『学校の怪談4』あらすじ・ネタバレ感想!大人気シリーズの4作目は幽霊に人面ガニとホラー要素がもっとも強め?

『学校の怪談4』あらすじ・ネタバレ感想!大人気シリーズの4作目はホラー要素が最も強め?

出典:videopass

従来の3作品とはガラッと作品の系統が変わる『学校の怪談4』。

そのせいか、「4だけ見たことないな~」なんて方も多いのでは?

ホラー色はかなり強いですが、ノスタルジックな雰囲気に魅せられること間違いなしです。

ポイント
  • これぞ大人向けの『学校の怪談』
  • 夏の終わりにひんやりとしたい方におすすめ!
  • 妖怪はほぼ出てこない!じわりとした恐ろしさ

それでは『学校の怪談4』についてネタバレありでレビューします。

『学校の怪談4』作品情報

作品名 学校の怪談4
公開日 1999年7月10日
上映時間 99分
監督 平山秀幸
脚本 奥寺佐渡子
出演者 豊田眞唯
広瀬斗史輝
笑福亭松之助
皆川優紀
森安加代子
坂井英人
春名美咲
福田亮太
竹島由夏
根岸季衣
原田美枝子
音楽 宇崎竜童

【ネタバレ】『学校の怪談4』あらすじ・感想


第4作目は大人向け?

冒頭でも述べましたが、本作『学校の怪談4』は従来の『学校の怪談』シリーズとは大きく異なると言えます。

理由はズバリ「妖怪がほとんど出てこない」からです。

Yちゃん

どちらかというと幽霊そのものが登場しますね。

また、落ち着いたトーンでストーリーが進んでいきますのでボス的な妖怪がいて…という展開はありません。

Yちゃん

とはいえ、決して退屈するというわけではありませんよ!

ゾッとするシーン満載、そして“水”を基調とした幻想的な世界観に入り込むことができます。

言うなれば大人向けといったところでしょうか。

Yちゃん

涼しさが恋しい時には特におすすめです。

50年前に訪れた恐怖

50年前のある小学校の夏休み。

5人の生徒が校舎でかくれんぼをしています。

鬼は転校してきて初めての夏休みを迎えた幸一(福田亮太)です。

各自が様々な場所に隠れた時、幸一はある異変を感じました。

幸一がなかなか来ないため職員室の戸棚から出たユキコ(森安加代子)とサカエ(春名美咲)。

窓の外を見るとそこには、校舎の大きさを遥かに越える巨大な津波が押し寄せてきていたのです。

学校は一瞬で波に飲み込まれ、いち早く逃げた幸一以外の小学生たちは巻き込まれ亡くなりました。

Yちゃん

ここで亡くなった生徒たちの幽霊が、現代の小学生たちに恐怖をもたらすことになっていきます。

不気味な人面ガニ

戸野崎の叔母の家に遊びに来た兄妹の恒(広瀬斗史輝)と弥恵(豊田眞唯)。

せっかくの夏休みですが、恒たちが訪れた日は偶然にも大型の台風に見舞われていました。

海辺にある戸野崎では、嵐になると死人の霊が海から戻ってくるという言い伝えがあります。

翌日、海辺の清掃に来ていた小学生たち。

会長というあだ名で呼ばれている周治(坂井英人)は黒いランドセルを発見しました。

中からは小さなカニがたくさん出てくるも、最後に出てきたのはかなり大きめ。

Yちゃん

しかも人面ガニです。

不気味なランドセルを海に投げ捨てて帰宅するとなぜかまた同じものが玄関に置いてありました。

いたずらかと思い、再び捨てに海に戻りましたが今度は海に子供の霊が映って連れ去られてしまいました。

Yちゃん

人面カニも恐ろしいですし、所々で流れるBGMも不安を煽ります。

次々と失踪する小学生

周治が行方不明になってから、同じように小学生が次々と姿を消します。

地蔵の顔に石をぶつけてしまった悪ガキの1人の護は、血の涙を流す地蔵に出くわし恐怖を感じたのも束の間、自転車だけを残し姿は見えなくなりました。

いつも護をこき使っている男子2人が夜道を歩いていると、通るはずのない電車の踏切が作動します。

目の前を通過する電車に2人は唖然。

中には、子供の幽霊2人に捕らわれ連れて行かれる護の姿がありました。

列車はそのまま水中へ。

そして、従姉妹のあゆむ(皆川優紀)の親友、須美子(竹島由夏)までもが連れ去られてしまいます。

Yちゃん

子供の幽霊に連れ去られるシーンはどれも怖いですが、個人的に特に怖いのは須美ちゃんのところですかね。

酒造屋の広い倉庫に逃げ込みますが、階段で幽霊のサカエに見つかります。

「須美ちゃん、みーっけ!」

町の文房具屋さん

失踪事件が重なってから、恒はある夢を見るようになっていました。

それは、学校で自分がかくれんぼの鬼をしているという内容。

見つける直前で同じ夢を見ていた弥恵に止められるも、隠れている生徒を探してあげなくてはいけないという使命を感じるようになります。

Yちゃん

恒は度々現実世界でもユキコ達に呼ばれるようになるのですが、お祭りで呼ばれるシーンは幽霊の4人がお面を被っているのでとても怖いです。

弥恵は、失踪事件が相次ぐ中で町の文房具屋のおじさん(笑福亭松之助)と顔を合わせるようになりました。

おじさんはいつも悲しげに防波堤で海を眺めていたり、弥恵が恒に使えるいたずらを教えてくれたりするちょっと不思議な人です。

文房具屋の正体

そしてついに恒がさらわれる事態となりました。

あゆむに文房具屋さんの話をした弥恵でしたが、実はおじさんが昨年亡くなっているという衝撃の事実を聞きます。

弥恵は文房具屋の発言の節々から、昔津波で亡くなった子供たちの存在に勘づきます。

恒を連れ戻すため、弥恵は1人で文房具屋を訪ねました。

文房具屋さんが死んでいること、文房具屋さんの代わりに兄が連れ去られてしまったことをすべて話したのです。

文房具屋さんは死者なので小指が金の糸となりほどけていきますが、弥恵は兄を返してもらうために必要となります。

小指をハンカチで結ぶと糸の動きは何とか止まりました。

弥恵は文房具屋さんが鬼役のかくれんぼ、ついに見つけられなかった子供たちを探しに行きます。

Yちゃん

「文房具屋さん、死んでるんでしょ」「失礼な!」「(指)ほどけてるよ!」「うわあああ」のやり取りに癒されます(笑)

50年越しのかくれんぼ

海岸を2人で進んでいくと、津波による被害を受けた木造の校舎が出現。

中はとてもぬかるんでいて、クリオネやクラゲのような生物が浮かんでいます。

また、弥恵の真横を骨だけの魚が通過していきます。

当時の文房具屋さんのあだ名は幸一の名を取ってコウちゃん。

Yちゃん

兄は同じ呼び名だから連れていかれたのかもしれません。

「もういいかい」と呼びかけても反応はなく、弥恵は子供の霊に抱き着かれるも振り払います。

罪悪感で乗り気ではなかったコウちゃんの前にはサカエが持っていた人形が現れ、ユキコの声も聞こえたため皆を探す決心がつきました。

そして弥恵はついにススムを、コウちゃんもテツオの名を発見するも、その姿はありません。

ユキコとサカエは弥恵の夢に出てきた職員室の引戸にいるのでは?ということで職員室に向かいました。

中で眠るユキコとサカエの姿。

目を覚ますとコウちゃんを見て笑顔になりました。

他の2人の姿も戻り、鬼のコウちゃんをずっと待っていたと笑ったのでした。

恒を返してもらう約束をコウちゃんのほどけた指と結びます。

気になる結末

学校から自力で出て灯台に向かって泳ぐ弥恵。

目が覚めると叔母がいます。

恒は灯台の上の方にいました。

かくれんぼの皆は?という質問にいたずらで返す弥恵。

Yちゃん

連れ去られていた皆も無事戻ってきたようです。

後日、防波堤にて恒とあゆむ、弥恵が食べたアイスは全員当たり。

文房具屋さんが御馳走してくれたのかもしれません。

弥恵は海に当たり棒を投げ入れました。

場面変わってとある小学校の廊下。

1人の少年は落ちていたアイスの当たり棒を広い、ポケットに。

そこに現れた4人の友達と共に夏休みを学校で満喫するのでした。

晴天の中、双方の世界で海は輝いています。

感想

Yちゃん

じんわり怖いですが、クライマックスにかけてはとても感動的で爽快感のある展開でしたね。

幸一はきっと心残りがあるまま亡くなっていったのだと思いますが、弥恵というしっかり者で勇敢な少女に出会って救われたはずです。

津波で亡くなった友達も合わせ、最後には別の世界線ではありますが幸せに過ごしているようでした。

ちなみに、亡くなった人物のその後が細かく描かれたのは『学校の怪談4』が初めてかもしれません。

Yちゃん

そして同じ学校という題材でここまで雰囲気をがらりと変えた平山監督は素晴らしいなと思いました。

『学校の怪談4』まとめ

以上、ここまで『学校の怪談4』をネタバレありでご紹介させていただきました!

要点まとめ
  • 全シリーズの中で爽快感No.1
  • 弥恵ちゃんの度胸に拍手
  • 笑福亭松之助さんの演技に和む

大人になった今再び観返すとよりグッときますね。

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