森若(多部未華子)のパスワードを悪用し、天・天コーポレーションの売上げデータを流出した犯人が見つからないまま、経理部女子たちが見たものは、天・天コーポレーションをライバル会社であるサンライフコスメに買収させる話です。
これは会社への裏切り?と思いもしましたが、どうやらそうでもない様子。
しかし、それでもスッキリするわけがありません!明らかに何かがある。
ヒントは過去のお話の中に。ここでスッキリ解決してもらいましょう!
そして、太陽(重岡大樹)からプロポーズをされた森若さんの心は曇り空。
好きなのに、いったい何がそうさせるのか…世の男性は必見です。
最後の最後、ラスト1秒に至るまで、笑い所と泣き所をくれました!
目次
『これは経費で落ちません!』第10話(最終回)あらすじ
円城専務(橋本淳)によるスリム化計画で事務部門がアウトソーシングされることが明らかになり、秘書の有本マリナ(ベッキー)が副業で働くクラブでは、部長たちが円城専務に反旗を翻すかのように、密かに大手のライバル会社・サンライフコスメとの買収交渉を進めていた。
そんな中、森若さん(多部未華子)たち経理女子は、マリナの過去の経理履歴から買収に関わるあることを見つけ?
出典:『これは経費で落ちません!』公式ページ
【ネタバレ】『これは経費で落ちません!』第10話(最終回)の感想
密会は社員を守るためだったが、そんな簡単な話ではないみたいです
サンライフコスメの土井(宇納佑)と、企業買収コンサルタントの上野(有山尚宏)と、マリナ(ベッキー)が副業で務めているクラブで会合をしていた吉村(角田晃広)、新島(モロ師岡)、そして新発田(吹越満)部長たち。
それは、単に専務・格馬(橋本淳)のアウトソーシング化を阻止するための妨害工作と思いきや、そんなことはありませんでした。
実は、天・天コーポレーションでは今、クライアントのDNAを調べ、その人に合った石鹸や化粧水をオーダーメイドする企画が持ち上がっていたのです。
そのためには多額の資金が必要になる。だからこそ格馬は、アウトソーシング化で経費を確保しようと考えていました。
しかし、天・天がサンライフコスメに買収されれば経済的な潤いが持てるので、経費の削減をする必要がなくなり、誰も辞めずに済む…という計画を立てていたのです。
人を大事にしたいと思う部長たちが密会をしていたのはそのため。
といっても、すでに吉村は沖縄支社に飛ばされ、経費を使い過ぎていると判断された皆瀬(片瀬那奈)も広告塔の仕事を追われ、ショールームに異動となってしまいました。
結局、この提案を新島が格馬に提出したところ承諾が通り、事は順調に進んでいくのです。
これでハッピーエンド?というわけには行きません。
森若(多部未華子)は腑に落ちません。まだ謎が深まります。
土井(宇納佑)とマリナ(ベッキー)の接点。ヒントは「九州」
買収の話は理解できます。
しかし、サンライフコスメの社員と天・天の社員がどうやったら話がつながるのかが謎です。
そのカギを握るのは、ホステスとして働くマリナです。
土井はもともとマリナの顧客として接待をしていたのですが、フタを開けたらライバル会社。
天・天の危機に手を貸すという話になったのですが、本当に接点はそこだったのか?と森若は疑います。
しかし、マリナの過去の取引データのどこを見ても、サンライフコスメの文字も、土井という男の名前も出てきません。
が、接点はしっかりとありました。マリナが登場した第6話です。
土井が九州男児と聞いた森若は、過去にマリナが出張で行った九州の「みかど旅館」のことを思い出したのです。
みかど旅館での宿泊の裏書に名前があるのでは!?と調べますが、全然別の人の名前が書いてあり、ふりだしに…。
しかし、これが正解だったのです。
九州には土井の親が経営する旅館もあり、マリナと会合するタイミングがありました。
それを気づかれないように、マリナは嘘の名前を書いたのです。
過去の話でしっかりと接点はありました。
これは…最終話だけじゃなく全話見直す必要もあるのでは?なんて思えました。
あの時のあの言葉!とか、あの瞬間!というのが、最終回なだけあって結構出てきます!
すべてはマリナ(ベッキー)の手のひらの上と思いきや…刑事並みの経理部には勝てません
買収の話が進むと、天・天コーポレーションはサンライフコスメに経理調査されることになり、森若、真夕(伊藤紗莉)、麻吹(江口のりこ)、田倉(平山浩行)はその準備に取り掛かりました。
そんな最中、ついに発覚しました!森若が濡れ衣を着せられたデータ流出の犯人。
それはなんと第2話で登場した室田千晶(真魚)でした。
どうしてそんなことをしたのかと聞けば、やっぱりマリナです!
マリナが森若のパスワードを使ってデータを流出させれば、正社員にしてあげると言うのです。
しかしそれは、天・天コーポレーションの社員ではなく、サンライフコスメの正社員にという話。
データを流出させ、売上げが悪いことが公になることで、サンライフコスメは安く天・天を買い上げることができる…よくできた計画です。
そして、自分にも美味しい話がなければマリナはこんなことしません。
これは、サンライフコスメの重役にしてもらえるという話があるのでは?なんて思ったらビンゴ。
経理部の推理力とボロを出させる力は驚異的です。
しかも、マリナがそんな美味しい話を流していたのは室田にだけではありません。
かねてより開発部に配属されたかった山崎(桐山漣)も、これが成功したらサンライフコスメの開発部への異動を約束されていました。
これをタイミングよく暴露してくれるものですから、もうマリナはイライラMAXです。
しかし、問題はこのあとにも…。さんざんみんなを使ってサンライフコスメの思うようにしてきたマリナも、実は土井の駒だったのです。
山崎は、お酒で酔った土井の発言をボイスレコーダーに録音。
ハッキリと、マリナを使って上手くやってやったと言わせました。
全てはサンライフコスメの執行役員、土井の仕業ということなのです。
恐ろしい人です、会話をこっそり録音しておく山崎さんが!
もはやこれは女の復讐…マリナ(ベッキー)、動きます。
経理部からさんざん問い詰められたうえ、自分も土井に利用されていると知らされたマリナ。このまま終わる女ではありません。
数日後、経理部に無言電話がかかってきたのです。
遠くで男女の会話が聞こえると真夕が言うと、森若は「音量上げてスピーカーにして」と言います。
そこから聞こえてきたのはマリナと土井の話。
自分をいつ重役にしてくれるの~?と、猫なで声でいうマリナ。そのうちとはぐらかす土井。
そして、DNA石鹸や化粧品が開発されたときには、その権利を奪い、格馬を失脚させるという野望を口にし始めました。
この電話の会話、真夕がしっかりと録音!
そしてマリナは、そこでネタバラシです。
「私はスパイのふりをしたスパイよ」
いや、完全に騙されてましたよね…そしてこれは完全にプライドを傷つけられた復讐です。
マリナを敵に回しても怖くないのは経理部、もっと言えば森若くらいなんですね。
この音声データを聞いた格馬は、買収の話を白紙にしました。
危うく会社がつぶれるところでしたが、経理部とマリナのおかげで何とか助かりました。
思い出や経験を数字で表す。すると見えて来た天・天コーポレーションの明るい未来!
買収の話が進んでいたのにも関わらず、経理部では来年行われる「天天祭」の準備をしていました。
こんなことしていていいのだろうかなんて思っていましたが、買収の話がなくなった今、準備を進めても問題はありません。
しかも、麻吹がCAROLINEのオファーを取り付けたことで、真夕は気合い十分に!
ですが、コストカットばかりを考える格馬がお祭りなんて認めてくれるだろうか…と思うのです。
ここに至るまで、色々なことがありました。
皆瀬さんが豪華な衣装を着ての販売、曾根崎ミレイ(藤原紀香)と太陽の不倫疑惑、オーガニック石鹸の引継ぎ、フェアのノベルティ事件。
思い出を数字で伝えられたらいいのに…そう真夕が呟いたことで、森若は思いつくのです。
資金調達に悩む格馬の元に、森若は天天祭の計画書を提出。
「こんなものをやってどうなる」と、当たり前のセリフを言いますが、森若は馬鹿ではありません。
好評だったノベルティの第2弾をお祭りでだけ販売すると銘打てば、売上げは1.8倍。
オーガニック石鹸などの目玉商品も売り出すことで、黒字を出すことができるとしっかりデータで報告。
同じタイミングで、山崎が大手のホテル会社のアメニティとして、会社の石鹸を置いてもらう契約を取ってきました。
それは日本規模ではなく世界規模!
やりたい仕事ではないが、得意な仕事をやり込んだ山崎は大手柄をあげるのでした。
ここで初めてコストカットのために人材を減らそうとした自分のやり方が間違っていると、格馬は悟ったのです。
「私の改革は間違っていましたか?」
そう森若に聞く格馬。
「私は経理部員です。それを判断するのは私の判断ではありません。どこであろうと、どんな仕事であろうと、私は自分の仕事をします。きちんと、イーブンに」
専務に向かってもしっかりと自分の意見を言う森若さん、かっこいいです。これぞ働く女性です!
山崎(桐山漣)は営業部長に!そして吉村(角田晃広)は経理の辛さを知る
大手柄をあげた山崎は、開発部に異動をするどころか、営業部長に昇進をしてしまいました。
これで良かったのかと悩むこともありますが、案外部長の椅子は気に入っているみたいです。
そして、吉村がいなくなったあとに部長代理として席に座っていたはずの鎌本(高橋洋)は平社員に戻り、山崎に見下ろされる日々に…非常に悔しい想いでしょう。明らかに山崎の方が年下ですから。
じゃあ元部長の吉村はどうなったのかというと、そのまま沖縄支社に配属です。
しかも、営業部長ではありません。まさかの経理部長(笑)
沖縄の社員の言葉は通じませんし、裏書はないし、ポンポン判子を押して持ってこられててんてこ舞い。
困り果てると新発田に電話をして、経費で落とせるかどうかを聞いてきます。
新発田から「ザル村」と呼ばれた男は、沖縄では「ケチ村」と呼ばれながら、過去の自分のような社員たちを抱え、経理部長として頑張っていくのでした。
まさに因果応報。しっかりと返ってきました(笑)
そして恋の行方はどうなった?
本来なら、皆瀬はクビになるところでした。
しかし、田倉が皆瀬のマイナス面だけではなく、彼女が生み出した売上げ効果も数字で提出したことで、ショールームへの異動で済んだのです。
広告塔というポジションではなくなった皆瀬ですが、ならば自分がショールームを素敵に作り上げ、成績を上げてみせると言ってみせました。
この仕事が本当に好きなんだろうなぁということがよくわかります。
そして、皆瀬は夫と話し合いをすることを決意。ということは、田倉とくっつくのも時間の問題なのでしょう。
そして驚くことにもう一組、この会社にカップルがいました。
第9話のラストに、鏡美月(韓英恵)が専務室に入っていたのが気になりましたが、実は美月と格馬は付き合っていたのです。
プロポーズもされていたのですが、格馬が会社の改革に乗り出したことで結婚は延期。それで美月はオコでした。
しかし、森若に言われたことで格馬が躍起になることはなくなるでしょう。なので、こちらも順調に進みそうです。
そして!問題は森若と太陽です!
「沙名子さんが家にいてくれて、美味しいご飯を作って待っていてくれるだけで幸せです。結婚してください」
という太陽の言葉に対し、森若は喜ぶ姿を見せません。
好きなんだけど…喜べない。大好きなのに喜べない。
ふたりの間にすれ違いが起きていたのです。
原因はどこにあったのか。ズバリ!太陽の言葉です!
森若からその話を聞いた美月も、同じ言葉を彼氏から言われた希梨香(松井愛莉)も、この発言に「最低ー」と言います。
自分が食わせるって、何様よ!ってなるのです。
特に森若さんなら太陽に食べさせてもらわなくても、なんでもしっかり仕事できますからね。そりゃいい顔をしません。
女子社員の会話聞いた太陽は、これでやっと森若さんが喜ばなかった理由がわかり、反省するのです。
天・天コーポレーションが存続という形になったことで、太陽は香港への出向が決まったのですが、森若にはついてこないでほしいという太陽。
好きなら一緒にいたいと思うのですが、太陽はもっと森若に釣り合う男になってくると言いました。
結局、森若と太陽は結婚という道には進まず、遠距離恋愛ということになったのです。これにはビックリしました。
どうしますか、森若さん(多部未華子)
太陽の香港出向当日。
みんなに別れを告げられる太陽ですが、森若は自分の仕事に勤しみます。
しかし、ここで田倉が立ち上がり「見送りに行ったほうが良い」と言うのです。
新発田、真夕、麻吹からすれば「なぜ?」という発言。
「付き合ってるから!」
と、田倉が暴露してしまいました。
そういえば、太陽から話されていたんですよね。
しかし、それを知らない3人は驚きます。
経理の仕事に励む森若さんは頑なに行かないのです。
これでいいわけないでしょ!見送ってあげようよ!ドラマのお決まりパターンですね。
すると太陽の方から経理部へ。
領収書を渡しにきただけで、すぐに出て行ってしまいました。
これで終わりで良いのかと誰もが思いました。
新発田が一言「どうしますか、森若さん」。
すると森若さんは立ち上がり、太陽を追いかけます。あぁ、これこそ恋愛ドラマ!
やっと追いついた森若さん。太陽になんて言葉を!
「これは、経費で落ちません!」
ベタな展開よりも、こういうオチの方が大好きです。
太陽から渡された3枚の領収書の中に、白紙のものが1枚。
その裏書には、
待っててくださいね!
山田太陽
こいつは…追いかけてもらうために、わざとやったのです!
太陽のメッセージの下には付箋でこんな言葉が、
待ってます。
経理部 森若
お、オシャレな終わり方だと思うんですが…どうでしょうか?
『これは経費で落ちません!』第10話(最終回)あらすじ・ネタバレ感想まとめ
【#これは経費で落ちません!】
最終回、ご視聴ありがとうございました!
たくさんの方に愛されて、このドラマは幸せです!
三ヶ月間ありがとうございました。
またどこかでお会いできる日を夢見て…。
(戸谷P) pic.twitter.com/rIiVQZxs5t— NHKドラマ (@nhk_dramas) September 27, 2019
本当に最後まで面白かったです!
会社の経費を削減しようとすることで、大事な人材も削ろうとしていた格馬。
それを止めたのは、探偵バリの推理力と実行力を発揮した経理部のおかげです。
これでもちろん経理部は存続。明るい未来に向かって行ったなぁと思えました。
そして!森若と太陽のラストは、彼ら彼女ららしい終わり方だった気がするのです。
太陽には、大きくなって帰ってきてほしいもの。
それまで森若さんは、相も変わらず経理の仕事をしていってくれることでしょう。
各回ゲストというと、その回しか出ないというパターンが多いわけですが、このドラマではその後からでもタイミングがあれば出してくれる感じだったので本当に良かったです。
ベッキー扮するマリナが最後まで良いキャラしていました!
良い締めくくりになったと思います。素敵な10話をありがとうございます。