山に入ってから何度も箱根学園の猛攻に耐えてきた総北ですが、山の間の平坦区間に入ると、今度は主将でありエーススプリンターの泉田が箱根学園の先頭を走り始めます。胸筋のアンディ・フランク、広背筋のファビアンに加え、泉田には新たな筋肉の名前を呼びながら、全力でペダルを回します。
総北との差を一気に広げて山に入った箱根学園。その差は1キロに近く、総北が箱根学園においつのは絶望的となってしまった。読み違いをした手嶋はショックを受けますが、小野田達の表情は全く違うものとなっていました。
目次
アニメ『弱虫ペダル LIMIT BREAK』第6話のあらすじと振り返り
箱根学園2年の銅橋は、山の麓まで箱根学園を全力で引きます。IH出場は愚か、前年度は暴力事件を起こして見に行くことさえ許されなかった銅橋は、この舞台がどんなものかわからないまま出場。同期の真波や先輩の荒北から話を聞くも実感がわかない銅橋でしたが、脚が疲れていても先頭を率いて全速力で走る瞬間の楽しさを噛みしめていました。鏑木にしがみつかれながらも山の麓までチームを送り届けた銅橋は、他のメンバーにあとを任せて1人速度を落としすと、疲れながらも自分に必死に追いついてきた鏑木を讃えます。
ゴールは草津を抜けた山の頂上。山道が続く中、司令塔が黒田に代わった箱根学園が、新開を出して先行。箱根学園の選手に先頭を譲らないとして、総北の4人も奮闘することになります。
先頭を追いかける京都伏見は、御堂筋の指示により、水田が必死で彼と小鞠の2人を引きます。いくらペダルを回そうも交代してもらえる兆しがないことから、御堂筋は優勝を狙うための作戦をミスったのだと水田は考えます。しかし、御堂筋の狙いは箱根学園1強の状況を崩すこと。そのために総北高校を先行させてしのぎを削らせているのです。水田をここで使い捨てたのち、小鞠と共に飛び出すことを考える御堂筋。先頭には上質な筋肉があると言って小鞠を奮い立たせ、着々と計画を遂行させていくのでした。
【ネタバレあり】アニメ『弱虫ペダル LIMIT BREAK』第7話あらすじと感想
3人でゴールしようかと夢を語る傍らで箱根学園は…
新開、葦木場、真波の猛攻をなんとか抑えきり、なんとか山区間を終えたチーム総北。鳴子がスプリンターからオールラウンダーになったことで、山を登る力が増したためにこれが叶いました。そんな鳴子は、このまま3人で一緒にゴールをしようかと、昔小野田と今泉と約束した話を持ち出します。今ならそれが叶うかもしれないと笑みを浮かべる3人の気合いがあがる中、主将・手嶋は箱根学園の様子をうかがっていました。
次は誰を仕掛けるのか…ここでふと手嶋は気づきました。山の区間が少しの間終わり、しばらくは平坦。あることに気づいた手嶋は、速度を上げるように言います。が、時すでに遅し。
箱根学園主将であり、エーススプリンターの泉田がここで全力スプリントを仕掛け、平坦で総北高校との差を広げる作戦を開始するのでした。
KAMUI
全身の筋肉を使った全力スプリントで泉田は王者奪還を託す
親友の黒田の容量の良さを羨みながら、1年からコツコツと努力を積み重ねてきた泉田塔一郎。2年目のIHで黒田を差し置いてレギュラーになった泉田は、彼を励まそうとしたことがありました。泉田より優れていると思っていた黒田は、羨ましがられる存在から羨ましいと思える存在に感じるようになっていました。だからこそ、山の途中の平坦を泉田が全力で引くことで、総北との間に大きな差を生み出すことが出来ると考えた黒田は、この作戦を提案したのです。
泉田がジャージのジッパーをあげて速度を上げたことで、総北はすぐに見えなくなってしまいます。これで作戦は成功したと喜ぶ新開悠人に対し、泉田は自分の走りをよく見ていろと言います。
泉田は、悠人の兄であり、昨年のエーススプリンターである新開隼人に憧れ、平坦で速く走れる速さを作り出してきました。日々筋トレに励み、大胸筋のアンディ・フランク、広背筋のファビアンに語り掛けながら磨き上げたは、右上脚筋のマーク、左上脚筋のぺテルに語り掛け、さらに速度を上げていきます。総北の姿が目視できないまま平坦区間を終えると、泉田は黒田、葦木場、真波、新開に王者奪還の夢を託して送り出すのでした。
KAMUI
差は約1キロ。絶望的な差に焦る手嶋の後ろでまさかの反応
失速する泉田を横切るチーム総北は、山に入っても箱根学園の姿が見えないことで、距離をだいぶ離されていることを把握します。観客が座って飲み物を飲んでいるところから、その差は700m。100m、200m離されるだけでも絶望的だというのに、約1kmの差があればもう無理だと思うのは当然。手嶋は黒田の作戦にハマってしまったことを悔やみます。
自分の采配ミスが原因だと思う手嶋は、全力で3人を引き、箱根学園に追いつこうと必死になります。が、小野田、今泉、鳴子の表情を見て唖然とします。
泉田が飛び出した時、元スプリンターである鳴子がチェックに入ることもできました。しかし、山を登れるようになった鳴子を平坦で使い切るのは勿体ないと思った今泉はあえて追わなかったのです。
縮めなくてはいけない差はかなりある。しかし、平坦でついた差は山で返せばいい。少し骨が折れるがやれないことはないと3人は考えるのでした。
KAMUI
山王・小野田坂道のプレッシャー
山で速度を上げて箱根学園に追いつくため小野田は先頭に立ち、今泉、鳴子、手嶋の三人を引いて登っていきます。昨年のIHで総合優勝を手にし、山王というあだ名をつけられた小野田は、普段は弱気な青年で、誰もが本当に速いクライマーなのかと疑います。しかし、小野田が本気の走りを見せた時、そのプレッシャーに周囲は驚き、目を丸くします。手嶋は今日にいたるまで、小野田の本気のクライムを見ていなかったために改めて驚かされます。
「箱根学園に追いつく」というオーダーを遂行するため、ハイケイデンスで山を登っていく小野田の姿を見た手嶋は、前の年の合宿でロードバイク用のシューズを彼に渡し、どんな成長をするのか見たいと思った過去を思い出します。だからこそ手嶋は今、小野田に大会前のことを謝罪するのでした。
手嶋が小野田に謝罪したこと。それは、IH三日目の優勝争いのエースから小野田を外そうとしていたことでした。
KAMUI
アニメ『弱虫ペダル LIMIT BREAK』まとめ
初登場時の手嶋さんは頭の回転が良すぎて強敵でした。悪手嶋さんと小野田、今泉、鳴子の信号機トリオに言われていたことがありました。しかし、脚が限界に達し、手嶋は青八木と共に合宿をリタイア。IHは小野田達3人に託しました。
確かにその時、自転車に慣れていない小野田に対し、ロードバイク用のスパイクがついたシューズをあげて、彼の合宿クリアに一役買ったのは手嶋先輩でした。自分はもうこの合宿もIHも走ることが出来ないからこそ託す、そして成長を見てみたいと。その答えがこのIHで見せられたということなんですよね。
1つのことに全力。小野田坂道の頭の中は非常にシンプルで、「もうダメだ」とか「出来なかったらどうしよう」とかいう雑念が消えていきます。そうして昨年総合優勝を手にし、山王と呼ばれたわけですが、その力は健在ということです。
小野田のハイケイデンスクライムのおかげで、先頭に着いて走る車を発見したということは、本当に絶望的な距離を縮めたということになります。当初から「妖怪ペダル回し」と呼ばれる小野田君は、泉田君の3年間の努力を…。
そしてここからは小野田に代わり、鳴子が引いていきます。速度を出す前にごちゃごちゃ言っていたら「交代するか?」と今泉が茶々を入れてきたところを見ると、本当に1キロの差の絶望をどうとも思っていないところが恐ろしいですね。
ここからまたどうなっていくのか楽しみです。