『ヘラクレス』はディズニー黄金期と呼ばれる90年代に制作された長編アニメーション作品。
主人公ヘラクレスの成長と戦いにフォーカスしたアクションエンターテイメント的な要素と、ミュージカル的な要素がどちらも高い水準で描かれ、今でも根強い人気を誇るディズニー映画です。
- 神話を題材とした異色の作風にディズニーらしさも盛り込まれた親しみやすい作品
- ゴスペルを基調としつつソウルやR&Bを上手く融合させた上質な楽曲群
- 物語を彩る癖が強く魅力的なサブキャラクターたち
それではさっそく『ヘラクレス』をレビューしたいと思います。
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『ヘラクレス』作品情報 1997年に公開された、ディズニー・ルネサンス期のアニメーション映画。 ギリシャ神話の……
目次
『ヘラクレス』作品情報
作品名 | ヘラクレス |
公開日 | 1997年7月26日 |
上映時間 | 93分 |
監督 | ジョン・マスカー ロン・クレメンツ |
脚本 | ロン・クレメンツ ジョン・マスカー ボブ・ショウ ドナルド・マッケンリー アイリーン・メッキ |
出演者(声優) | テイト・ドノヴァン ジョシュ・キートン スーザン・イーガン ダニー・デヴィート リップ・トーン ジェームズ・ウッズ |
音楽 | アラン・メンケン |
【ネタバレ】『ヘラクレス』あらすじ・感想
神話を題材にした異色の作風!しかし随所に散りばめられたディズニー的要素
ディズニー映画といえば、童話を題材とした作品というイメージを持っている方も多いかと思いますが、本作『ヘラクレス』の題材はなんと“ギリシャ神話”です。
一方で、神話を題材としつつもストーリーはほぼディズニーオリジナルということもあって、公開当時はかなり賛否両論あったようですが、個人的には発想が面白くて好きです。
挑戦的なストーリーではありますが、デフォルメされた神話の登場人物たちのビジュアルはディズニーらしさ全開で楽しいです。ペガサスかわいい!
また、ヘラクレスが「真のヒーロー」を目指して愛に目覚めていく成長物語は、ディズニー作品として王道的な側面もあり、親しみやすく観やすい作品でもあります。
ゴスペルを基調としつつソウルやR&Bを上手く融合させた上質な楽曲群
本作『ヘラクレス』は、音楽でも他のディズニー作品とは一線を画す異彩を放っていると思います。
作曲は90年代ディズニー黄金期を支えた稀代の作曲家、アラン・メンケン。
90年代には『リトル・マーメイド』の「Part of Your World」、『アラジン』の「A Whole New World」、2010年代以降も『塔の上のラプンツェル』の「I See The Light」など挙げればキリがないほどディズニーの名曲を生み出してきた作曲家です。
『ヘラクレス』においても“作品の顔”といえる曲「Go The Distance」は上に挙げた名曲たちと同じ路線にありますが、ここでは「Go The Distance」以外の曲に注目していきましょう。
ハイテンションなオープニングナンバー「The Gospel Truth」からラストシーンの「A Star Is Born」まで、他のディズニー作品にはないタイプの高揚感!
題材がギリシャ神話ということでほんのりゴスペル風ですが、全体的にはソウルやR&Bの色が強く、映画『天使にラブ・ソングを…』の楽曲に近い質感が気持ちいいです。
ちなみに私は中盤に流れる「I Won’t Say(I’m In Love)」が一番好きです!
物語を彩る癖が強く魅力的なサブキャラクターたち
本作『ヘラクレス』を語る上で、個性的なキャラクターたちの魅力を欠かすことはできません。
主人公ヘラクレスはもちろんかっこいいのですが、注目すべきは濃いサブキャラクターです。
まず、先ほど紹介した楽曲「I Won’t Say(I’m In Love)」を歌うメグ(メガラ)。
ディズニー映画に登場する女性キャラといえばプリンセス!という圧倒的なイメージがありますが、メグは恋人に裏切られた過去があり、色仕掛けで男たちをおとしめるミステリアスな美女、という珍しい設定を持っています。
ヘラクレスとの恋に落ちて心を開いていく彼女にきっとあなたも惚れるはず!
『ヘラクレス』のヴィランズ、死者の国を統べる神ハデスも最高に良い味を出しています。
ヘラクレスの父、ゼウスを倒して神の世界を乗っ取ろうという企みは悪質ですが、ドジな部下を切り捨てない優しさとひょうきんな性格で悪役だけど憎めないキャラクターに仕上がっています。
持ち歌はないですが、そのユーモラスな存在感に惹かれること間違いなし!
キャラクターも音楽も題材も、あまり他のディズニー作品が持っていない特徴を揃えていながら、ディズニー映画としてしっかり見応えのある本作『ヘラクレス』、皆さんもぜひ観てみてください!
『ヘラクレス』まとめ
以上、ここまで『ヘラクレス』について感想を述べさせていただきました。
- 挑戦的な題材とディズニーらしい親しみやすさ
- 他のディズニー作品では体感できない高揚感を得られるハイクオリティな楽曲
- 主人公ヘラクレス以外にも強烈で魅力的なサブキャラクターあり
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