『なつぞら』第19週114話は、ついになつ(広瀬すず)と一久(中川大志)の結婚式です。
富士子(松嶋菜々子)は母として、旅立つ娘と最後の時間。
泰樹(草刈正雄)はなつの白無垢姿に号泣です。
たんぽぽバターの商標も完成し、十勝の農業はさらに躍進の一歩を歩み始めます。
そして、一久と天陽(吉沢亮)ですよ。
一久はいつものように「はい?」と思うような疑問を投げかけますが、天陽はなつたちの予想を上回る答えを出します。
やっぱり…天陽くんって凄いですわ。
目次
『なつぞら』第19週114話あらすじ
なつ(広瀬すず)を嫁に出すことになり、わが子同然に育ててきた富士子(松嶋菜々子)は、1冊のノートをなつに手渡す。
そこに書かれた内容に、なつは深い愛情を感じる。
その後、なつは坂場(中川大志)と天陽(吉沢亮)の家を訪れる。
以前から天陽の描く絵に感銘を受けていた坂場は、描かれた絵を見つめ、いつものようにある疑問を天陽に投げかける。
すると、天陽は坂場の想像を上回る返答をするのだった…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第19週114話の感想
富士子(松嶋菜々子)「なつが生まれてくれて、本当によかったわ」
今回はとにかく特別な回。
なのでオープニングなしで、いきなりなつ(広瀬すず)と富士子(松嶋菜々子)の語らいです。
嫁ぐなつに対し、富士子は今まで自分がなつに食べさせてきた料理のレシピをノートに書き、それを手渡しました。
なつの中には、その「母の味」は受け継がれているでしょうが、今の富士子には、これしかしてやれることがないと思ったのでしょう。
ちなみに、夕見子(福地桃子)の方は一から料理の修行です。
東京で飯も炊けない女は云々言われたこともありましたから。
雪次郎(山田裕貴)は気にしなくていいと言いそうですが、それは夕見子のプライドがね。
富士子も、恥ずかしくないようにと思うのでしょう。
すでに東京で頑張っていたなつは大丈夫です。
しかし、辛くなったらいつでも帰ってきていい。
富士子はなつに優しく言いました。
「なつが生まれてきてくれて、私の娘になってくれて良かった」
「なつが生まれてくれて、本当によかったわ」
なつが家を飛び出したときは、探さない方があの子のためなのかもとか、本当の家族にはなれないと悩みながらも、本当の母親になろうとした富士子。
血のつながりなんてなくても、本当に2人は親子です。
もう、何度も何度も思わされ、最後まで思わされました。
なつは本当にいい家族に恵まれました。
「十勝」と「牛」と「たんぽぽ」と
たんぽぽバターの商法を描いて農協へとやってきたなつ。
彼女が田辺(宇梶剛士)に差し出したマークは、牛の絵でした。
耳を横にピンと伸ばし、牛の顔で「T」の字が表され、おでこにはタンポポが乗っています。
この「T」はタンポポの「T」でもあり「十勝」の「T」。
可愛らしい上に、深い意味が込められているこのマーク。
田辺や剛男(藤木直人)はこれに驚き、そして大いに気に入りました。
いずれはバターだけではなく、色々な乳製品を作って消費者に直接届けたいと思う農協。
その背中を、なつも力強く応援する。そんな絵です。
「飲めないけど頑張る」
あっ、克服したわけではないのね…。
一久(中川大志)と天陽(吉沢亮)
もう今日は、なつに影響を与えた人巡りですね。
次はいよいよ天陽(吉沢亮)の家です。
厳密には、アトリエにしている小屋。
そこには、これまで天陽が描いた多くの絵が置かれ、一久はその一枚一枚を食い入るように見ます。
すごい夢中になっている一久。
天陽も、兄の陽平(犬飼貴丈)つてに、一久が自分の絵を気に入ってくれていることを知っているのでとても友好的です。
なつの旦那になる人ですしね。
そして、ここでもまた一久のクセが始まりました。
「天陽さんにとって“絵”とはなんですか?」
「絵を描くことと、畑で作物を作ることは違いますか?」
「違います」
「じゃあ、どう違いますか?」
なつは真っ先に苦い顔をします。視聴者も同じ意見です。
また始まった…と。
「ムリして答えなくていいよ」
なつは言いますが、天陽くん、一枚以上に上手でした。
「どちらも生きるためにすることです」
どういうことか?
「畑仕事は食うためで、絵を描くことは排泄かな」
…排泄!?
「我慢できなくなると漏らしますから。そういうとこ」
さほど悩まずスッと答える天陽…まずそこに驚きますし、その答えも驚かされました。
いや、確かにそう!わかる!言わんとしていることはわかる!
それがものすごく泥臭い言い方で、それが天陽らしいと思いました。
「芸術的価値を意識していないところに、あなたの素晴らしさがある」
一久がそう称賛すると、
「絵の価値を描くなんてつまらないですよ」
「でも人から褒められればうれしいし、けなされれば悔しい」
とっても純粋な気持ちでキャンバスに向かい絵を描く天陽は、やっぱり紛れもなく、なつの目標の人物でした。
それに、初めてじゃないでしょうか?
一久が追加で「なぜ?」を言わせなかった人物。真のクリエイターなんですねぇ。
天陽はここで生きていくことを選び、純粋にその道をまっすぐ進む。
悔いることもあったでしょうが!後ろは振り返らないと決めているみたいです。
「なっちゃんと生きられるのは一久さんだけなんです。どうか、なっちゃんのことをよろしくお願いします。」
……天陽君!?その言葉の意味って!
一久気づくな!鈍感でいてくれ!
過去に何があったとか気づくな!
気づくことはなく、一久はとにかく天陽の絵を見て、余計に漫画映画が作りたくなったみたいです。
なつの隣りにいる人のバトンタッチ。ですかね?
この父あってこの息子ありか!
十勝を後にしたのち、挙式のためにもう一度北海道に戻るわけですが、なつは一久の両親と食事をすることに。
父、一直さん。いや、関根勤さんは、ひたすらに考古学について語り続けます。
「歴史学というのは、歴史を復元することなんですよ」
「考古学とはね?」
と、スーツを脱いで語り続ける父、というか関根さん。
これは…大滝秀治さんのモノマネですかね?
朝ドラにずっと出演したかったらしく、ここで願いが叶ったみたいです。
こんな父の背中を見て育ったから、一久もあんなにアニメーションの勉強を必死でやって、自分が納得するまで絵の直しをさせてたと考えると合点がいきすぎて納得しかできません。
そして面白いのが、一直の考古学の話を必死に聞くなつに対し、一久は鍋に夢中。
きっと、興味ないんでしょうね。
「父さんここでそんな話は…」とか言いません。
これが父なんです。という具合。
そして、きっと一久の母も朝ドラヒロインでしょ?と思っていましたよ。ドンピシャです。
母、坂場サト役は『鳩の海』主演の藤田三保子さん。これで朝ドラ女優10人目です。
一直の熱弁ぶりに対して申し訳ない気持ちを表すサトさん。
ああ…きっと、同じ思いをしたことがあるんですね。
そしてなつも、同じようになっていくんですね。
なつの未来がちょっと見えました。
眩しい白無垢。震えるほど泣くからもらい泣きするよ!
春になり、なつたちはもう一度、十勝に戻ってきました。そこで挙式です。
式の前にも関わらず、牛舎で仕事をする泰樹(草刈正雄)。
今回は牛の世話があるから出席しないということはできません。
泰樹がなかなか来ないものですから、なつは白無垢姿で牛舎へ。
白無垢が汚れるだろと言う泰樹。
いや、そんなことより!真っ白な着物で綺麗に着飾ったなつが眩しすぎやしませんか!?
差し込む光のせいで、輝き度100割増し!そればかり思いましたよ!
なつが十勝に来て、一番お世話になったのが泰樹ですから、最後にやってくるとは思いましたが、ここは涙を堪えようと必死でした。
しかし、なつにたくさん夢を見させてもらえたと泰樹が泣けば、もらい泣きするに決まってるじゃないですか!
孫娘を送り出す泰樹。いや、娘も同然ですね。
そんな唇を震わせながらおめでとうと言われたら。
あぁ、涙がボロボロ…。
じいちゃん、なつを十勝晴れの素敵な子に育ててくれて、ありがとうございました。
『なつぞら』第19週114話まとめ
なつと坂場、雪次郎と夕見子、2カップルの結婚式オフショット。#朝ドラ #なつぞら #広瀬すず #中川大志 #山田裕貴 #福地桃子 pic.twitter.com/C13DmPsMam
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) August 10, 2019
柴田家で盛大に行われた2組の結婚式。
「優しいあの子」に合わせ、その風景が映し出されるのですが、まぁ一久は赤飯をバクバク食べるのが印象的でしたね。
しかも、多くの人が祝いに来てくれました。
戸村親子はもちろん、信哉(工藤阿須賀)は女子アナの嫁を連れ、天陽の隣りには兄の陽平…あ、帰って来たんですね!
阿川弥市郎(中原丈雄)、倉田(柄本祐)、などなど上げればきりがありません。
その上、東京から咲太郎(岡田将生)と光子(比嘉愛未)。
え?亜矢美(山口智子)じゃない。これは何かありそうな予感です。
めでたい集合写真を撮り、父(内村光良)が「映りたいけどやめた」というナレーションが入り、「幸せになりました」とENDとも思えるような盛り上がりを見せた第19週。
毎週そうなんですが、今週はとにかく大きな動きがたくさんあった回でした。
来週には母親になりながら働くなつが見られそうです。
女性にとって仕事と家事の両立は大変。
昔なら結婚したら家庭に入るが当たり前ですから。
どうなっていくのか、興味津々です!
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