『アンサング・シンデレラ』第10話あらすじ・ネタバレ感想!瀬野の副腎がんに有効な薬はあるか?

『アンサング・シンデレラ』第10話

出典:『アンサング・シンデレラ』公式ページ

葵(石原さとみ)は、末期がんの治療を受けることになった瀬野(田中圭)の担当薬剤師になります。

重複がんである瀬野の問題は、標準治療が確立されていない副腎がんです。

効果が期待できる唯一の薬を投与しますが、数週間経っても病状は改善しません。

そのうち瀬野は痛みや副作用に苦しむようになってきました。

葵が有効な手立てを見つけられず悩んでいると、七尾(池田鉄洋)から海外に副腎がんへの有効性が認められる薬があると聞きます。

葵はできることはしてあげたいとその薬の治験を望みますが、一般の総合病院である萬津総合病院では治験を認められるためには多くの関門が待ち受けているのでした。

瀬野も母親のこともあり治験には否定的でした。

病院と瀬野は治験を認めるでしょうか?

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『アンサング・シンデレラ』前回第9話のあらすじと振り返り

瀬野(田中圭)が葵(石原さとみ)の前で吐血して倒れてしまいました。

すぐに救急センターに運ばれますが、すぐに意識を取り戻し、次の日には仕事に復帰します。

しかし、精密検査をした瀬野の病状は深刻なものでした。

そんな時、救急センターにオーバードーズ(薬の大量摂取)で若月陽菜(徳永えり)が運ばれてきます。

彼女は育児ノイローゼが原因で抗不安薬を飲まずにはいられなくなっていました。

葵やくるみ(西野七瀬)は治療を受けさせようと話をしますが、陽菜は反抗的な態度をとっています。

そこへ陽菜の元夫が現れ、今は陽菜と離れて住んでいる娘と会うことになり、一度は失敗したものの家族や葵たちの献身的な対応で陽菜は真面目に治療を受け無事退院できたのでした。

【ネタバレ】『アンサング・シンデレラ』第10話あらすじ・感想

瀬野(田中圭)の入院

萬津総合病院薬剤部の要である瀬野(田中圭)が難しい末期がんであると知りショックを受ける薬剤部メンバー。

しかし、当の瀬野は変わらずメンバーたちに発破をかけます。

瀬野は、今日からスタッフではなく患者として病院に入ることになりました。

瀬野の重複がんの中で一番難しいのは、希少がんである副腎がんの治療です。

副腎がんは標準治療が見つかっておらず、日本では有効とされる薬は一つしかありません。

しかし、瀬野には数週間投与してもその薬の効果が見られませんでした。

それでも他に手立てがないので薬を増量して様子を見ますが、そのうちに瀬野に副作用が現れ始めました。

畑中医師(長谷川朝晴)は、このままではあと数ヶ月の命かもしれないと言います。

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ただでさえ辛い抗がん剤治療なのに、効くかどうかもわからない薬を打たなければいけないのはかなり大変そうです。

海外の治験薬

葵(石原さとみ)は副腎がんのことを調べますが、やはり有効な手立ては見つかりません。

そんな葵に、七尾副部長(池田鉄洋)が海外に有効性が認められる薬があると知らせてくれました。

葵はすぐに治験をしたいと飛びつきますが、それにはかなりのハードルがあると言われます。

治験を開始するには主治医の受諾と治験審査委員会での承認、そして何よりも患者である瀬野の同意が必要です。

それら全ての条件をクリアして、しかも全ての責任は七尾ではなく葵が負うことで治験を進めることになりました。

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七尾副部長はリスクが大きいからと、彼らしく葵に責任を押しつけます。しかし、今はこの薬しか望みはありません。

その頃、瀬野は救急センターに搬送される患者に出くわします。

運ばれたのは、心筋梗塞で倒れた丸岡はじめ(近藤公園)。

瀬野は付き添いの妻・綾乃(宮澤佐江)に丸岡の常用薬をスタッフに伝えるようにアドバイスし、そのことで丸岡はすぐに適切な処置を受けることができました。

薬を拒否

葵は、瀬野への治験薬投与について薬剤部メンバーに話しますが、くるみ(西野七瀬)は希望を見出したものの、刈谷(桜井ユキ)は委員会に承認されるわけがないし、資料作りなど手間がかかりすぎると難色を示します。

それでも食い下がる葵に、刈谷は他の業務に支障をきたさないよう釘を刺しました。

それは、瀬野自身も許さないことだからです。

瀬野は、痛みが出てきて痛み止めを飲む量が増えていました。

葵もそれに気がつきますが、瀬野は大丈夫だと言います。

そして、瀬野の隣のベッドに入院した丸岡は、今後使用する薬の量と価格に不満を漏らします。

売れない漫画家である丸岡に、月5,000円の薬代は厳しいので、薬は飲めないと言うのです。

moyoko

丸岡にはもともと持病があり、それに加えて心臓の薬が足されたことで飲む量がかなり増えます。飲むのも大変ですし、それに毎月5,000円払わなければいけないのは大変ですよね。

治験はやらない

治験を始めるには、審査委員会で承認を得てから患者に同意を得るのが通例です。

しかし、七尾はその前に瀬野に意思を確認した方がいいと葵に伝えます。

葵は瀬野に治験薬のことを持ち掛けますが、瀬野は即拒否します。

それが七尾の差し金だろうと思ったからです。

実は、10年前同じ病気だった瀬野の母親に、七尾が用意した治験薬を試したものの改善は見られず、結局亡くなってしまったのです。

七尾は瀬野がそのことで自分を恨んでいると思っていました。

葵は瀬野を説得しようとしますが、瀬野はそもそも萬津総合病院でこの薬の治験の承認を得るのは無理だし、葵が1人の患者に入れ込んでいることを危惧していました。

「お前、俺が最初に教えたことを忘れたんじゃないのか?」

そう言った直後、瀬野は倒れてしまいます。

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瀬野さんは母親が苦しんでいたことを思い出しています。それもあって瀬野さんが治験を受けるのは難しそうです。

仲間がいる

畑中医師は、そろそろ緩和ケアに移ることも考えるべきだと葵に伝えます。

それでも諦めたくない葵は、1人でどんどん追い詰められていってしまいます。

瀬野のことも他の患者と同じように接するべきなのに、それができていません。

「そういう時のために私たちがいるんじゃないですか?」

1人でもがいている葵の元に、仲間が集まってきました。

そして、がん治療薬に詳しい刈谷は資料作りを手伝い、他のメンバーは調剤を頑張り、くるみは丸岡のことを任せて欲しいと申し出ます。

「葵さんに色々教えてもらったから大丈夫です!」

moyoko

当初「合わなければやめる」と言っていたくるみがどんどん逞しく成長していきます。そして必要な時に「助けて」と言える相手がいることは大事なことですね。

病気に大きいも小さいもない

くるみは、再び丸岡にできる限り合剤にして飲む量を減らし、ジェネリックを利用して価格を抑えて負担がかからない処方内容を提示しました。

くるみは、自分は薬剤師だから薬のことでしか役に立てないけれど、色んなこと諦めて欲しくないと丸岡に訴えます。

丸岡はくるみがしてくれたことに感激し、仲間が大変な時に小さなことでくるみの手を煩わせたことを謝ります。

「病気に大きいも小さいもありませんよ」

くるみは、葵から受けた言葉で丸岡を励まします。

そして葵と刈谷は畑中医師にもう一度交渉し、治験薬の審査委員会が開かれることになりました。

moyoko

くるみは無事に丸岡を納得させることができました。これも葵や瀬野の教育の賜物ですね。

それぞれの道

瀬野がベッドの上で痛みを堪えていると、小野塚(成田凌)が病室に現れ、萬津総合病院に正式に採用されたと報告してきました。

小野塚は瀬野の下で働いて救急認定薬剤師になるという目標があります。

「待ってます」

瀬野は、大学時代の小野塚のことを覚えていました。

その若者が志を持って再び自分の前に現れたことに内心喜んでいました。

「厳しく指導するから覚悟しておけよ」

病院の薬局では、待ちきれずに怒り出す患者を娘娘亭の辰川(迫田孝也)がなだめます。

「薬剤師さん達は必死で頑張っているの。だからもうちょっとだけ待ってみよう」

その調剤ルームには、休暇をとっていた荒神さん(でんでん)が販田部長(真矢ミキ)の要請を受けて復帰していました。

moyoko

「調剤の魔術師」こと荒神さんが復帰すれば心強いですね!あと辰川が改心していたのが面白かったです。

治験審査委員会

いよいよ治験審査委員が始まりました。

委員には、公平を期すために専門家以外の一般層も含まれます。

その人たちにもわかりやすいように説明をしなければなりません。

緊迫したムードの中、説明が行われ、質疑応答の時間になると、1人の医師から被験者は病院スタッフだから個人的な感情が入っているのではないかとの質問がされました。

それまで治験に前向きだった委員たちはザワつき始めます。

しかし、そこで七尾が立ち上がり、治験は一人の患者のためではなく、わずかでもその病気で苦しんでいる人たちのためにあり、人類の未来のためにも今回は治験が必要なのだと切々と訴えました。

この七尾の主張によって、無事治験が承認されました。

moyoko

いつもクールで自分の利益だけを考えているような七尾副部長ですが、彼なりに患者を救いたいと数々の治験を行ってきたのでしょう。中でも悔しい思いをすることもあり、瀬野さんの母親のことはその一つだったのかもしれません。

瀬野(田中圭)の母親

委員会で承認されれば、後は瀬野の気持ち次第です。

薬剤部のメンバーは皆で瀬野に戻ってきて欲しいと説得し、瀬野もその気持ちに応えるため治験を決心しました。

しかし、投与当日になって瀬野の姿がありません。

葵は急いで瀬野を探しに出ます。

瀬野は、母親のお墓の前にいました。

「俺は治験をやらない」

そう言う瀬野に、葵は自分が薬剤師になるきっかけになった妹の薬剤師の話をし始めます。

彼女は妹のことで1人辛い思いをしている葵に、1人で背負わなくていいと寄り添ってくれました。

それが、瀬野の母親だったのです。

葵はそのことでとても救われました。

だから彼女のような薬剤師になりたいと日々奮闘しているのです。

moyoko

瀬野さんの母親は販田部長の先輩でもあります。病院にいる色んな人に影響を与えた人物だったのですね。

瀬野(田中圭)の本音

葵が、本当の気持ちを教えて欲しいと言うと、瀬野は自分の気持ちを話し始めます。

「そんな大そうなものじゃない。単純に、辛い」

今まで色んな患者と関わってきた瀬野でも、治療の辛さは想像を絶するものでした。

先の見えない治療がとても辛いということを実感しているのです。

「生きているのが辛い」

瀬野の母親は、治験薬を使っても改善しませんでした。

強かった母が、最後は涙目で緩和ケアを求めてきました。

瀬野にはその状況を乗り越えられる自信がありません。

「怖いんだよ」

瀬野の本音を聞いた葵は、ここからやっと病気と闘えると言います。

そして、これからも抱え込まないで話して欲しいと、皆で全力でサポートすることを誓います。

「だからもっと私たちを頼ってください」

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瀬野さんも、葵の師匠なだけあって自身は1人で抱え込んで強がる人でした。だから葵もくるみたちに言われたように、瀬野に同じことを言って励ましたのですね。

薬剤部はバラバラになった

瀬野は病院に戻り、薬の投与を始めました。

点滴の承認印には薬剤部メンバー全員のハンコが押してあります。

瀬野さんは安心した様子で治療を始めました。

2年後。

くるみはすっかり薬剤部の戦力となってテキパキと働いています。

他のメンバーも相変わらずの中、葵に憧れて薬学部に入学した心春(穂志もえか)がついに萬津総合病院に研修にやってきました。

しかし、葵と瀬野の姿がありません。

「あの二人はここにはもういない」

刈谷が手を止めずに言います。

「薬剤部はバラバラになったの」

『アンサング・シンデレラ』第10話あらすじ・ネタバレ感想まとめ

薬剤部メンバーが一丸となって実現させた瀬野さんの治験。

これによってますます薬剤部の絆は深まったように見えましたが、肝心の葵と瀬野が萬津総合病院にいないと言います。

一体どういうことでしょうか?

ただ、刈谷が「あの2人」と一括りにしたということは、瀬野さんは2年後も無事でいると捉えてもいいような気がします。

次回は最終回。

葵や萬津総合病院薬剤部はどうなっていくのでしょうか?要チェックです!

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