ロンドンにある高級テーラー。
しかし、その実体は世界最強のスパイ機関キングスマン!
テーラーの試着室の奥には秘密がいっぱいで、気分はちょっとテーマパーク!
何に対しても真剣になれず、自信もない。そんな臆病にも思える主人公エグジー(タロン・エジャトン)が、何も知らなかった父親の過去を知って行くうちにどんどん魅力的になって行く姿にワクワクですよ!
- 「サターン賞」にコミック映画賞・脚本賞・男優賞・編集賞・衣装デザイン賞と何部門もノミネートされた評価の高い作品で、日本でもヒット!
- 組織の拠点が高級テーラーだけに、衣装はもちろん英国スタイルでスマートにオシャレ、スパイ映画には出需品の数々の秘密アイテムは英国スパイの代表『007』を思い出します
- さまざまなアイテムを駆使してスタイリッシュなスーツに身を包みスマートに敵と戦うコリン・ファースのキレッキレのアクションシーン
それでは『キングスマン』をネタバレありでレビューします。
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目次
『キングスマン』作品情報
作品名 | キングスマン |
公開日 | 2015年9月11日 |
上映時間 | 129分 |
監督 | マシュー・ヴォーン |
脚本 | ジェーン・ゴールドマン マシュー・ボーン |
原作 | マーク・ミラー デイブ・ギボンズ |
出演者 | コリン・ファース サミュエル・L・ジャクソン マーク・ストロング タロン・エジャトン マイケル・ケイン ソフィア・ブテラ |
音楽 | ヘンリー・ジャックマン マシュー・マージソン |
【ネタバレ】『キングスマン』あらすじ・感想
プロローグ
「キングスマン」とは、どこの国・機関にも属さない独立した秘密のスパイ組織。
第一次世界大戦後、跡継ぎが居なくなった多くの富豪たちの宙に浮いた巨額の資産を元手に善行に役立てようとキングスマンという組織が生まれました。
1997年中東で任務を遂行していたキングスマンたちは爆撃を受け建物に潜伏し、捕えた敵の1人を尋問していると敵が手榴弾で自爆をします。
この時、リー・アンウィン【コードネーム/ランスロット】(ジョノ・デイヴィース)が咄嗟に相手を抱きかかえて犠牲になり仲間を助けました。
のちに仲間のハリー・ハート【コードネーム/ガラハット】(コリン・ファース)はランスロットの家族に会い死を告げます。
しかし何も詳しいことを教えてもらえないミシェル・アンウィン( サマンサ・ウォマック)は取り合おうとしません。
ハリーは何か困ったことがあれば記載されている番号に連絡をして欲しいと勲功のメダルを渡します。
「そんな物はいらないから夫を返してほしい」と受け取らない母ミシェル。
ハリーは幼い息子のエグジー(アレックス・ニコロフ)にメダルを大切にと首から下げさせました。
それから17年後…
17年後、アルゼンチンの雪山深く、謎の組織に拉致されていた天候変動による災害を予測し地球の自己治癒を提唱する学者のアーノルド教授(マーク・ハミル)の奪還に動いていたキングスマンたち。
この任務の先頭に立ったのはコードネーム/ランスロット(ジャック・ダウェンポート)。
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ところが突然現れた義足の先端が剣になっている女ガゼル(ソフィア・ブテラ)によって体を真っ二つに切り裂かれ殺されてしまいます。
作戦失敗により、また大切な仲間を失ってしまったキングスマンのエージェントたちがイギリス・マンチェスターのサヴィル・ロウに店を構えるアジトに各国から招集されます。
店名は「キングスマン」。
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このお店がキングスマンの拠点で隠れ蓑になってます。
招集と言っても実際に集まっているわけではなく、各地で専用のメガネをかけるとお互いが見える様になっています。
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ランスロットは水を飲んだ人が突然狂暴化したり、突然人同士が殺し合うなど各地で起きていた不可解な事件について調べていて、化学薬品が原因ではないかと生物兵器を開発している会社に潜入していました。
でもその形跡はなく、最終的にアーノルド教授に辿り着きましたが殺されてしまいました。
奪還に失敗しアーノルド教授の行方が心配されましたが教授は何事もなかったように生活していました。
それを不審に思ったボスのアーサー(マイケル・ケイン)から、亡くなったランスロットの後継者を決めることが伝えられました。
各キングスマンは候補者を1人連れてくるように指示されます。
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キングスマンは貴族出身の上流階級者が多く、アーサーもその1人。
一方、父親が亡くなってから17年、エグジー(タロン・エジャトン)も立派な大人になってはいますが冴えない毎日です。
母親はギャングのボス・ディーン (ジェフ・ベル)と再婚し娘を生んでいます。
このディーンはとにかく暴力的で母親は逆らうことはできません。
しかも近所の若い連中を束ねていてエグジーに対してもやりたい放題です。
いつの日かこの状況を何とかしたいエグジーですが手立てがありません。
ある夜パブでディーンの手下の車を盗み警察とカーチェイスをし逮捕され拘束されてしまいます。
言い訳もできない状態のエグジーは、ふと、メダルのことを思いだします。
試しに電話をすると切られそうになりますが、暗号を思い出し告げると何事もなく釈放され呼び止められます。
やってきたハリーはエグジーの父に命を救われ、メダルを渡したと言います。
パブでハリーから父のことを聞かされ、スパイにならないかとスカウトされますが、そんな現実味の無い話にエグジーはあまり聞く耳を持ちません。
しかも荒んだ生活も窘められ言い争いになります。
そこへディーンの手下たちが現れエグジーをバカにします。
帰ろうというエグジーですがハリーは「マナーが人間(紳士)を作る」と言いながら扉を閉め、持っていた傘の見たこともない装置で次々と相手を倒していきます。
目の前で繰り広げられた信じられない様な光景に驚いて声も出ないエグジーの肩を叩きその場を去るハリー。
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帰宅するとさっきの出来事が義父ディーンにバレて暴力を振るわれますが、その時どこからともなく聞こえてきたハリーの声に義父も訳が分からずエグジーから手を放します。
さっきエグジーの肩を叩いた時に盗聴器を仕掛けていたハリー。
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ハリーはエグジーに店に来るように指示しました。
店の奥でスパイアイテムを見せられたエグジーはスパイになるテストを受けることを決意します。
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キングスマンになるべく訓練
次のランスロット候補はエグジーを含め9名です。
面接教官のマーリン(マーク・ストロング)の下で、合宿生活を送りながらテストを受けて行きます。
夜、寝ているとイキナリ部屋に水が入り込んで水位があがって9名は水中に…。
排水管を壊しトイレの便器の先にある空気を確保する者が居る中、扉を開けられなかったエグジーは部屋を泳ぎマジックミラーに気付き叩き割って脱出成功。
しかしマーリン教官は「最も重要なチームワークを忘れている」と全員失格とします。
仲間の1人アメリア(フィオナ・ハンプトン)が脱出を待たず溺死していました。
このアメリアの死で8人は本気で臨まなければ死と直結していることを感じ取ります。
以後、訓練はさまざまで、何のためにと思うような変わったものばかりです。
「1人ずつ相棒の子犬を選び訓練する」
「パラシュートでの降下訓練は1人だけパラシュートが開かない」
「夜間の800m先の風船を暗視スコープで撃つ」
相棒選びでエグジーは可愛いパグを選びます。
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「JB」と名付けますが、由来は「ジャック・バウアー」からです。
パラシュートで落下する訓練では落下している途中マーリン教官から「1人だけパラシュートが入っていない」と告げられ、連携を組んでみんなで乗り越えようとします。
しかし、ここでも優しい人柄が出てしまうエグジーはロキシー(ソフィア・クックソン)と共に最後まで残り、結局パラシュートが入っていなかったのはエグジーでした。
マーリン教官を責めるエグジーですが、これも訓練の一環でエグジーにもちゃんとパラシュートは入っていたのです。
訓練で9人いた候補性もエグジー、ロキシー、チャーりー(エドワード・ホルクロフト)の3人になり、次に言い渡されたテストは、3人でパーティーに行き、今まで訓練したスキルを活かしてある女性を落とせというものでした。
しかも3人ともターゲットは同じ。
1人の女性を囲み3人で話しかけますが、お酒に仕込まれていた強い睡眠薬で意識を失う3人…。
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目が覚めた3人は列車が近づく鉄道のレールの上に縛られており、敵に「キングスマン」について尋問されます。
これも訓練の一環であり、列車が直前まで近づいてきてもエグジーとロキシーは口を割りませんでしたが、軽々口を割ったチャーリーは脱落します。
最後の訓練は推薦者のハリーと時間を過ごし「真のキングスマン」としての心得や身だしなみなどを学ぶことでした。
秘密のアイテムの種類や使い方を教わります。
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そしてロキシーとの最後のテストは今まで一緒の時間を共にしてきた相棒の犬を銃で撃つというものでした。
結局、撃つことができなかったエグジー。
そして隣りの部屋から銃声が聞こえ、ロキシーが引き金を引いたことがわかり、家に帰れと言われます。
ランスロットを引き継ぐのはロキシーに決まりました。
テストに落ちたエグジーはハリーの車を盗み家に帰ります。
母の顔には殴られたアザがあり義父のディーンを探しに街に出るエグジーでしたが、ハリーに車を遠隔操作され連れ戻されます。
着いた先はハリーの家でした。
そこで「どうして犬のために最後の機会を逃した」と言われ、自分の相棒だった犬の剥製を見せるハリーが信じられないというエグジー。
ハリーは犬を殺せと渡された銃は空砲だったこと、溺死したはずのアメリアも死んではおらず、ベルリンの技術局員になっているとエグジーに教えます。
テストは「人を救うためには犠牲を出さなければならない時がくる」という覚悟が必要だとわからせるためのものでした。
頼りのハリーの死
エグジーたちが訓練をしている中、ハリーも次の任務のための捜査をしていました。
アーノルド教授に会いに行くと、教授は目の前で奇妙な死を遂げます。
ハリーは教授の耳の後ろに埋め込まれたマイクロチップを発見します。
このチップにあるIPアドレスを辿ると、ヴァレンタイン社のものでした。
そのころヴァレンタイン社では世界中で無料のSIMカードを配布し、自社のネットワークを無料提供して話題になっていました。
そこでハリーは、この会社のオーナーのリッチモンド・ヴァレンタインが怪しいと調査を始めますが、時を同じくして各国の政治家や有名人が次々と消息を絶つ事件が相次ぎます。
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ヴァレンタインに仕掛けた盗聴器からケンタッキー州の教会で何かが行われることを知ったハリーは自宅にエグジーを残しアメリカへ向かいます。
その協会では人種差別主義者、同性愛嫌悪の極右の白人たちが集まって集会をしていましたが、人々は突然凶暴化し殺し合いが始まります。
そしてハリーもその乱闘に参加してしまいます。
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ハリーは自分の意思とは関係なく何かに操られて狂暴化していました。
自分でそれがわかっていても勝手に体が動き止められない状況です。
そしてハリーが教会の人々を殺し終えたころ、ヴァレンタインが現れハリーは射殺されてしまいます。
この映像はエグジーもマーリン教官もアーサーも見ていました。
恐ろしすぎる殺人計画
目の前でハリーが射殺され呆然とする3人。
ヴァレンタインは行き過ぎた環境保護思想の持ち主で「地球を滅ぼすのは人類で、病原体の人を減らさなければ地球は救えない」と考えおり、たどり着いた結論が世界の人口を減らすことでした。
彼の計画は無料で配布されたSIMカードに信号を送り人々が狂暴化し勝手に各地で殺し合い人口を間引いていくという、残忍極まりないものでした。
失意の中、何か力になれないかとアーサーに会いに来たエグジーは「新しい組織に入らないか?」と打診されますがアーサーの耳の後ろの傷痕に気付きます。
アーノルド教授のことも聞いていたエグジーはアーサーもヴァレンタインの手下だと気付き、乾杯にアーサーが差し出したグラスを巧みにすり替え、盛られていた毒で代わりにアーサーが死にます。
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アーサーの首からチップを取り出しエグジーが向かうのはマーリン教官のもとです。
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マーリンは裏切り者ではありませんでした。
マーリンは調査を進めており、ヴァレンタインの協力者の耳にあるマイクロチップは、ヴァレンタインを裏切ろうとした時に爆破して殺すためのものだと説明しました。
世界を救うために!
エグジーとマーリンとロキシーはヴァレンタインの計画を阻止するために動き出します。
とある雪山にはヴァレンタインが招いた各国の富裕層たちが集合しています。
これから世界中で起こる殺人計画を高みの見物にパーティーさながらの状態です。
エグジーたちはこのアジトにジェット機で向かいます。
途中、ロキシーに与えられた任務は気球に乗って成層圏まで行き、ヴァレンタインがSIMカードに信号を送るために使う衛星を破壊することでした。
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その間にマーリン教官とエグジーは内部からSIMシステムを解除するためにアジトに忍び込みます。
その間に無事に任務を遂行したロキシー。
ところが自分の衛星の破壊に気付いたヴァレンタインは他の衛星を所有している人物に連絡をし、使用許可を取ります。
これでまだ殺人計画は続行中となってしまい、ロキシーの任務は時間稼ぎをしただけになってしまいました。
エグジーは自分の母親に連絡をして妹をバスルームに入れて鍵をかけるように伝えます。
母親もヴァレンタイン社のSIMカードを持っているので、計画が進んでしまった今、狂暴化した母親が妹を殺害しないようにするためです。
エグジーはマーリンの指示のもと、ハリーから使い方を教わった秘密のアイテムを駆使してヴァレンタインの手下たちを倒しながらシステムを解除するために突き進みます。
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れだけ倒しても次々と現れる手下に絶体絶命なところまで追い込まれたエグジーはあることに目をつけます。
チップを操作できるのはヴァレンタインだけですが、エグジーはマーリンにハッキングを指示。
その結果、エグジーに迫るヴァレンタインの手下たちも協力者の金持ちたちも首のチップが爆発して一網打尽!
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いよいよヴァレンタインの元へ向かうエグジーに助けを求める声が聞こえます。
ヴァレンタインに監禁されていたスウェーデンのティルデ王女(ハンナ・アルストロム)でした。
「世界を救ったらサービスしてあげる」とティルデ王女に言われたエグジーは俄然やる気になります。
その頃ヴァレンタインはシステムを作動させてしまいます!
世界中のSIMカードに信号が送られ、人々が狂暴化して争いが始まり、エグジーが心配していたことが現実となってしまいました…。
エグジーの母も狂暴化しバスルームに閉じ込めた娘を殺そうとドアを壊し始めます。
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エグジーはヴァレンタインのところまでやってきますが、そこに立ちはだかるのは義足のガゼルです。
ガゼルは大勢の手下よりも手強く、義足で巧みに跳ね上がったり剣の着いた先端で切りつけたり、とにかくアクロバットな動きに押され気味のエグジー。
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空中戦になった時に靴に仕込んだ毒入りナイフでガゼルの腕を切りつけることに成功、ガゼルはこんな傷なんでもないと言った表情をしますが、あっという間に毒が全身に回り倒れます。
エグジーはガゼルの義足をヴァレンタインに投げつけ殺害。
システムを止めると世界中の混乱も収まります。
ワインとグラスを手に取ったエグジーが向かった先は、ティルデ王女の元でした。
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無事に任務を終えたエグジーはパブで母親に「今の家を出て一緒に住もう」と言います。
そこへ現れた義父ディーンは相変わらずの乱暴な態度です。
そこでエグジーは以前ハリーがディーンの手下に教えたようにパブの扉を施錠してディーンと仲間を倒し、やっと大切な母と妹を守ることができました。
エンドロールでは“真のキングスマンが何かを教えてくれた母キャシーにこの映画を捧げる”と流れます。
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ハリー役のコリン・ファースはすごい!
『007』へのオマージュ満載のアイテム。
アクション映画なのに英国紳士の代表ショーン・コネリーを思わせるスマートっぷり。
『キングスマン』の魅力である英国のスパイ像が詰め込まれているのがこのハリーなんではないでしょうか。
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コリン・ファースはイギリス出身だけあってスーツの着こなしはさすがです!
このハリー役が決まってから6ヵ月かけてジャッキー・チェンのトレーナーなどにつきトレーニングしたと語っていました。
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教会での計算され尽くしたアクションシーンも見事ではないでしょうか。
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でも続編『キングスマン:ゴールデン・サークル』もあるので、その後の展開も楽しみにして見てください!
『キングスマン』まとめ
以上、ここまで『キングスマン』についてレビューしてきました。
- CGなんて当たり前の今、スマートな生アクションにこだわった作品
- 殺人シーンがかなり過激な作品ですが見ごたえはバッチリですし楽しいです
- とにかく続きの『キングスマン:ゴールデン・サークル』が気になりますね
- そしてキングスマンの誕生秘話を描く第3弾『キングスマン:ファースト・エージェント』の日本公開(2020年9月)も決まっていて、まだまだ楽しめそう!
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