『ANNA/アナ』あらすじ・ネタバレ感想!リュック・ベッソンのカラー全開!美人スパイが躍動するアクション!

『ANNA/アナ』あらすじ・ネタバレ感想!リュック・ベッソンのカラー全開!美人スパイが躍動するアクション!

出典:『ANNA/アナ』公式ページ

『レオン』『LUCY/ルーシー』『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』でお馴染みリュック・ベッソンが描く新たなヒロインは東西冷戦下でスパイとして活躍するアナ。

アナは美人で孤独、運命に翻弄されながらも生き抜く戦うヒロインです。

とは言っても設定だけ見れば「ベッソン、またですか?」と思う人も多いはずですし、『ニキータ』でもやったよね?とのツッコミもあって当然。

しかし実際鑑賞すると、確かに既視感は否めないものの、すぐにそんな些細なこと気にならなくなるはず。

ベッソン好みのヒロイン、美しくスタイリッシュなアクションなどあらゆる美がたっぷり詰まった、ベッソンならではのエンターテイメント、それが『ANNA/アナ』なのです。

ポイント
  • 主演のサッシャ・ルスの、素晴らしいアクションと七変化が堪能できます。
  • ヘレン・ミレンの存在感がピカイチ、タイプの違う3人の俳優もとにかくかっこいいです。
  • スパイものならでは!裏をかくストーリーで、ラストまで飽きさせません。

それでは『ANNA/アナ』をネタバレありでレビューします。

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『ANNA/アナ』作品情報

『ANNA/アナ』

(C)2020 SUMMIT ENTERTAINMENT,LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

作品名 ANNA/アナ
公開日 2020年6月5日
上映時間 119分
監督 リュック・ベッソン
脚本 リュック・ベッソン
出演者 サッシャ・ルス
ルーク・エヴァンス
キリアン・マーフィ
ヘレン・ミレン
アレクサンドル・ペドロフ
音楽 エリック・セラ

【ネタバレ】『ANNA/アナ』あらすじ


時は東西冷戦下の1985年、モスクワで何人もの男女が次々と拘束され、殺されます。

5年後、とある市場で店番をしていた若い女性の前に、1人の男が現れます。

男はモデルの卵を探すため、モスクワにやって来ていたのでした。

男は生活すべての面倒を見るからと女性をパリへと誘います。

女性の名前はアナ(サッシャ・ルス)と言いました。

『ANNA/アナ』

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パリに向かったアナは新しい生活を送ることになる、モデルたちの寮に案内されます。

アナはそこで出会ったショートカットの美しいモード(レラ・アボヴァ)と恋人関係になります。

やがてあるパーティに出席したアナはロシア出身の有力者オレグを紹介されます。

しかし2ヶ月後、アナはホテルで武器商人だと打ち明けたオレグを迷いなく射殺します。

ただのファッションモデルかと思いきや、実はアナはソ連のスパイ組織KGBのエージェントだったのです。

『ANNA/アナ』

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3年前、恋人(アレクサンドル・ペトロフ)にDVを受けていたアナは、ある日ろくでなしの恋人が起こした強盗事件に巻き込まれ、ボロボロになって帰宅しました。

そこで待っていた1人の男、ソ連の諜報機関・KGBの諜報員であるアレクサンドル・チェンコフ(ルーク・エヴァンス)に勧誘され、一度は命を断とうとしたものの思い直すアナ。

一年の訓練の後、アナはアレクセイの上官であるオルガ(ヘレン・ミレン)に実現不可能とも言える任務を言い渡される。

何とか任務をこなしたアナは、こうしてエージェントの道を歩き出したのです。

『ANNA/アナ』

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そして現在、アナは5年後には自由になれるという約束を反故されながらも、モデル業を隠れ蓑にして暗殺任務を次々とこなす最強のエージェントに成長していました。

しかしCIAのエージェントであるレナード・ミラー(キリアン・マーフィ)の巧妙な罠に嵌ったアナソ連とアメリカの二重スパイになることを選択します。

アレクセイとの関係を続けながらも、レナードにも惹かれていくアナ。

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そしてアナは自由と引き換えに、CIAのKGB長官ワシリフの暗殺計画に乗ることを決断。

ワシリフは5年前、CIAエージェントを拘束し殺害、その首をCIAに送り付けた男でした。

アナはワシリフ暗殺を何とかやり遂げるものの、KGB本部の外で待っていたレナードの元についに現れませんでした。

しかしそんなレナードにアナからのメッセージが届きます。

待ち合わせ場所であるパリのとある公園に向かったレナードが見たのは、同じようにアナに呼ばれたアレクセイの姿。

多くのCIAとKGBの人間たちが監視する中ついに現れたアナは、盗んだCIAとKGBのデータを返す代わりに、自らの自由を要求。

レナードとアレクセイはアナを行かせますが、怒ったオルガによってアナは射殺されてしまいます。

アナを愛した男たちはショックを受けますが、しかし実はこれはすべて、オルガとアナが仕組んだ芝居だったのです!

オルガはアナが任務中、CIAに拘束されたことを瞬時に見抜くとアナからCIAの情報を入手、そしてワシリフ暗殺を実行させ逃亡にも手を貸していたのです。

『ANNA/アナ』

出典:IMDB

オルガはKGB長官の座を手に入れ、アナとの約束通りアナの存在をデータベースから削除。

アナはやっと、自由を手に入れることができたのでした。

【ネタバレ】『ANNA/アナ』感想

斬新さはない代わりに、らしさがこれでもかと詰まったリュック・ベッソンの最新作

ベッソンと言えば、何とも独特な雰囲気のある美人(モデルやダンサー)を好んで使うことが多いのですが、『ANNA/アナ』で主役のアナを演じるサッシャ・ルスはまさにベッソン監督の映画の主役にぴったりのルックスの持ち主。

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ロシア出身のスーパーモデルで、ベッソン監督の『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』に脇役で出演したことから、監督の目に止まり今回主役へと大抜擢されています。

スーパーモデルだけあって長い手足が本当に美しく。印象的な顔立ちと相まってスクリーンに釘づけになるほどの存在感です。

くりす

特にそんな長い手足を使ったアクションシーンが、本当に素晴らしいのです。

キアヌ・リーブスの『ジョン・ウィック』ばりの、スピード感溢れるアクションシーン特筆すべき出来。

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サッシャは撮影前の準備期間、約一年のマーシャルアーツのトレーニングなどを受けたそうですが、さもありなんの格闘シーンを披露しています。

長い手足で、男たちをバッタバッタとなぎ倒すソ連のレストランでのアクションシーンでは、およそ5分で40人を倒してしまうのですが、この爽快感たるや。


くりす

『ジョン・ウィック』のキアヌ無双に痺れた人は、きっと気に入るはずです!

ハイスピードアクションやカーチェイス、歩いているだけでもスタイリッシュなヒロイン。

これをベッソンと言わず、何と言うのか!というくらいの「THE ベッソン映画」です。

くりす

1990年にUSBあった?そんなスタイリッシュな携帯電話あった?など、ちょいちょい引っかかる部分はありますが、些細なことと流してしまえば、およそ30年前のCIAとKGBのつばぜり合いも楽しめるので、往年のスパイ映画好きも楽しめるはず。

何より本作が映画初主演のサッシャ・ルスが魅力的すぎて、次回作が心から楽しみになりました。

アナはモデルを隠れ蓑に、KGBの指令を受けて暗殺任務をこなしていくのですが、このシーンがまたサッシャならでは。

『ANNA/アナ』

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元スーパーモデルだけあって、変装しているのだとわかっていても、これは1人ファッションショーかと思うほど。

立っているだけ、歩いているだけでも美しいのに、銃を構える姿はまた格別のかっこよさ。

くりす

血しぶきを浴びていても絵になるとか、もう愛おしくなるほどです。
『ANNA/アナ』

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戦うヒロインが好きな人は必見です!

映画好きにはたまらない、豪華な脇役たち

主演が新鋭だったからと言うわけではないでしょうが、脇役の豪華さがたまりません。

KGBでアナの上司になるオルガを演じるのは、ヘレン・ミレン。

『ANNA/アナ』

出典:IMDB

いつも何とも品があり、年齢を重ねてもなお美しいアカデミー賞受賞女優が、今作では見た目からして「誰?」というレベルに変身。

くりす

パワハラ上等、煙草は息を吸うかのごとく吸いまくり、ロシア語訛りの暴言の嵐。

嫌な上司だなと思いきや、これがまたとんでもなく仕事はできる上に、だんだんとアナに対する態度も変化し、いつの時代も女は強いと思わせてくれる最高のキャラクターを演じています。

アナに惹かれ、翻弄されることになるKGBエージェントのアレクセイにはルーク・エヴァンスが、KGBに部下を殺された仇を取りたいCIAエージェントにはキリアン・マーフィがキャスティングされています。

クリストファー・ノーラン監督作品でお馴染み、美しい青い瞳の個性的な美形キリアンと、『美女と野獣』で大ブレイクしたルークという目の保養にもってこいの2人。

『ANNA/アナ』

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くりす

アナとのまさかの三角関係も、目が離せません。

ルークとヘレン・ミレンは『ワイルド・スピード』シリーズで親子、今作はKGBの上司と部下を演じていますが、2人が共演しているシーン何はともしっくり来ますね。

くりす

ロシア人役には首を傾げたくなるルークですが、ルークもキリアンもビジュアル最高なので、ファンは大画面で見るべし!

それから忘れてならないのはアナの元彼と、恋人関係になるモードの2人。

最低最悪なアナの彼氏ですが、演じたのはアレクサンドル・ペトロフです。

映画ファン、戦車ファンが熱狂した『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』で主人公ニコライ・イヴシュキンを演じ、日本でも多くのファンを獲得した俳優です。

ロシアでは今、最も人気のある俳優とも言われていますが、今作ではクズもクズ、ドのつくクズ男を熱演していてイラっとさせてくれます。

『ANNA/アナ』

出典:IMDB

くりす

でも顔だけはこれが、本当に良い(笑)

アレクサンドル・ペドロフが気になった人はぜひ『魔界探偵ゴーゴリ』シリーズも鑑賞を!

くりす

ただしちょっと?グロ注意ですけど(笑)

そして今作もっとも気になったのはモード役のレラ・アボヴァ。

美人しか似合わないベリーショートと、優しい色の瞳が印象的なレラ。

『ANNA/アナ』

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モードがあまりに不憫で幸せになって欲しいと思わせるのは、レラの存在感がありながらどこか儚げな笑顔に惹かれるからかも。

出番は少ないものの、スクリーンに映るたびに目を引く魅力溢れるレラは『ANNA/アナ』が映画デビュー。

これからの活躍が充分期待できる、新人俳優です。

ミステリアスな美しさと、ハードなアクションを楽しむエンターテイメント作品

古今東西、山ほど量産されているスパイ映画。

くりす

しかしいつの時代もスパイ映画の面白さは何と言って、鮮やかに敵を出し抜くだまし合いのスリルにあるのでは。

『ANNA/アナ』ももちろん、そんなセオリーを無視して作られていません。

今作は観客が、えっ!?と驚く予想外の展開がある度に、実は過去にこんな出来事があったのです、を繰り返す展開になっています。

くりす

ある意味安心の親切仕様なので、物語においていかれることはありません!2時間あっという間ですよ。

ただ、観ている側は確かに驚きますし、種明かしもなるほどと納得もしますが、難を言うなれば「実はこうだったんですよ」の回数が多すぎて、途中からお腹一杯になってしまいました。

『ANNA/アナ』

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くりす

手法としては良いのですが、回数は三回ほどで良かったかな、と。途中からまたかい!とツッコミを入れたくなりました。

ただラストのどんでん返しが予想できても爽快な展開なので、決して後味が悪い映画というわけではなく、1人で観ても、友人・恋人同士で観ても楽しめる作品だと思います。

しかしアナを好きだったモードだけは何か救いがあるシーンを描いて欲しかったです。

くりす

あの子は本当に可愛くて良かった分、可哀想過ぎて。

観客が思い切り感情移入できそうな不幸な過去を主人公に背負わせながら、重い人間ドラマやドロドロの恋愛をそこまで描かず、アクションやサスペンス要素に振り切った『ANNA/アナ』。

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主人公が『ニキータ』とほぼ同じ設定じゃない?と思っても、それはとりあえず脇に置いて、新鋭サッシャ・ルス&ベッソン監督が作り出した新たなヒロインを堪能しましょう。

『ANNA/アナ』まとめ

以上、ここまで『ANNA/アナ』をレビューしてきました。

要点まとめ
  • 好きにならずにはいられない、魅力溢れるサッシャ・ルスのハードなアクションとファッションは必見です。
  • ルーク・エヴァンス&キリアン・マーフィのビジュアルが、ファンにはたまらないレベルで最高です。
  • リュック・ベッソンの原点回帰。監督のファンは要チェック!

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