平成10年(2009年)にリリースされ、今や多くのアーティストにカバーされ続けている中島みゆきの名曲「糸」。
この楽曲を基に『8年越しの花嫁 奇跡の実話』の瀬々敬久監督と平野隆がオリジナルストーリーを創り上げました。
主演には『溺れるナイフ』『ディズトラクション・ベイビーズ』に続いて3度目の共演となる菅田将暉と小松菜奈。
共演に山本美月、高杉真宙、馬場ふみか、倍賞美津子、永島敏行、竹原ピストル、山口紗弥加、二階堂ふみ、松重豊、田中美佐子、成田凌、片寄涼太、斎藤工、榮倉奈々といった幅広い年代の豪華キャストが並びました。
物語は北海道から始まり、東京、沖縄、シンガポールへと拡がり、初恋から再会、そして新たな成長が描かれています。
村松 健太郎
目次
『糸』作品情報
作品名 | 糸 |
公開日 | 近日公開予定 |
上映時間 | 130分 |
監督 | 瀬々敬久 |
脚本 | 林民夫 |
原案 | 平野隆 |
出演者 | 菅田将暉 小松菜奈 山本美月 高杉真宙 馬場ふみか 倍賞美津子 永島敏行 竹原ピストル 山口紗弥加 二階堂ふみ 松重豊 田中美佐子 成田凌 片寄涼太 斉藤工 榮倉奈々 |
音楽 | 亀田誠治 |
主題歌 | 中島みゆき『糸』 |
『糸』あらすじ
北海道、美瑛の丘の花火大会で出逢った漣と葵は恋に落ちます。
13歳の初恋でした。
ただ、葵は義父からの虐待を受けていて、いつも怪我を抱え、学校も休みがちです。
中学を出たら、家を出て働き一人になる、それまでは我慢するしかないという葵。
それを聞いた漣は葵の手を取って駆け落ちをします。
しかし、中学生の逃避行は長続きせず、忍び込んだ山荘を出たところで警察官に見つかり離ればなれになります。
8年後共通の友人の結婚式で再会を果たす2人。
ただ、葵には交際中の若手企業家の水島がいて、漣にも美瑛のチーズ工場の同僚の恋人・香がいました。
7年ぶりの再会もぎこちなさだけを残して、2人は別れてしまいます。
その後、漣は香と結婚し、娘を授かりますが、その一方で香の癌が発覚します。
一方、リーマンショックの影響で会社をつぶした水島を追いかけて沖縄まで行った葵ですが、結果として水島と別れることに。
そんな時、友人の玲子に誘われてシンガポールでネイリストとして働くようになります。
やがて、会社を興した葵と玲子ですが、玲子の無茶な投資で会社は経営難に陥り、葵は周囲を整理すると日本に戻ってきます。
一方、チーズ職人として国際コンクールに挑み始めた漣は、病身の香を支えながら北海道で暮らしていました。
しかし、香りの病は悪化、漣と娘を残してこの世を去ります。
そして平成30年、2人に大きな転機が訪れます。
『糸』キャスト情報
菅田将暉 / 役:高橋漣
- 北海道生まれ、13歳の時に葵と運命的な出逢いをするものの、離ればなれに。
- 成人してからは美瑛のチーズ工場で働くことになり、そこで後に妻となる香と出逢います。
村松 健太郎
小松菜奈 / 役:園田葵
- 北海道美瑛で育ち、漣と運命的な出逢いをしますが、義父からの虐待を理由に北海道を去っていきます。
- 頼るものがなく金銭的にも苦しい中で企業家と交際したり、シンガポールで起業したりと波乱に満ちた人生を送りますが、常に心の片隅は漣の存在がありました。
村松 健太郎
榮倉奈々 / 役:桐野香
- 漣の働くチーズ工場の先輩で、後に漣と結婚し、娘を授かります。
- 一方で震災の年に腫瘍が見つかり闘病生活に。
村松 健太郎
斎藤工 / 役:水島大介
- 金融関係の社長を務める若き企業家
- 年齢をごまかしてキャバクラで働く葵と出逢い、彼女と暮らすように
- 大学の学費を出すなど全面的なバックアップをするものの…
村松 健太郎
成田凌 / 役:竹原直樹、二階堂ふみ / 役:山田利子
- 竹原は漣の幼馴染で、葵とも親しい友人関係を築く
- 利子はバツイチとなった竹原の新たな恋人として登場
村松 健太郎
『糸』感想
約30年の平成という時代の終わりは、物語の作り手の創作意欲を掻き立てるのかもしれません。
今年の2020年3月に公開された波瑠&成田凌主演の『弥生、三月-君を愛した30年-』も同じ構造の映画でした。
村松 健太郎
本作『糸』でも平成元年に生まれた二人の男女が30年間を悩み、傷つき、恋をしながら生き抜いていく姿を描いています。
時代時代の出来事としてアメリカ同時多発テロ、リーマンショック、東日本大震災などが描かれ、細かいところで言えば携帯電話がガラケーからスマホに変わっています。
どの時代もふりかえってみれば同じことが言えるのかもしれませんが、平成の約30年は大きな事件が多く、それに翻弄される人も多かったと思います。
村松 健太郎
『糸』だけじゃない楽曲から生まれた映画
今やスタンダードナンバーとなった感のある中島みゆきの「糸」。
過去にも総セールス以上に世間に世代を超えて広く愛された楽曲を基にした映画が作られてきました。
村松 健太郎
『涙そうそう』
森山良子が作詞し、BEGINが作曲した楽曲を2001年に夏川りみがカバーしたことで一気に知名度が上がり、結果として150週以上もオリコントップ100位以内に入る大ヒット曲となりました。
もともと、森山良子が若くして亡くなった自身の兄を思って作った歌詞と言うこともあって、妻夫木聡と長澤まさみによる兄妹の物語になっています。
『ハナミズキ』
一青窈の代表曲からインスパイアされて製作された新垣結衣の純愛ラブストーリー。
生田斗真や向井理、井浦新、薬師丸ひろ子らが揃った男女の別離れと再会の物語で『糸』に近い映画になっています。
『雪の華』
中島美嘉の大ヒットバラードで徳永英明のカバーバージョンも知られている「雪の華」。
病を抱え残り少ない人生を過ごすことになった中条あやみが最後の望みである、恋人のとの日々を過ごそうとする物語で相手役には登坂広臣が出演しています。
『キセキ -あの日のソビト-』
『糸』にも出演している菅田将暉と成田凌が出演した覆面バンドGReeeeNのの誕生の物語。
菅田将暉、成田凌以外にも松坂桃李、横浜流星、杉野遥亮、忽那汐里など豪華メンバーが揃い、劇中でバンドを組んだメンバー(菅田、成田、横浜、杉野)はグリーンボーイズ名義で現実の世界でもCDデビューも果たしました。
『小さな恋のうた』
かつては琉球王国という国であり、その後占領され、今も米軍基地があったり独特の文化と音楽性が形成沖縄からもう一作品。
MONGOL800の代表曲から作られたこの映画は現在の基地問題などの沖縄の事情を背景に友との別れ、淡い初恋などが描かれた青春劇に仕上がっています。
村松 健太郎
『糸』まとめ
🧶.
° ◦#糸が紡いだ撮影秘話これまで数々のアーティストに
カバーされ、今も人々に愛され続ける#中島みゆき さんの代表曲の1つ「#糸」この名曲からインスパイアされた作品を
作ろうと、#平野隆 プロデューサーが
2015年に映画化企画を立ち上げました!#映画糸 pic.twitter.com/33x6uSRJZ5— 映画『糸』公式アカウント (@ito_moviejp) March 27, 2020
以上、ここまで『糸』についてまとめてきました。
コロナウイルスの影響で公開は延期になってしまいましたが、必見の壮大なラブストーリーです。