衝撃的で第1話からボロ泣きしてしまった『チェルノブイリ』ですが、まだまだもっと残酷な現実がこれでもかと突きつけられ続けます。
そんな中でも第2話では、ウラナ・ホミュック博士の登場で、ほんの少しだけですが解決への糸口が見えはじめたような気がします。
前回問題となっていたチェルノブイリの放射線濃度ですが、(今のところ3.6レントゲン)今回正確な数値が明らかに。恐ろしいです。
そして、やっとのことで市民の避難がはじまります。
それでは、『チェルノブイリ』第2話もネタバレありでレビューしていきたいと思います!
目次
海外ドラマ『チェルノブイリ』前回第1話のあらすじと振り返り
1988年4月26日。
核物理学者のヴァレリー・レガソフは、自分の肉声を吹き込んだ6本のテープを遺し、自宅で首を吊ります。
レガソフ博士の遺した6本のテープには、2年前に起こったチェルノブイリ原子力発電所での事故の隠された真実が吹き込まれていました。
1986年4月26日午前1時23分。
ソ連のキエフ州にあるチェルノブイリ原子力発電所火災が発生。
消防士のワシリー・イグナテンコが現場に到着すると、普通ではない炎の色や、地面に落ちている黒い欠片を拾った隊員の手の火傷…。
これが普通の火事ではない可能性を幹事ながらも消火活動を続けることになってしまいます。
一方、発電所内のでは所員たちも少しでも被害を食い止めようと奮闘していました。
しかし、この日の責任者ディアトロフは再三の所員たちの進言に耳を貸さず、事故を軽く考えて次々と危険な場所へ所員を送り込みます。
夜が明けレガソフ博士にボリス・シチェルビナから、今日の午後に事故処理のための政府委員会に出席するようにとの要請が。
事故後、何も対応がされぬまま、チェルノブイリ近郊のプリチャピの街では朝を迎えます。
【ネタバレ】海外ドラマ『チェルノブイリ』第2話あらすじ・感想
朝になり、異変に気付き始める人々
事故発生から数時間後たち朝になると、チェルノブイリ原発からほど近くの病院には大勢の患者が運び込まれます。
このほとんどが、発電所の所員たちや消火活動をしていた消防士たちで…。あの越境で火事の見物をしていた人々の姿も。
子供たちも、赤ちゃんまでも…。
リュドミラはワシリーを探しますが、既にモスクワの病院に移送された後でした。
消防士たちが被ばくしていることに気づいた看護師たちが、消防士の着衣を全て脱がせ、地下へ捨てるシーンがあったのですが…。
YUKI
大勢の人が犠牲になり、その大勢の人を助ける人が次の犠牲になる。これはどうやったら止められるのでしょう…。
しかし、第2話では少しだけ希望の光を感じる人物が登場します。
白ロシア原子力研究所のウラナ・ホミュック博士です。
ホミュック博士はチェルノブイリから400キロも離れた場所から早々に事故を突き止め、警告するため単身チェルノブイリに向かいます。
政府委員会にて…レガソフが語る“懸念すべきこと”
レガソフ博士は政府委員会に呼ばれ、シチェルビナ副議長の報告書に目を通した博士は、その中の一文を読んである懸念を抱きます。
気になった報告の一文とは、“光沢のある黒い鉱物に触った消防士が手に重度の火傷を負った”というもの。
YUKI
“光沢のある黒い鉱物”、これが“黒鉛”のことを示しているとすぐに分かった博士。黒鉛が使われている場所は発電所内では一か所だけ、それは原子炉の中。
つまり黒鉛のかけらが外にあったということは、タンクではなく原子炉が爆発したことを意味します。
政府委員会では、ボリスの口から嘘ばかりの報告が並べ立てられます。
放射線量は毎時3.6レントゲン。これは健康診断の胸部エックス線1回分と同程度である。
と報告するボリス。しかし、レガソフ博士の語る真実はコチラ。
3.6レントゲンは胸部エックス線1回分ではなく、400回分と同程度。黒鉛に触った消防士は胸部エックス線400万回分の放射能を浴びている。そして懸念すべきは、3.6レントゲンが簡易測定器の上限である、ということ。
さらに、この会議でレガソフ博士が述べた懸念すべき事柄とは…もう、本当に恐ろしいものだったのです!
ソ連が保有するRBMK炉はウラン235という物質が燃料として用いられています。
第二次世界大戦で日本の広島に投下された原爆も、このウラン235が使われました。
ウラン235は原子ひとつひとつが光の速さで弾丸のように飛ぶ特徴を持ち、金属や木、コンクリート、人体などすべての物質を突き抜けてしまいます。
ウラン235の1グラムあたりには弾丸が何兆個も含まれているそうです。チェルノブイリ原発は、それを300万グラムも保有する発電所。
そしてその弾丸は、風にのり、雨に含まれ、食料や空気や飲料水に入り込んいってしまいます。
さらに弾丸は、100年から中には5万年飛び続けるものもあるんだとかで…。
ここまで言ってようやく、ボリスとレガソフ博士にチェルノブイリへの視察が命じられるのです。
YUKI
しかし、初めは偉そうで性格悪い奴!と思っていたボリスの良さは次第に分かっていきます。
本当の放射線濃度は…?そして事故から36時間後、ようやく市民の避難開始
チェルノブイリに到着したレガソフ博士とボリス。
ヘリからチェルノブイリを見た博士は炉心がむき出しになっているのを見て、おおかた予想はしていたと思いますが、ようやく精密な測定器がやってきて、今まで3.6レントゲンと言われていた放射線濃度を測ることに。
前に1000レントゲンまで測れる測定器がメーター振り切っていたので、1000は超えているんだろうな~とは思っていたものの、実際の放射線濃度はなんと、
15000レントゲン!!
「広島に投下された原爆の2個分の放射線量が毎時放たれている」という博士。
ボリスに「5年後にはあなたも死ぬ」と言ったのが印象的でした。
ボリスは現実を突きつけられ、一瞬膝から崩れ落ちるようにイスに座るのですが…。
YUKI
この後近隣諸国でも放射線が微量に検出され、チェルノブイリでの事故が世界的に公になってしまったこともあり、事故から36時間後、ようやくプリチャピ市民の避難が始まるのです。
市民は取るものも取り敢えず、バスに乗り込んで避難します。
飼い犬を置いてバスに乗るシーンがありますが…飼い主に置いていかれた犬がバスを走って追いかけるのを見ると…もう言葉になりませんね。
YUKI
話は少しずれてしまいましたが、なんにせよプリチャピ市民の避難は開始され、ようやく事故後の対応が始まります。
人類を救うのは…たった3名の発電所の所員
レガソフ博士とボリスと合流したホミュック博士。
ここでホミュック博士が、危険を冒してまでチェルノブイリにやってきて伝えたかったことが判明します。
爆発した原子炉から放たれる放射線を止めるため、レガソフ博士が考えたヘリで砂とヨウ素を撒くという作戦は成功したのですが、次につながる事故のもとを作ってしまったことにもなってしまていて…。
この砂が約2,000度の原子炉に投下されたことで、砂が溶けて溶岩のようになり、原子炉の温度はむしろ以前よりも上昇。
レガソフはタンクは空だと思っていたのですが、ホミュック博士の説明によるとタンクは満水だった。
これの何がマズイのかというと、この溶岩がタンクに流れ込むことで、一瞬にしてタンクの中の水が蒸発して水蒸気爆発を起こしてしまうからです。
この水蒸気爆発は、半径30キロを破壊するほどの威力!
チェルノブイリには今回爆発した4号炉の他に原子炉があと3つ。これまで爆発してしまうというのだからとんでもないことです!
チェルノブイリの残り3基の炉が爆発した時の被害予測はもはや“世界の滅亡”。ソ連以外にも、人が死に絶え100年住めなくなる程の被害が近隣諸国にもたらされてしまいます。
そこで爆発を未然に防ぐために、溶岩が到達するまでにタンクのバルブを手動で開けて、水を出さなくてはいけない。それも手慣れた人間3人で…。
タンクに入った3人は被ばくし、一週間以内に死んでしまうそうです。
チェルノブイリ原発で働いていた所員が集められ、そこから3名志願者を募るんですが…。
YUKI
作戦の成功を願うけど…国を、人を救おうと立ち上がる人はみんな死んでしまうんですよね。
レガソフ博士もボリスも、チェルノブイリで働いていた人も、消防士も病院の医師や看護師…。
YUKI
ディアトロフとブリュハーノフがバルブ締めに行くべき!それでも全然、償いきれないですけどね。
海外ドラマ『チェルノブイリ』第2話あらすじ・ネタバレ感想まとめ
最後のシーンでは3人の所員たちが、タンクの中であまりの量の放射線を浴びたことで機器系統が破壊され、懐中電灯が壊れてしまって真っ暗に…!
ヘリで砂を上空から撒く作戦でも、ヘリが炉の真上を飛んでしまって1基墜落してしまいました。
放射線って機械までも破壊するんですね。恐ろしすぎます。
作戦の成功を願うばかりです。
チェルノブイリの原発事故のことは知っていましたが、詳細についてはよく分かっていませんでした。
こんな大惨事が起きてから40年も経っていないなんて信じられますか?
事故について詳しくググりたくなる衝動を抑えて、今はドラマ『チェルノブイリ』を見守りたいと思います。
フィクションだったらどんなにいいか…。
もしフィクションだったら「このドラマ面白すぎる!最高!」と大きな声で言えたのに…。
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