『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』は、世界的に有名な小説家スティーヴン・キング原作のホラー小説の実写映画化として2017年に公開されました。
実は『IT』は1990年にも映像化されており、あらゆる世代にトラウマを与える作品になっていることを知っていましたか?
今作では『MAMA』などで注目を浴びた映画監督アンディ・ムスキエティがメガホンを取り、今が旬なハリウッドの子役たちが”それ”にまつわる謎と恐怖に立ち向かいます。
- ホラー映画×『スタンド・バイ・ミー』のような青春映画的要素もある作品
- 子供たちが頑張る姿がとにかく健気で思わず応援したくなる!
- 1990年公開の『IT』と見比べ、違いを楽しめる作品
それではさっそく映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』の感想をネタバレありでレビューします。
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目次
『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』作品情報
作品名 | IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 |
公開日 | 2017年11月3日 |
上映時間 | 135分 |
監督 | アンディ・ムスキエティ |
脚本 | アンディ・ムスキエティ |
出演者 | ジェイデン・マーテル ジェレミー・レイ・テイラー ソフィア・リリス フィン・ウルフハード チョーズン・ジェイコブス ジャック・ディラン・グレイザー ワイアット・オレフ ビル・スカルスガルド ニコラス・ハミルトン ジェイク・シム |
音楽 | ベンジャミン・ウォルフィッシュ |
『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』主要キャスト
ジェイデン・マーテル / 役:ビル・デンブロウ
- 今作の主人公で「ルーザーズクラブ」のリーダー
- 吃音症を抱えており、しゃべる際にどもってしまう
- 弟のジョージーが行方不明になったことをきっかけに仲間たちと事件の謎を追う
ジェレミー・レイ・テイラー / 役:ベン・ハンスコム
- 他の町からデリーに転向してきたぽっちゃり少年
- 昔から町で起きている行方不明事件についての秘密を調べている
フィン・ウルフハード / 役:リッチー・トージア
- 分厚い度の入った眼鏡をかけている「ルーザーズクラブ」1番のおしゃべり少年
- だいたい話の内容は下品なシモネタが多い
- 苦手なものはピエロ
- 演じているフィン・ウルフハードは『ストレンジャー・シングス』シリーズでマイク役でも有名!
ソフィア・リリス / 役:ベバリー・マーシュ
- 転校生であり、大人びているため学校でいじめを受けている赤髪の少女
- 「ルーザーズクラブ」の仲間に入りビルたちとともに謎を追う
- 正確な描写はないが父親から性的虐待を受けている模様
ワイアット・オレフ / 役:スタンリー・ユリス
- 「ルーザーズクラブ」のメンバーでユダヤ系の少年
- モディリアーニ風の女性が描かれた絵画が苦手
チョーズン・ジェイコブス / 役:マイク・ハンロン
- アフリカ系の少年で学校には行かず、祖父のもとで家業の屠殺業を手伝っている
- 両親を火事で亡くしている
ジャック・ディラン・グレイザー / 役:エディ・カプスブラグ
- 「ルーザーズクラブ」のメンバーで喘息持ちの少年
- 過干渉な母親を持ち、行動を縛られている
- 演じているジャック・ディラン・グレイザーは『シャザム!』にフレディ役で出演
ビル・スカルスガルド / 役:ペニーワイズ
- デリーの街に27年に1度現れては大量の子供たちを誘拐する通称”それ”と呼ばれるピエロ
- その姿は子供たちしか見ることが出来ない
ジャクソン・ロバート・スコット / 役:ジョージー・デンブロウ
- ビルの幼い弟で雨の日にペニーワイズと遭遇し行方不明になる
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【ネタバレ】『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』あらすじ・感想
原作はスティーヴン・キングのホラー小説!実は2度めの映像化
2017年に公開された『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』は、スティーヴン・キング原作のホラー小説をもとに映画化されました。
ここでは、簡単に原作小説と1990年に公開された『IT』について簡単に触れておきたいと思います。
原作小説
小説家スティーヴン・キングは『シャイニング』『スタンド・バイ・ミー』『ミザリー』など、多数の作品を世に送り出してきましたが、彼の真骨頂と言えるのがホラージャンルの作品です。
『IT』は1986年に発表され、「King of Horror」で名の知れているスティーヴン・キングの代表作です。
原作ではピエロのペニーワイズが持つ不思議な力によって狼男やフランケンシュタインなどのモンスターも登場するなど、映画との違いもあります。
ちなみに、ペニーワイズは実在する連続殺人鬼ジョン・ゲイシーがモデルになりました。
1990年版『IT』
1990年に映像化された『IT』は、アメリカのABCテレビでミニシリーズとして放送されていました。
ドラマ版のペニーワイズが記憶に残っている方は多いのではないでしょうか?
こちらのペニーワイズは当時の子供たちに「ピエロ=怖い」というトラウマを与え、大人になった今でも怖いと思っている人がたくさんいるようです。
前後編に別れた物語で、前編は主人公たちの「幼少期」、後半は「大人になった現代」のパートが描かれています。
雨の日に消えた弟…冒頭から名シーン炸裂!
2017年版の『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』では、冒頭から登場するペニーワイズにホラーファンは心躍ること間違いなし!
主人公ビルの弟、ジョージーが雨の日に行方不明になるシーンは冒頭一番の見どころです。
排水口に落ちた紙製のボートを拾おうとしたジョージーが手を伸ばすと突如現れるピエロにドキリ!
優しく話しかけたと思ったらピエロがジョージーの腕をいきなりバクリ!!!
マルコヤマモト
ジョージーが行方不明になったのと時を同じくして、物語の舞台であるメリー州のデリーという町では子供の失踪事件が相次いで発生していました。
我ら「ルーザーズクラブ」消えた弟の行方を探れ!
主人公のビル、友人のリッチー、スタンリー、エディらは学校でいじめっ子の上級生たちから「負け犬」と呼ばれています。
それに、転校生で太っちょのベンと大人びたベバリー、出会ったマイクたちと共に「ルーザーズクラブ」を結成。
ビルがリーダーになり、行方不明になったジョージーや他の子供たちを探すために街に隠された謎に挑みます。
そして同時に、明るみになってくる子供たちが抱えるトラウマ。
火事で両親を亡くしているマイク、喘息持ちと過干渉な母親に縛られているエディ、とある絵画にトラウマを持つスタンリー…。
父親から性的虐待を受けているベバリー、ビルのトラウマはジョージーが行方不明になったこと。
そして、何も弱点がないかと思われたリッチーでしたが、実はピエロが大の苦手でした。
“それ”の仕業でトラウマの幻覚を見せられる子供たちは恐怖に陥りますが、協力して乗り越え友情を深める姿には胸キュン&涙がキラリです。
また、パンツ一丁で高い崖から湖に飛び降りるなど、子供の頃によくやった度胸試し的な遊びの描写も懐かしいですね!
マルコヤマモト
『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』の結末:”それ”を倒す方法とは?
転校生のぽっちゃり少年ベンが町の秘密を調べていると、
- デリーでは27年に1度大量の失踪事件が起きていること
- 町の地下はすべて下水道でつながっていること
の2つの事実が明らかになり、ビルたちは町外れにある廃屋が”それ”の居場所であることを突き止めます。
廃屋に乗り込むビルたちでしたが、再び様々なトラウマを見せられ恐怖に陥ります。
“それ”と対峙しているうちにエディが骨折、ベンが怪我を負ってしまったことで一同は仲間割れをし「ルーザーズクラブ」は解散。
1ヶ月ほどが経ち、みんなが日常生活に戻ったある日…”それ”がベバリーを連れ去ったのです!
ベバリーを連れ戻すために「ルーザーズクラブ」は再結成し、下水道を辿っていきます。
たどり着いたビルたちが見たものは、宙に浮いているたくさんの子供達でした。
“それ”は子供たちの恐怖を餌にして、生き延びていたのです。
“それ”に拐われたベバリーは、半ば意識を失いながらも低いところで耐えています。
ビルがベバリーを救い出しますが、今度はビルが”それ”に捕らえられてしまいます。
ビルを置いていく代わりに他のメンバーは家に帰すという”それ”に対して「ルーザーズクラブ」の面々は果敢に攻撃を仕掛けます。
“それ”は今まで味わったことがない「恐怖」という感情を初めて知ると、深い井戸の底へ落ち姿を消したのです。
ビルはジョージーの着ていた黄色いレインコートを見つけ、弟がもう戻らないことを知ると悲しみに暮れました。
夏の終わり、「ルーザーズクラブ」の面々は集まり、27年後に再び”それ”が姿を表すときに再会することを誓います。
遠くの街へ引っ越すことが決まったベバリーに、密かに想いを寄せていたビルは彼女の去り際にキスをしました。
物語はここで終わります…。
『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』観終わった後の感想
大人目線で観た今作は、思ったよりも怖くなかったというのが率直な感想でした。
むしろ、子供たちが頑張る内容だったのでグッと手を握りながら「頑張れ!ルーザーズクラブ!」と応援したくなるような作品です。
今回あえて”それ”という表記をさせていただいた理由は、
マルコヤマモト
もちろんリッチーのようにピエロにトラウマがある人もいますが、今作での“それ”というものはあらゆるものに置き換えられるからです。
例えばスタンリーが怖がる絵の女性であったり、エディがみた薬を欲しがる老人であったり。
“それ”がジョージーを誘ったときにピエロの姿をしていたのは、子供にとってピエロは面白おかしい存在であるからです。
“それ”は、ピエロの姿をしてジョージーを信用させたのでしょう。
ピエロは世を忍ぶ仮の姿であり、もともと“それ”が実態のない何かであると考えると非常に怖い存在じゃないですか?
ああ…それにしても子供たちの良い青春物語としても楽しめた良作でした。
観る前の印象と観た後の印象が違う珍しい作品です。
意外と爽やかなエンディングに気持ちも晴れ晴れでした。
マルコヤマモト
続編『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』公開決定!
1作目から2年、『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』の公開が決定しました!
“それ”が再び現れるときに再結成を誓った「ルーザーズクラブ」の面々が、大人になってスクリーンに戻ってきます。
マルコヤマモト
大人になたったビルをジェームズ・マカヴォイ、ベバリーをジェシカ・チャステインなど豪華キャストが演じています。
1作目の子役たちの姿も再び観られるということなので、ファンの方は期待していてくださいね。
27年が経ち、「ルーザーズクラブ」は”それ”と決着をつけることができるのか!?乞うご期待!
マルコヤマモト
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『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』まとめ
以上、ここまで映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』について、ネタバレありで紹介させていただきました。
- ガチガチのホラーではなく青春物語としても楽しめるため、ホラー映画が苦手な人でもチャレンジしやすい作品
- 原作や過去作品と見比べることで違いが楽しめる作品
- 2作目公開決定!大人になった「ルーザーズクラブ」と”それ”の決着が見どころ。まずは1作目を観て復習を。
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