『なつぞら』第24週142話では、『大草原の少女ソラ』の主人公・ソラのキャラクターデザインが完成。
登場した女の子は、とっても見覚えがある子でした。
そして、作品のシナリオ作りに取り掛かっていくのですが、ベースは『大草原の小さな』家でありながら、なつ(広瀬すず)であり、泰樹(草刈正雄)であり、千遥(清原果耶)の物語にしないかと、一久(中川大志)が提案。
それでこそ、なつが描く意味があります。
そうして製作がスタートするのですが、また一久が細かいところの指摘を。
麻子(貫地谷しほり)の締め切りを守れというオーダーに答えつつ、なつは必死に作品作りに励んでいきました。
目次
『なつぞら』第24週142話あらすじ
東京に戻ったなつ(広瀬すず)は、早速、新しいアニメーションの企画「大草原の少女ソラ」の主人公ソラのキャラクターを描いてみたが、麻子(貫地谷しほり)や坂場(中川大志)達にまったく認められない。
思い悩むなつに対して下山(川島明)は、十勝でスケッチした優(増田光桜)と泰樹(草刈正雄)の絵を見せる。
すると、イメージが沸き起こり、なつは勢いよくソラのキャラクターを描き始め…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第24週142話の感想
なつ(広瀬すず)が生み出したソラを、私たちはずっと見ていた
下山(川島明)のスケッチした優(増田光桜)の絵を見たことで、なつ(広瀬すず)は誰もが納得するソラを生み出しました。
赤い服を着たおさげの女の子。寒さを表現するため、ほっぺはリンゴのように赤い。
可愛らしさもあり、たくましさもあるので、誰もが納得してくれました。
監督である一久(中川大志)も、
「この子の日常なら、見たくなります」
と言って、なつが生み出したソラを認めてくれたのです。
そこからやっとシナリオ作りがスタートするわけですが、その女の子は私たちもいつも『なつぞら』で見ていました。
オープニングでスピッツの「優しいあの子」に合わせ、動物たちと動き回る女の子です。
そうか、あれはソラだったんですね。
髪型が十勝にいる頃のなつであったり、今の優と同じ。
十勝にやってきた時の千遥(清原果耶)もそうでした。
つまりソラは、なつであり優であり、千遥なのでしょう。
子どものころからアニメ制作の現場にいられるとか羨ましい
保育園に優を迎えに行く時間になってしまっても、なつはまだまだ作品を作りたくて仕方がありません。
なので、優を迎えに行ったあと、そのままマコプロダクションへ戻るなつ。
それから優は保育園が終わると、マコプロダクションで過ごすようになりました。
優ちゃんは良い子なので、置いておいても問題はないと思われたのです。
走り回ったりすることなく、机に向かって絵を描き続けています。
これ、なんだかすごく羨ましいですよ。
小さいころからアニメーションを作る現場に当たり前にいることができて、アニメが作られていく様を近くで見ることができる。なかなかない経験だと思います。
しかしこれは、麻子が掲げた「子育てをしながら仕事ができる職場」の実現だと言えます。
優としては一緒に働いている気分。
しっかりと親の背中を見て育ち、なつや一久の仕事に誇りを持てるでしょう。
いやぁーこれは本当に見る人が見れば羨ましい環境ですよ!
ソラの物語がなつ(広瀬すず)の話と思われるのは良いこと
東京からやってきた信哉(工藤阿須賀)と明美(鳴海唯)に今作っている作品の話をすると、それは知る人が見れば「なつの話だろう」と思う、と言うのです。
確かにそうです。むしろそうすることで、よりリアリティーあるアニメーションを作り出すことができると一久は考えます。
つまり、なつの人生は物語になるのです。…すでに朝ドラとしてしっかり出来上がっていますけどね。
なつが自分の物語をモデルにして作品を作り出すことはとても良いこと。
それは、どこかでなつの作品を見てるであろう千遥のためにもなると思われるからです。
最近ずいぶん千遥の話が出てきますが、もしかしてまた登場してくれるのでしょうか?などという淡い期待を抱かせます。
そして一久は、この作品を通して、千遥がまたなつと家族としての縁を結びたいと思ってくれたらいいなと思っているみたいです。
そんな願いも込め、なつは今までの自分の人生や、泰樹(草刈正雄)のエピソードを元に一久とシナリオを作り始めたのでした。
夫婦で一緒にこうやって作品を作っていくって、なんか良いです!
仕事も子育ても家事も協力しているというのが、個人的には理想の夫婦って感じです。
締め切り守れの麻子(貫地谷しほり)がトップなのは良いこと!
やっとのことで、絵コンテが仕上がり、作品作りが始まりました。
メインスタッフだけで作品を作るのは困難ですので、制作進行のスタッフや動画チェックのスタッフが加わり、外注との円滑なやりとりも大事になります。
「くれぐれも締め切りより遅れることのないように」
「はい」
「返事はよろしい」
なつたちを見てきた経験のある麻子だからこそわかります。
そう言ってもクオリティーにこだわりまくって納期を踏み倒しそうな人たちだと…。
そして、その予想は的中で、締め切りがあるのをわかっていながら、納得いかないところは徹底的に直していきたい一久。
「これでは競馬場を走っているだけに見える、もっと道がボコボコで整備されていない感じを出してほしい」と。
言われたなつは直すしかありませんが、麻子からは「締め切りは守れよー」と言わんばかりのまっすぐな視線。
麻子さんがトップになると、その辺がビシッと締まるみたいですね。
ソラと家族、レイで紡がれる物語。陽平(犬飼貴丈)の視線はやっぱりそうなる
一久が作り上げた絵コンテには、新しい登場人物が増えていました。
それは「レイ」という名の少年で、災害で住む場所を亡くしたソラたち家族が新天地を探す途中、川に流されていたところを助けられます。
ソラの父親に助けられ、一緒に生活をし成長していくことになるわけですが、これはなつであり泰樹。そして千遥なのです。
このレイの存在はあきらかに戦災孤児として十勝にやってきたなつだなぁと、陽平(犬飼貴丈)は思ったのでしょう。ふと、なつに視線が向きます。
やっぱりそうなりますよね?きっと、なつのことを知っている多くの人が、陽平と同じように思うでしょう。
しかし、それでいいと思うのです。
実体験だからこそ、リアリティーがあり面白みが出ます。
これがアニメーションとして動き出す瞬間が楽しみです。
『なつぞら』第24週142話まとめ
優がタンポポを吹くシーンのメイキング動画。撮影が行われた夏に綿毛のタンポポは貴重なため、リハーサルでは種が飛ばない造花のタンポポを使っていたんですよ。#朝ドラ #なつぞら #増田光桜 pic.twitter.com/PGS6BFlly5
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) September 11, 2019
作品作りが一歩一歩動き出し、これが出来上がっていく。この過程は何度見ても楽しいです。
とくに、一久となつの問答。そして締め切りを気にする麻子からのお言葉。
作っていくのは辛いこともあるでしょうが、なつたちはわくわくしながら作っているのがよくわかります。
その前向きな気持ちが、作品をさらに良いものにしていると思うのです。
やるならまず自分が楽しまなくては。最近いろんな作品で聞く言葉ですが、まさにそう。
そして、リアルな体験を作品に込めていくことも大変ですが、だからこそ伝わるものもあります。
そんな想いがたくさん詰まった『大草原の少女ソラ』の完成が楽しみです。
ソラやレイは、なつであり泰樹、千遥かもしれませんが、もしかしたら天陽(吉沢亮)だなぁ、優だなぁと思うところも出てくるのではないかなと思ったりもします。
だからこそ楽しみなのです!
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