『罪の声』あらすじ・キャスト・ネタバレ感想!実話の映画化!小栗旬と星野源が35年前の未解決事件の真相に迫る

『罪の声』あらすじ・キャスト・感想!実話の映画化!小栗旬と星野源が35年前の未解決事件の真相に迫る

出典:『罪の声』公式ページ

実際に起きた昭和の未解決事件を基に塩田武士が、独自の解釈を交えて描く一つの真相の物語。

事件を追う新聞記者を小栗旬が、そして事件にかかわっていること知った男を星野源が演じており、初の本格共演となりました。

監督は『いま、会いにゆきます』『麒麟の翼』の土井裕泰、脚本はドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』『MIU404』などの野木亜紀子が担当しています。

野木亜紀子脚本作品と言うこともあって、彼女の過去作のドラマに出演した俳優たちが顔をそろえています。

村松 健太郎村松 健太郎

今回、一足先にマスコミ試写で作品を見る機会がありましたので、『罪の声』の作品紹介&レビューまとめていきたいと思います。物語の性質上・途中でストーリーを区切ることはできないと考えて、今回は結末まで記したネタバレ記事となっております。

『罪の声』作品情報

罪の声

(C)2020「罪の声」製作委員会

作品名 罪の声
公開日 2020年10月30日
上映時間 142分
監督 土井裕泰
脚本 野木亜紀子
原作 塩田武士
出演者 小栗旬
星野源
松重豊
古舘寛治
市川実日子
阿部純子
原菜乃華
阿部亮平
宇野祥平
尾上寛之
川口覚
火野正平
宇崎竜童
梶芽衣子
音楽 佐藤直紀

【ネタバレ】『罪の声』あらすじ


ギン萬事件とは?

1984年の春、大阪。

おまけ付き菓子で人気の製菓メイカー“ギンガ”の社長が、自宅に押し入った暴漢に誘拐され、その後身代金が要求される事件が発生。

社長が自力で監禁場所から脱出したことで、事件は終了したかに見えました。

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しかし、犯人グループは今度は店頭に並ぶ製品に毒物を仕込むとして企業を脅迫。

グループは“くらま天狗“と名乗り、警察・マスコミに数十通に及ぶ“脅迫状”・“挑戦状”を送りつけ、世間を騒がして、捜査をかく乱していきます。

その後「ギンガ ゆるしたる」という犯行声明で事件は終結するかと思われましたが、“くらま天狗”はその後、在阪企業の萬堂、ホープ食品などに標的を変えつつ企業脅迫を続けていきます。

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“くらま天狗”はたびたび現金の授受をもくろみ、その後も警察・企業そしてマスコミと渡り合っていきます。

そんな中で、現金授受の現場で不審な行動をする男が目撃されます。

後に似顔絵が公開され、その特徴的な目つきから“キツネ目の男”と呼ばれて“くらま天狗”を象徴する人間となっていきます。

また、脅迫電話の声の主が複数の子どもであったことが社会に衝撃を与えます。

そして、1984年の9月、実際に萬堂製品に青酸ソーダが混入された商品が「どくいり きけん たべたら しぬで」という警告文付きで発見されます。

“くらま天狗”はとうとう市井の一般市民まで標的にするようなっていきます。

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警察庁は多府県に渡る企業恐喝・殺人未遂事件として広域重要指定事件として、捜査を進めます。

製品は店頭から消え、萬堂など製菓メイカーは工場の操業停止、大量解雇に追いやられます。

1984年の秋が深まったころ、新たにホープ食品にターゲット定めた“くらま天狗”は現金を要求していきます。

大坂府警が命運を賭け、一大捜査網を展開します。

後年、警察と犯人グループが最接近したことが分かったのはこの現金授受の舞台となった滋賀県の大津サービスエリアでの攻防。

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秘匿主義を貫く大阪府警は、滋賀県警に情報を出さず、さらに滋賀県内でも名神高速道路周辺は滋賀県警にはノータッチの態度を求めます。

大津サービスエリアでは不審な動きをする男が目撃され、その男が“キツネ目の男”に酷似していたことが後々、明らかになります。

この時とほぼ同時刻、名神高速道路の高架下の一般道で、不審な車が路上駐車しているのを“くらま天狗”との現金授受のことなど知らない一般の滋賀県警のパトロール隊が発見し近づくと車は猛スピードで去っていきました。

後に発見された不審者の中には警察無線に周波数を合わせた無線機が残されており、“くらま天狗”の使った車であることが分かります。

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犯人グループに肉薄したものの、取り逃がした警察はその失態をマスコミに大々的に取り上げられてしまいました。

その後も、企業への脅迫状は続きますが、警察は“くらま天狗”を捕らえることができず、“日本初の劇場型犯罪”と言われた“ギン萬事件”の犯人グループは深淵の中に消え去り、事件は未解決のまま時効を迎えます。

ロンドンへ

大阪・大日新聞社の阿久津は平成から令和に変わっていくタイミングで昭和・平成の未解決事件を改めて追うという企画を任されます。

担当となった事件は“日本初の劇場型犯罪”と呼ばれる“ギン萬事件”でした。

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自身、全く記憶にないほどの過去の事件を任されて途方に暮れる阿久津に、社会部の鳥居が、事件の当時イギリスにいた日本人の男がオランダのビール王の誘拐事件を調べ回っていたという情報を与えたのです。

藁にもすがる思いでロンドンに向かった阿久津はそこで、当時怪しい動きをしていた中国人の存在を知ります。

その男の行方は分かりませんでしたが、当時交際していたジャーナリストの女性は、今は教鞭をとっているソフィという女性を教えられます。

罪の声

(C)2020「罪の声」製作委員会

ソフィを訪ねた阿久津ですが、「中国人には知り合いはいない」と言われてしまいました。

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阿久津は早々に手だてを失います。

見つかったテープ

そのころ、京都のテーラー曽根の二代目店主の俊也は家の押し入れの奥から、父の名前を冠した箱を発見、中には英語でびっしりと埋められた黒革の手帳と、1984と書き込まれたカセットテープを発見します。

テープを再生すると、そこには自分の子どものころの懐かしい声が吹き込まれていました。

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懐かしい思いを抱えたまま聞き続けると、突然、テープの音声の調子が変わります。

そして、何かを読み上げるような俊也の声が聞こえてきます。

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その中で幼い俊也の声は「きょうとへむかって いちごうせんを にきろ ばーすてーい じょーなんぐちの べんちの こしかけ」という文言を読み上げていました。

事態が飲み込めない俊也は、ヒントを探して手帳を開きます。

英語ばかりで、読み解けない中で“ギンガ”と“萬堂”の文字を見つけます。

二つの社名から昭和の未解決事件=“ギン萬事件”を思い出した俊也は、インターネット上にある企業脅迫に使われた子ども声の音声データーを発見、恐る恐る再生させるとテープと全く同じ内容でした。

思わず俊也はつぶやきます。

「俺の声だ…」

叔父の記憶

俊也はテープと手帳の秘密を調べるために父親の代から付き合いのある仕立て職人・河村のもとへ向かいます。

そこで、俊哉は父親の兄・伯父の曽根達雄の存在を知らされます。

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達雄は死んでいると聞かされてきた俊也は意外な人物の名前が出たことに驚きました。

達雄をよく知るフジサキと会った俊也は自分の一族の過去について知らされます。

達雄と俊也の祖父にあたる人物が新左翼運動の過激派の内ゲバの“誤爆”で殺されていたのです。

そして、祖父の勤め先は“ギンガ”でした。

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“ギンガ”側は祖父を過激派の一人だと見なして、誤解であったことにも耳を傾けず線香一本も上げに来ることはなく、達雄は心の底に苛立ちを抱えるようになり、やがて大企業を敵に回した活動に参加していったのです。

フジサキは“ギン萬事件”の直前、食品会社で働いていたフジサキのもとに達雄が突然現れ、“ギンガ”などの在阪食品会社の株価の状況を訪ねてきたことがあったと言います。

そして一枚の写真を見せます。

そこには柔道場での若き日の光雄と達雄の姿がありました。

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この写真に一緒に写っている人物を追えば真相が分かるのではないかと俊也は30年以上前の出来事を追い始めます。

俊也はフジサキは最後に達雄から連絡があった時に話していた堺の小料理屋“し乃”のことを教えてもらい、現地へ向かいます。

板長は“ギン萬事件”にかかわる事柄と分かると歯切れが悪くなりますが、俊也が自分がテープの“声の子ども”だったと告げると意を決したようにある事実を告白。

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それは“ギン萬事件”の最中、“し乃”で犯人グループ=くらま天狗の会合があったということでした。
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その中には達雄を含めて複数の男たちがいて、中には闇社会の住人と思われる者もいました。

その中に、耳のつぶれた男がいて柔道経験者だったのではないかと板長は語ります。

その男は柔道場の写真で達雄たちと並んで映っていました。

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素性を追うと男は生島秀樹という元滋賀県警のマル暴の刑事だったことが分かります。

生島は暴力団から現金の授受があったとされて懲戒処分を受けていました。

当時の生島には中学生の娘の望と息子の聡一郎がいました。

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時期を逆算して望がいたのではないかと思われる中学校を訪ねた俊也は、当時の担任教師と会うことができ、ある日・突然生島一家が姿を消したことを知らされます。

くらま天狗を追う仕手筋とは?

一方、ロンドンへの出張が空振りに終わった阿久津は鳥居や、“ギン萬事件”当時、大日の記者だった水島から得た過去の資料やメモを見直しています。

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そんななかでロンドンの“ギンガ”株を外人が買っているという新聞のスクラップを発見します。

思わぬ形でロンドンという文字を見た阿久津は当時を知る証券ディーラーを探して回ります。

東京で、当時を知る元証券ディーラーとコンタクトを取った阿久津は、この記事の外人は“黒目”(=日本人)によるもので偽装した口座を使った株式の空売り目当てとのものではないかという推理を聞かされます。

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ある一定額の資金を確保すると株式が保有していなくても株式を売買することができるのが空売りです。高値の時に株を売りに出す架空の取引をして、値下がりする時に買い戻せばその差額が大きな利益を生むのです。

そこで、阿久津は“くらま天狗”による脅迫状・挑戦状のことを思い出します。

“くらま天狗”からの脅迫を受けて企業の株価は軒並み暴落していたのです。

もし“くらま天狗”が株価操作による利益を得ていたとしたら、大々的な劇場型犯罪を展開しながらもターゲットの企業から一円も手にしなかったことも合点がいきます。

その考えをぶつけると、素性の分からない、関西のアングラ情報に詳しい若い男がディーラーたちの集まりに顔を出していたことが明らかに。

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“ギン萬事件”が意図的に株価操作をして利益を得る“仕手筋”によるものではないかという新たな考えが阿久津の中に出てきます。

くらま天狗を追う関西人脈

一方で、阿久津は当時、“くらま天狗”によるものではないかと思われる無線のやり取りを知る男にあたります。

男はその内容から、ホープ食品への脅迫を予言して見せたと当時・記者仲間の中で話題になっていました。

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そこではホープ株の売買の話など、後の事件で明らかになる事柄が語られていました。

その後、トラック運転手の金田という男に行き当たります。

彼の知り合いの中古車販売会社の社長は、当時の言動から金田がギン萬事件に一枚噛んでいると確信していたとのこと。

社長はその証拠として、ある釣り場を映した一枚の写真を阿久津に差し出します。

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その写真には“キツネ目”の男が映っていました。

東京の証券ディーラーにその写真を送ると、この男こそ、当時ディーラーの間で話題になっていた男だと言うことが明らかになります。

阿久津はさらに当時の株式売買事情を知る大物・ニシダ(仮名)にたどり着き、録音をしないことを条件に情報を得ます。

その男は、短い間ではあるもののニシダのもとでビジネスについて学んでいました。

彼らは仕手筋で、さらに金主(きんしゅ=スポンサー)の上東という人物がいたことを知らされます。

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大日新聞に戻った阿久津はこれまでの情報から“くらま天狗”のメンバーと思われる人間を一人、また一人とピックアップしていきました。

また、挙がった名前から鳥居が企業ヤクザの青木という男を見つけてきて、この男がグループの“ハブ”になっていたのではと考えます。

また、生島の後輩の山下という産業廃棄物処理場で働いていた男の存在が明らかになります。

産業廃棄物処理の現場では菓子に混入された青酸ソーダを手に入れることができました。

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そして、メンバーの男と親しい関係にあった女性が堺の小料理屋“し乃”の女将だったことを阿久津は突き止めます。

消えた家族の行方

生島望の母校から連絡を受けた俊也は望の同級生だった女性と引き合わされます。

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女性は、今まで誰にも話していなかったことを語って聞かせます。

望を含む生島一家が忽然と姿を消してからも、この同級生はこっそりと望から連絡を受けていました。

望の話では失踪した当日の朝、いつもの朝を迎えていると父親・生島秀樹の友人という二人の男が現れて、「生島は青木に殺された」と話し、生島の家族にも害が及ぶと言い、今すぐ家を離れるように告げます。

取るものも取り合えず家を飛び出した生島の母子3人は、生島の後輩の山下の知縁のある土地に逃れますが、その後・別の建設会社の寮に移って暮らしました。

その様子を聞いていた同級生はさらに、望が“ギン萬事件”の“声の子ども”だと言うことを告げられて「あの声のせいで自分の人生はおしまいだ」と涙ながらに話していたと俊也に語ります。

同級生と望はその後、会う約束をしていました。

待ち合わせ場所は大阪・“ギンガ”の電飾看板の下でしたが望は現れませんでした。

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同級生は事件が時効になっても望は現れず、あきらめていましたが、俊也は“声の子ども”である自分が健在であることから、望もまた健在なのではないかと希望的な観測を訴えかけます。

堺での接点と二人の出会い

“し乃”の女将にはけんもほろろに追い返された阿久津ですが、何かを言いたげな板長と目が合います。

女将が出かけた後に、改めて“し乃”に向かった阿久津は板長にキツネ目の男が映った写真を見せて事情を聞きました。

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俊也に続けて、“ギン萬事件”のことを尋ねてきた阿久津の登場に板長は思わず「自分のことを誰かに聞いたか?」と尋ねてしまいます。

板長から、“し乃”の二階の座席で“くらま天狗”の会合があったことを知らされた阿久津はついに“くらま天狗”のしっぽを掴みました。

後日、板長との何気ないやり取りのなかで、自分より前に“し乃”を訪ねてきた人間がいるのではと考えた阿久津は、再び“し乃”を訪れ、俊也の存在を知ります。

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京都のテーラー曽根を訪れた阿久津は曽根俊哉と対面。
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全く違う角度から、30年以上前の未解決事件を追った二人の男が出会います。

俊也を脅迫電話の子どもの一人ではないかと考えた阿久津はそのことを正面からぶつけますが、俊也は自分には妻子があり、店もあり、病身の母親も抱えている、面白半分に取り上げないでくれと言い追い返しました。

一度は阿久津を追い返した俊也ですが、自分のなかでの決着をつけたいのと、テープの秘密、手帳の持ち主・伯父の達雄の行方、そして同じ“声の子ども”であろう望と聡一郎の行方を案じ、阿久津と共に真相を追うことを決意します。

“声の子ども”の行方

“ギン萬事件”から数年後、青木組傘下の建設会社で放火殺人事件があったことを知った阿久津は、容疑者の男・津村と共に当時、中学生ほどの男の子が消えたことを知ります。

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この男の子こそ生島の息子・聡一郎だと確信した阿久津は俊也とともに、津村と男の子の後を追い、四国から岡山まで足を延ばし聞き込みを続けます。
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男の子・聡一郎と津村は途中で別れ、聡一郎は青木組の追手から逃れるために各地を転々としていました。

岡山の中華料理店では息子同然の扱いを受けて、世話になっていましたが、ある日何かに追われるように姿を消しました。

中華料理店の店主で事情を打ち明けた二人は聡一郎の連絡先を教えてもらいます。

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電話で聡一郎と話をする俊也。

聡一郎は自分に関わるなと言って電話を切りますが、もう一度つながった電話で俊也もまた“声の子ども”だと告げ、聡一郎と会う約束をします。

待ち合わせの場所は、かつて望がたどり着けなかった大阪の“ギンガ”の電飾看板の下でした。

30年以上の年月を経て出会った俊也と聡一郎。

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聡一郎は俊也と、同席した阿久津の前で逃亡生活の真実、そして望のことを語り始めます。
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逃亡生活

聡一郎は失踪したその日からの出来事を語って聞かせます。

その日の朝、家にやって来た二人の男(曽根達雄と山下)から「父親が殺されて家族も危ない、今すぐ逃げるように」と言われ、母と姉と共に奈良の山下の恋人の家に逃げますが、後を追う青木組に行方を掴まれ、やがて青木組の建設会社の寮で軟禁生活を送ります。

姉の望は、今の生活から、そして“声の子ども”であることから逃げ出すそうと、寮を抜け出します。

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しかし、途中で青木組の追手に捕まり、押し問答になり、揉み合いになっているなかで、望は走ってきた車に撥ねられてしまいました。

姉の死を目の前で見てしまった聡一郎に、青木組の男たちは「言うことを聞かないと母親も殺すぞ」と脅します。

姉の死を受け、聡一郎は青木組の下で学校にも通わずただただ使い走りをして過ごします。

そんな彼を、何かつけて世話を焼いた男が後に放火事件の容疑者となる津村でした。

津村は賭博の金を中抜きしたことで組員たちからのリンチに遭いました。

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監禁されていた津村を助けた聡一郎は、事務所に火をつけると津村と共に逃亡を図ります。

途中で、津村と別れた聡一郎は各地を転々とし、今は目の病を抱え、仕事もない状況でした。

保険証もない聡一郎は病院で診察を受けることはできません。

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俊也は同じ“声の子ども”である総一郎の境遇と自分の人生との明暗の差に罪の意識を感じます。

阿久津は俊也が罪の意識を感じる必要はない、多くのものを奪った“くらま天狗”こそ非難されるべきだと語り掛けました。

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そして、阿久津はすべての真相を明らかにするためにロンドンに向かうことを告げます。

母の告白

阿久津がロンドンに向かったころ、俊也は病院から一時帰宅を許された母親を向かえ入れていました。

罪の声

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母親の真由美は、悪性の腫瘍を抱えて残された時間はごくわずかでした。

そんな真由美が、家族の目を盗むようにそっとあの押入れの戸を開け、例の箱を取り出します。

蓋を開けた真由美は、そこにテープと手帳がないことを知り慌てました。

そこに俊也が現れ、必死に帰宅したがっていたのはこの証拠を処分するためだったのか問いかけます。

答えられない母に、さらに俊也は「僕の声を録音したのは誰?」と問いかけるのです。

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長い沈黙のあと、真由美は自分が俊也の声を録音したことを認めます。

真由美は俊也の父・光雄と出会う前は、長い間、学生運動に身を投じていました。

家族が巻き込まれた事件での警察の対応に不満を募らせた真由美は、反体制の運動に参加、その時にはなんと曽根達雄と出会っていました。

しかし、運動が下火になるにつれて真由美も身を引き、百貨店に就職し、そこで光雄と出会い結婚します。

一人息子の俊也も生まれ、光雄も独立してテーラー曽根を開店、穏やかな日々を送っていたそんな時、真由美の前に光雄の兄として達雄が訪ねてきました。

光雄に学生運動に参加していたことを隠していた真由美は表情をこわばらせます。

その表情を見た達雄はとっさの判断で初対面の関係を装いました。

達雄の予期せぬ登場で、真由美の心持ちは大きく乱されます。

そして、1984年、達雄から連絡が入り、“ギン萬事件”の犯人であることを告げられ、協力を求められます。

穏やかな生活のなかに火種を抱えるような要求でしたが、真由美は協力することを決め、俊也に脅迫状を読ませ録音しました。

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子どもを罪人にすることを考えなかったのか?という俊也の言葉に対して真由美は「心が奮い立った」のだと、当時の心境を語ります。

再びロンドンへ

阿久津は全ての真相を明らかにするために再びロンドンにやってきました。

罪の声

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以前は空振りに終わったソフィに改めて「当時交際をしていた“日本人”を知らないか?」と問いかけます。

ソフィは困ったような顔をして、知っていると答えます。

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前回は日本人ではなく中国人と聞いたために知らないとソフィは応えたのでした。

そして、阿久津はついに曽根達雄の居場所を突き止めます。

達雄が店主を務めている書店を訪れた阿久津は、彼に真相を語るように迫ります。

驚いた達雄ですが、阿久津は俊也とも縁があることを知ると全てを受け入れました。

罪の声

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そして、達雄は静かに“ギン萬事件”の全容を明らかにしていきます。

全ての真相

全ての始まりは生島秀樹が警察を辞めたところから始まります。

学泉運動に疲弊していた達雄はロンドンに移り住み静かに暮らしていましたが、そこに生島が訪ねてきます。

「警察や企業に一発、ガツンと喰らわせたい」という生島の言葉を聞いた達雄は、かつて闘争に関わっていたころの気持ちが「奮い立ち」、計画を練り始めました。

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前年の1983年に起きたオランダのビール王の誘拐事件を知った達雄は現地に飛び詳細を調べます。

日本企業の幹部は護衛なども付けておらず誘拐は容易なのではないかと達雄は考えていましたが、実際にオランダの事情を調べると、身代金の受け渡しは不可能だと感じ、株価操作で利益を生むこと考えます。

計画を伝えられた生島は関西地区で人員を集め、その中には経済ヤクザの青木や青酸ソーダを手に入れやすい山下、キツネ目の男、無線傍受のプロなどが含まれていました。

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1984年にロンドンから達雄が帰国、“くらま天狗”が動き出します。

しかし、所詮は急場の寄り合い所帯、株価操作であまり利益が出なかったこともあって、青木たちと生島・達雄たちは対立していきます。

大掛かりな金銭の奪取を主張する青木たちに対してリスクが大きすぎると達雄は意見しますが、どうしても大金を手にしたい生島が方針を転向、大金を手にしようと青木たちのアジトに乗り込んでしまいました。

外から、その様子を監視していた達雄たちはぐったりした生島を布団に包んで車で運び出す青木たちの姿を見てしまいます。

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生島の死を察知した達雄は、その足で生島家に駆け込み一家を逃亡させます。

靑木たちは、その後、独断で計画を進めますが、大津のサービスエリアのトラブルがあったこともあって、現金奪取に失敗、その後は大きなことも起こせずに沈黙していたのです。

大日新聞で鳥居や水島が「大津のサービスエリアの攻防以降は、消化試合のようなものだった」と語っていたことを阿久津は思い出しました。

達雄は「“ギン萬事件”は形を変えた闘争だった」と語りますが、その言葉を受けて阿久津は「結果、何を生んだのか?」と迫り、生島の二人の子ども・望と聡一郎の壮絶な経験を語って聞かせます。

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二人の子どものその後を知らずに、ロンドンに渡っていた達雄はその事実を知らされ、驚愕のあまり立ちすくんでしまいます。

その姿を見た阿久津は、その場に達雄を残して立ち去りました。

その後

阿久津の記事は一面を飾り、大きな騒動を日本に起こします。

聡一郎は俊也にしつらえてもらった特注のスーツを着て記者会見に登壇し、生き別れの母を探します。

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その後、養護施設に母親がいることを知ると、阿久津と共に向かい、無事再会を果たすとともに姉の望の死に涙を流しました。

全てを明らかにした俊也に看取られて、真由美はこの世を去ります。

社会部に移り、真実を追い続けること決めた阿久津はテーラー曽根を訪れてスーツを注文。

罪の声

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強い信頼感で結ばれた二人の男は、互いに新たな道に進んでいくことを讃え合います。

『罪の声』キャスト

小栗旬 / 役:阿久津英士

罪の声

(C)2020「罪の声」製作委員会

  • 大日新聞大阪本社・文化部記者
  • 平成から令和に移るなかで昭和の未解決事件“ギン萬事件”の追跡調査を担当することに

村松 健太郎村松 健太郎

演じるのは『ゴジラVS コング』でハリウッドデビューも決まった小栗旬です。

星野源 / 役:曽根俊也

罪の声

(C)2020「罪の声」製作委員会

  • 京都のオーダーメイド紳士服店テーラー曽根の二代目店主
  • 自らの声が“ギン萬事件”に使われていたこと知り、35年前の未解決事件を追っていく

村松 健太郎村松 健太郎

演じるのは『逃げるは恥だが役に立つ』『MIU404』で野木亜紀子脚本作品に参加済みの星野源です。

他に大日新聞・社会部デスクの鳥居役に古館寛治、かつて“ギン萬事件”を追いかけていた元記者の水島役に松重豊、“し乃”の板長役で橋本じゅん、俊也の妻役に市川実日子など野木亜紀子脚本作品に出演歴のある俳優が顔を出しています。

【ネタバレ】『罪の声』感想

野木亜紀子による見事な脚色

まずは膨大な情報の原作を見事に映画に仕上げてたなというのが最初の感想です。

野木亜紀子はこれまでも原作のある作品を映像化に合わせて見事に脚色してきました。

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今回の塩田武士の原作小説はその情報量の多さから、どうなることかとも思ったのですが杞憂でした。

映画はある世代以前の人にはみんな知っている実際に起きたある未解決事件をモチーフに取り扱っています。

原作がそうなっていると言えばそのままなのですが、変なアレンジを加えずに、ストレートに“あの未解決事件”だと分かるようになっています。

ただ、その一方で、時効を迎えたとはいえ、多くの関係者(被害に遭った企業、警察、マスコミ関係者など)が存命と言うこともあって、敢えてその事件の名前を使って作品を紹介することは控えています。

それでもすでにその事件について知っていれば、何が、どのように置き換えられたかはすぐにわかるようにはなっています。

一方、原作にあった滋賀県大津サービスエリアでの出来事は、大元の事件を追跡したNHKのドキュメンタリー番組を基にした展開と言うこともあって、割愛されていました。

基本的には小栗旬演じる阿久津が過去を追う形で“ギン萬事件”のあらましが語られているので、予習はいらない構成です。

村松 健太郎村松 健太郎

むしろ、映画内に情報がギュッと詰め込められているので、事前の予習で頭をいっぱいにするよりは、フラットな状態で映画に臨んで込められた情報を一つ残らず回収するつもりで臨むことをお勧めします。

村松 健太郎村松 健太郎

また、物語の中でも大きな意味を持つロンドンロケも本格的に行なわれていて、とても贅沢に感じました。

贅沢という意味では、通好みの俳優たちが証言者という形でワンシーンだけ登場しては去っていくのも見どころです。

二人の主役・小栗旬と星野源

全編通して登場し続けるキャラクターが少ない中で主役の二人小栗旬星野源の二人は物語の軸として作品を支え続けます。

小栗旬演じる阿久津は積極的に物語を引っ張り、星野源の曽根俊也は受けの側に回って物語に深みを与えます。

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今まで本格的な共演がなかった二人ですが、この『罪の声』を機にこのコンビはまだまだ見たいなと思いました。舞台も積極的に出ているので、映像以外での共演も華やかになりそうですね。

小栗旬は挫折を抱え、新聞報道・取材と自分の中の齟齬を抱えている役どころで新境地開拓と言ったところです。

35年前の事件を追いながら阿久津は新聞記者としての在り方を見直していくことになります。

映画の終幕で再び取材の最前線に復帰することを決めた阿久津の顔の清々しさは映画冒頭の鬱屈とした表情と好対照です。

一方で、知らず知らずのうちに未曽有の大事件に関わっていたことを知る曽根俊也を演じる星野源は、受け身の側に周りながら、それでも過酷な真実に対峙していく役を独特の柔らかさを兼ね備える演技を披露しました。

もう一人の主役・宇野祥平

主役の小栗旬星野源が口をそろえて絶賛するのが、もう一人の“声の子ども”聡一郎を演じた宇野祥平の渾身の演技です。

これまで、多くの作品でバイプレイヤーとして活躍してきた宇野祥平が、事件に関わったために姉を失い、母とも離ればなれになり、社会の裏側、影の野中でひっそりと生きてきた男を会心の演技で魅せてくれます。

聡一郎はもう一人の曽根俊也(=星野源)であり、事件の暗部を一身に受けてきたキャラクターです。

登場するのは映画も後半になってからですが、聡一郎との邂逅は阿久津の正義感を取り戻させて、俊也の覚悟を促す重要なポイントになっています。

村松 健太郎村松 健太郎

決して多くない出番ですが、物語のもう一人の主役といっていい存在で、演じた宇野祥平は本作の演技で一気に認知度を高めることでしょう。

『罪の声』あらすじ・キャスト・ネタバレ感想まとめ

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秋映画はミステリー、サスペンス映画が続きますが映画『罪の声』はその中でも大本命の大作ミステリーと言えるでしょう。

作風も物語も全く違いますが、クリストファー・ノーラン監督の『TENET テネット』に続いて、頭をしっかりとフル回転する映画となっています。

ぜひ、集中できる劇場でご覧ください。