『亜人ちゃんは語りたい』は、バンパイア、デュラハン、雪女、サキュバスなどの、亜人という空想上の生物が日常的に存在するという設定で、現代日本の高校を舞台にしたアニメです。
亜人は作中では、「デミ」(英語のdemi-humanから)と呼ばれています。
主人公の高橋鉄男は、ヒロイン4人に囲まれた学園生活を送るので、見た目はハーレムアニメっぽいですが、恋愛要素は薄くアクションもありません。
落ち着いたテンションで見られる日常系で、亜人の悩みの解決や、亜人との交流がメインの心温まる作品になっています。
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目次
『亜人ちゃんは語りたい』作品情報
作品名 | 亜人ちゃんは語りたい |
放送年 | 2017年1月〜2017年3月 |
話数 | 全12話 |
原作 | ペトス |
監督 | 安藤良 |
声優 | 諏訪部順一(高橋 鉄男) 本渡楓(小鳥遊 ひかり) 篠田みなみ(町 京子) 夏川椎菜(日下部 雪) 日笠陽子(佐藤 早紀絵) |
音楽 | 横山克 |
主題歌 | オープニング「オリジナル。」 エンディング「フェアリーテイル」 |
『亜人ちゃんは語りたい』声優・キャラクター紹介
高橋 鉄男(声優:諏訪部順一)
- 県立柴崎高等学校の生物教師で、本作の主人公。年齢は30歳前後
- 学生時代から亜人に興味津々だったが、ひかり達に出会うまで機会に恵まれていなかった
- ボサボサの髪と無精ひげ、三白眼、筋肉質
- 天然タラシだが恋愛には鈍い
小鳥遊 ひかり(声優:本渡楓)
- 高校1年でバンパイアの少女
- 明朗快活で人懐っこく、いたずら好きな性格
- 「ひまり」という双子の妹がいる
- 歯が疼くと、他人の腕を甘噛みして衝動を抑える
町 京子(声優:篠田みなみ)
- 世界に3人しかいない、頭部と胴体が分離したデュラハンの少女
- 頭を抱きしめてもらうのが大好きな、高校1年
- 人懐っこくて、甘えんぼ
日下部 雪(声優:夏川椎菜)
- 高校1年の雪女の少女
- 自身の雪女の能力を把握しておらず、その不安から人と距離を置いている
- 本来は、下ネタやギャグ漫画が好きな、朗らかな少女
佐藤 早紀絵(声優:日笠陽子)
- 柴崎高校に赴任してきたサキュバスの女性で、24歳の数学教師
- 「催淫」というサキュバスの特性を隠すため、色気のない恰好をしているが、素顔はかなりの美人でスタイルもいい
- サキュバスの性質から、人の少ない田舎に住んでいる
- 彼氏いない歴=年齢
【ネタバレ】『亜人ちゃんは語りたい』あらすじ・感想
デミちゃんたちがかわいい
なんといってもキャラのかわいさが最大の特徴ですね。
ひかり、町、雪、佐藤先生。
作画も声優さんも素晴らしく、メインの4人はみんなかわいいです。
個人的には、ひかりと佐藤先生がお気に入りです。
ひかりは、髪型も猫耳つけているみたいですし、甘噛みしちゃうのも爪とぎを我慢できない感じで、猫っぽさがいいですね。
頻繁にデフォルメされた表情になったり、とにかく動きが多いのも、アニメ映えしていいですね。
佐藤先生は、恋愛に奥手なサキュバスというギャップがいいですね。
唯一の大人なので、サービスシーンも多いですし、声をあてられた日笠陽子さんのキャラと、やけに合っていますし。
途中から、恋心を隠し切れなくなって「私も好き!」とか言っちゃうのが、めちゃくちゃかわいかったです。
佐藤先生の、サキュバスの特性を活かした照れながらの誘惑に、高橋先生が表面上は平静を装うのも最高でした。
メインキャラの性格が現実にありそうなレベルで個性的
あまり、漫画やアニメっぽくないというか、キャラを強調しすぎない感じが好きです。
これも落ち着きをもたらしている要因のひとつだと思います。
見た目とは裏腹に、地に足のついたデミちゃんたちは、いいバランスで構成されています。
登場人物の髪の色が黄色や青だったりする理由が、「亜人だから」とか「家族に亜人がいるから合わせて染めているから」だったりと、キャラクターデザインの根拠を世界観から持ってきています。
デザインの幅を広げつつ、世界も深くなって、一石二鳥の素晴らしいアイディアですね。
天然タラシ
30歳前後というのもそうですし、ぼさぼさの髪と無精ひげで三白眼。
主人公の高橋先生の容姿が、ハーレム系アニメの主人公としては、なかなか特徴的です。
その高橋先生の悩みが、教え子との距離感だったり、主人公が大人になるだけで、物語も随分と大人っぽくなりますね。
教え子がヒロインなので、子ども扱いによる、天然タラシっぷりが自然なのも好印象です。
声をあてられたのが諏訪部順一さんなので、モテそうではありますが。
世界観は不明な点が多い
世界に3人しかいないデュラハン。
日本には町京子のひとりだけ。
それだけ珍しい存在なのに、街中で特別注目されているような描写がないので、亜人に対する理解や受け入れが進んだ社会なのかな、と思っていました。
アイドル的な注目も集めないとなると、亜人には注目すること自体が「悪」なんだと、子供のころから徹底されてきたんだと想像できます。
第1話で、デュラハンの容姿についてひかりが言及したシーンで、教室にざわめきが起こり、デュラハンの町がホッとするのが、徹底され過ぎているため、ぎくしゃくした雰囲気なんだと感じました。
学校だけじゃなく、社会人も注目していないので、何十年もしっかりと教育を積み重ねてきた社会のはずです。
ただ、このことと後述する第4話の陰口のシーンが矛盾している気がして、視聴中ずっと気になっていました。
最終話まで直接的な説明はなく、どのような教育システムによって、このような社会が築けたのかがイマイチわかりませんでした。
亜人を個性だと受け入れて、多様性を認める社会なのに、テストの結果を貼り出して優越感や劣等感を煽ることをOKとしているのも、矛盾している気がしますし。
パラリンピックならぬ、デミリンピックとかもあるのか、とかも気になるところですね。
心に響くセリフ
「自分の方からこれぐらいは許容できますよ、と一歩踏み出してみる」
首と胴が分離しているという特徴的な容姿なのに、会話の中でその話題が全く触れられない。
気を遣われているのが明らかで、それが「普通の人」との溝に感じられてしまう。
その解決策として、「自分からネタにしてしまえばいい」と高橋先生が提示した際のセリフ。
最近は、ほぼ全盲のお笑い芸人さんが、目が見えないことをネタにして活躍したりしていますし、かなり納得感のある回答でした。
コンプレックスがあるなら、自分からそれをネタにした方が、人間関係は深くなるってことですね。
もちろん、相手がきちんと気を遣える人間であることが前提ですが。
「みんな傷つけあっているから私も傷つけていいなんて、口にして恥ずかしくないの!?」
第4話で、友達が陰口を言われていることを知ったひかりが、直接陰口を叩いている場面に乗り込んで、文句を言ったシーンです。
とても胸に響くシーンで、セリフも印象的でした。
ただ、この場面で、文句を言われた方が反論できるのが不思議でした。
亜人に対する差別意識を徹底的に排除された社会で、亜人の悪口を言って、それを亜人に聞かれて、直接注意されたのに反論できるってどんなメンタルなんだ…。
子供のころから、「亜人差別」がいけないことだと徹底されてきているんじゃなかったの?
町の悩みは「徹底され過ぎている」からこそのジレンマじゃなかったの?
この生徒たちが特別だったのでしょうか。
だとしたら、教師陣の捉え方が普通すぎますし…。
感動すると同時に、いろいろと疑問も湧くシーンでした。
この辺の疑問を解消するには、第2期を待つか、原作を読むしかないですかね。
オープニングテーマ
TrySailさんが歌うオープニングテーマ「オリジナル。」
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』や『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の脚本で有名な岡田麿里さんが作詞なんですね。名前を見て驚きました。
曲もそうですが、華やかな歌詞で、アニメーションとぴったり合っています。
可愛らしさ伝わる歌声もあって、思わず飛び跳ねたくなるような、素晴らしい曲です。
岡田さんは、作詞だけで脚本はやってないみたいですね。
『亜人ちゃんは語りたい』声優/キャラ・あらすじ・ネタバレ感想まとめ
【未放映エピソード収録!】
亜人ちゃんたちのお話はまだまだ終わらないのです!9月27日発売のBD&DVD第7巻に未放映エピソードを収録!各法人描き下ろしの連動購入特典も!どうぞお楽しみに!
⇒https://t.co/PXcQ58kuo3 #亜人ちゃん #demichan pic.twitter.com/rQq4w9bnda— 亜人ちゃんは語りたい (@demichan_anime) 2017年3月29日
- 欠点が少ない良作アニメ
- 社会的なメッセージを含んでいる
- 世界観は謎な部分が多い
『亜人ちゃんは語りたい』は、入り口をファンタジーにしているだけで、真面目にマイノリティの受け入れについてを考えさせられるアニメです。
亜人は障がい者のメタファーだと捉えるのが自然だと思います。
結局は、その人の性格と関係性によって、付き合い方は違う。
デュラハンだとかバンパイアだとかで一括りにするんじゃなく、その人、その個人が、どういう人間なのかをまず確かめる。
周りにマイノリティの方がいるのなら、まずはそこから始めてみるべき。
そういうメッセージを感じたアニメでした。
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