映画『ひとくず』は、3歳まで戸籍がなく、実の父親が母親に日常的に手をあげているのを見て育った、「居場所のなさ」「弱者」を身をもって知っている監督・脚本・編集・プロデューサーの上西雄大が、30年以上児童相談所に勤務している児童精神科医師の楠部知子先生から「虐待してしまう大人もまた傷ついている」という実態を耳にし、傷ついた子供だけでなく、虐待をしてしまう大人にも眼を向けてあげてほしいと制作した感動のエンターテイメントです。
目次
映画『ひとくず』再上映決定!
ロンドン国際映画祭で外国語部門最優秀作品賞(グランプリ)と最優秀主演男優賞(上西雄大)を受賞した本作は、渋谷・ユーロスペースにて3月14日より公開され、満席でスタート。
口コミが広がり、新型コロナウィルスの感染拡大後も客足の激減はなく、元々2週の予定だった上映期間が延長されたが、4月7日に緊急事態宣言が発令され、4月10日からの公開が決まっていたシネ・リーブル池袋も休館。
その間に、上西監督の新作『ねばぎば 新世界』(赤井英和と上西のダブル主演作)が、第8回ニース国際映画祭で外国語長編映画部門の最優秀作品賞および最優秀脚本賞を受賞し、『ひとくず』の東京での再上映が期待されていました。
そんな中で、この度『ひとくず』が、テアトル梅田にて10月16日(金)より、シネ・リーブル池袋にて10月30日(金)より公開されることが決定!
その後、名古屋シネマスコーレ(愛知)で再上映することが決定している他、京都みなみ会館、元町映画館(兵庫)、イオンシネマ茨木(大阪)、別府ブルーバード劇場(大分)、横浜シネマジャック&ベティ(神奈川)、イオンシネマ富士宮(静岡)などで上映が決定しています。
映画『ひとくず』監督&出演キャストのコメント到着!
育児放棄された少女・鞠を救う空き巣・金田役の上西雄大、2019年5月にニース国際映画祭で最優秀助演女優賞を受賞した、鞠を育児放棄する母親・凜役の古川藍、8月にマドリード国際映画祭で最優秀助演女優賞を受賞した、自分の恋人が息子に暴力を振るうことを黙認する主人公の母親・佳代役の徳竹未夏より喜びのコメントが到着しました。
上西雄大 / 主演・監督・脚本・編集・プロデューサー
映画『ひとくず』は多くの想いが埋まり、多くの良心に力を添えて頂き、ここに至るまで僕等にとっては少しずつ登り続けたとても長い階段でした。
そして生涯忘れられない日となりました公開日の後、世界を襲う新型コロナウィルスの猛威に僅かな期間に中止せざるを得ない事になり悲しみに暮れました。
虐待という計り知れない問題に対峙し、その想いを自分の意義を賭したこの作品は一人でも多くの方に観て頂かなければと諦めずにこの作品を抱き、この日を待ちました。
この映画は大きな使命を未だ果たせずにいるのです。
僕は再びこの『ひとくず』と共に再ローショーを迎えられる喜びに感謝しております。
古川藍 / 役:育児放棄する母親・凜
映画『ひとくず』は私達10ANTSのチームが何も無い場所から作り上げ、この作品に懸ける思いは、一人でも多くの方々に観て頂きたい気持ちが詰まった映画です。
観て頂いた皆様に感動や虐待への関心を少しでも持って頂ければと春から公開をして参りましたが、世界を襲った新型コロナウィルスの為、止む無く中断になり、やり切れない気持ちになりましたが、絶対に諦めない、必ず再ロードショーをして皆様にお届けするという監督、脚本、主演を担う上西さんの熱い想いを胸に、また『ひとくず』をサポートして下さる皆様のお力添えのお陰で、この秋再ロードショーが決まり、嬉しさと共に映画『ひとくず』がまた新たな世界を見せてくれる事を願っております。
徳竹未夏 / 役:主人公の母親・佳代
再ロードショーが決まり、先ずは素直に嬉しいです!
待ちわびているお客様は増すばかりでしたので。
現在の情勢に不安は尽きませんが、前を向いて生きていくしかありません。
東京で『ひとくず』をご覧になったお客様から「ご近所で虐待かもしれない声が聞こえていたんですが、今日この映画を観て勇気を出して通報しようと思います」という言葉を耳にした時、作品の意味に一歩近付けた気がしました。
大変な時こそ人の温か味によって救われる世界を願います。
『ひとくず』作品情報
監督・脚本・編集・プロデューサー:上西雄大
出演:上西雄大、小南希良梨、古川藍、徳竹未夏、城明男、税所篤彦、川合敏之、椿鮒子、空田浩志、中里ひろみ、谷しげる、星川桂、美咲、西川莉子、中谷昌代、上村ゆきえ、工藤俊作、堀田眞三、飯島大介、田中要次、木下ほうか
公式サイト:https://hitokuzu.com/
公式Twitter:@hitokuzu_movie
公式Facebook:hitokuzumovie
あらすじ
生まれてからずっと虐待される日々が続く少女・鞠。
食べる物もなく、電気もガスも止められている家に置き去りにされた鞠のもとへ、犯罪を重ねる破綻者の男・金田が空巣に入る。
幼い頃に虐待を受けていた金田は、鞠の姿に自分を重ね、社会からは外れた方法で彼女を救おうと動き出す。
そして、鞠の母である凜の恋人から鞠が虐待を受けていることを知る。
虐待されつつも母親を愛する鞠。
鞠が虐待されていると確信した担任教諭は、児童相談所職員を連れてやって来るが、鞠は母の元を離れようとせず、保護する事ができずにいた。
金田は鞠を救うため虐待をする凜の恋人を殺してしまう。
凜を力ずくで母親にさせようとする金田。
しかし、凜もまた虐待の過去を持ち、子供の愛し方が分からないでいた。
そんな3人が不器用ながらも共に暮らし、「家族」の温かさを感じ本物の「家族」へと近付いていくが…。
Gallery
10月テアトル梅田、シネ・リーブル池袋ほか全国順次公開!
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