『なつぞら』第13週75話は、先週から待ち望んでいた雪次郎(山田裕貴)と雪之助(安田顕)の対面です。
夢を追いかけたいという自分の願いを必死で訴える雪次郎ですが、雪之助はそれを聞き入れることはしません。
一度は川村屋に戻る雪次郎ですが、そんな彼に救いの手を差し伸べたのは、あの人でした。
そして、なつ(広瀬すず)はまだ牛若丸と馬に苦戦中。
すると、坂場一久(中川大志)と何やら怪しい展開が…。
目次
『なつぞら』第13週75話あらすじ
雪次郎(山田裕貴)を菓子職人の道に戻すため、北海道から上京した雪之助(安田顕)、妙子(仙道敦子)、とよ(高畑淳子)。
雪之助たちの説得に対し、雪次郎は、自分の夢を追わせてほしいと必死に懇願する。
しかし、雪次郎の抵抗もむなしく川村屋に連れ戻されてしまう。
なつ(広瀬すず)は、雪之助と雪次郎、お互いの気持ちがわかるだけに、どうしていいのかわからないのだった。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第13週75話の感想
夢と現実
押し入れに隠れるも、すぐに発見されてしまう雪次郎(山田裕貴)。
意を決して「自分は演劇をやりたい」と、家族に訴えかけます。
しかし、雪之助(安田顕)がこれを聞き入れることはしません。
菓子職人になるのを止めて、演劇をしたいと言います。
役者として食べていこうとしているわけじゃなく、ただ演劇がやりたいという言葉が引っかかります。
やりたいことがあっても、食べていけないといけませんからね。
学生みたいな考えで、ただの甘えだと雪之助に叱られるのは当然かもしれません。
そして、勝手に川村屋を飛び出した雪次郎を、引きずってでも連れ戻そうと、半ば強引な手段に出る雪之助。
これはさすがに周りのみんなが止めました。
しかし、ここできちんと謝りに行かなくてはなりません。
落ち着いたら謝りに行くと雪次郎は言いますが、それでは咲太郎(岡田将生)と同じです。
「ちゃんと筋を通せ」
とよ(高畑淳子)にも言われ、雪次郎は家族と一緒に川村屋へ行くこととなりました。
このとき、咲太郎はちゃっかり「がんばれ雪次郎」と声を掛けますが、さすがに外野は黙りましょう。
なつ(広瀬すず)でもわかることです。
親子と孫
川村屋に頭を下げに来た雪之助。
息子のしでかしたことを詫び、さらにはこんなことを言い出すのでした。
「これからコイツの性根を叩き直すので、川村屋にまた置いてください。」
雪次郎は川村屋に戻るなんて一言も言っていません。
そんなこと言っていいんですか?と思ったところに、この言葉です。
「私も働きます。もちろん無給で」
ちょっと雪之助さん、何を言い出しているんですか。
一応プロですよ。
それが店に迷惑をかけたことでそこまで…。
しかし、菓子職人として生きている雪之助だからこそ、これくらいやらなくてはいけないと思ったのでしょうね。
父の働く姿を隣りでじっと見つめる雪次郎。
この光景は帯広の厨房以来ですね。
傍から見ればどっちも惨めで仕方がありません。
杉本(陰山泰)を始め、みんながいたたまれない気持ちになりました。
ついには泣き出す雪次郎。
そんな雪次郎に「行って来い」と行ったのはとよでした。
夢を追いたいなら追いかけろ。
しかし、二度とここに戻ってくるなととよに言われると、雪次郎は飛び出して行ってしまいました。
雪之助は戻れと声を荒げますが、とよはそんな息子の頬を叩きました。
「これ以上、子供に惨めな思いをさせるんじゃない!」
とよからすれば可愛い孫です。
前回の第74話からちょっとずつですが、雪次郎の夢を応援するような姿勢も見せていました。
とよにこう言われてしまっては、雪之助も何も言い返せません。
そして、これは小畑家の問題。
厨房を覗くなつは、ただ黙って見ているしかできませんでした。
アニメーターとしての意地とプライド
一久(中川大志)に言われて、動画を書き直したなつ。
しかし、何かが足りないと下山(川島明/麒麟)は悩みます。
足りないものとは、馬の勢いです。
これを演出するためには詰めが足りないと、麻子(貫地谷しほり)に指摘されます。
同じ位置で動きを溜めて、そこから一気に動かしていく。
そうすることで、馬の勢いを表現できると言いますが、それでは絵が止まってしまうと言うなつ。
しかし、それを表現するのがアニメーターです。
「無理なら私がやろうか?」
麻子が、なつを試しています。
そう言われると、なつの心にも火が付き、
「やります!」
と言ってデスクに!
一久の言葉に最近もっぱら腹を立てているなつですが、麻子にも認めてもらえるようなアニメーターになりたいのが真理です。
ここでできませんなんて言えないですよね。
そうしてなつは、また馬の絵について考え、階段へと足を運ぶのでした。
不意に鳴ったカチンコが始まりのサイン?
馬の動きを考えるために、階段に座ってイメージを膨らませるなつ。
するとそこに、また一久が通りかかります。
「また、馬ですか?」
「また、馬です。」
「まだ、馬ですか?」
「まだ、馬です。」
みたいなやり取りが繰り広げられるのですが、そもそもそうさせたのはあなたの指摘なんですよ、一久くん!
さすがにいたたまれないのか、進行が遅いと思ったのか、一久もそこでスルーせず、突然こんなことを言い出しました。
「じゃあ、僕が馬になって駆け下りてみましょうか」
本人はいたって本気なのですが、そんな光景を見たらしばらく笑いますよ。
それを思い出すたび、手が震えると困るからと、なつは断ります。
そうですか…目が泳ぐ一久。
対人関係にも不器用さが滲み出てしまった感じでした。
しかし、このあとが大変でした。
頑張ろうと立ち上がったなつが、階段でバランスを崩しました。
このままでは落ちてしまうと思った一久は、とっさに手に持った物を放し、なつを支えたのです。
一久に助けられたなつ。
しかし、一久との距離は非常に近く、見つめ合う状態となりました。
さらにタイミングが良いことに、地面に落ちたカチンコが綺麗になりました。
これはまさか…恋が始まる瞬間なのかと思わせるような展開。
なんですか…この新しいドラマが始まる感じは!
続きは次回?
雪次郎のことが片づいていないうちに、なんという展開を!
じたばたせずにはいられなくなってしまいました!
『なつぞら』第13週75話まとめ
待ち時間にスタジオ前で、広瀬すずさんと山田裕貴さんによる“食レポ”が始まりました〜♪いつも仲の良い2人。大笑いしながらのレポートをお届けします。#朝ドラ #なつぞら #広瀬すず #山田裕貴 pic.twitter.com/SnJhYsvwjo
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年6月23日
雪之助は、どうやっても雪次郎の役者になりたいという夢を許せません。
どうしてなのだろうか?と考えてはみたのですが、時代のせいなのかなあとも思いました。
雪之助の時代はきっと、この時よりも就ける職業が限られていたと思います。
なつや雪次郎が生きる今こそ、幅が広がり、現代ではもっと広がっていますからね。
そうなった時、歯を食いしばって生き抜いてきた人たちからすれば「甘え」と言われてしまうのかもしれません。
菓子職人一本でやってきた、雪之助のプライドがあるのです。
子供に惨めな思いをさせるなと言う、とよの言葉もすごくわかります。
でもそうやってでも、雪次郎には自分の跡を継いでほしいんですよね。
色々と考えさせられる週です。
なつはなつで、なにか起きそうな予感です。
いつもは最後にある父(内村光良)の声もありませんでしたから、これは何かあるんでしょう。
その答えはまた明日に。
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