映画『ターミネーター』のテーマは人工知能が自我を持ったらどうなるのか?ということであり、公開された当時と今の時代で観るのとでは見方が180度変わる作品です。
では、どんな風に変わるのかをネタバレ含めて考察していきたいと思います。
- ターミネーターがターゲットを殺すまで執拗に迫ってくる恐怖は必見!
- ターミネーターから逃げ続けるカイルリースとサラコーナーの関係性の変化には要注目
- 映画の雰囲気とあった音楽によって観る人の印象に強く残る作品
それではさっそく『ターミネーター』についてネタバレありでレビューをしたいと思います。
目次
映画『ターミネーター』作品情報
作品名 | ターミネーター |
公開日 | 1985年5月25日 |
上映時間 | 108分 |
監督 | ジェームズ・キャメロン |
脚本 | ジェームズ・キャメロン ゲイル・アン・ハード |
出演者 | アーノルド・シュワルツェネッガー マイケル・ビーン リンダ・ハミルトン ポール・ウィンフィールド ランス・ヘンリクセン アール・ボーエン ベス・モッタ リック・ロソヴィッチ ディック・ミラー ビル・パクストン ブライアン・トンプソン ショーン・シェップス |
音楽 | ブラッド・フィーデル |
【ネタバレ】映画『ターミネーター』あらすじ・感想
『ターミネーター』冒頭から引き込まれるストーリー
冒頭で裸の男がまばゆい雷光と共に突然現われます。
裸の男はその場から立ち去りどこかへと歩いて行きます。
謎の男は裸のまま街を歩いて行き、服や銃を強奪するとサラ・コナーという同姓同名の女性を殺していくという行動をします。
そんな時、また別の場所では謎の男が現われたのと同じように裸の男が現われて夜の街に消えていきます。
この冒頭の裸の男がまばゆい雷光と共に現われるシーンはとても有名で、自分の中でも強く印象に残っています。
冒頭のシーンから観客の頭には謎が渦巻いています。
- どうしてこの男は裸なのか?
- 一体どこからやってきたのか?
- どうして服や銃を強奪したあと、サラ・コナーという同姓同名の女性ばかりを殺しているのか?
- 同じように裸で現われた男はいったい何者なのか?
冒頭の短い間にこれだけの謎が一遍に提示されると、この後のストーリーが気になってしまいますよね。
自分は『ターミネーター』を初めて見たとき、この謎はいつになったら分かるのかとわくわくしながら観たのを覚えています。
後に『タイタニック』『アバター』などの名作を生み出し、どちらの作品も世界興収が20億ドル越えを果たすという快挙を成し遂げたジェームズ・キャメロン監督の才能の片鱗が冒頭での観客の掴みの上手さから伺いしれます。
これらの謎は中盤に明かされることになります。
そして、その明かされた真相というのが公開された当時観るのと今の時代で観るのとでは見方が180度変わります。
冒頭の謎が一気に明かされ、カイル・リースとサラ・コナーとの間に生まれる恋愛感情
サラ・コナーの同姓同名の人々を次々に殺していったターミネーターは、最後の一人となったジョン・コナーの母親であるサラ・コナー本人のもとにやってきて殺そうとします。
しかし、最初に現われた謎の男と同じように現われた男がサラ・コナー本人を先に見つけており、その男によって殺害が阻止されます。
そしてサラ・コナーは状況が飲み込めないままリース軍曹と名乗る男とその場から逃げていきます。
逃げている途中にカイル・リースは冒頭の謎をサラ・コナーに説明します。
- 未来では「審判の日」と呼ばれる日にスカイネットという人工知能が世界中の都市に核爆弾を落とし人類のほとんどは死滅していること
- そして生き残った人類までもスカイネットの攻撃によって死滅寸前までになっていた時ジョン・コナーという人物が現われたことによって形勢が逆転していること
- ジョン・コナーはサラが将来産む息子であり、母親であるジョン・コナーを殺してジョンの存在を消すために殺人マシーンであるターミネーターを送り込んできたこと
- 自分はサラを守るために未来からやってきたこと
説明を聞いたサラ・コナーはそんな話を信じられるはずもありませんでした。
『ターミネーター』のテーマは人工知能が自我を持つということなのですが、公開された当時は人工知能なるものが自我を持つ時代がくるはずもないと誰もが信じ込んでいました。
しかし、現代はどうでしょうか。
人工知能が人間にとって当たり前の存在になっており、まだまだ進化の途中です。
そして人工知能が急速に発達してきたことによって、今ある仕事の大半が人工知能に取って代わられることになるのは間違いないと言われるようになり大騒ぎされています。
人間は人工知能に取って代わられないような仕事を自らが模索していかなければならない時代になりました。
こういった傾向はこの先の時代ますます加速していくでしょう。
『ターミネーター』の世界のように、人工知能が自我を持つといったような極端なことにはならないのかもしれませんが、人工知能が人間の脅威になっているという点では共通しています。
人間が自分たちの暮らしを便利にすると思い開発した人工知能が、結果的に自分達の首を絞めることになるなんてなんとも皮肉な話しですね。
そうした事を考えながら『ターミネーター』を観ると、公開された時代での見方と今の時代での見方は180度変わったということが実感できると思います。
サラ・コナーは最初カイル・リースのことを信頼していませんでしたが、執拗に迫ってくるターミネーターから身を挺して自分のことを守ろうとするカイル・リースをだんだん信頼していき、未来の話も信じるようになってきます。
そして二人の間には恋愛感情が芽生え、モーテルでついに結ばれるのでした。
カイル・リースこそがジョン・コナーの父親だったのです。
サラ・コナーとカイル・リースはモーテルに行く前に警察に捕まり、警察署にいます。
そこにターミネーターがやってきて、一度受付の警官に門前払いされた際に「I’ll be back」というセリフを言うと、車で警察署の正面から突っ込んできます。
『ターミネーター』シリーズの中でもこのシーンはセリフと共に名シーンとして語り継がれています。
ターミネーターとの手に汗にぎる最後の死闘
モーテルでひとときの休息をしたカイル・リースとサラ・コナーでしたが、ターミネーターがすぐに襲撃してきます。
モーテルから逃げた二人はターミネーターを爆発に巻き込ませることで勝利を収めたかに見えました。
しかし中から金属骨格で出来た本体が剥き出しになりさらに迫ってきます。
最終的にカイル・リースが命を落としたものの、サラ・コナーによって倒されるのでした。
下半身が吹き飛ばされて上半身だけになってもターゲットを殺そうと動き続けるターミネーターの恐怖というのは計り知れません。
映画『ターミネーター』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
以上、ここまで『ターミネーター』について紹介させていただきました。
- SFアクション映画のジャンルの中では一見の価値がある名作
- この先の時代がどうなるのか考えるきっかけになる映画
- 作品の雰囲気と合っている耳から離れない音楽を聞いたらまた観たくなること間違いなし
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