夾のトラウマは、透の優しさで雨と一緒に流されていきました。
見た目も匂いも醜悪な異形の怪物に変わってしまった夾。
おぞましい怪物だったとしても中身は夾。それなら透は大丈夫。
たとえ殴られ傷つけられても、これまで培ってきた信頼は消えていない。だから大丈夫。
怖いなら怖いと伝える。
家族でいたいのなら、大事なのは嘘をつかないこと。
優しい音楽と迫真の演技に支えられた、素晴らしい物語でした。
▼動画の無料視聴はこちら▼
目次
『フルーツバスケット』第24話「帰りましょう」あらすじ
道場をこれ以上は空けておけないと、夾の武術の師匠である草摩藉真が修行から戻ってきた。
藉真は夾との再会を喜ぶ。というのも、藉真の祖父は猫憑きだった。
夾の立場を一番理解し、本当の父親のように大切に思っているのだ。
が、藉真は道場へ帰ってもいいかと聞く夾にこう言い放つ。
「お前はここで暮らしていくんだ」と。
【ネタバレ】『フルーツバスケット』第24話感想
母親の自殺
自殺した母親の葬式。
幼い夾は「俺のせいじゃない」と叫び続けます。
冒頭から、かなりきついシーンでした。
「夾、私と一緒に暮らさないかい？」
それを救ったのが、師匠だったのですね。
草摩 籍真
長髪を後ろでまとめた和装の長身イケメン、師匠こと草摩 籍真。
さらに武術の達人で物腰が柔らかく、声が森川智之さん。
心根もまっすぐで優しく、幼い夾の恩人でもあります。
草摩の人間ですが、十二支ではないようで変身はしません。
完全無欠に見えますが、欠点が見当たらないことが欠点なのかもしれません。
ギャップがあった方が萌えるのは、これまでの登場人物で証明されているので変身するところを見たかったですね（笑）
由希のせい？
「猫憑きとして生まれた時点で終わってる代物なんだ。それが鼠の…あいつのせいだってことも。あいつがそもそもの元凶だってことも」
夾のこの言葉、気になりますね。
猫が鼠に騙されて十二支になれなかった話は有名ですが、それを「あいつ」と表現しているということは、直接的に由希が夾に対して何かをしたということでしょうか？
次回でシーズン1は終了みたいですが、ここも明かしてもらえるとありがたいですね。気になりますので！
師匠の賭けと楽羅の想い
「今度こそ夾が壊れる可能性も。あなたすら憎み、もう二度と笑いかけてはくれぬかも。それでも万に一つに賭けるのですか？」
紫呉のこの言葉に、とても共感します。
自分が異形の化け物であることを蔑み、誰とも関わらず交わらず、一人で生きて一人で死ぬ。
そんな人生から解き放ってあげたい。
気持ちは分かるのですが、透にすべて任せるのはさすがに無責任な気がします。
「彼女にすべてを委ねてしまうのか。あなたまで」
失敗した時、夾だけじゃなく透も心に一生ものの傷を負ってしまいますよね。
本当に、恐ろしい賭けに出たものです。
そして、この会話を聞いていた楽羅。
夾に惚れている彼女はどう思ったのでしょう。
最愛の人の救い人に、自分ではなく透を選ばれてしまった。
選んだのは最愛の人の育ての親。切ないですね…。
透、夾、楽羅の今後の関係も気になるところです。
猫のもののけの本来の姿
数珠を外された夾は、異形の姿に変わってしまいます。
それは女性に抱きつかれて変わっていた可愛らしい猫ではなく、爬虫類を思わせる見た目でした。
見た目の感想としては「ポケモンのフーディンやミュウツ―みたいでかっこいい」なのですが、匂いがあるとなると厳しいですね。
透が吐いてしまうほどですし、生理的に受けつけない匂いなのでしょうね。
このシーンで師匠が夾の目を隠していたので、夾が変身するためには、数珠以外にも何かきっかけが必要なのかもですね。
透は無敵
夾の本当の姿は異形であり、醜悪。そして匂いまである。
そのすべてを愛していると言われても、本人ですら信じられるわけがない。
気を遣われていると分かっている人とは、本当の意味でつながることはできない。
大事なのは嘘をつかないこと。気持ちを誤魔化さないこと。
心の底から優しくて、正直こそが美徳であると信じている。
人間関係において、透は無敵ですね。
迫真の演技
振りほどこうと腕を振り回す異形の夾に必死でしがみついて、「弱音を聞かせて欲しい」と涙ながらに訴える透。
怖くて怖くてたまらないのに、それでも夾を説得しようと勇気を振り絞る透。
透の上擦って震える声は、彼女の心境を見事に表現していたと思います。
演じられた、石見舞菜香さんにお礼を言いたいぐらいです。とても感動しました。
欠点を認めるところから
今回の夾の話は、外見や仕草に特徴のある障碍者の方との関わり合いのメタファーなのかな、と感じました。
テレビなどでの特集で、障碍をいじってもいいのかどうかの話はよく見聞きします。
初対面の人にいじられるのは不快だし、初対面じゃなくても嫌いな人にいじられるのは嫌。
信頼関係を築けている人であれば、腫れ物に触るような接し方ではなく、冗談にしてくれたほうが嬉しい。
という意見が多いようです。
透と夾の場合、たとえ透が夾の本当の姿を「怖い」と言ったとしても、透が夾を嫌ったり差別したりすることがあるはずがない。
夾は、その透の人間性を理解している。
透も、自分の気持ちを夾が理解してくれると信じている。
だから、気持ちを正直に伝えても一緒にいられる。
こういう負い目のない関係を築けている、築く努力をすることが大事なんでしょうね。
回想で登場した草摩 慊人のように、信頼関係がないのに正直に伝えられても傷つくだけです。
んー、想像するだけで難しいですね…。
やはり透は凄いですが、このことは忘れないようにしたいです。
『フルーツバスケット』第24話まとめ
TVアニメ「#フルーツバスケット」第24話🐱
テレビ東京での放送が終了しました！
ご視聴頂きました皆様、本当にありがとうございます！この後は
●テレビ大阪 深夜2:10～
●テレビ愛知 深夜2:05～
にて放送です！お楽しみに♪#フルバ pic.twitter.com/lVtkxCwtom
— TVアニメ「フルーツバスケット」公式 (@fruba_PR) September 13, 2019
- 夾の秘密
- 師匠の賭け
- ハッピーエンド
最後、夾が透にキスするかと思ってドキドキしました。思わせぶりですね（笑）
▼動画の無料視聴はこちら▼
▼次回第25話（最終回）も続けて読む▼
