『ラストレター』キャスト・あらすじ・監督スタッフまとめ!まさに岩井俊二のベスト盤!

映画『ラストレター』キャスト解説・あらすじ・監督スタッフまとめ!

出典:『ラストレター』公式ページ

岩井俊二監督の最新作『ラストレター』の公開が迫ってきました。

一足先にマスコミ試写で作品を見る機会があり、今回は作品紹介&レビューとしてまとめていきます。

村松健太郎

ちなみに、あの新海誠監督が「岩井俊二ほどロマンティックな作家を知らない」と語っています。

それではさっそく『ラストレター』のキャストから見ていきましょう。

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『ラストレター』キャスト情報

福山雅治 / 役:乙坂鏡史郎

自分の青春時代を基にした小説でデビューしたものの、その後は一冊も書けずにいます。

偶然の再会から、過去を遡る旅に出ます。

村松健太郎

歌手デビュー30周年、この秋冬は俳優モードの福山雅治

松たか子 / 役:岸辺野裕里(旧姓東野)

夫と二人の子供と暮らす主婦。

ちょっとした冒険心から、自分と姉と乙坂のことを思い出していきます。

村松健太郎

『四月物語』以来の岩井組、松たか子

広瀬すず / 役:遠野未咲(回想)&遠野鮎美

乙坂の初恋の相手であり、裕里の姉で彼女の死から物語が始まります。

鮎美は未咲の長女で、若い頃の鮎美と瓜二つ。

村松健太郎

娘と、母親の回想シーンの2役を広瀬すずが演じ分けます。

森七菜 / 役:遠野裕里(回想)&岸辺野颯香

女子高生時代の裕里は乙坂に密かに恋心を抱きますが、乙坂は姉の未咲に想いを寄せていることを知ります。

颯香は裕里の長女で、若い頃の母・裕里とよく似ていて、母・未咲を亡くした鮎美に寄り添います。

村松健太郎

エンディングテーマも担当する森七菜が2役を演じます。

神木隆之介 / 役:乙坂鏡史郎(回想)

未咲、裕里の高校に転校、二人と交流を深める中で未咲に一目惚れをしてラブレターを書き続けます。

村松健太郎

話題作には欠かせない神木隆之介が、福山雅治の高校生時代を演じます。

庵野秀明 / 役:岸辺野宗二郎

裕里の夫で漫画家、やきもち焼きの部分も。

村松健太郎

岩井俊二主演作品『式日』の監督でもある庵野秀明が役者として出演。

豊川悦司 / 役:阿藤陽一

未咲の元夫で鮎美の父親。

中山美穂 / 役:サカエ

阿藤の今の同棲相手。

村松健太郎

『Love Letter』組の中山美穂豊川悦司が揃って出演しています。

その他キャスト

村松健太郎

さらに、Dragon Ash の降谷建志とMEGUMIの長男・降谷凪や急逝した木内みどり水越けいこ、ベテランミュージシャンの小室等鈴木慶一などが出演しています。

『ラストレター』あらすじ


一人の女性・未咲(回想:広瀬すず)が亡くなります。

駆け落ち同然で結婚したもののそれに失敗、心を病み最後は自ら命を絶ちました。

葬儀を終えた未咲の妹の裕里(松たか子、回想:森七菜)に裕里の長女・颯香(森七菜)は未咲の娘・鮎美(広瀬すず)のそばに残ると言い出します。

鮎美も歓迎したので颯香を残して帰ろうとしする裕里に鮎美から未咲宛に届いた同窓会の通知を渡します。

姉・未咲の死を伝えようと同窓会に向かった裕里でしたが、言い出せないうちに未咲と間違われてしまいます。

そして、その場にはかつて姉の未咲に恋心を抱いていた乙坂鏡史郎(福山雅治、回想神木隆之介)の姿がありました。

未咲のふりをし続ける裕里ですが、心境は複雑です。

なぜなら、高校時代、裕里は乙坂のことが好きだったからです。

そして、懐かしくもほろ苦い青春時代を綴り合う奇妙な文通が始まります。

手紙に綴られるのは乙坂鏡史郎が転校してきた時から、未咲と裕里の乙坂のもどかしい三角関数の日々。

この手紙のやりとりを進めていく中で、乙坂は過去を遡る旅に出かけることになります。

思い出の最期を飾るのは高校の卒業式。

生徒会長だった未咲は文学少年の乙坂に文面の相談を持ち掛けます。

村松健太郎

映画を見終わってから見直すと、この卒業式のシーンは印象ががらりと変わります。

『ラストレター』スタッフ情報

原作・脚本・編集・監督 / 岩井俊二

1993年、『if もしも』というオムニバスドラマの一編『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』が、テレビドラマ作品でありながら日本映画監督協会新人賞を受賞し、一躍注目の存在に。

1995年には、中山美穂が主演を務め、豊川悦司、柏原崇、酒井美紀が出演した『Love Letter』で長編デビュー。

以降、『スワロウテイル』『四月物語』『リリイ・シュシュのすべて』『花とアリス』『リップヴァンウィンクルの花嫁』などを発表、その世界観は岩井ワールド岩井美学と呼ばれ、熱狂的なファンを獲得しています。

村松健太郎

ちなみに、ドラマ版『モテキ』ではがっつり岩井俊二ネタを語る回があります。

エンディング曲:森七菜「カエルノウタ」 / 作詞:岩井俊二、作曲:小林武史


音楽プロデューサーの小林武史とは『スワロウテイル』でコンビを組んで以来、『リリイ・シュシュのすべて』『ハルフウェイ』といった岩井俊二監督&プロデュース作品で組み続けています。

2010年の小林武史の初監督作品『BANDAGE バンデイジ』にも岩井監督はプロデューサーとして参加しています。

2人は映画から派生する形でYEN TOWN BANDLily Chou-Chouなどの音楽ユニットも結成しています。


『ラストレター』を見る時に、知っておきたい映画『Love Letter』


音楽の中にアンサーソングとというコンセプトがのものがありますが、映画『ラストレター』は1995年の岩井監督の『Love Letter』の岩井監督自身によるセルフアンサームービーといっていいのではないでしょうか。

『Love Letter』と『ラストレター』は弔い事から物語が始まるところから、微妙な行き違いを見せる文通、現代と高校時代の回想を交互に展開する映画の構造、一部の俳優の一人二役などなど共通項がとても多い映画になっています。

ちょうど公開日直後の1月22日にアンコールプレス版のBlu-ray&DVDが発売されますので、手に取ってみてはいかがでしょうか?

村松健太郎

ちなみに、動画配信サービスのU-NEXTでは『Love Letter』が独占見放題配信されていますので、こちらもおすすめです。

『ラストレター』まとめ

村松健太郎

まず一言で表せば、映画『ラストレター』は岩井俊二監督のベスト盤岩井ユニバース版アヴェンジャーズと言っていい作品でした。

福山雅治、広瀬すず、神木隆之介、森七菜などの初参加組もいますが、松たか子や庵野秀明、鈴木慶一、豊川悦司に中山美穂と、過去に岩井俊二作品を彩ったり関係した面々が顔を揃えました。

音楽の小林武史が引き続き参加していて、主題歌もプロデュースしている部分もベスト盤という言葉にぴったりな布陣になっています。

今回はフォークソングの大ベテラン小室等が映画初出演を果たしていますが、岩井監督は過去にも『四月物語』でサディスティック・ミカ・バンドの加藤和彦を起用したことを思い出しました。

村松健太郎

あえて言えば『リリイ・シュシュのすべて』で映画デビューを飾り『花とアリス』などにも出演した蒼井優がチラッとでも出てきてほしかったかなと思うのですが…ぜいたくな悩みかもしれませんね。

代わりというわけではないのでしょうが、広瀬すずと森七菜の印象的な2ショットが終盤に登場します。

村松健太郎

この2ショットは、ちょっと『花とアリス』を思い出しました。

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