十勝で酪農に寄り添いながら、後にアニメータとして世界に羽ばたく・奥原なつ(広瀬すず)の物語『なつぞら』の第3週13話。
柴田家に来てから9年という年月が経ち、なつ(広瀬すず)の新しい物語が始まる予感です。
周囲との関わり方が変化したなつにも注目です。
目次
『なつぞら』第3週13話あらすじ
昭和30年の初夏。
なつ(広瀬すず)が十勝の柴田家に来てから、9年が経過していた。
なつは地元の農業高校に通いながら、酪農の仕事を手伝っていた。
ある朝、柴田家の牛が産気づき、泰樹(草刈正雄)たちは出産の準備をするが、いざ破水が始まると逆子であることが判明する。
必死に仔牛を引っ張り出す泰樹や富士子(松嶋菜々子)だったが、生まれた仔牛は息をしていなかった。
落胆する一同を前に、なつは思わぬ行動をとる…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第3週13話の感想
あれから9年後の今、なつ(広瀬すず)はどう変わったのか
幼かったなつ(広瀬すず)は、毎朝の牛のお世話はそのままに、昼間は十勝農業高校に通うようになっていました。
柴田家との関わり方も、家族に近くなっており、自分を東京から連れてきてくれた柴田剛男(藤木直人)を「お父さん」と呼び、十勝に来たことから良き理解者となっていた柴田泰樹(草刈正雄)の呼び方も、「おじいさん」から「おじいちゃん」に変わっています。
柴田家で遠慮がちであったなつですが、朝から柴田夕見子(福地桃子)と軽い言い合いができるくらいに…あれ、本当の家族じゃないですか?と言わんばかりに馴染んでいます。
これができるのも、9年前の数々の出来事があったからなのでしょう。先週までのエピソードが脳裏に浮かびます。
しかし、そうやって周囲との接し方が変わっても、なつは明るく元気な女の子は継続中で、見ていて朝から清々しい気持ちになれました。
ではもう本当の家族のことを忘れたのかというと、そんなことはありません。
兄の咲太郎も、千遥も、行方は知れませんが、きっとどこかで元気にしていると信じ、部屋の壁には、父が遺した家族の絵を貼っています。
両親はいつも自分のそばにいてくれて、兄妹たちも、いつか会えると信じているのでしょう。
にしても、なつが大人になったということは、兄の咲太郎が次に登場するときには岡田将生なのです。
嗚呼、どんな出来事を経てそんなにイケメンに成長するんですか。
後々で良いのでぜひ描いてほしいものです。
酪農への愛情はより一層。
成長したなつは、酪農への取り組みがより一層深くなっていました。そりゃ、酪農学校に通うくらいですからね。
学校へ行く前にも牛の世話をし、朝ご飯を食べる時間が無くなるまでせっせと働きます。
柴田富士子(松嶋菜々子)が呼びに来ても「大丈夫、ご飯は自転車に乗りながらでも食べられるから」と言います。
すごいなあ、自転車に乗りながらご飯を食べるって、それおにぎりでも難しい技じゃないですか?
道なんて今みたいにキレイなわけでもありませんし…たくましいですね。
なつがこんなにもぎりぎりまで牛のそばにいたい理由は、もうすぐお産が始まりそうな母牛がいたからです。
しかし、お腹の下がり方に違和感を覚えたなつは、気になって仕方がなかったのです。長年の勘ってやつです。
予想通り、子牛は逆子で、足だけ出た状態で止まってしまいました。
なつは学校に行く直前でそれを知り、お産に立ち会うことに。
泰樹は、獣医を呼ぶよう言いますが、それでは間に合わないと思ったなつは、すぐに引っ張り出すことを提案しました。
なつと戸村悠吉(小林隆)、そして難産に駆け付けた富士子は、泰樹の合図に従い、子牛を母牛の中から引き出すことに成功します。
しかし、生まれてきた子牛は息をしていません。
これはもうだめだ、泰樹が諦めようとしたその時です。
「おじいちゃん、私にやらせて!学校で人工呼吸を習ったから。羊水を飲み込んじゃったのかも」
そういってなつは子牛の口から羊水を吸って掃き出し、牛の前足を動かして蘇生術を試みました。
なんたる奇跡か、子牛は息を始め、立ち上がり、死を免れたのです。
生きることに真剣ななつは、可能性がある限りあきらめたくない!そういう強い想いがあるのでしょうね。
それに、学校でそうやって教えているのだからできるという自信もあります。
そんななつの強さは、本当に勇気をもらえます。
学校の先生、ノリが良すぎです
子牛のお産に立ち会ったことで、なつは午前の授業に間に合うことはありませんでした。
しかし、午後の授業に向けて家を出ることに。
「今日は無理をしなくても」と富士子は言いますが、なつは笑顔で「このことを早く学校のみんなに話したいから!」と言って、行く気満々です。というか、行きたくて仕方のない様子。
そこで泰樹は、「なつ、馬に乗っていけ。馬なら寝ても学校に連れて行ってくれる」といって、白い馬を貸してくれました。
「おじいちゃん、ありがとう」
そうしてなつは馬に乗って学校へと……。
って、普通に考えたら驚きですよね。馬に乗って学校へ行くって。カッコ良すぎでしたね。
馬に乗ると言えば、やっぱり「乗馬」のイメージが強いですから、羨ましいとさえ思ってしまいますが、この時代に酪農をやっている人からすれば、当たり前なのかもしれません。
そうして学校に着いたなつは、授業中に元気よく「遅れました!」と登校。
これに対して教師の倉田隆一(柄本佑)は、「奥原、反省はしていないようだな」とにこやかに言います。
「はい。していません」
「そうか、なにがあった」
「それ、聞きますか?」
「ほう、聞いてほしそうだな。なんだ」
「倉田先生、授業の邪魔では?」
「いいから喋れ」
「はい!牛のお産を手伝っていました!」
なんですか、この明るいコントは。
子牛が逆子だったというと、倉田先生は心配そうな顔をします。
あ、この人も酪農好きな人だと察しました。
「私が人工呼吸をして助けました!」
というと、クラス一同、英雄をたたえるように大盛り上がりです。それだけすごいことなんですね。
「学校では正しいことを言っていました!」と、なつがいうと「当たり前だ」という倉田の笑顔のツッコミ。
なに?この2人の関わり合いは漫才のようにテンポよく行くんですかね?
でも、この先生から色々と教わったことで、なつはより農業や酪農が好きになったのかもしれません。
クラス全体がとてもいい雰囲気。
そしてちゃっかり雪月の息子の小畑雪次郎(山田裕貴)もいました。
先週までずっと夕見子のことばかり気にしていたのに、今やなつのクラスメイトです。
これはまた雪月との関わりに期待できるでしょう。
今週も最後にちょっとだけ登場した山田天陽(吉沢亮)。
なつがちょっと寄り道し、みんなで開墾させたあの畑にいました。…って、これは先週の最後と同じシーンです。
続きは?続きは!?……また次回です。
引っ張り方が非常にお上手!
『なつぞら』第3週13話まとめ
牛が難産しているといったとき、「それはあずましくないなあ」と会話が繰り広げられていましたが。
あずましくないとは「不快」とか「落ち着かない」という意味です。
朝ドラって、その場所の方言を存分に使うもので「まんぷく」などの大阪弁は、北海道にいる身としてはアウェーな感じでした。
しかし、今回はなんだかホームな気分で見ることができます。
といっても、「あずましくない」とか、普段は使いません。
これからもそんな方言がちょこちょこ出てくると思いますが、そこもぜひ楽しんでほしいと思います。
もちろん、なつのこれからにも期待していきましょう。
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