私はもう孤独じゃないのかもしれない…日本のサラリーマンの哀愁がギュッと詰まったストーリーにもらい泣き!
都会で疲れた心を癒すサラリーマンのオアシス、笹塚「マルシンスパ」の熱波師・マグ万平の“やさしくゆったりとしたすべてを包み込むような風”に、思わず号泣してしまう孤独なサウナー村田直行(荒川良々)…。
ナカタ(原田泰三)たちが優しく迎え入れるハートフルなラストに身も心もポカポカする神回です!
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『サ道』第10話あらすじ
主人公・ナカタアツロウ(原田泰造)は、ある日を境にサウナ中毒になってから、全国のサウナに足を運んでいる。
いつものように偶然さん(三宅弘城)・イケメン蒸し男(磯村勇斗)と3人でサウナ話に花を咲かせていた。
そんな姿を後ろで羨ましそうに見つめる村田直行(荒川良々)は、会社や家族からぞんざいな扱いを受け孤独を感じていた。
出典:『サ道』公式ページ
【ネタバレ】『サ道』第10話の感想
サウナ「北欧」のレストランで孤独を実感する男・村田直行(荒川良々)
「は~今日もよくととのったなぁ!」
「北欧」のレストランでナカタ(原田泰三)が満足気にひと言、偶然さん(三宅弘城)とイケメン蒸し男(磯村勇斗)もスッキリした笑顔で頷きます。
そんなナカタたちが見える奥の席で、枝豆をつまみに瓶ビールを飲んでいたサウナー村田直行(荒川良々)は対称的に浮かない表情をしていました。
<私にはサウナについて語り合える仲間などいない…私は孤独だ。>
村田の心の切ない嘆きが聞こえてきました。
「天空のアジトで男泣きにととのう」がタイトルの第10話。
職場にも、家庭にも、サウナにも居場所がない男・村田直行が主人公でストーリーが進んでいきます。
ずっと抱えている“やりきれない想い”をフツフツと心に蓄積した膿を出し切ってくれたのはサウナでした。
気持ちいいだけじゃないサウナの魅力…“痛んだ心がととのっていく”様子に温かくなる素敵な内容です。
マルシンの熱波師・マグ万平さんによると「サウナ室で泣いていたおじさんを見た実体験」でもあるそう。必見です。
村田(荒川良々)、会社でも家でも所在なし…
「申し訳…ございませんでした!」
ビルの一室で得意先の人に深々と頭を下げる村田が映し出され、どうやら取引先の人にお叱りを受けているようです。
「謝っても1円にもならないの!いい歳して、そんなこともわからないの?」
机をバンバン叩きながら罵られ、村田は先方の言い値で請け負うことを押し切られてしまいます。
「えっ、課長バカなんですか?その金額で受けちゃったんですか?」
会社に戻ると若い女子社員に言われ、終いには「もういいです。課長じゃ話にならないから部長に言います!」とスルーされてしまいました。
完全なる板挟み…中間管理職の悲哀を感じます。
村田が公園のベンチで一息ついて缶コーヒーを飲んでいるとLINEの通知音が鳴ります。
ママ「今日、大輔の模試が追い込みだから晩御飯は外で食べてきて。帰宅可能時間は23時以降。」
村田には今年高校受験を控える息子がいて、妻は息子を溺愛しています。
この扱いは日常茶飯事っぽい、村田がかわいそうに思えてきます。
<私はもはや、ただ家に金を運ぶだけの存在に過ぎない。>
彼はそう諦めていますが、妻を責めるつもりは一切ないと言います。
自分のことを語る言葉の端々に、村田の穏やかで優しい人間性がにじみ出ています。
多くのサウナーが通う有名な天空のアジト、笹塚「マルシンスパ」
<時間を潰すには新宿では騒がしすぎる。笹塚あたりがちょうどいい。この街は古くから続く店があり、どこか落ち着く。そして何より、素晴らしいサウナがある。>
有名な笹塚ボウル、親しみを感じる十号通り商店街が映り、甲州街道沿いを歩く村田の穏やかな声が聞こえます。
煌々と光る“24h営業 天空のアジト マルシンスパ”と書かれた看板が村田を迎えてくれます。
多くのサウナーが通う有名店、ビルの10階と11階にある笹塚「マルシンスパ」。
フロントで靴箱の鍵を預けて利用メニューを聞かれ、腕時計を見るとまだ18時すぎ…長く滞在できるように通常入浴2,500円で入ります。
ロッカーの鍵と館内着を受け取り、ロッカールームへ。
慣れた足取りで大浴場に向かい、まずは丁寧に体を清めます。
<やっぱり落ち着くなぁ。ここはお湯より水風呂の方が大きい。>
村田がマルシンスパへ初めて来たのは、希望に燃えていた営業課長になりたての頃…浴槽に浸かりながら当時を思い出しそうになって「やめよう。日頃の悩みを忘れるためにサウナに来たのだ…」と思考を遮断します。
20人を蒸せる馬力があるサウナストーブがある静かなサウナ室!
頭によぎる悩みを打ち消して、村田は100℃越えと高めの設定のサウナに入っていきます。
8人くらいが入れるマルシンスパのサウナ室の真ん中にドーンと鎮座するサウナストーブは、20人を蒸せる馬力があるとの噂で“フェラーリのエンジンを載せた軽ワゴン”と誰かが例えたと言い、村田は「言い得て妙だ」とサウナストーブを見つめながら納得します。
騒がしいテレビも無く、ゆっくり自分と向き合えます。
村田はサウナストーンにたっぷりのアロマ水をゆっくりかけ、ロウリュしてサウナ室を蒸していきます。
<ここの水風呂は深い。そして何より、地下水を汲み上げた水が心地いい。>
水風呂に浸かりふぅーっと息をした村田は、休憩椅子に座ると「ようやく心のつかえが取れてきた」と肩の力も抜けてきました。
2セット目、若者2人が話しはじめた「上司が基本何にもしなくて使えない…」という“会社にいるだけおじさん”トークが聞こえてきてしまい、村田の脳裏に一気にドッと“今日の嫌な出来事”の数々がよぎり出します。
<いかん、無心になろう。>
村田はサウナ室を逃げるように出ました。
なけなしの100円玉を速攻で落としちゃったこと、何にも無い場所で転んだこと、ミントタブレットが大量に出過ぎたこと、スマホを落として画面がバッキバキに割れたこと、サッカーボールがぶつかって食べていたおにぎりが地面に落下しちゃったこと…
「無心」と念じれば念じるほど、ネガティブなことしか浮かばなくなってきてしまいました。
<あぁどうしよう…>
困ったように顔を両手で覆います。
熱波師・マグ万平のやさしい風が、村田(荒川良々)の心を解き放つ!
【熱波襲来 熱波ロウリュ毎日開催中!!】
ひと際目を引くポスター、マルシンスパのロウリュはアロマ水が時間によって変わります!
- 15時はフィンランドから直輸入の筋肉痛や関節痛に効果的な“白樺”
- 19時は心に安らぎと元気を与え、感情を安定させる“スイートオレンジ”
- 21時は強壮刺激・頭痛・炎症を鎮める効果がある“ペパーミント”
というラインナップ。
最後こそ無心に…と不安がよぎる状態で迎えた3セット目は、19時の回の熱波ロウリュウに運よく当たります。
担当はマグ万平さん、第4話でナカタが大絶賛していた熱波師さんです!
挨拶を終えると自然と拍手が巻き起こります。
<これでネガティブなことも忘れられるかな…>
静かにサウナストーブに注がれるスイートオレンジのアロマ水は今の村田にうってつけのアロマです。
万平さんが回すタオルが熱い蒸気をサウナーたちに届けます。
<汗がどんどん出てくる。体から老廃物が外に出ていくようだ。>
村田はふと思います…ネガティブな思考を押さえつけず、汗のようにあえて出してみてはどうだろう?
万平さんの熱波を一身に受けながら、1つ1つネガティブを解放していきます。
- いい歳してそんなこともわからないの?→取り引き先の彼もあんなこと言いたくないはず、立場上いってるだけだ。
- えっ課長バカなんですか?→部下にあんな言葉遣いをさせてしまった私が悪いのかもしれない。
- 妻から送られてきたメッセージ→私が帰らないことが、家族の幸せになるのなら…それでいい。
<家族の幸せ、それがすべて。>
そのためなら取引先に怒鳴られても、若い女子社員にバカと言われても耐えられます。
京王八王子駅から徒歩20分、82平米3LDKの35年ローン。
まだあと20年以上も払い続けなければいけない、プライドなどいらない、どれだけ恥をかいても噛り付いても会社を辞めない、これが家族を守るということなんだ!
<いいか?お前ら若造どもに俺の気持ちが分かるか、バカ野郎!>
しょっぱい汗と涙、やさしい風に煽られながら村田はこみ上げる思いで男泣きしていました…。
マルシンスパ、秘密の外気浴スポットであるがままを受け入れ“ととのう”
<号泣してしまった…あの熱波師気づいたかな!?>
水風呂に入りながら泣いた顔をクールダウンさせます。
最後は、大浴場を出て外の扉を開け<マルシンスパ、秘密の外気浴スポット>へ。
そこから見える無数のオフィスビルの灯り、よく考えれば会社をリストラされず、たいした病気もせず、こうして仕事終わりにサウナに来られるなんてどれだけ幸せなことか!
仕事があり、家があり、家族がある。それだけで私は十分恵まれているじゃないか。
自分に言い聞かせるように、なだめるように、諭すように、考えます。
<そうだ、今の私のままゆっくりと生きていけばいい。今の私のまま、今はこれでいい。>
村田が今の自分を、“あるがまま”を認めた瞬間にアレがやってきます!
<ととのった~!>
サウナは良い、いくら泣いても汗だとごまかせる、と村田は語ります。
そういえば、偶然さんもナカタも第3話で“サウナは泣ける”と話していましたよね。
みんな心を洗いに来ているのかもしれません。
【東京・笹塚 天空のアジト マルシンスパ】
- サウナ 温度100℃
- 水風呂 温度18℃
ジョッキのオロポ、秘伝のタレで漬け込んだ自家製の笹塚チャーシュー…うまいものだらけ!
「オロナミンCとポカリスエットの黄金比率」という目を引く文字と【サウナ―の常識!ととのい価格 オロポ 550円】と書かれたポスターが見えます。
村田はレストランに行くと、マルシンスパの名物・オロポを注文しました。
注文が届くのを待ちながら、元巨人軍松井秀喜選手のサイン色紙を見つけて“ゴジラもここで泣いたのかもしれないなぁ”と想像します。
オロポは、オロナミンCとポカリスエットをブレンドしたサウナーならみんな知っている飲み物です。
西麻布に古くからあるサウナ「アダムアンドイヴ」のオロポカが発祥とも言われているそうです。
美味しそうオロポを一気飲みして追加注文したのは、瓶ビールと秘伝のタレで漬け込んだ自家製の笹塚チャーシュー。
ジューシーでうまいと村田は夢中で頬張ります。
そして締めは、赤いウインナーとカレーのテンション上がるラインナップ。
これだけ満喫しても21時…村田は帰宅可能時間まで仮眠するのでした。
私はもう孤独じゃないのかもしれない。に泣ける!
舞台はサウナ「北欧」に戻ります。
「あっ、この間行ってきましたよ。青森の八甲田ホテルのサウナ!サウナは最高だったんですけど、やっぱり蒸しZいなかったんですよねぇ」
ナカタはサウナ遠征の旅の話をしていました。
「仕事大丈夫?なんかちょっと怖い」
偶然さんはナカタを心配します。
どうしても会いたいと熱望するナカタ、周囲は「本当に実在するのか?」ということすら疑い始めています。
ママ「帰宅可能時間22時以降」
奥の席で1人飲んでいた村田に、妻からLINEが送られてきました。
もはや帰宅可能時間のみを伝えるという雑なメッセージ、何とも言えない顔で画面を見つめます。
村田のことが気になった偶然さんが「蒸しZを知らないか?」と声をかけてきて「よく会いますよね?」と気さくに話しかけてきます。
「家に居場所がなくて。」
「ハッハッ!偶然、偶然、私も家に居場所がないんです。」
笑いながら偶然さんが共感してくれます。
なんと偶然さんは“結婚して娘がいる”という新事実がここで発覚し、初耳のナカタも蒸し男も驚きます。
「こっちきて一緒に飲みません?」
偶然さんが自然に誘うと、村田は邪魔しちゃ悪いと遠慮します。
ナカタも「我々もサウナが好きな者同士、ここで知り合ったんですよ」と笑顔で話しかけ、蒸し男が「お名前は?」と尋ねます。
すかさず「つるピカさん!」と偶然さんが勝手にあだ名をつけ、村田は「それがいいです」と雑なあだ名を受け入れます。
4人で乾杯し「オススメのサウナは?」と聞かれた村田が「笹塚のマルシンスパ」と答えると、みんなが「あぁ!分かります!」と頷き共感してくれます。
楽しそうに談笑する村田の声が聞こえます。
<いつ以来だろう。会社や家以外でこんな風に誰かと笑顔で話すのは…こんなに笑いながら話したことはない。私はもう孤独じゃないのかもしれない。>
『サ道』第10話あらすじ・ネタバレ感想まとめ
第10話ご視聴ありがとうございました!
9/27(金)深夜0:52~放送
第11話「西の聖地でととのう…のか⁉︎」
熊本 #湯らっくす「全然ととのわなくなっちゃったんです」
残り2話です(´°̥̥̥ω°̥̥̥`)サビシイ#サ道 #サウナ#原田泰造👑 #三宅弘城🤖#磯村勇斗💘#Cornelius❄️#Tempalay☄️#タナカカツキ🌍 pic.twitter.com/79YNLbtXib
— サ道テレビ東京ドラマ公式☺️ (@sado_PRsauna) September 20, 2019
村田の最後の言葉ととびきりの笑顔にに「よかったなぁ」と心から泣けました。
サウナーのドラマでこんな心持ちになるとは思ってもいませんでした!
30分のドラマとは思えない、映画を観終えた後のような充足感でいっぱいのストーリー。
ラスト、本州に蒸しZはもういないかも…と言うナカタ。
ついに次週は空を飛んで「熊本湯らっくす」に行くみたいです。九州初上陸、楽しみです!
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