葵(石原さとみ)たち薬剤部のメンバーが『調剤の魔術師』と呼ぶ荒神さん(でんでん)が休暇を取ることになりました。
販田部長(真矢ミキ)は荒神さん自慢の手品を練習するためと言いますが、何か事情がありそうです。
ただでさえ人手不足の中、部長はさらに在宅医療の研修のために薬剤部から1人出すことになったと言います。
以前から在宅医療に興味があった葵は名乗り出ますが、どう考えても人員が足りません。
部長は救急に常駐している瀬野(田中圭)が調剤のヘルプにつくように手配していました。
葵が研修に向かうと、そこには小野塚(成田凌)の姿がありました。
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目次
『アンサング・シンデレラ』前回第7話のあらすじと振り返り
葵(石原さとみ)は、急性骨髄性白血病で小児科に入院している心春(穂志もえか)の検査結果を待っていました。
入院してから1年5か月。
心春は退院が決定します。
7年前、葵が初めて担当したのがこの心春でした。
そこへ、パワハラ疑惑が浮上している国会議員・古賀真奈美(渡辺真起子)が怪我で入院してきます。
古賀は怪我以外にも何か体調不良があるようでしたが、葵がいくら検査をして欲しいと言っても聞き入れてくれません。
そんな時、古賀は心春と出会い、辛い闘病の中でも明るく振舞う心春との交流で考え方を変えていきます。
そして古賀は議員を辞めず、心春は無事退院して葵に憧れて進学した薬科大学で薬剤師の勉強をするのでした。
【ネタバレ】『アンサング・シンデレラ』第8話あらすじ・感想
荒神さん(でんでん)の休暇と在宅医療研修
万年人員不足の萬津総合病院薬剤部。
ある日、『調剤の魔術師』荒神さん(でんでん)が休暇を取ることになったと販田部長(真矢ミキ)から聞かされたメンバーは真っ青になります。
さらに部長は、在宅医療の訪問薬剤師の研修を薬剤部から差し出すことになったと告げます。
葵(石原さとみ)は、以前から在宅医療に興味を持っており、研修に名乗り出ますが、刈谷(桜井ユキ)たちは猛反対。
しかし部長は、普段は救急センターに張り付いている瀬野副部長(田中圭)が調剤を手伝ってくれるよう手配していました。
かくして葵は無事研修に出ることになったのです。
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訪問薬剤師の仕事
葵が研修に行くのは在宅医療に特化した『笹の葉薬局』。
薬局までの道を探していると、そこに小野塚(成田凌)が現れました。
小野塚はドラッグストアの店長に在宅医療を学ぶように言われて渋々来ていました。
2人が薬局に着くと、ちょうど代表(東根作寿英)が患者の家に向かうところで、2人は一緒に行くことになりました。
代表は様々な患者たちに対応し、時には電球の取り換えなども手伝っていました。
患者には高齢者が多く、食べ物や副作用のチェックなども行っているということです。
翌日、葵たちは末期の大腸がん患者がいる家に医師と共に行くことになります。
終末期の患者を看るのが初めてだという小野塚はにわかに緊張します。
しかしそれは葵も同じでした。
「何度経験しても一緒」
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荒神さん(でんでん)の奥さん(大塚良重)
玄関で葵たちを出迎えたのは、なんと荒神さんでした。
荒神さんは、奥さんの泰子さん(大塚良重)を在宅で看護するために休暇を取っていたのです。
部屋には同じ日付が記してある2人の写真が何枚も飾ってありました。
それは2人の結婚記念日の写真で、荒神さんはその日に手品を披露するのが恒例となっているそうです。
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入院中、あまりお願い事を言ったことがない泰子さんは、珍しく家に帰りたいと荒神さんに訴えました。
「あの家であなたと過ごしたい」
それで荒神さんは在宅医療に切り替えることを決断したのです。
「今年は銀婚式なんです」
泰子さんはベッドの上で嬉しそうに言いました。
銀婚式は3日後に迫っていました。
アレルギー性鼻炎の患者
一方、くるみ(西野七瀬)は調剤を担当したアレルギー性鼻炎の増田(田中幸太朗)に薬を渡した時、彼が以前受診した時からほとんど時間が経っていないのが気になりますが、増田は忙しいと言って帰ってしまいます。
そのやりとりを見ていた瀬野は、増田と一緒に来ていた息子の翔太(川原瑛都)が目をかいていたことが気にかかります。
カルテを見ると、増田の妻は出産のために萬津総合病院に入院していました。
瀬野は、くるみに増田の妻から息子のことを聞くように指示します。
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葵は荒神さんから薬剤部のメンバーに全てを話してくれと頼まれ、くるみや刈谷に奥さんの話をします。
荒神さんの事情を聞いたメンバーは荒神さんの分まで仕事に精を出します。
刈谷は、荒神さんのために葵を研修として薬局に送り、残されたメンバーの士気をあげるために仕組んだことではないのかと勘ぐっていました。
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明日まで待って欲しい
泰子さんはもってあと1週間と見られています。
痛みも強くなっているので、最終的には痛みを取る鎮痛剤ではなく、眠るようにして穏やかに過ごしてもらう鎮静剤を投与する『鎮静』の処置が必要となってきますが、そうすると意思疎通が困難になるため、家族や本人は簡単には決められないものです。
しかし、次の日葵たちは荒神さんから鎮静の要望があったことを知ります。
結婚記念日は明日ですが、荒神さんは普段弱音を言わない泰子さんが、夢で亡くなったお母さんに「辛いよ、苦しいよ」と泣いて訴えているのを見て鎮静の処置を決めたといいます。
荒神さんは、本当に家に連れて帰ってきたのが正解だったのかわからなくなっていました。
いよいよ医師が鎮静剤を投与しようというその時、荒神さんはやはり明日まで待って欲しいと言って鎮静を中止してしまいました。
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患者を看る覚悟
小野塚は、患者も家族も大変になる在宅医療は果たして意味があるのか疑問を持ちます。
しかし葵は少しでも荒神さんの助けになればと、仕事終わりに介護用品を持って再び荒神さんの家に向かいました。
「話を聞いてあげるだけで楽になることもある。今の荒神さんにはそれが必要」
薬局の代表も在宅医療の場合、患者や家族を精神面で支えるのも大切な仕事だと言います。
小野塚は自分にはできないと感じていました。
代表は言います。
人がどうやって人生を終えるかなんて、こちらからは何も言えない。それはきっと葵も一緒だと思うと。
だけど葵には最期まで看る覚悟があるから行動を起こせるのです。
病院は退院することが目的ですが、在宅医療は退院後から長く看る、つまり最期まで看るというのが目的なのです。
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最高の手品
葵が荒神さんのために料理をしていると、小野塚が娘娘亭の岡持をもって現れました。
3人は食卓を囲みます。
その時、荒神さんがふとつぶやきます。
「私の判断、間違ってましたかね?」
葵は、自分は薬剤師なので、判断はできないけれど、友人としては手品を見せてあげたいと思うと答えます。
荒神さんは明日は結婚式の時に披露した手品のスペシャルバージョンを用意していると言います。
葵が手伝いたいと申し出ると、小野塚もそれに続きました。
翌日、荒神さんはタキシードを着て泰子さんに花を贈ります。
そしていよいよ手品を始めようとした時、泰子さんを激しい痛みが襲い暴れだしてしまいます。
荒神さんは医師に鎮静処置を頼みました。
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ステロイドの危険性
萬津総合病院では、1週間分の薬を出したはずの増田がまた薬をもらいに来ました。
瀬野はくるみに服薬指導を指示します。
入院中の増田の妻によれば、息子の翔太はハウスダストアレルギーでした。
そのことを増田に確認すると、彼は自分のアレルギー用の薬を飲ませていることがわかりました。
増田の薬はステロイドが入っており、子供には良くない成分が入っているので飲ませて欲しくないとくるみが注意すると、そういう子供を見たことがあるのかと、増田は反論してきました。
くるみが言葉に詰まっていると、瀬野が助け船を出します。
ステロイドが子供の成育に悪影響だということはここ10年ぐらいでわかり始めたことで、悪影響が出ている子供を見たことがないのは、我々薬剤師や医師が回避しているからだと。
そして、瀬野は子供にステロイドを飲ませてしまって後悔している母親を見たことがあると話します。
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未来を見ることも大事
くるみは、瀬野が翔太の状態に気がついてくれなかったら取り返しのつかないことになるところだったと胸をなでおろします。
「患者の今を見ることも大事だが、これからの未来を見ることも同じかそれ以上に大事なことだからな」
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一方、荒神さんは、葵と小野塚と共に穏やかに眠る泰子さんの前で手品のスペシャルバージョンを披露します。
荒神さんは色々と無理をしたけど、良い銀婚式を迎えることができたと2人にお礼を言います。
「本当にありがとうございます」
瀬野(田中圭)の異変
荒神さんの家からの帰り道。
小野塚は初めて患者の家族にありがとうと言われたと話します。
「なんかいいですね、ありがとうって言われるのって」
らしくない小野塚に、葵は驚きます。
「だから俺もらしくないことをしようと思ってます。覚悟を決めて」
翌日、葵は薬剤部に戻ります。
ヘルプに入ってくれた瀬野にお礼を言うと、瀬野は相変わらずの憎まれ口で返してきます。
そして瀬野が救急センターに戻ろうとしたその時。
瀬野は病院の廊下で吐血して倒れてしまいました。
『アンサング・シンデレラ』第8話あらすじ・ネタバレ感想
本日第8話❗️
在宅医療のお話です。究極の愛の形です。笑顔がずっと残る幸せな視聴感でした。ステロイド剤の親子の話もあるあるだなと。もう本当に…でんでんさん最高です!泣
石原さとみ pic.twitter.com/WI9fGAZsHB
— 【公式】アンサング・シンデレラ (@unsung2020) September 3, 2020
今回は涙なしでは観られない回でした。
葵が終末期の患者の対応は何度経験しても同じ気持ちだというのがわかる気がします。
そして、予告でわかっていたことですが、嫌だ嫌だと思っていたシーンが最後の最後に出てきてしまいました。
瀬野さんが血を吐いて倒れてしまったのです。
血を吐くなんて大変な病気かもしれません。
そして、小野塚も何か覚悟を決めたようです。
ずっと誘われていた病院薬剤師への道を考え始めたのかもしれません。
薬剤部は一体どうなってしまうのでしょうか?次回も見逃せません!
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