『GANTZ』あらすじ・ネタバレ感想!死んだはずの人間が黒い球“GANTZ”によって集められミッションが始まる

映画『GANTZ』あらすじ・ネタバレ感想!

出典:『GANTZ』公式ページ

逃げられない戦いの連鎖。

なぜ、戦うのか…試されるのは友情でも愛でもない、覚醒する生存本能。その絶望を、その恐怖を打ち砕け!

大人気原作コミック、待望の実写化作品です。

ポイント
  • 『キングダム』『BLEACH』『いぬやしき』の佐藤信介監督が手掛けた2011年公開の作品
  • 時が経った今見ても色褪せない演出、アクション
  • 見たことがない人はもちろん、公開当時に見たきりの人にも改めて見て欲しい

それではさっそく実写版『GANTZ』をレビッーしたいと思います。

『GANTZ』作品情報

作品名 GANTZ
公開日 2011年1月29日
上映時間 130分
監督 佐藤信介
脚本 渡辺雄介
原作 奥浩哉
出演者 二宮和也
松山ケンイチ
吉高由里子
本郷奏多
夏菜
綾野剛
山田孝之
水沢奈子
千阪健介
白石隼也
伊藤歩
田口トモロヲ
音楽 川井憲次

『GANTZ』あらすじ


まったく就職が決まらない大学生の玄野(二宮和也)と、彼の幼なじみで正義感の強い性格の加藤(松山ケンイチ)は、電車にひかれて命を落としてしまう。

しかし、黒い謎の球体“GANTZ”が彼らを呼び出し、“星人”と呼ばれる異形の敵との戦いを強いる。

加藤は争いを避けるが、玄野はサバイバルに身を投じることを決意する。
出典:シネマトゥデイ

『GANTZ』みどころ

映画『GANTZ』みどころ

欧米でも高い人気を誇る奥浩哉の人気コミックを、前・後編の2部作で映像化したSFアクション超大作。

『硫黄島からの手紙』の二宮和也、『ノルウェイの森』の松山ケンイチが初共演に臨み、謎の球体“GANTZ”に召喚され、異形の“星人”と呼ばれる敵との戦いを強いられた、若者の苦悩と究極の選択を体現する。

監督は、『砂時計』の佐藤信介。

生と死がテーマの深遠なドラマや、肉体を駆使した活劇の数々に圧倒される。
出典:シネマトゥデイ

『GANTZ』を視聴できる動画配信サービス

『GANTZ』は、下記のアイコンが有効になっているビデオ・オン・デマンドにて動画視聴することができます。

なお、各ビデオ・オン・デマンドには無料期間があります。

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注意点
  • 動画の配信情報は2019年6月14日時点のモノです。
  • 動画配信ラインナップは変更される可能性もありますので、登録前に各サービスの公式ページにて必ずご確認ください。

ご覧のとおり、2019年6月14日現在はどこのビデオ・オン・デマンドでも配信開始となっておりません。

動画配信が開始になり次第、追って情報を掲載させていただきます。

【ネタバレ】『GANTZ』感想レビュー

死んだはずの二人

「私の持論は、人には必ず役目があるということです。人それぞれに力や才能があり、それを最大限に発揮できる場所がある」

地下鉄のホームで独り言を言いながら就職面接のバイブルを読みふける大学生、玄野計(二宮和也)。

目の前を通り過ぎた青年が小学校のころの同級生、加藤勝(松山ケンイチ)であることに気がつきますが、特に声をかけずにいました。

程なくして酔っぱらいの男が一人線路に転落します。

自らも線路へ降りて男を救出しようとする加藤に触発されて、ホームにいる人々が手を差し伸べて無事に男は救出されました。

線路には加藤が残され、もうすぐそこまで電車が迫っています。

加藤を引き上げようと手を差し伸べる玄野でしたが、踏ん張りきれずに二人で線路に投げ出されます。

無情にも二人を撥ねて通過していく地下鉄。

次の瞬間、二人は見知らぬマンションの一室にいました。

生活感のない殺風景な部屋には複数の男女と、黒い大きな球体。

小学校以来だなんてのんきに言う加藤と、今俺たち死んだよな?と現状に疑問をもつ玄野。

あれこれ話していると、また新たに転送されてきたのは全裸の女性・岸本恵(夏菜)でした。

加藤は岸本に上着を貸してあげました。

謎の黒い球体、そして謎のミッション

突如として球体から流れ出すラジオ体操のテーマ。

そして不気味に左右反転された文字が入り混じる、ひらがなだらけの指令。

ターゲットは“ねぎ星人”、似顔絵のようなものと特徴や好きなものも表示されますが、玄野にも加藤にも何のことだか意味不明でした。

派手な音を立てて球体が展開すると、両脇には武器のようなものが収納されており、いぶかしげに玄野が球体の裏に回ると「くろの」と自分の名前が書かれたアタッシュケースを見つけました。

開けてみると、そこにはコスプレ衣装かと思うような黒いボディースーツが入っていました。

意味がわからないまま体の一部から消えていく玄野、ほかの人たち。どこだかわからない外へと転送されます。

全員が転送されたところで、ここまで傍観しているだけだった少年・西丈一郎(本郷奏多)が「これは海外のテレビ番組のリアリティーショーで、みんなは催眠状態で参加している。黒い球体が課したミッションを達成したら賞金1,000万円が出る」と言い出します。

そこへ現れるターゲット“ねぎ星人”。

最初に倒した者に賞金が出ると聞き、一斉にねぎ星人を追います。

すばしっこく逃げるねぎ星人を追い詰めたのは、派手目な青年とヤクザっぽい風貌の男性、眼鏡のおじさん・鈴木良一(田口トモロヲ)でした。

住宅の駐車場のような倉庫のようなそこは、ねぎ星人の寝床のようでした。

三人は黒い球体から持ってきた銃で星人を撃ちます。

内側から大破するように派手に爆散する星人。

ターゲットを倒したと思った矢先、三人の後ろには今ほど倒した星人の父親らしき、大きな図体をしたねぎ星人がいました。

星人の寝床から動けないままに三人は八つ裂きにされ、側で見ていた加藤も攻撃されてしまいます。

加藤を助けようと岸本が体当たりしても力及ばず、玄野が加わっても歯が立ちません。

どこかから攻撃の機会をうかがっていた西がやってきて、銃で大きいねぎ星人を倒しました。

一連の出来事がいったい何だったのかわからないまま、生き残ったメンバーはまたマンションへと戻されます。

GANTZとは?ミッションとは?

玄野たちは、これが地球に侵略する星人をやっつけるミッションであることを告げられます。

一度死んだ人間たちがGANTZと呼ばれる黒い球体によって集められているということも知ります。

よくわからない体験の直後、玄野は自分の部屋で目が覚めました。

面接にも大学での講義も身が入らないまま、ぼんやりしていると隣で講義を受けていた小島多恵(吉高由里子)から声をかけられました。

漫画を描くことが好きな多恵は、ひそかに玄野に想いを寄せていて、講義の最中も想い人の横顔を描いたりしていました。

玄野はねぎ星人との戦いが現実だったのかどうか確かめるために、小学校のころの加藤の家まで行きますが、家はなくなっていました。

そして戦いの最中に目にした電柱に記してあった住所を頼りに現場へ赴きます。

偶然そこで岸本と再会し、辺りはもう暗いので駅まで送ると言うと、岸本は玄野の家に泊めて欲しいと言います。

岸本は数日前に彼氏と別れ、風呂場で手首を切って自殺したことを打ち明けました。

GANTZ部屋から元の世界に戻っても、風呂場に自分の血まみれになった死体があるかもしれないと思うと、どうしても家にいられないと言いました。

その夜、ねぎ星人との戦いで生き残ったメンバーは、またGANTZ部屋に集められました。

新たに数人増えた彼らに課せられたのは“田中星人”を倒すミッション。

平面駐車場に転送された面々は、赤と白の縞模様の服を着た人型ロボットの田中星人と戦います。

移動スピード、殴るパワーが圧倒的なうえに、口から光線を放つ田中星人に全員が圧倒されてしまいます。

玄野や加藤たちより先にGANTZのことを知っていた西でさえ殺されてしまうほどでした。

戦闘する気になれず傍観していただけの玄野が応戦したのは、加藤と岸本が吹き飛ばされ自分が田中星人の標的になったときでした。

車の中でボコボコにされ、光線を放たれそうになったとき玄野の方が一手先に銃を放ち、車もろとも大爆破。

片足を欠損した玄野でしたが、命はあったので五体満足でまたGANTZ部屋に戻れたのでした。

私の持論は、人には必ず役目があるということです。

西が死ぬ間際に言った「100点とって俺を生き返らせろ」という言葉が気になっていた玄野は、GANTZに100点取ったらどうなるのか問います。

そして課せられたミッションをクリアして点数を100点集めれば“100点めにゅ~”として、記憶を消されて解放されるか、死んだ人を一人生き返らせることができることを知ります。

GANTZの世界でヒーローのように戦えるという事実に、玄野はだんだん喜びを覚えていきます。

「私の持論は、人には必ず役目があるということです。人それぞれに力や才能があり、それを最大限に発揮できる場所がある」と。

一方で加藤は、幼い弟と二人で生きている中で、自分がいつ死ぬのかわからない戦いを終わらせたいと思っていました。

そして、またGANTZ部屋に集められた夜。

次のターゲットは“おこりんぼう星人”、転送された先は上野の国立博物館でした。

門の前にいる巨大な二体の仁王像の片方を、新たに加わったメンバーが銃で撃ち砕きます。

するともう一体の仁王像が怒り、玄野たちに襲いかかってきました。

玄野が先陣をきって戦い、仁王像を倒したのですが、ターゲットを倒しても一向に転送されません。

玄野たちがおこりんぼう星人と戦っている一方で、博物館の館内に逃げ込んだメンバーは千手観音と戦っていました。

よろめきながら傷だらけで館内から出てきた女性メンバーを見て、何者がやったのかと様子をうかがう玄野の前に千手観音が現れます。

怪しんで見つめていると攻撃され、一瞬で串刺しにされてしまいました。

重傷をおった玄野を安全な場所へ運び、加藤が応戦します。

しかし、なめらかな剣さばきで素早く確実に相手を仕留めていく千手観音に加藤は翻弄されました。

そしてとどめをうたれそうになったとき、岸本が身を呈して加藤を助けたのでした。

悲しみと怒りで敵討ちのように立ち向かう加藤でしたが、あっけなくやられてしまいます。

無残に転がる岸本の亡骸を見て、血まみれで瀕死状態の加藤を見て、玄野は覚醒します。

千手観音の剣を銃で吹き飛ばした時、観音の手から一体の仏像が転げ落ちました。

階段を落ちていったそれは、みるみるうちに巨大化して博物館の屋根をも突き破るサイズになりました。

巨大な仏像の腕や博物館の屋根を走り、跳び、銃で撃ちまくる玄野でしたが、高く跳んだところで仏像の口の中に落ちてしまいます。

外で隠れていた鈴木たちが“終わった”と思ったとき、玄野は内側から銃を撃ち、仏像を撃破。

瓦礫のなかから加藤を探し出して「絶対死ぬなよ、先に行って待ってるからな」と言いますが、戻ったのは玄野と鈴木、若い男性の三人だけでした。

元の世界に戻った玄野は大学へ行きますが、何をする気にもなれませんでした。

帰りに地下鉄の駅で、子供が線路に帽子を落とします。

玄野は線路に降りて帽子を拾ってやり、そのまま線路に留まって死のうとしました。

しかし多恵に手を引かれ間一髪で命拾いをし、考えを改めた玄野は加藤の弟の元を訪ねるのでした。

そして、またGANTZ部屋に集められる面々。

新たに加わったメンバーに対して決意を新たに、「一緒に戦ってください」と言う玄野。

ラジオ体操のテーマが流れ始めました。

今、GANTZのレビューを書いたワケ

もう今さらレビューとか必要ないくらい有名な作品だし、誰もが一回は見てるんじゃないかと思うくらいですが、タイトルくらいは知ってるけど見たことがないっていう世代の人もいるのかな、と思って書いてみた次第です。

2011年公開の今作、当時見たときに“邦画なのにやるじゃん!”的な、誰目線だよ的なことを思ったのを覚えています。

それまでのSFアクションっていうと、ゴリッゴリに不自然なCG連発で割と興ざめしまくるような作品が多かったうえに、やっぱり洋画と比べると迫力がなかったんですけど、『GANTZ』は負けず劣らずだった…と思います。

私は原作漫画を読まずに映画を見た人なんですが、一緒に見た人は原作が好きな人でした。

その人いわく、端折ってる部分は結構あるけど、映画としてまとまってるし見やすいとのことでした。

何よりキャストと原作キャラの見た目の一致度がハンパないって何度も言っていました。

特に西くんと岸本。

多恵ちゃんは原作のほうが野暮ったくて吉高由里子だと可愛すぎるくらいだとのことです。ご参考までに。

もし、原作は読んだことあるけど映画は見ていないって人がいるなら、一度見てみて欲しいです。

個性豊かな星人たち

キャストを紹介するより、星人のことを話したい。

人間が感じる“不気味”を集めて濃縮して固めたような見た目の星人ばかりです。

まず、ねぎ星人。

最初に見つかった子供ねぎ星人は、声こそ可愛いものの見た目が不気味です。

寝床に追い詰められたとき「ねぎあげます」って何度も言って命乞いをするんですけど、やっぱり不気味。

大人ねぎ星人は言わずもがな、怖いです。

大きいし爪がエグいし。強いし。

戦闘シーンは夜だから全体的に画面が暗いので恐怖も倍増です。

明るかったら荒が見えちゃうからとか、そういう事情は言わないことにして。

次に田中星人。

お気に入りのラジカセを壊されてブチ切れる星人なんですけど、存在がもう全部不気味。

あらすじではロボットと書きましたけど、ロボットで良いのかな…口から光線出すし人間ではないからロボットだと思います。たぶん。

ガシャンガシャンした動きも気持ち悪いんですけど、何より走り出すときのガシャ!っていう動作が本当に怖い。

ちょっと私の語彙力では説明しきれないので、ぜひ見て欲しいです。

あんなの夜の駐車場で遭遇したら絶対漏らしてしまう。

最後におこりんぼう星人。はちゃめちゃに大きい。

けど普通に像としてあるだけなら迫力あるな~かっこいいな~と思うくらいです。

国立博物館での戦闘は千手観音が怖いです。

様子をうかがっている玄野くんの顔がきれいだなぁとか思っていると、唐突に串刺しにされますからね。容赦ない。

何よりなめらかな剣さばきというか、腕の動きに隙を見つけられなくて、戦っても勝てると思えないです。

GANTZの銃があったとして、私が戦ってワンチャンあるのは子供ねぎ星人くらいかな、と思います。

めっちゃどうでもいいけど玄野くんと背中を守り合って戦いたい。

好きなシーンと、セリフ

この項目で絶対に挙げたいのが、本郷奏多の死にゆくときの「あっふ…」です。

このためだけに見てもいいと思う。

このためだけに見てもいいと思う。大事なことだから二回言いましたけど。

冒頭からよくわからない存在で、一人だけ訳知り顔でスカしてる西くんというキャラが私はどうもいけ好かないんですけど、田中星人にボッコボコにされて瀕死で玄野くんにいろいろ喋るところは好きです。

本郷奏多の口の中が真っ黒に見えるところが人外感あって好きなんですけど、今のところこれは誰からも共感を得られていません。誰かいませんか。

それはそれとして、玄野くんの好きなシーンをいくつか。

田中星人との戦いのあと、GANTZスーツのまま元の世界に戻った玄野が近所の階段の中腹から跳んで無事に着地、うまくいったから一番上から跳んでまた無事に着地ときて、今度はビルの屋上から跳ぼうとしたところで多恵ちゃんから電話がかかってきて跳ばないんですけど、この子バカだな?カワイイな?と思う場面で好きです。

あとは最後の方、国立博物館での戦いのあと、地下鉄に轢かれて死んでしまおうとするまでの生気のない雰囲気から、多恵ちゃんに助けられて告白されて、ふんわり弱々しく笑うまでの流れ。

健気で必死な多恵ちゃんも含めて好きなシーンです。

最後にどうしても書きたいので書きますけど、田中星人にとどめを討つ玄野くんの「ごめん、先撃っちゃったぁ」がとてもいい。

表情、声ともにとてもいいです。

『GANTZ』まとめ

以上、ここまで『GANTZ』について紹介させていただきました。

要点まとめ
  • 邦画でSFアクションかぁ、なんて見ないままでいるのはもったいない作品です
  • 不気味な星人たちを豪快に撃破するアクションでスッキリしたい人にもおすすめ
  • あなたは玄野計、加藤勝どちらの目線で見ますか?

続編も合わせてご覧ください!