていると、妙子(仙道敦子)やとよ(高畑淳子)も現れ、わいわいと賑やかになり、昔の雪月の雰囲気が戻ってくる。
そこへ雪之助(安田顕)が現れ、天陽(吉沢亮)が描いたというあるモノを見せる。
天陽がそれに込めた想いを、雪之助は静かに語り出すのだった…
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第23週136話の感想
進化が止まらない雪月
なつ(広瀬すず)と優(増田光桜)が次に向かったのは、雪次郎(山田裕貴)と夕見子(福地桃子)が営む雪月です。
雪次郎が雪月を継いでからというもの、店はどんどん洋風になっていきます。
パティシエ服を着た雪次郎。なんだか新鮮です。
しかし、自慢のあんバターサンドを出し、これについて語るところを見ると、いつもの雪次郎だなぁと安心します。
洋風のお菓子が並ぶ雪月。
妙(仙道敦子)も変わらぬ笑顔でなつたちを出迎えてくれたのですが、とよ(高畑淳子)と雪之助(安田顕)はずいぶん老けました。
白髪になったりシワが増えたりなんですけど…泰樹(草刈正雄)や剛男(藤木直人)、富士子(松嶋菜々子)はなんにも老けてません。
なぜ、とよ婆ちゃんと雪之助だけ時が動いているのでしょう…謎です。
天陽(吉沢亮)の魂はどこに行っても在る
天陽が亡くなったことで、なつが落ち込んでいるだろうと誰もが思っていました。
しかし、なつはそんな素ぶりを見せず、いつものように笑顔です。
そんななつに、幸之助が雪月のお菓子の包装紙を見せてくれました。
それは、天陽が死ぬ前に描いたもの。
広い草原と牧場が広がり、丘の上には小さな女の子がぽつりと立っています。
その女の子は、誰がどう見ても幼い頃のなつ。
この北海道には、なつのような開拓精神を受け継ぎ、強くたくましく生きている人がいる。
そんな地で生まれたお菓子であることを表現したくて完成した絵。
天陽がそんな包装紙を描いたのは、なつのためでした。
なつが東京でくじけそうになっている時に、この包装紙でお菓子を包んで送ってほしいと、天陽は言い残していたのです。
遠くにいても、なつを応援しているということの現れ。
なつは涙を流さずにはいられませんでした。
柴田家に戻れば、弥市郎(中原丈雄)が来ており、天陽のことを語ります。
死んでもなお、天陽はみんなの心の中にいる。
つまり、天陽は本当に作品になったのだと言うのです。この考え方は驚きでした。
人は死んで終わりではなく、残された人の中で生き続ける。
とよ婆ちゃんも言いました。
「残された者は辛いけど、その分強くなれる。強くならなくちゃ、先に逝った者に申し訳ない」
そう思えば、なつの心は寂しさで押しつぶされず、前に進むことができそうです。
アニメーターなつ(広瀬すず)、娘に夢を与える
自分の中にも、みんなの中にも天陽が生き続けていることを実感したその日の夜、なつは一久(中川大志)から渡された『大草原の小さな家』を読んでいました。
優が眠るまでは音読していましたが、眠った後は静かに続きを読んでいたなつ。
そのうち、スケッチブックを開き、キャラクターデザインを考え始めたのです。
開拓者魂を受け継ぐなつだからこそ描ける作品だと言っていたことを思い出し、それが自分の使命だとなつも思ったのでしょう。
鉛筆で描くだけではなく、しっかりと色付けまでしていました。
朝になると、優がその絵を見て目を輝かせます。
「ママ、優これ見たい」
と言ってくれたのです。
『魔界の番長』は怖がられ、見てもらうことはできませんでしたが、その優が「これを見たい」と言ってくれるのです。
ならば、なつが描かないわけがないでしょう。
前回第135話で、天陽がなつに語りかけたとおり、今のなつを動かしているのは優みたいですね。
ここに来るまでアニメーターで居続けることを悩んでいましたが、天陽と優のおかげで、なつはまた一歩踏み出すことができそうで良かったです。
『なつぞら』第23週136話まとめ
がんばれ…なっちゃん#朝ドラ #なつぞら #吉沢亮 pic.twitter.com/hlizXnfUZP
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) September 5, 2019
天陽が亡くなったことは変えられない事実で、もういないんだなぁと思うと確かに悲しい気持ちになります。
しかし、天陽の死を無駄にしないためにも、なつも私たちもきちんと前に進まないといけないんだなぁと思わされます。
そのために、天陽は死ぬ前に色々なものを、色々な人に遺してくれたんだと思うのです。
雪月の包装紙もそのひとつと言えるでしょう。
とっても素敵な絵だったので、グッズ化してくれないかなぁなんて思うのです。
そして、一久に勧められた作品のキャラクターデザインを優が気に入ってくれたのはとても嬉しいことです。
主人公と思える女の子が、何気なく赤毛のアンに見えたりもするのですが…どうなのでしょう?
なつがこの先『大草原の小さな家』の作画をすることになるなら、なつも東洋動画からマコプロダクションに移動することになると思うんです。
ということは、ついになつもいなくなるのでしょうか?
そのことも含め、次回の展開が気になります。
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