北海道の十勝で絵を描きながら酪農に携わり、のちにアニメーターとなる奥原なつ(広瀬すず)の物語『なつぞら』の第6週31話。
咲太郎(岡田将生)との一瞬ともいえる再会に涙したと思いきや、苦渋の想いでまたも引き裂かれるなつ。
東京でやることがなくなったなつは、北海道へ帰るのかと思いきや、意外な人物との再会。
そして、アニメーターへの道に、また一歩近づく出来事がやってきました。
が、また急展開を生む発言が飛び出します…。
ではさっそく、『なつぞら』第6週31話のレビューをお送りしていきます。
目次
『なつぞら』第6週31話あらすじ
咲太郎(岡田将生)を探すため、東京を訪れたなつ(広瀬すず)と富士子(松嶋菜々子)。
ふたりは偶然、天陽(吉沢亮)の兄・陽平(犬飼貴丈)と再会する。
そこでなつは、陽平が、漫画動画を作る会社で働いていることを知る。
子供のころに学校でアメリカの漫画映画を見たときの感動を覚えているなつは、陽平に誘われるがまま、スタジオ見学に行くことに。
そしてなつは、漫画動画を制作する「新東京動画社」に足を踏み入れた…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第6週31話の感想
なつ(広瀬すず)は咲太郎(岡田将生)を信じている
咲太郎(岡田将生)が無実の罪で逮捕されたことで、再び会えなくなってしまったなつ(広瀬すず)と咲太郎。
しかし、なつは咲太郎が時計を盗んだことは濡れ衣であることを強く信じています。
今も昔も生活が苦しいことはかわりありません。
昔の咲太郎も、人のものを盗むことはしませんでした。それは今も変わりません。
手紙を書かずとも、兄のことは忘れてくれと言われても、なつは咲太郎のことを忘れることはないでしょう。
素晴らしき兄妹愛です。
咲太郎の人の良さは、彼と関わった人たちの言葉からでもよくわかります。
なつにとって、咲太郎は自慢の兄と言えるでしょう。
兄弟の話
佐々岡信哉(工藤阿須賀)と別れると、なつはすぐに懐かしい人との再会を果たしました。
それは、東京芸術大学に通う、山田天陽(吉沢亮)の兄・山田陽平(犬飼貴丈)です。
なつから咲太郎の話を聞いた陽平は、自分と天陽の関係を考え始めます。
陽平は奨学金をもらい、東京で絵の勉強をしていますが、弟の天陽は十勝に残って酪農をしながら絵を描いています。
長男である自分が東京へ出ていったことで、天陽が十勝に縛られることになったのではと思いもしたのでしょう。
しかし、天陽は北海道が大好きです。
絵を描くのも、ここで描きたいと思って、そこに居続けるのです。
そうじゃなければ、9年前に泣きながら荒れ地に鍬を下ろし叫びはしなかったでしょう。
その気持ちは今でも変わってないと思われます。
実は陽平も、弟の天陽のことが羨ましいと思うことがあるみたいです。
どれだけ絵を練習しても、天陽のような躍動感ある絵を描くことはできません。
陽平がそう言ったとき、なつも天陽の絵の素晴らしさには同意したことでしょう。
もしかしたら、陽平が東京で絵の勉強をしたいと思ったのは、弟の絵から離れるためでもあったのではないでしょうか?
兄弟仲良く同じことをやっていても、相手の方が明らかに素晴らしいものを作り出すと確信したとき、その中には尊敬と嫉妬が生まれやすいものです。
陽平が、自分には描くことが出来ない絵を天陽が描けると口にしたとき、そんな思いもあり、これを見続けていたら絵を描きたくなくなってしまうのかもしれない。
だから弟から離れて、ちゃんと絵を勉強しようと…そんな気もしました。
縁は身近にあるものらしいです
東京芸術大学に通いながら、絵の仕事をしている天陽。
絵の仕事とは、アニメーションの背景を描くことです。
学校で漫画映画を見て感銘を受けたなつなら興味を持つだろうと思い、陽平は職場になつを誘いました。
せっかく東京へ来たのだから、楽しみなさいとなつを送り出す富士子(松嶋菜々子)。
すっかり素敵な母親じゃないですか。
さて、なつが陽平に連れられて行った場所は『新東京動画社』。
男所帯の職場に、なつのかわいい声が聞こえることで、従業員全員が振り向きます。それは仕方がないですね。
トップの仲努(井浦新)は、なつにあるテストを出しました。
薪を割る前と、割った後の絵の間の動画を作って見ろと言われ、なつはできないと言い出します。
しかし、パラパラ漫画を授業中に描いていたなつならできると確信した陽平。
そして、演技をするのも同じと、仲に言われます。
なつは目を閉じて想像力を膨らまし、何度も何度も頭の中で薪を割り、絵を完成させました。
これには陽平も、仲も、その場にいた全員が認める腕前。
練習をすればアニーメーターになれると言われます。
女でもできると言われ、さらに興味を惹かれたなつは、仲に言われた通り町行く人たちの動きを観察しながら富士子の元に戻ります。
記念にもらったウサギのセル画。
そしてこの経験が、なつの今後の人生への道しるべとなっていくと思うと、非常にワクワクしました。
それにしても、警察官からアニメーターになった下山克己(川島明/麒麟)のインパクトが非常に強いです。
常に明るく笑顔、なによりも声が良いですよね。
『なつぞら』第6週31話まとめ
アニメーションスタジオのシーン。メイキングをご紹介。1枚目は撮影の合間にも絵を描いている広瀬すずさんです。#朝ドラ #なつぞら #広瀬すず #犬飼貴丈 pic.twitter.com/ftAiliFlU8
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年5月6日
咲太郎との悲しい別れを払しょくするかのようなアニメーション会社の見学。
そして自分の今持つ実力を認められたことで、なつ自身が進みたい道を見つけたような気がした今回。
小さなウサギが、なつの想像力中で東京の街中を駆けていくシーンは、非常にワクワクしました。
次回は北海道に帰るのでしょう。
そこで待っているのは、またなつの人生にかかわる出来事。
また明日が楽しみで仕方がありませんね。
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