映画『神様のカルテ』あらすじ・ネタバレ感想!「心は、きっと救える。」ひたすら優しく切なく温かい感動作

出典:『神様のカルテ』公式ページ

原作は現役の医者である作者・夏川草介が第10回小学館文庫小説賞を受賞したデビュー作。

キャッチコピーは「心は、きっと救える。」

ポイント
  • ただひたすらに優しく切なく、温かい人と人との物語
  • 誰もが一度は関わる、病院という身近な場所に“なにか”思うことがあるはず
  • 命のきらめきや儚さを感じることのできる作品

患者にとって誠実な医療とは何かを考えさせられる秀逸な作品です。

映画『神様のカルテ』作品情報

作品名 神様のカルテ
公開日 2011年8月27日
上映時間 128分
監督 深川栄洋
脚本 後藤法子
原作 夏川草介
出演者 櫻井翔
宮崎あおい
要潤
吉瀬美智子
岡田義徳
朝倉あき
原田泰造
西岡徳馬
池脇千鶴
加賀まりこ
柄本明
音楽 松谷卓

映画『神様のカルテ』あらすじ


自然あふれる長野・松本の本庄病院で、内科医として働く栗原一止(櫻井翔)。

24時間365日体制で医師不足の問題を抱える病院で、前向きな職員たちと共に診療をこなす一止にとって、最愛の妻・榛名(宮崎あおい)らと語らうことが日々の楽しみだった。

そんなある日、一止はある患者と出会い、人生の岐路に立つこととなり……。
出典:シネマトゥデイ

映画『神様のカルテ』みどころ

映画『神様のカルテ』みどころ

アイドルグループ嵐の櫻井翔と宮崎あおいが夫婦を演じ、地方医療の現実と向き合いながら成長する医師の姿を描く感動のヒューマンドラマ。

口コミで人気が広がり、「ビッグコミック」誌で漫画化もされた夏川草介の小説を、『60歳のラブレター』『白夜行』などで注目を集める深川栄洋がメガホンを取り映画化。

要潤や原田泰造、柄本明など豪華な共演陣が脇を支えた珠玉のドラマは必見だ。
出典:シネマトゥデイ

映画『神様のカルテ』を視聴できる動画配信サービス

『神様のカルテ』は、下記のアイコンが有効になっているビデオ・オン・デマンドにて動画視聴することができます。

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【ネタバレあり】映画『神様のカルテ』感想レビュー

“引く医者”栗原 一止くりはら いちと(櫻井翔)

深夜、「24時間365日対応」を掲げる本庄病院の混雑する日があります。

院内で“引く医者”で有名な内科医の栗原一止(櫻井翔)が当直の日は、必ずと言っていいほど患者が殺到するのです。

医師不足なこともあり労働環境はなかなかに過酷でしたが、消化器内科部長の古狸先生こと貫田誠太郎(柄本明)や、先輩外科医の砂山次郎(要潤)や看護師長の外村静江(吉瀬美智子)、同期の看護師である東西直美(池脇千鶴)たちと日々奮闘していました。

これは栗原一止が信州の地方都市にある、この病院に勤めて5年目になる時のこと。

睡眠不足は当たり前の激務で疲れて帰れば、妻・榛名(宮崎あおい)は撮影に出かけると置き手紙を残していました。

そして、その日が二人の結婚記念日であることも手紙に書かれていました。

あまりの忙しさに、結婚して最初の記念日を忘れてしまっていたのです。

二人は、閉館した旅館を改造したところでルームシェアのような暮らしをしています。

同居人には大家であり、画家の男爵(原田泰三)と、大学生の学士(岡田義徳)がいます。

あだ名のような呼び方をする間柄、一止はドクトルと呼ばれ、榛名は姫と呼ばれています。

他愛もない話、くだらないことで笑い合い、仕事の疲れを癒しつつ暮らしていました。

あるとき、一止は母校を通じて信濃医大の医局で研修を受けることとなります。

最先端の医療を学べる良い機会ではあるのですが、自分が大学病院に行っている間に救えない命があったり、担当患者の処置を他の医師に頼らざるをえない現状に葛藤します。

それでなくても本庄病院は町から離れた小さな診療所に医師を派遣しています。

一止の場合は、週に一度、山の中にある小さな病院を訪れて診察していました。

患者として訪れるお年寄りが、先生にと畑で採れた野菜を差し入れしてくれるような温かみのある場所です。

一止の“これから”のキッカケ

信濃医大では教授の高山(西岡徳馬)に気に入られ、ぜひ信濃医大に来てほしいと言われる中、研修中に経験させてもらった外来に安曇雪乃(加賀まりこ)という女性患者がやってきます。

彼女は末期の胆のうがんを患っていました。

ある日、雪乃が本庄病院の一止のところへ診察を受けに来ました。

あの外来のあと、大学病院では末期で手の施しようがなく「余命幾ばくもないから好きなことをしなさい」と言われてしまった、と言うのです。

一止は雪乃を本庄病院で受け入れることにしました。

しかし、ほどなくして容態が急変し、下血してしまいます。

検査をしたところ、腫瘍が肥大しており、思ったよりも良くない状態でした。

看護師の東西は、雪乃はよく病室から出て廊下で過ごしていることが気になっていました。

相部屋の人と折り合いが悪いのではないか、もしそうなら他の部屋に移した方が良いのか思案していることを何気なく一止に言います。

雪乃は一止が診察に来ると、よく夫との思い出話をしていました。

雪乃と同じく学校の先生をしていて、雪乃より先に逝ってしまったという夫。

一止はその思い出の学校や夫婦が暮らしていた場所が見えるのが、本庄病院の中でたった一ヶ所だけあることに気がつきます。

雪乃がよく過ごしているという廊下の窓でした。

雪乃の状態は思わしくなく、やがてナースステーションに隣接した重症患者が入院する病室・400号室へ移動することになります。

病気が進行していくなかで、ある日、雪乃は一止を夫だと思って話しかけます。

「カステラ買ってきてくれた?」と。

わけのわからない一止が問うと、文明堂のカステラが食べたいというのです。

一止は榛名に電話をかけて、そのカステラを買ってきてほしいと頼みました。

榛名は外来で忙しい一止の代わりに400号室へお見舞いに行き、看護師たちも集めてみんなでカステラを食べました。

そして自分がこれまでに撮った写真の中から雪乃の思い出の場所を写したものを一緒に眺め、温かいひとときを過ごしました。

神様のカルテ、とは

一止は信濃医大の高山教授から、ドイツの医師を招いた研究会に参加しないかと誘われます。

開催日は10月20日、その日は雪乃の誕生日でした。

看護師たちは誕生日に本庄病院の屋上から、ふるさとの山を見せてあげたいと提案します。

一止は容態と相談だと言いつつ、信濃医大からの誘いを受けるか雪乃の誕生日を優先するか揺れていました。

悩んだ末に一止が屋上へ行くと、そこには夫からのプレゼントだと言っていた赤いニットの帽子をかぶり、看護師たちや榛名に祝われ幸せそうに笑う雪乃がいました。

もう状態が良くない雪乃のために、一止は病院に泊まり込むことにします。

しかし、例のごとく“引く医者”のもとには多くの患者が訪れます。

そこへ雪乃が急変したという知らせが入り、急いで病室に向かいましたが、ほどなくして雪乃は夫の元へと旅立ってしまいました。

ようやく患者の波が途切れたころ、看護師長の外村が一止に少し休憩して来いと言います。

一止が他の医師を優先させたほうが、と言っても曲げずに。

言われるままに休憩をとるため廊下に出ると、東西が赤いニットの帽子と一通の手紙を一止に渡しました。

それは雪乃からの感謝の手紙でした。

余命宣告をされたあと、どうしたらいいか、せめてなにか治療してもらえないだろうかと大学病院でもらった封筒の中から、びっしり文字が書き込まれたカルテを見つけたと言いました。

容態を事細かく一生懸命に記したそのカルテに書いてあった名前「栗原一止」を頼りに、県内の病院を片っ端からあたり、本庄病院を見つけたということや、想いの詰まったカルテは雪乃にとって“神様のカルテ”に思えたということが綴られていました。

家に帰り、玄関先で号泣する一止を榛名は慰めました。

そして、外に出ようと見晴らしの良い場所へ誘います。

そこで榛名は、妊娠したことを告げるのでした。

栗原一止という人物について思うこと

患者の命に対して、真摯に向き合う医者だと私は思いました。

できれば自分が関わったすべての患者を救いたい、けれど現実はそううまくはいかない。

それでも、せめて最後に幸せだったと思える時間を過ごしてほしいって考えているような人。

命を救いたい、でも設備や人手、致し方ない事情により、自分の手では救うことができない命もある。

それでもどうにかしたいと思ってしまう情に厚い先生というか。

救っても救っても命が零れ落ちていくって話していた一止の言葉の節々、声色の切なさに胸が苦しかったです。

作品内で末期がんの患者の処置とか、薬の調整を語る声は低く淡々としていて、それが一止の頭の中の声だとして。

実際に患者さんに接するときの声は穏やかで柔らかくて優しい、体温のある声なんです。

医者として優しいというよりは、人として温かいんだなぁっていう感じの。

過去に動物実験で生き物を殺せないと泣いたことのある、優しい心をもった人。

「涙を流さなくなっただけで今も泣いている」と榛名が言った意味が、見ていくうちにわかりました。

自分の人生最後の担当医が一止みたいなひとだったらいいなぁと誰もが思うんじゃないかな。

『神様のカルテ』の中に比較対象になる先生がいないからうまく例えられないけど、雪乃に「好きなことをしなさい」と言った大学病院の先生より、一止のように寄り添ってくれる先生の方が良くないですか?

一人の患者に肩入れしすぎてしまうのは、医療現場ではよくないことなのでしょうけど。

好きな場面など

割と地味なシーンではあるんですけど、一止が山のなかにある小さな診療所から帰るとき、本庄病院から電話が入って、緊急搬送されたという患者の応急処置についての指示を出して電話を切る場面が好きです。

受付の小窓に外側から身を乗り出して電話を受けるんですけど、切ったあとその小窓に後ろ頭をゴン!ってぶつけるのが凄くかわいい。

そういうちょっと抜けたところのある一止がかわいい。

それから、あらすじでは話が前後してわかりにくくなりそうだったので割愛したのですが、学士が旅館を去っていくところも好きです。

榛名の提案で旅館内の壁や階段などいたるところに桜を描いて、出入り口ののれんにも桜を描いて。

学士が外に出ると、上の窓から男爵が大量の桜の紙ふぶきを散らすんです。

門出を祝おうという意味合いで。

見ていくうちに彼らの同居生活がなんとなくわかっていく演出になっていると私は解釈したんですけど、なんだか羨ましくなる関係性で毎日こんなところに帰れたらいいのになぁと思いました。

多分みんなあったかい人なんだろうなぁって。

そして、末期がん患者の雪乃とのことがメイン軸になっているので、そこからも一つ挙げるならば、雪乃が一止に紙を差し出して「名前を書いて」と言う場面が好きです。

このとき一止は縦書きで名前を書いて雪乃に渡します。

それを見て「縦にすると“正”という字に見える」みたいなことを雪乃が言うんです。

一止って妙な名前だなぁと思っていた私は、ここで“なるほどなぁ”と思いました。

自分が親だったら我が子に一止って名前はつけないなぁとか考えたりしていたんですけど、雪乃の解釈によってアリだなとさえ思いました。

すぐ影響されちゃうんだから、私。

映画『神様のカルテ』まとめ

以上、ここまで『神様のカルテ』について紹介させていただきました。

要点まとめ
  • 見た後に心が洗われる、とはこういうことかと思えるはず
  • 自分や身近な人の命が残り短いとき、どうされたいか、どうしたいか考えるきっかけになるかもしれない作品
  • 泣けるんだろうなと思って見て、まんまと泣いてください
映画『神様のカルテ2』あらすじ・ネタバレ感想!そばにいなくても心は寄り添える。3組の夫婦がつなぐ命と希望の物語

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