喉の癌を患った万太郎(板尾創路)は、大山鶴蔵(中村鴈治郎)に「声が出なくとも最後に舞台に上がりたい」と頼み稽古をするものの、思うようにいきません。
万太郎のノリに付いて来れる者がわずかしか残っていないために難色を示す万太郎一座。
「万太郎が舞台を降りれば千之助(星田英利)はしこりを残すことになるのでは?」と千代(杉咲花)は言いますが、そっぽを向く千之助。
しかし、万太郎の最後の舞台を成功させるため、千之助が動き出します。
目次
朝ドラ『おちょやん』前回第19週91話のあらすじと振り返り
喜劇をしながら全国を回っていた家庭劇ですが、大山鶴蔵(中村鴈治郎)からの言葉を受けて3年ぶりに道頓堀へと戻ってきました。
一平(成田凌)率いる家庭劇は「鶴亀新喜劇」と名前を変え、道頓堀を盛り上げるために活躍してほしいと言われますが、一平は「一方的に見限っておいてそれは都合が良い」と拒否するのでした。
大山鶴蔵ならば、真っ先に万太郎(板尾創路)に声をかけるであろうと家庭劇の面々は思います。
するとシズ(篠原涼子)から、万太郎は喉の癌を患い、声を出すことができなくなったと知らされます。
大山鶴蔵が自分を頼りにしてきたんだ、どういう気分だと言いに来た千之助(星田英利)は、本人の身振り手振りからこの事実を知るのですが、受け入れることができないのでした。
【ネタバレ】朝ドラ『おちょやん』第19週92話あらすじ・感想
難色を示す須賀廼家万太郎(板尾創路)の一座。その時、千之助(星田英利)は…
万太郎(板尾創路)は最後に一日だけ、声が出ないまま舞台の上にあがりたいと大山鶴蔵(中村鴈治郎)に進言し、それが許されたものの、万太郎の芝居について来られる者がわずかしかおらず、思うようにいきません。
これこそが須賀廼家万太郎の執念だといえるが、千之助(星田英利)からすればしょうもないと呆れます。
これが万太郎の最後の芝居なら、千之助は悔いを残してしまうのではと千代(杉咲花)は言いますが、彼はこれをあっさりと否定し、1人眠ってしまうのでした。
KAMUI
一平(成田凌)の決断。全ては寛治(前田旺志郎)のために…。
一平(成田凌)達は、旅公演に出かける際、自宅に寛治(前田旺志郎)のために書置きを貼って残していきました。
寛治へ
私たちは旅公演に出てゐる
帰ってきた時は
岡安にいくように
一平 千代
結局帰っておらず、書き直さないとなと千代は言いますが、一平はその必要はないと引っぺがしました。
寛治が帰ってきた時にちゃんと芝居をできる場所を残しておきたい、そう思う一平は大山鶴蔵の言葉を受け入れ、道頓堀で芝居をすると決めるのでした。
最後の舞台は千之助(星田英利)と共に。須賀廼家兄弟、40年ぶりの喜劇を魅せる
一平が道頓堀で芝居をすることを決めたことにより、千之助と万太郎は共に芝居をすることに!
万太郎のやりたいことは自分が一番わかっていると言う千之助。
そして、千之助と万太郎は40年ぶりに同じ舞台に立つのでした。
死んだ喜劇役者役を万太郎が、そして彼を裁く閻魔大王を千之助が演じて客席を楽しませます。
稽古中からふたりの喜劇で笑いは当たり前のように沸き上がると、これを見た熊田(西川忠志)は、須賀廼家兄弟が復活したと涙を流して喜ぶのでした。
舞台の最後は、お客さんを笑わせ、お客さんが喜んだから極楽への扉が開きます。
「須賀廼家万太郎、旅立ちや」
千之助に言われて極楽の門へ足を運ぶ万太郎ですが、ふと立ち止まります。
幕もここで閉じる予定が、万太郎は千之助に手を伸ばし、何かを訴えようとします。
彼の言いたいことを汲み取った千之助は言います。
これからも万太郎を思い出す度に笑ってほしい、千之助が彼の気持ちを代弁すると、会場からは拍手喝采。
万太郎は帽子をとって一礼、最後にはひょうきんなポーズを決めて去り、舞台は幕を閉じるのでした。
そして、舞台裏では彼の脈を取って医者と看護師が一礼して去っていきます。
椅子に座る万太郎の前に胡坐をかいて座る千之助。
座員が涙を流す中、千之助は「疲れたのぉ。わしもじゃ。でも何とか恰好ついたぞ」と言って、彼の帽子を取り、息を引き取った万太郎を見て微笑みます。
「一名様、地獄へご案内」と言って、千之助は去っていきました。
喜劇王、須賀廼家万太郎は最後まで笑っていました。
KAMUI
朝ドラ『おちょやん』第19週92話あらすじ・ネタバレ感想まとめ
「やるわ、新しい劇団」
寛治くんのために…芝居のできる場所を…生きていく場所を…終戦から3年。
寛治くん、みんな待ってるで…#成田凌 #朝ドラ #おちょやん pic.twitter.com/bN14nGD4pT— 朝ドラ「おちょやん」放送中 (@asadora_bk_nhk) April 12, 2021
ここで万太郎が人生の幕を閉じるとは…。
しかし、舞台を降りてそのまま亡くなるって、これは役者冥利に尽きるというか喜劇王らしい最期と言っていいのではないでしょうか。
そして、嘆く座員たちと違い、笑って弔う千之助。
天海天海(茂山宗彦)を見送った時、これが喜劇界の弔いなんだと理解していましたから正しいんだと思えました。
さて、鶴亀に戻ることを決めた一平率いる家庭劇なわけですが、ここから一体どんなことが待っているのでしょう。
そして、寛治のことが出て来たということは、きっと彼の物語も動き出すのでしょう。
頼むからテルヲ(トータス松本)のようになって戻ってくるのだけは…。
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