『なつぞら』第14週83話は、全編にわたり千遥(清原果耶)の手紙です。
千遥がこの十勝に辿り着くまでに、どんな人生を送っていたのか。
そして、どうしてなつ(広瀬すず)や咲太郎(岡田将生)に会う前に姿を消したのか。
すべての真相が、ここにありました。
目次
『なつぞら』第14週83話あらすじ
千遥に会いたい一心で十勝にやってきたなつ(広瀬すず)と咲太郎(岡田将生)。
しかし、柴田家に着いたころには、すでに千遥の姿はなかった。
泰樹(草刈正雄)にも、なぜ千遥がなつの到着を待たずに出て行ったのか、その理由がわからない。
そんななか、なつと咲太郎あてに、千遥からの一通の手紙が届く。
そこには、戦後、なつたちと離れて暮らした千遥の生い立ちや、なつに会わないまま帰った本当の理由が記されていた…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第14週83話の感想
千遥(清原果耶)の生い立ち
なつ(広瀬すず)たちが到着し、千遥(清原果耶)がいなくなった二日後。
柴田家に届いた、千遥からなつ宛ての手紙。
なつは、その全文をみんなの前で読みあげます。
川谷家を飛び出した幼い千遥は、線路に沿って歩きさまよっているところを、見ず知らずの人に拾われました。
そして、その人によって置屋に売られたのです。
最初から置屋の人に拾われたというわけではなかったのですね。
置屋の女将さん(原日出子)に育てられた千遥は、そこで幸せに暮らします。
なつや咲太郎、そして自分を拾って置屋に売った人の記憶はなく、千遥の記憶は彼女との生活だけです。
だから、過去のことを思い出すこともなく、千遥は幸せな日々を過ごしていたのです。
千遥(清原果耶)の養母は光山なほ子(原日出子)
千遥の手紙に出てきた女将さん、光山なほ子(原日出子)は、彼女を自分の娘のように愛情たっぷりに育ててくれた恩人。
千遥にとって、本当のお母さんのように温かい人です。
なほ子が舞踊の稽古を付けてくれるのですが、時には厳しく、しかし怒鳴り散らすようなことはしない、おしとやかな印象を受けました。
だからこそ、今の千遥になったと言えます。
さて、このなほ子を演じた原日出子さんなのですが、1981年後期の朝ドラ『本日も晴天なり』のヒロインを務めた方です。
朝ドラ100作品目の今回は、歴代朝ドラヒロインが次々と登場するのですが、ここにもやってきた!という感じです。
よくよく見れば、咲太郎、なつ、千遥の3兄妹すべての養母が歴代ヒロインです。
狙ったなぁという感がスゴイですが、どの方も存在感がある素敵な方々。
そんな方々が、朝ドラを支えてきたと思うと、なんだか感慨深いものがあります。
千遥(清原果耶)は、なぜなつ(広瀬すず)に会いに来た?
さて、どうして千遥が十勝へやってきたのか。
実は千遥、縁談の話を頂いている身でした。
しかも相手はとっても偉い家柄のお方で、千遥自身、自分にはもったいないと思っている方のようです。
しかし、ここで問題なのが千遥の経歴なのです。
今は戦災孤児として申請をし、奥原の苗字を名乗っていない千遥。
ですが、それがバレると破談になってしまう恐れがあるのです。
そのためにも、自分が置屋に来る前までの素性を隠し通さなくてはならなくなったのです。
千遥本人には記憶がないので別に構わないのですが、育ての親はそうは行きません。
小さい千遥が持っていた、咲太郎の手紙。
そこには柴田家の住所がありました。
なほ子はずっと、柴田家に千遥のことを連絡しようかどうか迷っていたのです。
しかし、北海道で姉のなつが幸せに暮らしているのかどうか、どう考えても答えの見つからなかったなほ子は連絡をせず、千遥との時間を大事にしようと思ったのでした。
千遥の人生が大きく変わろうとしている今、ここで結婚を決めるならば、千遥は二度となつたちに会うことができなくなると考えたのです。
だから千遥は、なほ子に頼んで休みを貰い、自分の足で北海道へとやってきたのです。
ずいぶん大変な経緯でした。
が、何かに追われているとか、危機的状況にあるとかではなく、とりあえず一安心しました。
奥原千遥(清原果耶)、最後の思い出
もしも柴田家でなつが辛い想いをしているのであれば、千遥は自分の幸せを投げ捨て、姉を助けなくてはいけないと思ったみたいです。
しかし、姉が自分をずっと待っていたと富士子(松嶋菜々子)に言われ、なつがこの家で幸せに暮らしていたことを知り、安心したみたいです。
電話口でなつと咲太郎の声を聞いた瞬間にすべてを思い出した千遥は、なつたちに会いたくなりました。
ではなぜ出ていったのか、ですよね。待っていればいいのにと。
それは、泰樹(草刈正雄)に教えられて搾乳をしたり、明美(平尾菜々花)からなつとの思い出を聞かされているうちに、もっとなつたちのことが愛おしくなってしまったのです。
そうすると、千遥はこの場所から動くことができなくなってしまう。
そう思い、会う前に去ってしまいました。
千遥にとってつらい決断でしたが、彼女は自分でなつたちと袂を別つことを決意したのです。
一度会ってしまえば、奥原家とのつながりができてしまいます。
千遥としては嬉しいことかもしれませんが、この時代の結婚を考えるとそうはいかないんですよね。
手紙の中で何度も謝る千遥。
最後には、千遥の中によみがえった、幼い頃のなつと咲太郎の絵が描かれていました。
「うまいじゃないか」
と、咲太郎が涙ながらにいいます。
いや、この家系はみんな絵が上手すぎますわ!
ずっと会いたかったはずの千遥と会うことはできない。
なつの胸中を察します。
涙を堪えて見ていましたが、無理でした!
『なつぞら』第14週83話まとめ
前途多難な日々があった千遥ですが、置屋での生活は本当に幸せだったみたいです。
しかし、結婚によってなつたちとの縁を完全に切り離さなくてはならないところとか…悲しくて仕方がありません。
ですが、千遥はそれでもなつの思い出をひとつ持って行ったのです。
それは、なつの作業着です。
牧場での仕事を手伝う際に、なつが着ていた作業着を着た千遥は、幼いころに自分が「お母さんに会いたい」と大泣きしたときに抱きしめてくれた感覚を思い出したみたいです。
それを聞いて、なつもこっちもまた涙です。
切っても切り離すことができない、それが思い出です。
なつは、柴田家に残された千遥の服を抱きしめて、今回は終わりました。
十勝に帰ってきて、なつの感情は大きく揺れ動いた、そんな1週間だった気がします。
次回で第14週も最後。
また東京へと帰ることになるのでしょうが、やっと出てくるんでしょうね、吉沢亮が!
状況はどうあれ、私は天陽くんと咲太郎が一緒にいたらどうなるのかが見たいんですが…叶いますかね?
明日しっかりチェックしようと思います。
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