河瀨直美監督を審査員長に迎え、2017年に発表された第1回木下グループ新人監督賞で、241本の中から栄えあるグランプリに選ばれた作品『AWAKE』が2020年12月25日より新宿武蔵野館ほか全国にて公開されることが決定しました。
本作は2015年に実際に行われ、ネットユーザーや将棋ファンの間でかなりの物議を醸した棋士VSコンピュータの対局に着想を得て、山田篤宏監督が書き下ろした完全オリジナルストーリー。
天才に敗れ棋士になる夢をあきらめた主人公が冴えない大学生活を送っていたある日、ふとしたことで出会ったAI将棋のプログラミングに新たな夢を見出し、かつてのライバルと再戦を果たす青春物語です。
主演に、2021年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』主演が決定し、飛ぶ鳥を落とす勢いの俳優・吉沢亮。
共演に、31歳にして芸歴30年を誇る若手実力派・若葉竜也、映画・ドラマ・舞台と幅広いジャンルで活躍する落合モトキ、昨年第92回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞を受賞し注目が集まる寛一郎。
さらに馬場ふみか、川島潤哉、永岡佑、森矢カンナ、中村まことら、確かな実力を持つ面々が顔を揃えました。
脚本・監督は、山田篤宏。
ニューヨーク大学で映画を学び、これまで乃木坂46のミュージックビデオや短編映画で実績を積んできた40歳の俊英が満を持して商業映画デビューを果たします。
藤井聡太二冠がけん引する将棋ブームに沸く昨今。
この度は11月17日の「将棋の日」に合わせて本編に散りばめられた将棋の小ネタを場面写真と共にご紹介します。
映画『AWAKE』作品情報 AI将棋で実際のプロ棋士に勝とうとした男の、孤独な戦いを描いた物語『AWAKE』。……
目次
『AWAKE』場面写真解禁&本編の小ネタ公開
羽生善治の名言
ひたむきに将棋と向き合ってきたものの、棋士を目指して戦う重圧に苦しみ、始めたころの楽しさを上回り、徐々に精彩を欠いてきた英一(吉沢亮)を見て、藤村先生が言い放つ「努力したって報われる保証もない。でもね、努力し続けるのが本当の才能だよ」というセリフは、羽生善治九段の名言から引用されています。
降段がかかった大一番、同じ奨励会員でありライバルでもある陸(若葉竜也)との対局に英一が臨むシーンで、対局を見守る藤村先生の口からこのセリフが放たれますが勝負の行方はぜひ劇場でご覧ください!
将棋ソフト【Bonanza】のソースコード公開
本編では2013年の出来事として描かれていますが、実際にソースコードが公開されたのは2009年。
このエピソードは山田監督が、コンピュータ将棋に革命をもたらした【Bonanza】へのリスペクトを込めて挿入しました。
棋士の夢をあきらめた英一は、独創的な手を指すコンピュータ将棋にのめり込み自ら将棋ソフト【AWAKE】を開発。
“最強ランク”とも評されている将棋ソフトのソースコードが公開されたことにより、「【AWAKE】はさらに強くなる!」と、英一と磯野(落合モトキ)は将棋電王トーナメントの優勝を目指すことになります。
阿久津主税の名言
【AWAKE】との対局に名乗りを上げ、将棋ソフトの対策に没頭する陸が、「勝ちたいと思って対局に臨まない時が来たら、僕は棋士を辞めないといけないと思っています」と言いますが、これは実際の電王戦FINALで阿久津主税八段がインタビュー時に答えた言葉を引用しています。
かつてのライバルと、コンピュータVS棋士という図式で相まみえることになる英一と陸。
最後に待ちうける、勝敗を越えた感動をお見逃しなく!
スポーツニッポン 王将戦記念撮影
スポーツニッポン新聞社および毎日新聞社主催の将棋の棋戦でタイトル戦のひとつに王将戦があります。
その王将戦の番ごとの勝者は、スポーツニッポンの紙面掲載用に記念撮影を行うのですが、パティシエに扮してロールケーキをつくったり、安来節を踊ったりとユニークな写真が多く、将棋ファンの間では王将戦の隠れた醍醐味として知られています。
本編では、殿様の格好をした陸が載ったスポーツニッポンがちらりと登場するので、ぜひ探してみてください。
恐怖の赤ヘル少年
1980年代はじめ、各地の将棋大会を席巻した「恐怖の赤ヘル少年」。
人混みの中でも両親が見つけやすいようにと広島カープの帽子をかぶった、少年時代の羽生善治九段の伝説として語り継がれています。
場面写真には、その「恐怖の赤ヘル少年」を彷彿とさせる後ろ姿が確認できます。
この少年は一体何者で、どのようなシーンなのかは今はまだわかりませんが、夢中で将棋を指すその後ろ姿からは、将棋の本来の楽しさを感じさせてくれます。
これまで紹介したものはごく一部で、他にも数々の将棋の小ネタが本編に散りばめられています。
12月25日より公開の『AWAKE』の見どころとして、ぜひ劇場で探して楽しんでほしいです!
『AWAKE』作品情報
出演者:吉沢亮、若葉竜也、落合モトキ、寛一郎、馬場ふみか、川島潤哉、永岡佑、森矢カンナ、中村まこと
監督・脚本:山田篤宏
製作総指揮:木下直哉
エグゼクティブ・プロデューサー:武部由実子
プロデューサー:菅野和佳奈
アソシエイトプロデューサー:新野安行
音楽:佐藤望
撮影:今井哲郎
照明:酒井隆英
録音:渡辺丈彦
美術:小坂健太郎
装飾:櫻井啓介
衣裳:松下麗子
ヘアメイク:小坂美由紀
音響効果:渋谷圭介
視覚効果:豊直康
PC画面制作:北郷弘行
演技事務:平藪明香
制作担当:米田伸夫
音楽プロデューサー:杉田寿宏
ラインプロデューサー:氏家英樹
将棋協力:日本将棋連盟
将棋電王戦協力:dwango、DENSO、DENSO、WAVE
プログラミング協力:コンピューター将棋協会(CSA)
製作:木下グループ
制作・配給:キノフィルムズ
2019年/日本/日本語/119分/カラー/シネマスコープ/5.1ch
公式HP:awake-film.com
公式Twitter:@awake_eiga2020
公式Instagram:@awake_eiga2020
あらすじ
大学生の英一(吉沢亮)は、かつて奨励会(日本将棋連盟の棋士養成機関)で棋士を目指していた。
降格したら奨励会を去らなければならない大一番、同世代で圧倒的な強さと才能を誇る陸(若葉竜也)に敗れた英一は、プロの道を諦め、普通の学生に戻るべく大学に入学したのだった。
幼少時から将棋以外何もしてこなかった英一は、急に社交的になれるはずもなくぎこちない学生生活を始めるものの、なかなか友人もできない。
そんなある日、ふとしたことでコンピュータ将棋に出会う。
独創的かつ強い。
まさに彼が理想とする将棋を繰り出す元となるプログラミングに心を奪われた英一は、早速AI研究会の扉をたたき、変わり者の先輩・磯野(落合モトキ)の手ほどきを受けることになる。
自分の手で生んだソフトを強くしたい―将棋以外の新たな目標を初めて見つけ、プログラム開発にのめり込む英一。
数年後、コンピュータ将棋の大会で優勝した英一は、棋士との対局である電王戦の出場を依頼される。
最初は申し出を拒否する英一だったが、相手がかつてのライバル・陸だと知り―。
Gallery
『AWAKE』は12月、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー!
映画『AWAKE』作品情報 AI将棋で実際のプロ棋士に勝とうとした男の、孤独な戦いを描いた物語『AWAKE』。……
→映画『AWAKE』動画フル無料視聴!人気配信サービスを比較しおすすめを紹介
▼あわせて読みたい!▼