美術室の改装中に見つけた、人物だけが描かれていない33枚の絵画。
不可解な絵を推理する美少年探偵団のメンバーは、それがかつて指輪学園に在籍していた美術教師・永久井とわ子の作品だと突き止めます。
「全校生徒を誘拐する」という予告から犯行に及んだ永久井とわ子。
彼女は果たしてどのように不可能だと思われた犯罪を実行したのでしょうか。
また、札槻から電話を受けた眉美の行動についても注目です。
目次
アニメ『美少年探偵団』前回第6話のあらすじと振り返り
髪飾中学の事件を解決後、下校しようとした眉美は学から緊急招集の呼びかけを受けます。
その内容は、美少年探偵団の本部である美術室の改装でした。
天井絵を担当していた創作が発見した隠し扉から眉美が天井裏を探索すると、そこには人物だけが描かれていない33枚の名画がありました。
謎めいた作品を前に、学は「なぜ人物だけが描かれていないのか」「なぜモナリザがないのか」といった謎の推理を宿題として課します。
翌日、美少年探偵団のメンバーがそれぞれ推理を披露する中、長広は絵の作者がかつて指輪学園に在籍していた美術教師・永久井とわ子だと述べます。
講堂にある風変わりな絵を描いていたことから眉美も見覚えのある彼女は、さまざまな伝説を残す鬼才でした。
美術教師として雇用するも、美術の授業がなくなったことでお払い箱になってしまった永久井とわ子は「美術を教えないような学校に子どもはいるべきではない」という考えから、「この学校の生徒全員を誘拐する」という犯行予告に及ぶのでした。
【ネタバレ】アニメ『美少年探偵団』第7話あらすじ・感想
入り口よりも大きな絵をすり替える方法
もともと講堂に展示されていた「講堂の中の講堂」という巨大な一枚絵には、当時指輪学園に在籍していた全校生徒が描かれていたと言います。
しかし、現在の絵に描かれているのは誰ひとりとしていないがらんとした講堂でした。
「この学校の全校生徒を誘拐する」という永久井とわ子の犯行予告後に絵が変わっていたことについて、当時の指輪学園は「不可能犯罪だったから」と被害届を出しませんでした。
眉美は「単純に絵をすり替えただけなのではないか」と考えますが、講堂の入り口よりも遥かに大きい絵を搬入することは不可能です。
ボトルシップのようにキャンバスを分割して運び込み、組み立てるのも人目についてしまいます。
学は長広の推理に感嘆するも、永久井とわ子本人に真実を聞くのは美しくないと主張します。
しかし、答え合わせのために永久井とわ子に連絡することは良いとしており、連絡がつく明日の朝までに絵の真相を突き止めるよう新しい宿題を課すのでした。
その日、家まで送ってくれる満と飆太の目をかいくぐった眉美は、前日にカジノへの招待状が隠されていたお金を回収したいという札槻からの電話を受けて札槻と密会をしていました。
田中泉
しかし、眉美は偽札の回収だけでなく、他に理由があって会おうとしたのではないかと考えていました。
また、眉美は札槻に聞かなければいけない疑問があったのです。
そもそも眉美にしか見えていなかった不可視の服を着ていたアシスタントの動きを把握できていたのは、眉美と同様の視力を持っている必要があります。
なぜ札槻がアシスタントの動きを把握していたのかを聞いた眉美でしたが、その答えは「見えない服が見えるコンタクトレンズ」を使用していたことに過ぎませんでした。
少しがっかりした眉美に、札槻は絵の推理について尋ねます。
実は人物が描かれていない謎について、電話を受けた際に眉美は札槻に相談していたのでした。
眉美と札槻との密会
眉美は札槻に偽札を回収する以外の目的を聞くと「単に会いたかっただけ」と返されます。
「それならば初対面のときのように待ち伏せすればいいのに」と言う眉美に、札槻は「待ち合わせをしたかった。人と会うこと自体が仕事みたいなものだから、これからも度々会ってもらえると嬉しい」と答えるのでした。
すると突然、札槻は「対立している学校のトップに会うのは裏切りであること、気を遣わなければならない仲間よりも敵の方が話しやすいのではないか」と投げかけます。
怪しく笑う札槻に、眉美は毅然とした態度で「気を遣わなくてはと思っていないし、彼らは気を遣うことを望んでもないし、気を遣ってはくれない」と返します。
そこには「見えたものを見えたと言える自分でいい」という思いがありました。
田中泉
札槻が立ち去っていくのを見届けた眉美は、満が隠れて見守っていたことを見抜きます。
「いてくれると思ってた」と信頼していた眉美でしたが、自宅に一足先に向かっていた飆太から朝方までお説教をくらい、宿題に取り掛かることを諦めるのでした。
良すぎる視力で見た、講堂の絵に隠された秘密
早朝、講堂の絵に隠された真実の推理を披露するために講堂に集まった美少年探偵団。
さっそく眉美から推理を披露するよう求められますが、「別に期待をしているわけではないだろうから」と匙を投げた眉美は推理をこれっぽっちもしていませんでした。
冷や汗をかく眉美に、満は「まだ持ち前の良すぎる視力で絵を見ていないのでは?」と助言します。
その一言から絵を見た眉美に、学は札槻との推理について触れます。
札槻の協力を知っていた学に驚く眉美でしたが、学は責めるどころか「美しい和睦」と称賛します。
そんな学の言葉に、眉美は「するべきなのは、謝罪でも気遣いでもなく美しい推理」と自分の取るべき行動を再確認し、札槻が忘れていったコンタクトレンズの使い方を聞きます。
田中泉
創作の協力を得てコンタクトレンズを入れた眉美は、持ち前の視力を少し落としたちょうど良い視力で絵を見ることができていました。
眉美が目にしたのは、すり替えられていない、全校生徒が描かれた状態の講堂の絵でした。
さらに眉美は永久井とわ子一人で上書きしたのではなく、全校生徒の協力を得て行ったものだと推理します。
全員が筆を執り、作品を完成させた最後の授業でもあったのではないか、失踪して行方不明なのは生徒たちの罪を被ったからだとも考えます。
眉美の推理の直後、不意に講堂に現れたのは永久井とわ子本人でした。
現在は現役の画家でもある永久井とわ子は、見事講堂の絵に隠された秘密を解き明かしたことを褒めます。
田中泉
一方、美術室に隠されていた33枚の絵については創作が謎解きをします。
33枚の絵は人間を描かなかったのではなく、神を描いたものでした。
とわ子は人間以外の存在を描くこと、人間がモチーフになっているものから人間だけを取り除いた作品を描くことで画家そのものへの信仰を描いていたのでした。
そして、どれも共通しているのは作者自身による自画像を選んでいない点。
レオナルド・ダ・ヴィンチの自画像とも言われているモナリザを描かないのは、意味が変わってくるためだったのです。
とわ子は「いつかあの美術室が使われるようになった時、見つけたやつらになんだこれと思って欲しかった」という思いから、絵を隠していました。
学は謎解きのご褒美として使われていなかった美術室を譲ってもらえないかと頼みます。
こうして、美少年探偵団は正式に美術室を事務所にすることに成功します。
後日、眉美は完成した美術室の天井絵が88の星座だったと知ります。
それは、創作が過去の出来事から空を見上げられない眉美のために描いたものでした。
美術室の完成を記念してパーティーを開こうと呼びかける学を見ながら、眉美は美少年探偵団の仲間たちと同じ景色を共有できた喜びを感じるのでした。
アニメ『美少年探偵団』第7話あらすじ・ネタバレ感想まとめ
#美少年探偵団 第7話をご覧いただいた皆さま、ありがとうございました!
次回もお楽しみに☆
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— 西尾維新アニメプロジェクト (@nisioisin_anime) May 22, 2021
美術室に隠された絵は、あるひとりの美術教師からの挑戦状でした。
見事に解き明かした美少年探偵団は、正式に事務所として美術室を譲り受けることに。
今回のエピソードでは、これまで外野だと思っていた眉美が美少年探偵団の自覚を持ち、札槻に毅然と向かっていく様子が描かれた大事なものでもありました。
次週からはまた別の事件に突入していくはず。
今度の事件はどんなものなのか、今から楽しみですね。
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