海から突如現れた“ラドン”の群れが赤い霧とともに逃尾の町を襲い、ユン、侍、大滝の三人は、特製バイク・“ジャイロZ”の特殊アンテナから電波を発することで、ラドンを誘導しようと試みます。
一方、東京へ向かう特急電車に乗っていた銘は、ラドンの群れが発生したせいで足止めされてしまい、自宅や現場の状況を知るため、“ペロ2”を使ってオオタキファクトリーの作業ロボットにアクセス。
車内から遠隔操作で走り始めるのですが…。
各々の場所から共闘することになっていくユンと銘。
ラドンの大群を退けることはできるのでしょうか。
さっそくアニメ『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』第3話をレビューしていきたいと思います。
目次
アニメ『ゴジラ S.P』前回第2話のあらすじと振り返り
夏祭りの最中、駅前に突如現れた怪獣“ラドン”に対し、ユンと大滝はオオタキファクトリー開発によるロボット“ジェットジャガー”で応戦。
ラドンが鳴き声とともに発信していた電波は、ユンが幽霊屋敷と呼ばれる洋館で観測したものと同じでした。
その後、各所でラドンが現れては自滅していき、世界がラドンに注目する中、大滝は「次は群れでやって来る」と予想します。
そんな大滝の言葉を受けたユン、侍、さとみは、駅前にも飾られていた古くからの伝承・“古史羅図”に描かれた「終末の獣」を眺め、来るかもしれない次の戦いに向けて準備を始めるのでした。
一方、ユンが無料配布している優秀なAI“ナラタケ”をインストールした銘は、それを“ペロ2”と名付けて奇妙な共同生活を送っていました。
ペロ2は銘のパソコン内に散っていた彼女の研究内容をまとめあげ、知らぬ間に論文として発表しますが、これに対して数件のリアクションが届きます。
そんな中、国際的な研究者である李博士からアポイントの連絡を受け、銘は東京へ向かうのでした。
その頃、逃尾近辺の赤く染まった海上では、漁師たちが船の上から恐ろしいものを発見。
それは海の中から次々に発生しては空に飛び立っていく、ラドンの大群でした。
【ネタバレ】アニメ『ゴジラ S.P』第3話あらすじ・感想
ラドン誘導作戦
逃尾の浜辺では、警察官が海水浴客を避難誘導していました。
それは、まるで「赤い雲」のように押し寄せてくるラドンの群れからの避難でした。
その頃、李博士と会うために東京へと向かっていた銘は、ペロ2から李博士が研究している謎の分子についての情報を得ます。
特急電車に乗っていてラドンの群れが襲来していることなど知る由もない銘をよそに、逃尾の町は混乱の一途を辿っていました。
ミサキオクの断崖に立ち、空と海を赤く染めながら迫ってくるラドンの群れをただただ見つめていた山本も、佐藤によって施設内へと避難させられるのでした。
一方、オオタキファクトリーではユン、侍、さとみの三人がラドン襲来のニュースを見ていました。
そこへ大滝がオープンカーでやって来て、侍の特製バイク“ジャイロZ”を出すよう命じます。
ユンと侍はいつものように二人乗りをし、さとみに見送られながら大滝とともに現場へと出発しました。
時を同じくして、銘は車内が騒がしくなってきたことに気がつきます。
ペロ2によってラドンの大群が襲来していると知り、自宅であるアパートとベランダに干したままの洗濯物が心配になった銘は、アパートの様子を見られるカメラはないかとペロ2に尋ねます。
ペロ2はさっそく良い物を見つけたようでした。
ラドンの群れを誘導しようと現場に向かっていたオオタキファクトリーの面々は、ジャイロのアンテナを転向させて強力な電磁波を発します。
見事ラドンを引き付けることに成功しますが、前方と後方からラドンがやって来て挟み撃ちにされてしまいます。
どうにか避けようと車のスピードを上げた大滝は、カーブの先に横転したバスがいたことに気づけず、衝突してしまいました。
さらに、その大滝の車を避けようとしてガードレールにぶつかったユンと侍は、思い切り車道に投げ出されます。
ガードレールに頭を打ち付け、気を失っていたユンは、大滝の呼ぶ声で意識を取り戻しました。
すると、すでに彼らの目の前にはラドンが迫っており、大滝は横転したままのバスに飛び込みます。
侍は一瞬の隙を突いてユンを担ぎ上げ、バスの乗客などが避難していた近くの小屋へと逃げ込みました。
二人を追ってきたラドンは壊れかけたドアを嘴で攻撃しますが、やがて興味は別のところへ向かいます。
先に避難していた人々によると、バスの中には乗客の女子高生と運転手、そして先ほど逃げ込んだ大滝の三人が取り残されているようです。
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九死に一生
自宅アパートの様子が知りたい銘のために、ペロ2が見つけた「良い物」とはオオタキファクトリーの作業用ロボットのことでした。
電車内からの遠隔操作で動き出した作業ロボットはさとみに発見されますが、ユンが自身のナラタケである“ユング”を使って操作していると思い込んでいたため、何事もなく送り出されます。
「侍の会社のもの」ということ以外、状況を把握できていない銘は、親切にもシャッターを開けてくれたさとみに対して「お借りします」とお礼を言い、現場へと向かうのでした。
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その頃、小屋に避難していたユンたちは、ラドンの影響で電波が遮断され、外部との連絡が取れなくなっている現状に焦っていました。
バスの中に取り残された三人も、フロントガラスが割れてラドンが侵入してきたことで、いよいよ窮地に陥っていきます。
そんな中、小屋の中に避難していた女子高生が弓を持っていること、ペットボトルがあることに気がついたユンは、ユングに何かの計算をするよう頼みます。
ラドンの鳴き声で一番大きな周波数を調べさせ、ペットボトルをスキャンさせ、いくつかのシミュレーションを始めたのです。
ユンがユングに計算させていたのは、ラドンの鳴き声で一番大きな周波数=800ヘルツと同じくらいの周波数を出すことができる「鏑矢」の作り方でした。
バスの中に侵入し、じりじりと大滝たちに近づいていくラドン。
ついに接触するかと思われたその時、小屋から放たれた鏑矢の音に反応したラドンは咆哮します。
近くにいたラドンたちが次々と鳴き声を上げ、上手くいっていることがわかると、弓の持ち主である女子高生はユングのアドバイスを受けながら鏑矢を放ち続けました。
タイミングを見計らって小屋から飛び出したユンと侍は、倒れたジャイロを起こすと急いで乗り込み、アンテナの出力を最大にして走り出します。
反応を示したラドンの群れが追ってくる中、前方からもラドンがやって来て、再び挟み撃ちされそうになります。
すると、銘とペロ2が遠隔操作している作業用ロボットが駆けつけ、ラドンの嘴をアームで掴んでユンたちを逃がすのでした。
その後、作業用ロボットは容易く破壊され、カメラからの映像はブラックアウトしてしまいます。
銘はユンと侍が逃げ切れたか心配しますが、ペロ2は「あのスピードなら逃げ切れたはず」と言ってのけました。
銘に訪れる転機
そろそろジャイロのバッテリーが切れてしまうと侍が焦り始めた頃、追ってきていたはずのラドンの群れが次々に地上へ落下していきます。
曇り空からは大粒の雨が降り注ぎ、地に落ちたラドンからは赤い血のようなものが流れていました。
このことを報じるニュースによると、雨に流されて赤い血のように見えているものの、ラドンに付着していた酸化鉄の砂なのではないかと言われているそうでした。
ミサキオクでそのニュースを見ていた佐藤は、”地下の骸骨”の周りにも赤い砂が散っていたことを思い出します。
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一方その頃、東京に辿り着いた銘は、自称・独立自営ジャーナリストの海建宏と出会います。
李博士と会うはずだった銘は詐欺を疑いますが、彼は李博士からの依頼でここへやって来たようで、一つの封筒を差し出します。
その中には、小さな花を閉じ込めた透明なキューブ状のものが入っていました。
海に専攻を尋ねられた銘は「ビオロギア・ファンタスティカ」と答えます。
「存在しない物質でできた、存在しない生き物のことを考える分野?」
海の問いに対し、銘は架空の生き物について楽しげに語ります。
すると、ラドンはどうかとも尋ねられますが、「実際にいたわけですから、ありえた生き物です」と即答しました。
そして、銘は先ほどの封筒の中に招待状が入っていることに気がつきます。
海によると、現在ドバイに滞在している李博士は「話し相手」を望んでいるらしく、それはつまり銘への共同研究の誘いを意味していました。
滞在費と交通費込みの魅力的な勧誘に、銘は思わず喜びの声を上げます。
顔も名前も知らない交流
オオタキファクトリーに戻ったユンたちは、突然動き出し、さらには自分たちのことを救ってくれた作業用ロボットのアクセスを解析していました。
そこへ出前が届き、ユンは以前予想していた今日の昼食が当たったと侍に伝えます。
その予想自体覚えていなかった侍に、ユンは「未来に何が起こるかは、あらかじめ決まっている」と呟くのでした。
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ユンは作業用ロボットのアクセスの中にナラタケの痕跡を見つけ、侍はユンが無料配布しているものの一つかと問います。
ユーザーは特定できませんでしたが、チャットでメッセージが送れるとわかり、さっそく送ってみることに。
すると、すぐに返信が届きます。
助けてくれたお礼を伝えるユンに対して、チャット相手=銘はロボットを壊してしまったことを謝っていました。
驚くほど早い返信に、侍は「逃すな、何か聞き出せ」と言い、ユンは急いで次のメッセージを送ります。
何か困っていることはないかと尋ねると、銘はアイコンと名前を「カミムシ」に変更したうえで、ある動画を送ってきました。
「この動画何か変じゃない?」
そんなメッセージとともに送られてきたのは、銘が海から受け取ったキューブの動画です。
ユンは中の花が逆に回っていることに気づき、それを「ありえない」という驚きの言葉とともに銘に伝えました。
ユンがネットの記事で読んだことがあるというそれは“アーキタイプ”と呼ばれているらしく、「存在はするけど、みつけることはできない分子」だそうです。
さらに、ユンは「解けばわかる」というメッセージとともに、数字とアルファベットからなる謎の文字列を送ってきました。
銘が「クイズ?」と尋ねると、ユンは親切に意味を教えようとします。
しかし、銘は自分で考えると宣言するのでした。
一方その頃、とある場所で潜水艦のレーダーに謎の影が見つかり、現場は騒然としていました。
その影はありえないスピードで接近していて、海中に存在していながら“赤い靄”に身を包んでいます。
不穏な空気の中、迫り来る赤い影は新たな混乱を呼び起こすのでした。
アニメ『ゴジラ S.P』第3話あらすじ・ネタバレ感想まとめ
『#ゴジラSP』第3話、サンテレビでのご視聴ありがとうございました! ラドンの群れを撃退したユン一行!
[テレビ放送まで待てないという方、Netflixでは第4話先行配信中!] pic.twitter.com/Q4PReiMBta
しかし、深海で見えた巨影の正体とは…?
次回4/22(木)放送の第4話「まだみぬみらいは」もお楽しみに!— ゴジラS.P<シンギュラポイント> 公式 #ゴジラSP (@GODZILLA_SP) April 15, 2021
いかがだったでしょうか。
離れた場所から共闘するユンと銘が印象的でしたね。
近いようで遠い距離にいる二人が出会うのはいつなのか、はたまた出会わないのか…。
そして、ラドンの集団墜落や酸化鉄の砂、銘が渡された“アーキタイプ”に、ラストシーンに登場した赤い影など、気になることが盛りだくさんの第3話となり、まだまだ全貌が見えてこない物語に胸が高鳴ります。
次回第4話も楽しみです。
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