選択肢が少ないながらもエリック・ロメールやホン・サンス、イオセリアーニなど、その独自のセレクトで注目を集めている配信系ミニシアター「ザ・シネマメンバーズ」が、『悪魔のいけにえ』他、6作品をラインナップに追加!
ザ・シネマでは12月1日(火)からは第1弾として、トビー・フーパー『悪魔のいけにえ』と共に、ジャン・ルノワール『ピクニック』、クリス・マルケル『ラ・ジュテ』の配信がスタートします。
目次
「ザ・シネマメンバーズ」特集『悪魔のいけにえ』をヌーベルヴァーグ作品のように観よう
『悪魔のいけにえ』はクラシック!?
「なぜこんなホラー作品を?」と思うかもしれませんが、『悪魔のいけにえ』はその表現の芸術性の高さから、ニューヨーク近代美術館(MoMA)にフィルムが所蔵されているクラシック映画です。
ヌーベルヴァーグ作品のように
カメラの構図や色彩、1シーン1シーンの持っている映像の強度。
通常、ホラー映画として紹介される本作をザ・シネマメンバーズでは、「まるでヌーベルヴァーグ作品でも観るように鑑賞して欲しい!」という思いから、ジャン・ルノワール『ピクニック』、クリス・マルケル『ラ・ジュテ』とともに、“映画におけるリアリズムとは?”と題してお届けします。
「ロケ主体で、BGMを極力抑えた、ドキュメンタリー的な生っぽさ。」この、エリック・ロメールやホン・サンス、ダルデンヌ兄弟の作風を紹介する際にも使われてきた表現が、『悪魔のいけにえ』にもそのまま当てはまりました!
映画の「本当らしさ」は、さまざま
今、見ているものが「映画」であり、「現実ではない」とわかった上で感じる「本当らしさ」ってなんでしょう?
様々な難しい言葉で語られ、書かれてきた「リアリズムとは何か」という問い、つまりは「本当らしさ」へのアプローチのこと。
そうした視点で観るとき、『悪魔のいけにえ』は、「世界中の映画のなかで最も残酷で最も美しい瞬間のひとつ(アンドレ・バザン)」と評された『ピクニック』のラブシーン、全編が静止したモノクロ写真によって構成されているSF映画『ラ・ジュテ』と並列で鑑賞されても良いはず…。
これら3作品の、非常に異なる「本当らしさ」へのアプローチを楽しもうというのが、今回のザ・シネマメンバーズのプレゼンテーションです。
安心のラインナップ
セレクションの軸が意味不明だと思った方もご安心を!
年末にかけては、イタリア映画傑作選として、アントニオーニ『夜』、フェリーニ『8 1/2』、ベルトルッチ『暗殺のオペラ』を順次配信開始します。
従来の意味でのクラシックス、オルタナティブな視点、独自のセレクションによるクラシックス、両方を楽しめる映画体験を提供していくのがザ・シネマメンバーズです。
ザ・シネマメンバーズ公式HP:https://members.thecinema.jp/video_list/line-1603101782028
「ザ・シネマメンバーズ」配信作品情報
『悪魔のいけにえ』12月1日〜配信
スプラッターホラーの原点にして金字塔!チェーンソーを振り回す殺人鬼レザーフェイスに震えよ
ホラー映画の巨匠トビー・フーパーの監督デビュー作であり、殺人鬼が暴れ回るスプラッター映画の原点。
チェーンソーを振り回すレザーフェイスの脅威を、BGMを用いないドキュメンタリータッチでリアルに映します。
『ピクニック』12月1日〜配信
豊かな自然の中で紡がれる男女の恋…まるで絵画のような映像美!巨匠ジャン・ルノワールが残した珠玉の中編
印象派の画家ピエール=オーギュスト・ルノワールの息子ジャン・ルノワール監督が、父の絵画世界がそのまま動いているような映像美を魅せます。
シルヴィア・バタイユが光を浴びながらブランコに乗る名シーンは必見!
『ラ・ジュテ』12月1日〜配信
過去と未来を行き来する男がたどり着く衝撃の事実とは?後世の映画作家に絶大な影響を与えた幻の名作SF
テリー・ギリアム監督作『12モンキーズ』にインスピレーションを与えた中編SF。
ほぼ全編スチル写真のスライドにナレーションのみという異色のスタイルで、人類を救うため時空を超える男の旅をクールに綴ります。
他のラインナップも名作が続々!
イタリア映画傑作選として、アントニオーニ『夜』、フェリーニ『8 1/2』、ベルトルッチ『暗殺のオペラ』が配信予定です。
今後の配信情報もご期待ください!
「ザ・シネマ メンバーズ」とは?
「ザ・シネマメンバーズ」は、ミニシアター・単館系作品を中心に、大手配信サービスでは見られない作品を“映画が本当に好きな人”へお届けする配信サービスです。
様々な理由で、見たくても見れなかった作品をいつでも・どこでも楽しめます!
「映画はスクリーンで見るのが最高なのはわかっているけれど、他のやりかたで、今もう一度、あの頃のミニシアターみたいなものができないものか…。」
そんな想いで、ザ・シネマメンバーズという配信サービスのコンセプトをリニューアルすることにしました。
毎月お届けする作品は、ごく限られた本数になりますが、しっかりとセレクトした作品のみを提供。
500円(税別)で1カ月、好きな時に好きな場所で観られる、デジタル上のミニシアターです。
「ザ・シネマメンバーズ」サイト:https://members.thecinema.jp/video_list/line-1603101782028
▼あわせて読みたい!▼