『ここは今から倫理です。』第1話あらすじ・ネタバレ感想!山田裕貴演じる高柳先生が現代の倫理を問う!

『ここは今から倫理です』第1話あらすじ・ネタバレ感想!山田裕貴演じる高柳先生が現代の倫理を問う!

出典:『ここは今から倫理です。』公式ページ

誰もいない教室で生徒2人が情事を…。

それを見つけた倫理教師の高柳(山田裕貴)は、叱るのではなく「合意ですか?」と静かに問います。

受験にも就職にも役に立つわけではない選択科目の倫理。

これを生徒に教える高柳が、ミステリアスな雰囲気で、休み時間にタバコをふかしながら生徒たちと向き合っていきます。

こんな教師見たことありません。

しかし、彼こそ教師を目指す谷口恭一(池田優斗)の目指す教師像。

KAMUI

久しぶりの深夜ドラマのレビュー。原作もチェック済みだったので非常に楽しみでした!そして文句なしの面白さ。価値観を揺さぶる興味深い倫理ドラマです。
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【ネタバレ】『ここは今から倫理です。』第1話あらすじ・感想

生徒に寄り添える教師になりたい谷口(池田優斗)は、倫理教師・高柳(山田裕貴)に魅了される

1年前。

過去にヒドイいじめにあった谷口恭一(池田優斗)は、逢沢いち子(茅島みずき)と男子学生が教室で情事をしているところを目撃。

息を潜めて見ていると、1人の教師が入ってきて「合意ですか?」と聞きます。

男子学生は一目散に逃げだし、いち子は残されたまま…。

すると、教師は続けます。

「悪いこととは、言いません。真剣なお付き合いなら結構。ただ時間と場所が悪い」

そう言ってカーテンを開けると、彼は教卓に立ち「ここは今から倫理です」と…続けました。

KAMUI

そう、この教師こそが、このドラマの主人公・高柳(山田裕貴)です。

高柳という教師の存在を知った谷口は、こう語ります。

「僕の将来の夢は学校の先生だ。決めたのは中学1年の夏。だが困ったことに僕は今まで良い先生に出会ったことがなかったのだ」

教室の空気が読めていない先生、自信なさすぎで教育者になる覚悟ができてなかった先生、パワハラ、モラハラ、おまけにセクハラ、何を言っているか全然聞こえない教師。

どこにも谷口が「なりたい」と思える教師はいませんでした。

しかし、彼は見つけたのです。

それが、倫理教師・高柳でした。

KAMUI

谷口君、だいぶまくし立ててスタートしたわけですが、確かに高柳の存在はそれだけ衝撃的!

高柳(山田裕貴)が告げる、倫理が役立つ瞬間とは…

3年から選択できる倫理の授業。

さっそく、倫理の授業が始まると、高柳は語り始めます。

「倫理は学ばなくても、将来、困ることはほぼない学問です。地理や歴史のように生活する上で触れることは多くないし、数学のような汎用性も、英語のような実用性もありません。この授業で得た知識が役立つ仕事は、ほぼない。この知識が役に立つ場面があるとすれば…死が近づいた時とか。倫理は主に自分がひとりぼっちの時に使う。信じられるものがなくなった時、死が目前に迫った時、人は宗教による救いを求める。悩みが絶えず苦しい…憂鬱…私は何のために生きている?昔の哲学者たちは障害をかけ悩み抜いた。男はこうあるべきとか女はこうしなきゃダメとか、そんなこと誰が決めた?…死にたい」

最後の言葉に、生徒たちの表情が張り詰めます。

「倫理は選択の余地があるものの、実は必修科目です。今はピンと来なくても1年間しっかり学んでもらいます。よろしく」

KAMUI

山田裕貴さんといえば、朝ドラ『なつぞら』の雪次郎のイメージがまだ強いんですが、雪次郎と全然違う。気だるそうに見えて、そうじゃないミステリアスな感じ…悪くないですねぇ。

いち子(茅島みずき)から誘惑されても、相手にしない高柳(山田裕貴)は花魁の話をし始める

高柳は他の教師と違い、苦しい思いをたくさん経験して、乗り越えてきた教師だと思った谷口。

もっと高柳の話を聞きたいと教室へ戻りますが、そこではいち子が高柳を誘惑していました。

「私、先生めっちゃタイプなんだよね。先生は?」

1年前からちっとも表情が変わらない高柳。

だから、いち子は「もっと、先生の色んな表情が見たいの」と言うと、彼は「残念ながら、私は教養のある女性がタイプです」と言い、彼女が伸ばしてきた手を掴みます。

「あなたには教養がない」

「なにそれ。別にそんなのなくたって、エロいことできればよくない?ね?先生だって男なんだし」

「花魁って知っていますか?」

「は?なにそれ」

「江戸時代の超高級風俗嬢です」

「は?」

「花魁になるためには何が必要だとおもいますか?」

「そんなのまず顔でしょ?あとはエッチがうまいかどうか?じゃあ、私なれるかもな。うまいって言われるし」

そう言いながら、いち子はまた高柳に近づこうとしますが、彼は彼女の顔の前に手を出して制します。

「あなたには無理です。花魁になるには教養が必要です。古典や文学、囲碁将棋、舞踊や三味線やお琴、茶道華道、彼女たちは書道を習い、字まで美しかったと言います。つまり、人を魅了するのは何も性的魅力だけではないということです。まあ、僕は彼女たちが重ねていた売春労働そのものを容認しているわけではないですよ」

いち子に「書道部に入ってみてはどうでしょう」と薦め、高柳は教室を出て行ったのでした。

教養がないとあしらわれたいち子は、勉強熱心になります。

谷口が図書館に行き、高柳が倫理の授業で読んでみたら良いという本を探しに行くと、陽キャだったはずのいち子が大量に本を抱えつつ、同じ本に手を取ろうとしていたのです。

KAMUI

あれだけ言われて、落とせなかったことで火がついたのでしょうか?その「真っ直ぐさ」が可愛らしいなと思えてしまいました。

彼女の手には遊郭の本。

花魁について勉強をしているいち子は、「男は普通だいたいしたがるのに、高柳は教養がないとダメなんだって」と谷口に話し出します。

タバコが嫌いな谷口(池田優斗)

高柳と話したい谷口でしたが、高柳がタバコを吸っているのを見て、彼のことを嫌いになってしまいます。

昔、タバコの火でいじめられっ子に脅されてからというものタバコが大嫌いな谷口。

谷口を見つけて喫煙所から出てきた高柳は、「学校の近くでまたタバコを吸っていたんですか!」と、小林先生にネチネチと注意を受けました。

「しかるべき場所で吸っていたのだから、問題ないだろう」と言いますが、「ホント迷惑」と笑顔で言われてしまいます。

「タバコなんてやめればいいのに…」と呟く谷口。

タバコを吸わなければ怒られないと言うと「タバコをやめることは私の救いにはならないのです」と高柳は言います。

「自分はいじめっ子ですか?」

そう言われ、谷口は何も言い返すことはできませんでした。

KAMUI

私もタバコはあまり好きじゃないですけど…ちょっとこう言われると考え方に揺らぎが…。個人の自由だし、しかるべきところで吸ってる人を責めていいのかとも思いますよね。

高柳(山田裕貴)の「合意ですか?」の言葉にいち子(茅島みずき)は…。

小さい頃から、男の人の黙った時の顔が怖かったいち子。

SEXをしている時は、男の人が笑ってくれるので安心していたのですが、「高柳に教養がないと言われ、人を笑顔にするのはそれだけじゃないとわかった」と語ります。

倫理の話をする時だけ、高柳はちゃんといち子と話をしてくれました。

勉強したいち子と高柳が会話を弾ませてる時、今まで体を許していた男子学生たちがやってきます。

いち子は、男子学生と話を合わせるために、図書室を出て行ってしまいました。

教室へと戻ったいち子は、情事に誘われますが「気分じゃない」といってこれを拒否。

しかし、「反抗するのか」と言わんばかりの男の表情を恐れ「うそうそ」と笑顔を見せて、体を重ねてしまいます。

KAMUI

あー、嫌われるのが怖くて断れない。相手の顔色が気になっちゃう…いち子わかる!わかるよ!

結局、いち子は「私は安女郎じゃない」と言っても聞いてもらえることはなく、さらに人気のない教室に連れていかれてしまいます。

「もうつるんでいられない」と断るも、無理やり押し倒されてしまういち子。

これを目撃してしまった谷口は助けを求めようと人を探します。

「自分とは関係ないこと」と思いながらも、谷口は喫煙所にいる高柳を見つけて、いち子の状況を伝えました。

駆け付けた高柳はいち子に言います。

「合意でしょうか?」

「違う!」

いち子が合意を否定すると、高柳は男子学生を彼女から引きはがそうとしました。

その結果、男子学生に頬を殴られた高柳は「やめなさい」と静かに一言。

「私はあなたを殴れない。異性の生徒にいたっては、落ち着くように背中をさすってやることもできません。セクハラになってしまう。お願いします。暴力はやめてください」

KAMUI

何か、すごいウルッとしてしまいました!教師・高柳の必死の抵抗…

事態が解決し、高柳(山田裕貴)が告げたこととは…

「あなたが倫理の授業を選んでくれて良かった」

高柳はいち子に告げます。

「倫理は人の心に触れ、自分の心に触れてもらう授業です。あなたの背中に触れて慰めることはできませんが、あなたの心を聞き、あなたの心に触れ、慰めることはできる」

「この前触ったじゃん、あたしの手」

「あれはオフレコで。下着が見えていたので、すみません…」

高柳はいち子の鞄を拾い上げ彼女に渡し、保健室で養護教諭の先生のもとへ行くように言います。

「好き。あたしやっぱり先生が好き。いっぱい勉強する。綺麗な字描けるようになる」

いち子が自分の想いを高柳に告げると、彼は哲学者マックス・シェーラーの言葉を彼女に伝えました。

「―愛こそ貧しい知識から豊かな知識への架け橋である―」

続きはまた、倫理の時間で…。

高柳(山田裕貴)がタバコを吸う理由

いち子を助けた高柳の姿を見た谷口は、自分が教師になりたいという思いを彼に話します。

人一倍傷ついてきたからこそ、人の痛みが誰よりもわかると語る谷口。

すると、高柳は言います。

「じゃあ、私もタバコ嫌いの小林先生から、救っていただけますか?」

「―善なるものは吾これを善とし 不善なるものも吾またこれを善とす 徳は善なり―」

善人も悪人もみな善人だという老子の言葉。

「悪いことをした人を悪人と決めつけてしまえば、谷口はいじめっこをイジメてしまうかもしれない」と、高柳が言うと、谷口はハッとした表情をするのです。

「自分はいい先生ではない。だから、谷口にはいじめっこもいじめられっこも、全てを信じ救える先生になってほしい」と言いました。

高柳がタバコを吸い始めた理由は、大学の時に喫煙ルームに入り浸っている先生と、一度お喋りをしてみたかったから。

唖然とする谷口。

谷口の心情を高柳は見抜きながらふふっと笑い、「それではまた倫理の授業で」と言って去っていくのでした。

『ここは今から倫理です。』第1話あらすじ・ネタバレ感想まとめ

濃い!なかなかに内容が濃い!

原作は1話完結タイプなのですが、2話をミックスして、この1話に詰め込んでいます。

そもそも原作の1話が濃いので、より濃く感じました。

倫理の授業は、確かに社会の役に立ちません。

KAMUI

高校、大学で極めても、就職に役立つこともありません(経験談)

ですが、生きることに真剣に向き合う学問。

KAMUI

だからこそ、「倫理」を題材にした『ここは今から倫理です。』は面白くて、ドラマ化しようとしたスタッフに拍手を送りたいです。

また面白いのは、最後に山田裕貴さんからの問いかけがあること。

視聴者が自分の実体験と照らし合わせていろいろな考えをSNSで反応しており、ドラマを通して人生と向き合っているのがわかります。

全8話の『ここは今から倫理です。』を、じっくり楽しんでいこうと思います。

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