『眠れる森の美女』といえば、誰もが知っているおとぎ話です。
1959年のディズニーアニメーション『眠れる森の美女』で登場した悪役がマレフィセントでした。
2014年に公開された『マレフィセント』は『眠れる森の美女』のリメイクで、物語の悪役であるマレフィセント側の視点から物語が描かれます。
『眠れる森の美女』の主人公であるオーロラ姫とマレフィセントの間に隠された関係とは!?
本当の善と悪とは、真実の愛とはなにか?について考えさせてくれる作品です。
- ディズニー最強の悪役マレフィセントを主人公に描かれたファンタジー作品
- アンジェリーナ・ジョリーとエル・ファニングが適役すぎて凄い!
- おとぎ話『眠れる森の美女』を別視点で観ることができる面白い作品
それではさっそく映画『マレフィセント』をネタバレありでレビューします。
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『マレフィセント』作品情報
作品名 | マレフィセント |
公開日 | 2014年7月5日 |
上映時間 | 97分 |
監督 | ロバート・ストロンバーグ |
脚本 | ポール・ディニ リンダ・ウールヴァートン |
出演者 | アンジェリーナ・ジョリー シャールト・コプリー エル・ファニング サム・ライリー ジュノー・テンプル ミランダ・リチャードソン イメルダ・スタウントン ブレントン・スウェイツ |
音楽 | ジェームズ・ニュートン・ハワード |
『マレフィセント』キャスト/キャラクター
アンジェリーナ・ジョリー / 役:マレフィセント
- 頭に太い角、背中に大きな黒い羽を持つ魔女で妖精たちが住むムーア国の守護者
- ムーア国に迷い込んだステファンと出会い恋に落ちる
- 結果ステファンに裏切られることになり、悪い魔女になってオーロラに呪いをかける
エル・ファニング / 役:オーロラ
- ステファン王娘の美しい王女
- マレフィセントにより、16歳の誕生日の日没後に糸車の針に指を刺して眠りにつくという呪いにかけられてしまう
- 自分のことを影から見守っているマレフィセントの存在には幼い頃から気づいていた
シャールト・コプリー / 役:ステファン王
- ムーア国に迷い込んだ際にマレフィセントに助けられ恋に落ちる
- 平民だったが次期国王の座を狙い、マレフィセントを騙し翼を奪い取る
サム・ライリー / 役:ディアヴァル
- 人間にいじめられていたカラスだったが、マレフィセントに助けられてからは忠実なしもべに
- マレフィセントによって様々な動物や人間の姿に変えられるが、1番はカラスの姿でいること
【ネタバレ】『マレフィセント』あらすじ・感想
『眠れる森の美女』のストーリーをおさらい
『眠れる森の美女』はもともとヨーロッパの童話で、ディズニーが1959年に長編アニメーション作品として公開しました。
物語は誰もが知っている内容で、美しいオーロラ姫が魔女マレフィセントによる呪いで糸車の針に指を刺し永遠の眠りについてしまうが、運命の相手であるフィリップ王子のキスにより目覚めるというハッピーエンドで終わります。
ディズニーアニメの中で、マレフィセントはドラゴンに変身し、フィリップ王子と対決の末倒されるという結末を迎えます。
しかしその後、マレフィセントはディズニーの悪役を集結させた「ディズニーヴィランズ」のリーダーを努めるほど人気のあるキャラクターになったのです。
そして、2014年に公開の映画『マレフィセント』は、なんと『眠れる森の美女』の単なるリメイクではなく、悪役であるマレフィセントを主人公にした全く新しい物語として描かれることに。
マレフィセントを演じるのはアンジェリーナ・ジョリー!
オーロラ姫を演じるのはエル・ファニング!
あまりにもぴったり過ぎるキャスティングに、ファンからは喜びの声があがったそうです。
ではさっそく新しく生まれ変わった『マレフィセント』についての解説をしていきます。
『マレフィセント』と『眠れる森の美女』のストーリーの違いは?
- 本来ならば悪役であるマレフィセントが主人公の物語である
- 『眠れる森の美女』の前日譚が描かれている
- ベースは『眠れる森の美女』だが違う結末が用意されている
本来ならば悪役であるマレフィセントが主人公である
今作は、マレフィセントが主人公として描かれる物語であり、マレフィセントの幼少期の様子が描かれています。
あんなに恐ろしい魔女マレフィセントも、幼い頃は聡明で明るく、賢い少女だったとは驚き!
そして『マレフィセント』では、物語の鍵になる妖精たちの王国「ムーア国」が登場します。
マレフィセントは妖精たちの国のムーア国の守護者となるのです。
しかし、とある人間と出逢ったことで、彼女の運命が大きく変わります。
『眠れる森の美女』の前日譚が描かれている
マレフィセントが出会った人間とはステファンでした。
ステファンは、後の国王でオーロラ姫の父になる人物です。
しかし!マレフィセントとステファンは逢瀬を重ねるうちに恋に落ち、ステファンはマレフィセントの16歳の誕生日に「真実の愛のキス」を捧げたのです。
ですが、次第にステファンの心がマレフィセントから離れ、人間の野望の道へ進んで行ったため真実の愛は永遠に続くものではありませんでした…。
時が経ち、ムーア国への侵略戦争を仕掛けた人間国の王は、マレフィセントや妖精たちにより返り討ちにされてしまいます。
戦いの末寝たきりになった王は「マレフィセントを討ち倒した人物が娘の婿となり次の国王になる」と宣言したのです。
平民から王の側近にまで成り上がっていたステファンは、再びマレフィセントに近づき、薬で眠らせた末に彼女を殺そうとするのですが、一度愛した相手を殺すことができず、マレフィセントの背中に生えた大きな翼を切り落とし城に持ち帰ったのでした。
マレフィセントが死んだとして、ステファンは次期王座を勝ち取ります。
恋人に裏切られ、翼まで奪われたマレフィセントは悲しみに打ちひしがれますが、すぐさま復讐の準備を始めます。
人間にいじめられていたカラスのディアヴァルを助けて家来にし、彼にステファンと城の様子を偵察させます。
そして、ステファンと女王の間に女の赤ちゃんが生まれたことを知るのです…。
ちょっと待って下さいよ…。ここまで観ると悪いのはステファン王じゃないですか!?
野望に進むあまり愛する人を傷つける…しかもちゃっかり王になって子供まで作ってるし…。
「マレフィセント可哀想じゃん!」と物語序盤から善悪を覆される驚きの展開に。
その後、マレフィセントはオーロラの生誕祭のパーティーに現れ、糸車の呪いをかけるのです。
「16歳の誕生日の日没後に糸車の針に指を刺し永遠の眠りにつく。真実の愛のキスでしか彼女を目覚めさせることはできない…」
アニメ版では「呼ばれなかった腹いせに呪いをかけた」という本当に腹いせレベルの理由なのですが、映画『マレフィセント』ではオーロラに呪いをかけた理由にさらに現実味があり、ステファン王への復讐のためと考えると納得できる内容です。
ステファン王もマレフィセントを呼ばなかったのではなく、呼べなかったのではないでしょうか?
元カノをわざわざ結婚式に呼ばないですよね…?そんな感じでしょうか。
まぁ、こういう前日譚があったからこそ、マレフィセントはオーロラに糸車の呪いをかけたのです。
しかし、ステファン王が16歳の誕生日に捧げた「真実の愛のキス」を再び呪いの中に組み込んでいるのが、女の執念という感じでとても恐ろしく、最高ですね…!
ベースは『眠れる森の美女』だが違う結末が用意されている
ここからは、呪いを避けるためにステファン王が国中の糸車を焼き尽くし、3人の妖精たちがオーロラ姫を預かり森の奥で子育てを始めます。
概ねアニメ版と同じ流れなのですが、影から幼いオーロラを見守る人物がいました。
そう、マレフィセントとカラスのディアヴァルです。
3人の妖精たちがあまりにも子育てに向いていなさすぎて、なんとマレフィセントとディアヴァルが影からオーロラの成長を助けたり、危ない場面から助けたりしていたのです。
最初は呪いを成功させるために16歳の誕生日までオーロラを生かすための行為だと思っていました。
しかし、成長するオーロラの姿を見て、マレフィセントの心は次第に変わっていきます。
マレフィセントはオーロラを妖精の国に迎え入れるなどして、2人は本来の母と娘のように心の距離を縮めていくのです…。
というように『マレフィセント』では、オーロラ姫とマレフィセントがまるで実の母娘のような関係になっていく様子が描かれているのです。
凶悪な呪いをかけた魔女マレフィセントも、オーロラの姿を見て次第に気持ちが変わります。
そして、自ら懸けた呪いを解こうとしたのですが、呪いの力はあまりに強く解くことができませんでした。
そうそう、実の母娘といえば、幼少期のオーロラを演じているのはアンジェリーナ・ジョリーの実の娘ヴィヴィアン・ジョリー=ピットちゃん。
ママがマレフィセントっていうのも超かっこいいですよね!
母娘で映画共演も羨ましいな!
『マレフィセント』の気になる結末:オーロラ姫の呪いを解いた人物は?
オーロラが16歳になった日、ひょんなことから呪いの秘密を全部知ってしまいます。
フェアリー・ゴッドマザーとして信じていたマレフィセントが自分に呪いをかけたことがショックで、オーロラは1人馬に乗って城へ向かいました。
城では、ステファン王がマレフィセントを迎え撃つ作戦を立てていました。
そして、城にたどり着いたオーロラをすぐさま部屋に閉じ込めてしまいます。
しかし、部屋を脱出したオーロラは何かに導かれるように糸車の隠してある部屋へ向かい、呪いの通り糸車の針に指を刺し眠りについてしまうのです。
カラスのディアヴァルは、数日前にオーロラが森であったフィリップ王子が運命の人であると気づき、マレフィセントはフィリップ王子に運命を託しオーロラの元へ向かわせます。
しかし、数日前に出会ったフィリップ王子に真実の愛が芽生えているはずもなく、キスをさせてもオーロラが目覚めることはありませんでした。
マレフィセントは眠るオーロラを見て自分がしたことに後悔をし、額にキスをしました。
すると、オーロラが目を覚ましたのです。
マレフィセントはオーロラに対する真実の愛で、自ら懸けた呪いを解いたのでした。
しかし、今度はステファン王と城の衛兵たちがマレフィセントを捕らえにやってきました。
翼を奪われたマレフィセントは、ディアヴァルをドラゴンの姿に変えて戦わせます。
しかし、多勢に無勢でマレフィセントは圧倒的不利な状況に陥ります。
危険な状況から脱したオーロラが見つけたのは、ステファン王が切り落としたマレフィセントの翼が保管されているガラスケースでした。
オーロラはマレフィセントの翼を解放させ、翼はマレフィセントの背中に戻ります。
再び最強の力を取り戻したマレフィセントは城の衛兵たちを次々と倒し、ステファン王と一騎打ちの末に勝利します。
その後、オーロラはマレフィセントとともにムーア国で暮らすことに。
そして、オーロラがムーア国の新しい守護者となったところで物語は終わります。
『マレフィセント』の感想:オーロラ姫に対するツンデレ愛に胸キュン!
意外!『マレフィセント』は『眠れる森の美女』を新しい解釈と視点で1時間37分にまとめた良作でした。
ディズニー作品の悪役たちに新しい可能性と観客に新しい見方を与えた、チャレンジ精神旺盛な素晴らしい作品でもありました。
アンジェリーナ・ジョリーやエル・ファニングの好演もさることながら、やっぱり女子が注目したいのはカラスのディアヴァルを演じたサム・ライリーではないでしょうか♡
あんなイクメンカラスがいたら、うちもお世話になりたい…というママも続出することでしょう。
マレフィセントのオーロラに対する隠れた愛、そしてディアヴァルのマレフィセントに対する感謝からの忠誠という意味での愛など、むき出しにならない「影から愛を注ぐ」という描き方が素晴らしく、マレフィセントのツンデレにも胸キュンでした。
もう、尊敬の意を込めて「マレ様」と呼ばせていただいてもいいですか…。
また、子供でも楽しみやすくするためか、上映時間も短めなのが嬉しい!
とはいえ、今作はほとんど『眠れる森の美女』がベースの作品なので、マレフィセントの活躍を期待していた大人たちにはちょっと物足りないかも。
ラストの戦いでのマレフィセントのキャットスーツ的コスチュームにはびっくりしましたが、いつまでも美しいアンジェリーナ・ジョリーがとても羨ましくもあるのです…。
『マレフィセント』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
以上、ここまで映画『マレフィセント』についてネタバレありで紹介させていただきました。
- 『眠れる森の美女』の別視点からの物語だが、原作を知らなくても特に問題はなし。ディズニー悪役の新たな可能性を生み出した作品。
- アンジェリーナ・ジョリー以外にマレフィセントを演じることができる女優は居ないほど適役!悪女顔と抜群のスタイルを活かしたコスチュームなどマレフィセントの意外な一面も必見!
- マレフィセントは続編で化ける可能性大!オーロラ姫との母娘関係の変化にも注目したいところ!
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