2021年で映画デビュー15周年となる北川景子の主演最新作。
トレードマークでもあったロングヘアを30センチ以上も切り、役にのめり込んで熱演を見せています。
共演には中村倫也、窪塚洋介、芳根京子、木村佳乃らが顔を揃えました。
- 容疑者の心理を追う中で明らかになるヒロインのトラウマの正体
- 劇中に描かれる夫と、義弟との複雑な関係
- 後半30分で、予期せぬ感動が待っていて、感涙必至!
目次
『ファーストラヴ』作品情報
作品名 | ファーストラヴ |
公開日 | 2021年2月11日 |
上映時間 | 119分 |
監督 | 堤幸彦 |
脚本 | 浅野妙子 |
原作 | 島本理生 |
出演者 | 北川景子 中村倫也 芳根京子 板尾創路 石田法嗣 清原翔 高岡早紀 木村佳乃 窪塚洋介 |
音楽 | Antongiulio Frulio |
『ファーストラヴ』あらすじ【ネタバレなし】
警察に逮捕された彼女は、「動機はそちらで見つけてください」と言い放ちました。
この言葉はマスコミを騒がせ、連日報道が過熱していきます。
公認心理士として活躍する由紀は、写真館を経営する夫・我聞の進めもあり環菜の取材を行うことに。
そこに、環菜の弁護士として義弟の迦葉が現れます。
2人の間には我聞も知らない過去があり、気まずい空気が流れます。
心理士と弁護士として協力体制を取ろうとする由紀に対して、迦葉は環菜のことを「あの子はくせものだよ、心が読めない」と言って警告しました。
初めての面会で由紀は、迦葉の言葉の通り感情の起伏が激しく本心を見せない環菜に、戸惑いを隠せません。
何とか環菜の心に迫ろうとする由紀は、過去に環菜と関係のあった男性を追っていきます。
しかし、環菜と男性たちの言い分は食い違い、逆に混乱。
迦葉は環菜の自傷癖を環菜の母親に聞きますが、母親は娘を突き放すばかりで、何と検察側の証人になるとまで言い出しました。
環菜の過去を知るために富山に向かった由紀と迦葉は、子供の頃に環菜が参加させられたデッサン会の秘密を知ることになります。
その秘密は、由紀自身の苦い記憶を呼び起こすものでした。
『ファーストラヴ』感想
北川景子VS芳根京子
ストーリーのメインは、北川景子と芳根京子の対決。
公認心理士として真相に迫ろうとする由紀に対して、環菜は自分のことですら、その時々で発言を変えて翻弄します。
父親を殺しておいて「動機はそちらでお願いします」と言い切る程ですから、マスコミからはサイコパス扱いされるほど。
しかし、本当の姿が明らかになる後半では、複雑な性格が形成された理由が観客に知らされるのでした。
村松 健太郎
その芳根京子を受け止めたのが、北川景子。
「北川景子が受け止めてくれるから、自分は自由に演じれた」と芳根京子は語っており、受け身のヒロインに回った彼女の演技も注目です。
村松 健太郎
不穏さを醸し出す中村倫也と今までない普通さを感じさせる窪塚洋介
ヒロインの由紀を囲む対照的な男性を演じるのが、中村倫也と窪塚洋介です。
堤幸彦監督自身、どうやったらこんな不思議な雰囲気を纏えるのかと評する中村倫也。
今作では、由紀と因縁深い弁護士を演じました。
村松 健太郎
一方、由紀を支える我聞を演じるのは窪塚洋介。
窪塚洋介自身も発言しているように、今までのフィルモグラフィの中で最も「何もない普通の役どころ」を演じています。
もとは世界各国を渡り歩くカメラマンでしたが、今は実家の写真館を継いで、表に出ている由紀を支える役どころ。
村松 健太郎
若手を引き立てる北川景子の巧みな演技
北川景子は実生活で母親になったことで、これまでのクールビューティーなキャラクターに加えて母性を感じさたり、温もりを感じさせる役どころも増えてくるかもしれません。
『君の膵臓をたべたい』、『約束のネバーランド』では浜辺美波と、『響-HIBIKI-』では平手友梨奈と共演。
村松 健太郎
『ファーストラヴ』でも感情を爆発させる芳根京子を受け止め、彼女の素晴らしい演技を引き出しました。
村松 健太郎
『ファーストラヴ』あらすじ・感想まとめ
∴ .゚・* *・.゚∴
環菜の二転三転する供述に翻弄されながらも
取材を進めていく由紀は、心の奥底に隠した
「ある記憶」と向き合うことになる。そして辿り着く、
“ファーストラヴ”に隠された
事件の真相とは ーーー。#ファーストラヴ pic.twitter.com/S8hh7wldWW— 映画『ファーストラヴ』 (@firstlove2021) January 10, 2021
以上、ここまで『ファーストラヴ』をネタバレなしでレビューしてきました。
- 明らかになる真相と、それを乗り越えていく登場人物たちの姿
- サスペンスの名手・堤幸彦監督の素晴らしい演出
- キーパーソンの芳根京子の熱演と、それを受け止める北川景子の主演としての存在感