『僕はどこから』第11話(最終回)あらすじ・ネタバレ感想!薫、智美、玲が最後に辿り着く自分探しの答えは?

『僕はどこから』第11話(最終回)あらすじ・ネタバレ感想!

出典:『僕はどこから』公式ページ

薫(中島裕翔)と智美(間宮祥太朗)が探し当てた部屋から、玲(笠松将)は姿を消していました。

満身創痍の智美に代わり、薫は自分と似ている玲の中に深く潜って玲と対話を繰り返します。

はじめは拒絶する玲ですが、最終的に薫と玲は通じ合うことが出来ます。

そして弟の駿(岡崎体育)を亡くした山田(高橋努)は意外な行動に出ます。

全てが終わった時、薫と智美それから千佳(上白石萌歌)と玲にどんな運命が待ち受けているのでしょうか?

自分の在り方を問う青春クライムサスペンスの最終話です。

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『僕はどこから』前回第10話のあらすじと振り返り

智美(間宮祥太朗)は単身、山田の弟・駿(岡崎体育)が待ち受ける宝土清掃に乗り込みます。

『家族』を智美にやられた駿は怒りを爆発させ、ついに2人は対決することになります。

一進一退の攻防の中、山田が薫を連れて宝土清掃に到着します。

そして山田兄弟は智美に自分たちのアイデンティティについて問われることになり、駿は自分は自分で兄が好きだと言って死んでいきました。

同級生コンビと山田兄弟のデスゲームは薫と玲の勝利で決着がつきました。

智美と薫は玲(笠松将)を連れ帰ることができるのでしょうか?

権堂(音尾琢真)に連れ去られてしまった千佳(上白石萌歌)の行方は?

【ネタバレ】『僕はどこから』第11話(最終回)あらすじ・感想


玲(笠松将)はどこだ?

薫(中島裕翔)と智美(間宮祥太朗)が玲(笠松将)が隠れている場所に行くと玲の姿はなく、無数の数式と『死ね』という言葉が書きなぐられている壁だけが残されていました。

会長(若林豪)との約束の時間まであと3時間。

駿(岡崎体育)との死闘で満身創痍の智美は、この状態では玲を探すことはできないと諦め、薫を逃がそうとします。

しかし、薫が自分と玲は似ているから他の人より深く潜ることができると、玲の殴り書きを書き写しはじめ、玲の心の中に侵入し『同化』することを試みます。

「お前の力ありきで始めた賭けだ。最後にお前に全額ベットするよ」

「絶対に死なないでください」

2人は固く握手しました。

moyoko

絶体絶命の状況ですが薫の能力がここ一番に発揮される時が来ました。思考を読み取りにくい玲ですが、薫は玲の中に深く入り込むことができるでしょうか?

智美(間宮祥太朗)のファミラブ

智美からのミッションを完了した千佳(上白石萌歌)は権堂(音尾琢真)によって眠らされ、気がつけば薫の家の前に連れて来られていました。

権堂は、千佳に銃を向けます。

「これは藤原さんからの指示です」

権堂は、千佳に銃を渡します。

智美は薫の母と一緒にいて、何か危険が迫ったら銃を使うようにと権堂に事づけていました。

千佳が薫の母のお守をさせられることに不満を漏らすと、権堂は智美は千佳を危険な場所から遠ざけたかったのだろうと推測します。

もちろん千佳はそんなことを気にしていませんが、智美は千佳を利用していることが苦しかったのです。

「これは藤原さんのファミラブですよ」

moyoko

権堂の行動は全て智美の考えによるものでした。少々手荒なやり方ですが、権堂が裏切っていなくて良かったです!

否定否定の人生

「こんなことになるくらいなら、あの時ちゃんと死んでおけば良かった」

高校生の時、玲は屋上から飛び降りようとして、母・涼子(須藤理彩)によって引き止められていました。

「僕は死ぬことさえ否定される」

なぜ否定されると思うのか。

それは玲の人生が母によって否定されて来たからです。

涼子は玲が自分の気に入らない行動を取ると『悪い子』と言って、玲を理解しようとはしませんでした。

否定否定否定 全否定。

そう思いながら母のことをずっと見てきた玲。

薫は玲の気持ちがわかったような気がします。

「君は、お母さんが大好きだって」

玲はそれを否定し、薫を拒絶し始めます。

本当は母が好きなはずの玲が、なぜ母を殺さなければならなかったのでしょうか?

「お前のせいだって言ったら?」

moyoko

玲は携帯電話を分解したのも母の携帯が調子悪いのを知っていたからでした。彼はずっと母のことを見ていたのです。しかしそんな大好きな母を殺した理由が薫のせいとは、どういうことでしょうか?

山田(高橋努)、悪魔になる

山田(高橋努)を追っていた刑事(神保悟志)が宝土清掃に辿り着くと、山田は駿の亡骸の傍らに佇んでいました。

刑事を見た瞬間、山田は悪魔に戻ります。

山田は刑事に4千万円が入ったアタッシュケースを見せ、井上涼子を殺して強奪した金だと説明します。

「お前1人であげれば昇進か?」

刑事はその一言で山田一人が罪をかぶるつもりだということを理解します。

「俺に、悪魔に、魂を売ればいい」

薫の母(仙道敦子)は千佳を見るなり、もうすぐ薫と智美も帰って来るからカレーを作るとキッチンに立ちます。

しかし、彼女はカレーの作り方を忘れてしまっています。

「そんなに頑張らなくたって、薫氏はずっとママと一緒にいてくれるよ」

でも千佳は自分は頑張っていい子でいないと兄のそばにいられないと思っています。

「私は、一人は寂しい、一人が怖い」

薫の母は、後ろから抱きつく千佳を優しく迎え入れました。

moyoko

山田が悪魔になるということは再び悪さをすることではありませんでした。どうやら薫と智美を逃がすつもりのようです。そして薫の母のファミラブと智美のファミラブは同じだと思いますが、千佳は智美の背中を追いすぎてそれに気がついていません。

あの日から僕は

玲は母親を殺すことになったのは薫のせいだと言いました。

「お前が来たからだよ。あの日」

自力で受験するつもりだった玲は、替え玉受験のために薫と智美が来たことで受験さえ否定されたと感じました。

そして受験当日、家に帰った玲に涼子は「帰ってきちゃダメじゃない、あなたはここにいないはずなのに」とまたしても玲を否定しました。

「また否定、否定、全否定だ!」

でも薫は、玲と似ているからわかっています。

「自分を否定しているのは、きっと君自身です」

自分は死ぬことさえ否定されたのだと玲が反論すると、薫は冷静に言います。

「どうして生きていることを肯定してくれたと思えないんですか?」

玲が飛び降りるのを止めた時、涼子は玲を抱きしめて必死で「死なないで」と繰り返しました。

moyoko

同じ出来事でも考え方一つで見える風景が全然違います。もちろんそれは育った環境で培われるものでもあると思います。なので、玲が『死なないで』というのを、死ぬことさえ許されないと感じるのも仕方がないことかもしれません。

自分を否定しないで

「あの日お前が来なければ、僕はお母さんを殺さずに済んだ」

玲は世の中には絶対にやってはいけないことがあると薫に訴えます。

しかし、薫は人の心の中には良いものも悪いものも外からやってくるものだと玲を説きます。

「それに向き合わないと」

薫は、自分たちはどこにもいない、最初から自分は自分の中にあるということに気がつきました。

それが外から入ってくるものに触れ、芽を出して枯れたり咲いたりしながら生きていくのです。

だから、自分だけは自分を否定しないで欲しいと薫は言います。

「玲くん、ここまでよく頑張ってきたじゃないですか!」

自分を肯定された玲は静かに泣き始めます。

玲には、薫が会った時よりも強くなったように感じていました。

「僕もそうなれるのかな」

moyoko

きっと玲は生まれて初めて肯定してもらったのかもしれません。それは薫が智美にしてもらったことでもあります。自分で自分を否定しない。人生においてもっとも大事なことかもしれませんね。

ファミリーに愛を

やっと玲と心が通じた薫は急いで智美の元に駆けつけます。

しかし、智美は目を閉じてぐったりしていました。

「時間がかかってすみません」

「なんで謝るんだよ。お前はよくやったじゃねぇか」

そう薫に言った後、智美は再び目を閉じてしまいます。

刑事が山田を連行する時、なぜ罪をかぶるのか聞くと、山田は薫の鉛筆を手にこう答えます。

「駿の心を最後に救ってくれた礼だ」

薫の母は、千佳をあやしながら藤原君はずっと一緒にいてくれるからそんなに頑張らなくていいと声をかけます。

「家族なんだから。ファミリーに愛を、ですよ」

そして、行方不明だった玲は母が眠る病院の霊安室で眠っていました。

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このブロックはそれぞれの『ファミラブ』が表現されたシーンでした。それよりも智美がよくやったと薫の頬をぺちぺちと叩きますが、それがなんとも艶めかしいシーンでした。この作品は度々そういうことがありましたね。ごちそうさまです!

半年後

「あの日僕は、大切な人を失った」

もう二度と戻らない日々の中、薫は問いかけ続けていました。

僕はどこからやってくるのでしょうか、と。

半年後。

薫は玲の家の前に花を手向け、手を合わせます。

すると、薫の頭に銃がつきつけられます。

顔を上げると、そこに玲が立っていました。

「これ、約束の」

玲は紙袋を渡します。

それは、あの仕事の報酬2千万円です。

ミーアキャット2匹分。

玲の行動は銃でも使わなければそれを受け取らないだろうという智美の判断があってのことでした。

「今、小説を書いています。玲くんの話です」

もう玲に会えないだろうと思っていた薫は、そのことを玲の母に報告していたのです。

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この井上家でのシーンは第1話の冒頭シーンです。最終回でそこに戻って来ました。なんと薫に銃をつきつけたのは玲でした。どうやら玲は智美と一緒にいるようです。智美の元で自分の居場所を見つけられるといいですね。

僕はどこから

あの日を最後に、智美は薫の前から姿を消していました。

そして今、薫は誰のものでもない自分の言葉で小説を書いています。

他人の思考を読み取る能力はなくなってしまいました。

千佳は薫親子と一緒にいます。

千佳も兄の居場所は知りません。

智美は新しいファミリーの様子を遠くから見ています。

薫の話は、薫の小説で聞くつもりです。

あの日、再び目を開けた智美は、智美を眠らせまいと必死に語りかける薫にこう言いました。

「もったいねぇよ。言いたいことがあるなら、書け」

色々あったけれど、薫は今ただ書きたくてたまりません。

いつか来る未来でもなく、過ぎ去った日々でもなく、薫の生きる力は今ここからやってくるのです。

『僕はどこから』第11話(最終回)まとめ

若い4人の自分探しの旅もひと段落し、ドラマは最終回を迎えました。

これからは、それぞれが自分の道を進んでいくことになります。

若者の通過儀礼にしてはヘビーな出来事でしたが、この出来事は薫を始めそれぞれを少しだけ強くしました。

個人的には、千佳が新しい家族を見つけて楽しく暮らせているのに安心しました。

このドラマはブラックな出来事の裏に、綺麗な青年2人のなんとも濃厚な友情(?)が隠されており、腐女子というジャンルの人々が喜ぶような作りになっていたのがとても良かったと思います。

中島裕翔さんは続けて次クール月9の『SUITS』に出演する予定です。

こちらも楽しみにしていましょう!

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