結婚の報告をするため、一久(中川大志)と共に十勝へとやってきたなつ(広瀬すず)。
『なつぞら』第19週109話の見どころは、柴田家の形だけトークです。
- 剛男(藤木直人)が泰樹(草刈正雄)に意見?
- 泰樹は一久との結婚を認めたくない?
- 菊介(音尾琢磨)vs一久
- そして夕見子(福地桃子)の未来展望
という感じでしょうか。
所々で笑わせてくれる、大変な15分間でした。
目次
『なつぞら』第19週109話あらすじ
昭和41年の秋。
ついに結婚を決めたなつ(広瀬すず)と坂場(中川大志)は、十勝の家族に報告するため北海道にやってきた。
緊張しながらも、柴田家の面々に結婚の挨拶をする坂場。
家族が増えると喜ぶ富士子(松嶋菜々子)や剛男(藤木直人)達だったが、なぜか煮え切らない坂場の言葉に、泰樹(草刈正雄)は難しい顔をする。
そんな泰樹に対して、坂場はさらに周囲を不安にさせるような発言をしてしまい…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第19週109話の感想
「なつさんを幸せにします、きっと」
なつ(広瀬すず)が一久(中川大志)を連れて柴田家を訪問すると、富士子(松嶋菜々子)たちは温かく出迎えてくれました。
正装で!しかも、柴田家の人たちだけならまだ分かるんですが、なぜか戸村親子もそこにいるんです。
なつが帰ってきただけではなく、なつが選んだ人を見に来たのでしょう。
「気楽にして」
と、富士子(松嶋菜々子)に言われても、一久としてはそうはできない状況です。
まあ、相手方の家に行くってことはそうなりますよね?
夕見子(福地桃子)は十勝で就職し、実家で暮らしているみたいです。
妹の明美(平尾菜々花)も大学生になり、ずいぶん大人びた姿をしていました。
そして、照男(清原翔)と砂良(北乃きい)の息子の地平(吉田隼)も、そこにじっと座っています。
話の流れで、漫画映画『神をつかんだ少年クリフ』の話になりました。
ふたりが関わり、結婚のきっかけにもなった作品ですからね。
明美は面白かったと言います。
やっぱり大人受けなんですね。
地平に面白かったかと聞くと、間髪入れずに「つまんない」でした。
みんなに焦りが見えた気もしましたが、子供は素直でいいと、なつは笑います。
雑談もほどほどのところで本題です。
一久が富士子と剛男(藤木直人)に対し、「娘さんを僕にください」です。
咲太郎(岡田将生)も了承した人ならいいだろうと思ったのでしょう。
富士子はあっさりと承諾。
…剛男(藤木直人)は乗り遅れた感で文句を言いますが、同じ答え。
しかし、泰樹(草刈正雄)だけが違いました。
「なつを、幸せにできるのか?」
これに対する一久の答えが問題でした。
「幸せにします、たぶん」
たぶん?たぶんってなんだ!?
親なら思って当然でしょう。
このときの一久は無職です。
それで結婚したいですって言われても、なつが苦労するだけじゃないかと思うわけです。
必ず見つけて、なつを幸せにすると一久は言いますが、仕事見つけてから言いに来い。
泰樹の言い分もよくわかります。
しかし、なつの選んだ人だから大丈夫だと剛男が強く言ったことで、泰樹はその場から去ってしまいました。
剛男、いつからそんな強気で向かって行くことが…。
というのも、今の剛男は農協でも重役の1人に数えられるようになったのです。
人の上に立つようになり、少しずつ変わってきたということなんですね。
ですが、なつとしては、泰樹にこそ祝ってほしいものです。
反対されたまま、納得されていないままの結婚は、大好きな一久が相手であっても、なつは望まないでしょうね。
一久(中川大志)、牧場見学でまたも火種を起こす?
柴田牧場へと向かったなつと一久。
そこでは悠吉(小林隆)と菊介(音尾琢磨)が仕事の準備をしています。
自分たちで生産する素晴らしさに、一久は感動。
しかし、牛飼いしかすることがなかったという菊介には、その美徳を理解することができません。
それで話が済めばよかったんですが、ここで話を完結させられる男なわけはありません。
「そんな考えだったら、牛が泣きます」
「は?」
え?一久vs菊介になる!?とさすがに驚きました。
一久としては、自ら生産することの素晴らしさをもっと感じ、牛飼いとして誇りを持つべきだと言いたいのでしょう。
しかし、菊介からすれば「何言ってんのかよくわからん」なのです。
その美しさを感じることは確かに良いことです。
仕事に誇りを持つべきだと一久は言いたいのでしょうが、正直牛飼いをして今を生きるのにこっちは精一杯。
だから、そんなロマンチックなことを言われても、通じないんです。
こうなるとは思っていました。
冗談のように見せた本音。やっぱり一久(中川大志)は見分けがつかない
イマイチなつの実家に馴染めていない感じのする一久。
まぁそれも仕方がありません。
なつも最初は一久が何を言っているかさっぱり理解できず、ムカつくムカつくと言い続けていましたからね。
それでも彼のことを理解することができ、誰が相手でも言葉のチョイスを間違えてプチ論争を起こしてしまうことも想定の範囲内でしょう。
とくに、男親とのバトルは避けては通れません。
剛男は良いんですよ。大丈夫なんですよ。
やっぱり泰樹は許したくなさそうなんですね。
その日の晩は熊鍋。
砂良の父、阿川弥市郎(中原丈雄)が急に熊を撃ちたくなったとか言って仕留めてきた熊で作った鍋みたいです。
滅多に食べられないから、これは嬉しいこと。
ですが、どうして突然熊?
すると視線は照男の方へ。熊のラブレターの話やら、熊のふりして家に来てプロポーズ。
つまり…熊に娘を持って行かれたことを思い出したのでしょう。
弥市郎にとっても、なつは大事な娘さんということなんですね。
ここまでは良かったんです!
「今度その銃貸してくれ、撃ちたいやつがいる」
ボソッと言った泰樹の言葉に、家の中がシーンと静まり返ります。
こっちは大爆笑です。
「冗談じゃ」
と、泰樹はすぐに笑い出しますが、笑える雰囲気ではありません。
あの声のトーン、マジだろ。
なのに、これを冗談と受け取って笑う一久。
だから!君は本当に冗談と本音の区別がつきませんね!
自分では分かるし、ジョークは好きだと言いますが、今のジョークはみんな君の身の危険を察したんですよ。さすがに不安になってきます。
なんかどこかで騙されてえらい目に遭わなければいいんですが。
それでなつまで不幸になったら、今度こそあの言葉が飛んできますよ。
「抹殺」
あの夢を引き継いだ夕見子(福地桃子)
北大を卒業した夕美子は、実は農協に就職し、剛男と共に仕事をしているのです。
賢い夕見子は上司に気に入られ、海外にも視察に言ってたみたいです。
さすが、夕見子。グローバルな女です。
そんな夕見子は、農協で大きなことをやろうとしていました。
それは何か。
なつが夕見子に直接聞くと、答えはこうです。
「バターを作って販売するの」
牛乳を一手に引き受けて販売するだけではなく、その牛乳をバターにして販売。
農協も大きなことをやるようになりました。
しかもそれを、小さい頃は牛乳大嫌いだった夕見子がやるのですから、人生何が起こるかわかりませんね。
そしてバターと言えば、それは泰樹の夢。
自分の牛乳でバターを作る。幼い頃なつたちに託した夢。
照男と砂良が牧場を営んで牛乳を作り出し、農協に努める夕見子がそれをバターにして販売。
孫たちにバターを作ってほしいという泰樹の夢が、次々と現実になっていくのを実感します。
ということは、雪月でバターをふんだんに使ったお菓子が出来上がるのも時間の問題ですね。
なつがアニメーターとしての夢を叶えると共に、北海道ではみんなが泰樹の夢を実現させ、それで生活をしていくようになる。
振り返ると、なんとも壮大な話だなぁと思いました。
『なつぞら』第19週109話まとめ
結婚の報告をするために北海道へやってきたなっちゃんとイッキュウさん。4月の北海道ロケでのオフショット。中川大志さんは今回のシーンで『なつぞら』北海道ロケに初めて参加しました。#朝ドラ #なつぞら #広瀬すず #中川大志 #北海道ロケオフショット pic.twitter.com/tBFDj3vSVz
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) August 4, 2019
ここ最近の『なつぞら』では、昔のエピソードとリンクするような出来事がどんどん出てきているように感じます。
牛乳を作り、バターを作る夢。それを未来ある子供たちに託すこと。
熊とラブレター、プロポーズの時に銃を向けて「撃つか?」と聞いたこと。などなどです。
なつたちの時間の流れではずっと昔のことなのですが、見ているこっちとして1クール前の話だったりして「あ、あの時そんなこと言っていましたもんね」と思い出すことができて、とっても楽しいです。
ずっと見続けているからこそ見つかる楽しさ。
ひとりの人生を追いかけても、こんなに楽しいということを教えてくれている気がしました。
さて、未だに泰樹とのわだかまりが残ったままに見える一久。
関係は良くなるのでしょうか?
そして、十勝に来たということは、雪次郎(山田裕貴)と夕見子のことも気になりますし、どうせ会わせるんでしょ?一久と天陽(吉沢亮)。
馬の話で盛り上がりたいのに、天陽はなつの話をしたがりそう。
変な歪みが起きないことを願います。
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