念願のアニメーターとなったなつ(広瀬すず)。
新しい長編映画の発表もあり、これからがスタートという感じです。
そして今回の『なつぞら』第11週66話は、信哉(工藤阿須賀)が千遥の居場所を突き止めたことで、なつと咲太郎(岡田将生)は、千遥に会いに行こうと考えます。
目次
『なつぞら』第11週66話あらすじ
なつ(広瀬すず)が試験に合格、ついに東洋動画のアニメーターとなった。
作画課では仲(井浦新)や井戸原(小手伸也)が若手のアニメーターを集め、次回作「わんぱく牛若丸」のキャラクターの募集をすると発表。
駆け出しのなつも挑戦することを決意する。
帰宅後も、キャラクターを思い浮かべ描くなつ。
そのとき、咲太郎(岡田将生)がなつの部屋にきて、信哉(工藤阿須加)がなつを訪ねてきていると声をかけてきた…。
出典:NHK
【ネタバレ】『なつぞら』第11週66話の感想
そんなになつ(広瀬すず)が嫌いか
昭和32年夏。
『白蛇伝』が放映され、大ヒットしているその時、東洋動画では次の作品『わんぱく牛若丸』が決まりました。
正式にアニメーターとなって最初の作品になるわけですが、台本読みやキャラクター考案の会議中もなつ(広瀬すず)はとても楽しそうです。
しかし、そのあとが……。
室内に音楽が流れると、社長の大杉(角野卓造)が部下を引き連れてやってきました。
「『白蛇伝』がヒットしたおかげで、株主に首を切られずに済みます。あっ、冗談なので笑うところですよ」
とまぁ、社長からのありがたい言葉なのですが、みんな苦笑いをします。
頑張ってくださいという激励の言葉だけで良かったのですが、大杉はさらにこう続けます。
「ここは若い女の子もたくさんいていいね」
……大杉、なつを見つけて嫌な顔をします。
「みなさん、お母さんは昔、こんな漫画映画を作っていたのだと誇れるような、立派な仕事をしてください」
これはなんだか…なつに向けて言われた気がします。
社長、まだ咲太郎(岡田将生)のことで嫌っていたんですか。
ってか、そんなになつが嫌いですか!
一方でなつの方も、大杉の言葉に腹を立てます。
自分の子供に誇れってなんですか!
その時もうアニメーターを辞めていることを想定して話しているのか!
せっかく努力して掴んだアニメーターという仕事なのですから、あんな言い方をされて許せなかったのです。
ぷんすかと怒るなつ。
しかし、この言葉を聞いていた麻子(貫地谷しほり)は、プロフェショナルな一言を言い放ってくれました。
「じゃあ、辞めないでって思われるようなアニメーターになればいいじゃない」
文句を言う前に実績を上げろと、麻子は冷たいです。
でもこの言葉、本当に大事なことだと思います。
戦災孤児だからとか、兄が新劇をしているとか、兄が無鉄砲とか、女性だからとか、そんなことを言わせないくらいに良い仕事をすればいいのです。
大杉が嫌な顔をしたところで、大事なのは実績!
文句を言う前にやれという、麻子の言葉はなつの力になりました。
「期待してないけど」
そうやって口にする人ほど、期待してるんですよねー。
麻子、優しいなあって思ってしまいました。
常盤を描き、思い出すは富士子(松嶋菜々子)の姿
『わんぱく牛若丸』の制作にあたり、作画課はキャラクターを作るとこから始めねばなりません。
そこで仲(井浦新)は、作画課のみんなから登場人物のデザインアイディアを募り、みんなで決めようと提案します。
麻子や新人アニメーターの三村茜(渡辺麻友)ももちろんキャラクター案を出すので、なつは誰にも相談できないと悩むのです。
「あなた、期待されていると思ってるの?」
「いいえ」
「じゃあ気楽でいいじゃない」
き、厳しい……って思うかもしれませんが、それがプロの世界です。
自宅に戻り、なつは自由に思い描いた牛若丸と、その母である常盤御前の姿を描きます。
涙を流しながら牛若を抱きしめる常盤の姿は、まるで富士子(松嶋菜々子)でした。
自分のために涙を流してくれる母と言えば、なつの中ではその人しかいませんからね。
常盤御前の悲しさが、なつが描いた絵からにじみ出ています。
やはり、思い入れのようなものがあれば、それは自然と伝わってくるものなのでしょうね。
8月15日、千遥に会いに行く
なつがキャラクター案を考えているその時、信哉(工藤阿須賀)が朗報を持ってやってきました。
千遥の居場所が分かった。
信哉、すごすぎませんか。
しかし厳密には、千遥を引き取った川谷としと、配偶者の川谷幸一の住んでいるであろう場所を突き止めただけで、千遥かどうかはわかりません。
川谷幸一が戦争で足を負傷し、農業ができなくなったことで引っ越しをしたみたいです。
そして今は、千葉の船橋に川谷家があり、信哉はすでに家の場所を確認したと言います。
若い女性の姿も見たのですが、それが千遥かどうかがわかりません。
それを聞いたなつは、会えば千遥かどうかわかる!自信を持って言いました。
戦争で両親を亡くし、生きていくのに苦労したのですから、そう簡単にあの頃を忘れることはありません。
辛いことだけではなく、その中でも兄妹一緒に笑って過ごした日々もあるわけですから、大丈夫!そうなつは思ったのです。
8月15日。
なつと咲太郎は、川谷家が住んでいるという「栄春荘」の前に来ました。
しかし、一歩踏み出す勇気が出ません。
しばらくすると、杖をつく男性と、それを介抱する若い女性がひとり出てきました。
なつと咲太郎に軽く会釈すると、ふたりの横を通り過ぎていってしまいます。
千遥かどうか定かではありません。しかしなつは声をかけずにはいられませんでした。
「千遥」
すると女性は振り向き、なつの顔を見ます。
彼女は千遥なのかどうか…ここで次週に続くんです!
また上手に引っ張られました。
『なつぞら』第11週66話まとめ
千遥に会いたいと思っていたなつ。
やっと再会できたのかと思いもしましたが、本当にその女性は千遥なのでしょうか?
5歳の時に会ったっきりですから、わからないのも無理はありません。
ですがこれで千遥だったら、なんだか話がうますぎるかなあと思えてしまいます。
そして、これから始まる『わんぱく牛若丸』の制作で、なつがどんな絵を描いていくのか。
今から楽しみです。
▼次回第67話も続けて読む▼