『事故物件 恐い間取り』あらすじ・キャスト・感想!亀梨和也が事故物件住みます芸人に扮したJホラー

『事故物件 怖い間取り』

出典『事故物件 怖い間取り』公式ページ

『リング』シリーズや『スマホを落としただけなのに』シリーズなど、ホラー&サスペンス映画でヒット作を量産し続ける中田秀夫監督待望の新作ホラー映画。

実際に事故物件で暮らしている芸人・松原タニシが、自身の体験を基にして書いた「事故物件怪談 怖い間取り」を原作としています。

主役の売れない芸人・山野ヤマメ役に亀梨和也、彼を支えるメイクアシスタントに奈緒、そして瀬戸康史がヤマメの元相方の中井役で出演しています。

また、関西色の強い俳優・芸人が大小の役どころで出演し脇を固めています。

村松 健太郎村松 健太郎

今回、一足先にマスコミ試写で作品を見る機会がありましたので、『事故物件 恐い間取り』の作品紹介&レビューとしてネタバレなしでまとめていきたいと思います。

『事故物件 恐い間取り』作品情報

事故物件 恐い間取り

(C)2020「事故物件 恐い間取り」製作委員会

作品名 事故物件 恐い間取り
公開日 2020年8月28日
上映時間 111分
監督 中田秀夫
脚本 ブラジリィー・アン・山田
原作 松原タニシ
出演者 亀梨和也
奈緒
瀬戸康史
江口のりこ
MEGUMI
小手伸也
真魚
瀧川英次
木下ほうか
音楽 fox capture plan

『事故物件 恐い間取り』あらすじ【ネタバレなし】


お笑い芸人の山野ヤマメは相方の中井とお笑いコンビ・ジョナサンズを組んでいましたが、結成から10年の間全く売れず、コンビを解散することになります。

ネタを作っていた中井は放送作家への転身することができましたが、ヤマメはピン芸人としてやっていく自信もすべもなく途方にくれます。

そんな中、ヤマメは番組プロデューサーに「事故物件に住んで、怪奇現象が起きるかどうかを撮影して来い」という無茶ぶりをされます。

他にやっていくこともないヤマメは仕方なく言われるがままに、指定されたアパートに引っ越し、そこで、怪しげな白い影の撮影に成功します。

この映像が採用されて、番組に出演することができたヤマメは、その後もレギュラーや東京進出を条件に事故物件を転々とすることになります。

一方で、ジョナサンズのファンだった梓はメイクアシスタントとしてテレビ局に出入りするようになります。

梓は二人のファンだったのでヤマメや中井と再会できたことを喜びますが、ヤマメが心霊関係の仕事をしていることを聞いて心配します。

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実は梓は霊感のあるタイプで、過去にも様々なものが“見えてきた”過去がありました。

ヤマメの新居に招かれた梓はそこで、かつてその部屋で起きた惨劇を霊視してしまいます。

その頃から、ヤマメと中井の二人は交通事故に立て続けに遭うなど、奇妙な出来事に遭遇することになっていきます。

放送作家としてなかなか目の出ない中井はヤマメの“事故物件住みますネタ”に乗り気になりますが、その直後に母親が倒れ、さらには父親が全身に大やけど負うという悲劇が続きます。

これ以上は危険だと梓と中井はヤマメを止めますが、一方で自身の恐怖体験をまとめた本やイベントが大成功してヤマメは売れっ子になっていき、いまさらやめられません。

そして、待望の東京進出=全国ネットの番組に出演が決まります。

東京進出に合わせて、ヤマメはとっておきと不動産屋が太鼓判が押すほどの問題を抱えた事故物件に転居します。

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新居についた直後に気を失って倒れたヤマメ、しかしそれは恐ろしい怪奇現象の始まりでしかなかったのです…。

『事故物件 恐い間取り』キャスト

亀梨和也 / 役:山野ヤマメ

  • 売れない芸人で、コンビも解散とネガティブな出来事ばかりが続きます。
  • 番組プロデューサーの無茶ぶりで事故物件に住まわされ、そこで怪奇現象に遭遇、その後も事故物件を転々とし続け、そこで見聞きした出来事を語ることで売れっ子になっていきます。

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亀梨和也が売れない芸人役と言うのは意外なキャスティングのように思えますが、トップアイドルのオーラを消し去って役に徹しています。主人公ではありますが、怪奇現象の受け手に回っています。

奈緒 / 役:小坂梓

  • メイクアップの仕事につきたくて勉強を続け、アシスタントとして採用されることに。
  • ジョナサンズ時代からのヤマメと中井のファンでテレビ局で再会した後はプライベートでも会う関係になります。

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ドラマ『あなたの番です』での怪演で一躍ブレイクした奈緒が大作系では初のヒロインに抜擢されました。中田秀夫作品には『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』に続いての出演となりました。

瀬戸康史 / 役:中井大佐

  • ヤマメとお笑いコンビのジョナサンズを組んでいたものの目が出ず、解散して放送作家に転身します。
  • 実家は九州の工場ですが、お笑いの道を進んだことで絶縁に近い関係にあります。

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2020年は山本美月との結婚も報じられた瀬戸康史。『仮面ライダーキバ』の主役で注目を浴びた後も『貞子3D』シリーズやドラマ『ルパンの娘』、『私の家政夫ナギサさん』など話題作への出演が続いています。

このメインの三人以外にも事故物件を専門に扱う不動産屋で江口のり子、無茶ぶりを繰り返すプロデューサーで木下ほうか、梓の先輩でMEGUMIなどが出演しています。

また、松原タニシと同じ松竹芸能所属のお笑い芸人が数多く自分の役で出演しています。

『事故物件 恐い間取り』感想

まず、中田秀夫監督が2019年の『貞子』に続いてホラー映画を手掛けてくれたことが嬉しいです。

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スマホを落としただけなのに』シリーズなどのサスペンスや舘ひろし主演の『終わった人』などバラエティ豊かな作品を手掛けていますが、やはりホラー映画がホームグラウンドですね。

『リング』シリーズや『女優霊』、『劇場霊』などのホラーのヒット作を連発する中田監督ですが、今回の『事故物件 恐い間取り』でも安定のホラー演出を堪能させてくれます。

その一方で、今までの作品の様に大きな恐怖の根源が登場するのではなくて、その場その場の事故物件で全く違った起源を持つ怪奇現象を描いているので、今までの中田秀夫監督作品群と比べると新しい視点を感じることができます。

『リング』の貞子などのように強烈な恐怖の根源を用意すると物語の大きな牽引役を得ることができるので、映画がパワフルになりますし、シリーズ化なども容易です。

ただ、恐怖の根源を限定してしまうと、どうしても、もたらされる恐怖のバリエーションが限定されてしまいます。

これは海外のホラー映画も同様で、シリーズ化されるものは大抵の作品がパターン化されてしまいがちです。

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それをネタにした『スクリーム』シリーズや『キャビン』などが成り立つ理由にもなっているのですが…。

今作『事故物件 恐い間取り』は転居先ごとに全く違った事情があることを、有効活用(?)してバリエーション豊かな恐怖現象が描かれています。

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恐怖演出で言えば、『呪怨』シリーズに近いものがあります。特に呪いの家から出張してきた時の伽椰子や俊雄の起こす恐怖の描写を連想させます。

中田監督のホラー映画でこういう恐怖描写を見ることができるのは、いい意味で裏切られて、楽しい驚きがありました。

『事故物件 恐い間取り』あらすじ・キャスト・感想まとめ


もともとは非ホラー作品でという企画の成り立ちだったらしいのですが、原作である松原タニシの『事故物件 恐い間取り』が話題に登ったところから、とんとん拍子で話が進んで映画化となったそうです。

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結果として『リング』の中田監督&KAT-TUNの亀梨和也主演という、これまでのJホラーの歴史を受け継ぐ大型企画が誕生しました。

『リング』から20年以上が経ち、その間に空前のJホラーブームが起き、ハリウッドにまで輸出されました。

しかし、その後、粗製乱造気味になりいつしかブームは下火になってしまい、公開本数も激減し、作品の製作規模も小さなものになってしまっています。

そんな中で、実績のある監督と、名の通った出演者によって全国公開規模の作品が作られたことは素直に喜んでいいと思います。

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こうやって確実にJホラーの火を守り続けることは日本映画に幅を持たせるためにもとても重要なことだと思います。もちろん、一人のホラー映画好きとしてもありがたい話です。

映画としてはかなり明確に章立てされた、ある種のオムニバス映画の形式なのですが、中田監督の作品でこういうスタイルの作品はなかったので新鮮でした。

このように映画『事故物件 恐い間取り』はJホラーの地位を守らなくてはいけない一本でありながら、実験精神を忘れない作りにもなっていて、緩急の効いた娯楽性を兼ね備えたJホラーに仕上がっています。