世界的ドキュメンタリー作家ワン・ビンの話題の最新作『死霊魂』。
8時間超えの長尺作品にも関わらず、都内封切館のシアター・イメージフォーラムで特別公開されると、早々に全日完売、急遽10月3日からの追加上映も決定するなど、2020年の必見作として大きな話題を呼んでいます。
このたび『死霊魂』のヒットを記念し、9月17日(木)に開催したオンラインレクチャーの動画とテキストを無料公開することとなりました。
目次
『死霊魂』ヒット記念オンラインレクチャー概要
オンラインレクチャーは予約開始するとすぐに定員に達したため、参加できなかった方から見逃し配信の要望が多数寄せられていました。
講師は、2020年3月に「ドキュメンタリー作家 王兵(ワン・ビン)現代中国の叛史」(ポット出版プラス)を刊行した中国文学者で専修大学教授の土屋昌明さん。
レクチャーは、ワン・ビン監督の衝撃的な第1作『鉄西区』など過去作から『死霊魂』への繋がり、ワン・ビン監督が『死霊魂』のタイトル文字に込めた思い、また映画に登場する砂漠に散らばった骨の驚くような事実など、これまで日本では紹介されてこなかった、まさに土屋教授にしか語れないディープな内容です。
『死霊魂』を見た人も、まだ見ていない人も、ぜひこの機会に動画&テキストをチェックしてみてください。
世界に類のない研究本を刊行した中国文学者が語る『死霊魂』とワン・ビン監督
第一部:「ワン・ビン監督はここが凄い」デビュー作からこれまで
→ https://note.com/moviola/n/ncd01cc1306ef
第二部:話題の大作『死霊魂』を深く読みこむ
→ https://note.com/moviola/n/n465c16b9af78
第三部:参加者の質問に答えます!(テキストのみ)
→ https://note.com/moviola/n/n167e2b18c44d
MC:武井みゆき(ムヴィオラ代表)
『死霊魂』概要
カンヌ映画祭で「ホロコースト中国版」「これは爆発物」と評された『死霊魂』。
山形国際ドキュメンタリー映画祭2019で大賞と観客賞をダブル受賞した話題作がついに公開!
2018年カンヌ国際映画祭でプレミア上映されると「我々の時代の『ショア』(ホロコーストを題材にした映画史の重要作)だ!」(Screen Daily)、「これは爆発物だ!」(Hollywood Reporter)と世界に衝撃を与え、山形国際ドキュメンタリー映画祭2019では大賞と観客賞をダブル受賞。
中国史の闇とも言われる<反右派闘争>の再教育収容所を生き延びた人々にカメラを向け、その証言によって収容所で命を落としたおびただしい死者の魂を呼びおこそうと世界的ドキュメンタリー監督ワン・ビンが全精力を注いだ集大成。
8時間26分もの上映時間、休憩2回を挟む3部上映という圧倒的な作品です。
Gallery
作品情報
原題:死霊魂
英語題:DEAD SOULS
監督・撮影:ワン・ビン
製作:セルジュ・ラルー、カミーユ・ラエムレ、ルイーズ・プリンス、ワン・ビン
フランス、スイス|2018年|8時間26分(3部合計)|DCP|カラー|
日本語字幕:最上麻衣子(第一部)、新田理恵(第二部、第三部)
配給:ムヴィオラ
公式サイト:moviola.jp/deadsouls/
監督プロフィール:ワン・ビン(王兵)
1967年11月17日、中国陝西省西安生まれ。
14歳の時に父を亡くし、当時の政策によって父の職を継ぎ、その職場で24歳まで働く。
その後、1992年瀋陽にある魯迅美術学院写真学科と北京電影学院撮影科で学ぶ。
中古のデジタルキャメラひとつで世界に対峙した衝撃的な『鉄西区』(1999-2003)と「反右派闘争」の時代を生き抜いた女性の証言を記録した『鳳鳴―中国の記憶』(2007)、そして集大成として取り組んだ8時間超えの最新作『死霊魂』(2018)で山形国際ドキュメンタリー映画祭大賞を3度受賞。
カンヌ・ベルリン・ヴェネチアの三大映画祭での受賞も数多い。
いうまでもなく21世紀の最も重要な映画作家の一人である。
※ワン・ビン監督の過去6作品はUPLINK Cloudにて配信中。
https://www.uplink.co.jp/cloud/features/2723/
『死霊魂』は10月3日から追加上映予定!
▼あわせて読みたい!▼