なつ(広瀬すず)が作画を手掛けたテレビ漫画『百獣の王子サム』が放送開始。
『なつぞら』第17週102話では、大忙しの制作風景や、周囲からの反応が描かれています。
富士子(松嶋菜々子)や剛男(藤木直人)は喜ぶ半面、テレビのない天陽(吉沢亮)は、話だけ聞いて見てはいません。
また、雪月に突然の訪問者。
クリスマスの一時を切り取った回となりました。
目次
『なつぞら』第17週102話あらすじ
なつ(広瀬すず)たちの作ったテレビ漫画「百獣の王子サム」の放送が始まった。
十勝の柴田家では富士子(松嶋菜々子)や剛男(藤木直人)、そして泰樹(草刈正雄)も、なつの活躍を喜んでいる。
東洋動画のテレビ班では、演出の坂場(中川大志)と制作進行が言い争いが増す。
その間で、なつも新しいアイデアを出し、作品づくりの中核を担うようになる。
その頃、帯広の雪月に、大きなカバンを抱えた雪次郎(山田裕貴)が現れて…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第17週102話の感想
『百獣の王子サム』に照男(清原翔)の息子が大興奮
なつ(広瀬すず)や一久(中川大志)、茜(渡辺麻友)が携わった『百獣の王子サム』の放送がついにスタート。
なつは風車で、一久は川村屋で放送を見守ります。
咲太郎(岡田将生)や亜矢美(山口智子)は大喜び。
川村屋でテレビを見る子供たちも大はしゃぎです。
北海道でも放送されてたことで、なつの元には富士子(松嶋菜々子)から「良かったよー」と連絡。
スタッフロールに「奥原なつ」の名前が出ると、泰樹(草刈正雄)が喜んだとか。
そんな面白いシーンをカットするなんて…。
「ちーくんも喜んでいたわよ」
ちーくん?
と思ったら、そうか。照男(清原翔)と砂良(北乃きい)の息子が生まれていました!
息子の地平(吉田隼)は興奮のあまり、家の中で飛び跳ねます。
わー、とっても元気な子が増えましたね。
工夫をしてメリハリを!
鉄腕アトムは、1,000枚前後の絵を動かし、毎週放送しています。
しかし、やはりリアリティーを求める一久。
要望を出していると、その4倍の絵を描かなくてはならない事態になりかけました。
1週間でその枚数は無理だと、荒井(橋本さとし)は激怒。
どうしてこういつも作画室で意見の衝突をやってくれるんでしょうかね。
水掛け論になる一久と荒井。
するとなつは、ちょっとした工夫を思いつきます。
例えば、虎同士がケンカをしているシーンです。
リアルな戦いを描くのではなく、土煙を出して、それをメインで動かし、そこから手や顔がときどき出てくる手法にすれば手間はかかりません。
また、サムが猛獣にパンチするシーンも、星を前面に出し、次に動物が目を回しているシーンを描けばサムの強さを表現できると、なつは考えました。
これには一久も荒井も、そして猿渡(新名基浩)も驚き、言葉が出ませんでした。
流線を動かすという方法を受け入れたなつが、そこから発想を膨らませて見つけた技術。
しかも、子供に暴力的シーンを見せないという配慮もできています。
この技法は、現在のアニメーションでも使われることがありますよね。
なつがその生みの親だと思うと頭が上がりません。
これを面白いと思った一久も目を輝かせます。
枚数を減らせると思えた荒井も笑顔。
減らして終わりではなく、他のリアルに表現したいところに枚数を使う。
そうしてメリハリをつけることで、作品は面白くなる!
なつの考えに、誰もが賛同しました。
この作品の主導権は一久のはずですが、いつの間にかなつになっていました。
実力がある人がいると、こうなるもんですよね。
しかしなつ、お手柄です。
「諦めたんじゃない。捨てたんだ」
季節は冬でクリスマス。
雪月に訪問者が到来。
それは誰でもありません。雪次郎(山田裕貴)でした。
妙子(仙道敦子)やとよ(高畑淳子)は大喜びですが、雪之助(安田顕)には、何かがあったんだとすぐにわかります。
まあ、誰もがわかりそうですが。
店には雪次郎が主演をした、あの「かもめ」のポスター。
雪次郎はこれを引っぺがし、丸めてしまいました。
「諦めたら戻って来い」
そう言われていたからこそ、雪次郎は雪月に戻ってきました。
「お前、諦めたのか」
ちょっとショックそうな雪之助。
きっと、ポスターに息子の名前が載っているのを見た時は大喜びしたんでしょうね。
それがここにきて「クリスマスケーキ作るべ」と言っているんですから驚きです。
また中途半端な!というと、雪次郎は真っ直ぐな目で言いました。
「菓子屋として、人間として鍛えなおしてくれ!」
「演劇は諦めたんじゃない。捨ててきた!」
そういった雪次郎は、また菓子職人に戻るのでした。
第12週72話から始まった「雪次郎の乱」
これにて終了です。
人生は競争じゃない
北海道へと戻ってきた雪次郎は、あちこちにあいさつ回りに出かけます。
天陽(吉沢亮)の元を訪れると、
「帰って来たぞ!」
と両手を広げます。ハグを求めます。
まあ、天陽はこれに応えず、淡々と絵を描きます。
相変わらず冷めている天陽。
しかし、それが天陽です。
なつに追いつくことができなかったと言えば、「人生は競争じゃない」と天陽は言います。
倉田(柄本祐)や勝農演劇部の人たちにも会いたいと言う雪次郎。
今度みんなで飲むか、という話にはなりましたが、そこはドラマの中で描かれるのでしょうかね?
期待して良いですか?
『なつぞら』第17週102話まとめ
「雪月」の皆さんの4ショット♪おかえり、雪次郎。#朝ドラ #なつぞら #安田顕 #高畑淳子 #仙道敦子 #山田裕貴 pic.twitter.com/2k4Z6y3MRA
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) July 26, 2019
雪次郎が演劇を捨て、菓子屋としての道を選んだことを知ると、蘭子(鈴木杏樹)はちょっと寂しそうな顔を見せます。
本気で言ったわけじゃないのに…。
雪次郎はそれをしっかり理解し、そして自分の道を改めて選んだと言えます。
寂しい気持ちはありますが、今の雪次郎に演劇の未練はないでしょう。
「よく辞められたわね」と再び蘭子に言われても、きっと雪次郎は「はい」と答えられるでしょう。
彼は、菓子屋として開拓者になる。
もう決心は揺るがなそうで安心です。
次週はなんだかプロポーズ三昧!?
なつと一久がとうとうどうなるのか佳境みたいですね。
そして気づけば、この『なつぞら』も残り数話。
すでに寂しい気持ちが沸き上がってきています。
だからこそ、最後までキッチリと見届けていきたいと思えます。
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