ゴール争いを続ける小野田と真波。2人の激しい攻防を、OB達は傍から見守ります。真波はこの一年、敗北を引きずって立ち直ってこの舞台に立っているが、小野田は優勝者。ゴールを獲る資格は真波にあるだろうと荒北がいうと、金城は自分が見てきた小野田について語り始めるのでした。
巻島という存在が突然いなくなり、託されたものの大きさに苦しむ小野田に、金城が欠けた言葉とは…。
目次
アニメ『弱虫ペダル LIMIT BREAK』第22話のあらすじと振り返り
IH終盤。真波を応援するためにゴール付近までやって来た宮原は、1年ぶりに小野田の母との再会を果たします。1年も経ったのにまだお付き合いをしていないのと驚かれる宮原。今の真波は自転車のことで頭がいっぱいだからと語れば、男の子は夢中になるとそれしか見えなくなるからねぇと賛同されます。
昨年のIHで敗北を味わった真波は、苦しみながらも自転車に乗り続けていました。そんな彼を見ていた宮原は心を痛めていましたが、東堂から「話をきいてやれ」と言われたことから、彼女は真波の他愛のない雑談も真剣に聞くようになりました。そしてある時ふと吹っ切れた彼を見て安堵した宮原は、自分の目の前を通る真波にエールを送ります。大勢の人がいる中で、真波はその声を聞き分けたのか、ふと笑顔を浮かべるのでした。
小さい頃は1人で行ったことのない場所へと飛び込むことを恐れていた息子が必死に前へ進もうとしている姿を見て、小野田の母も我が子を写真に収めようとしながら応援。母の声に応えた坂道は、仲間のためにペダルを回します。そして、息子を応援することに必死になった小野田母のスマホには、地面の写真がおさめられるのでした。
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ゴールを狙う資格があるのは真波だけ?
チームの勝利のためにペダルを回す小野田と真波の激しい攻防は続き、ゴールへと着々と迫っていきます。そんな2人の攻防を見る中で、ゴールを得る資格があるのは真波だろうと荒北は語ります。
昨年のIHで敗北を味わって以来、苦しい思いを続けてきた真波は、それを打開して今この舞台に立っている。しかし小野田は去年の優勝者。頑張り屋だろうが、優勝の栄光を手にした彼には難しいだろうと荒北は語ります。
残り500mで10mの差がついていれば、先に走っていた人間の勝ち。どうしようもない思いを持っていない限り、巻き返すことも難しいだろうと荒北が語っていると、残り600mの所で真波がリードし、小野田が後ろを追いかける形になっていました。
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小野田の苦しみ
荒北から見て小野田は順調に成長してきたように見えるかもしれませんが、金城はこれを否定します。昨年、IHで華々しい優勝を手にした小野田でしたが、それから間もなく大切なものを失いました。
勝利への欲がない小野田にとって一番大切なものは「繋がり」。その中でも、憧れの先輩の背中を追いかけて頑張って来た小野田にとって、巻島が突然部活を辞め、イギリスへと行ってしまったことは大きな出来事でした。
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巻島から総北を託された小野田は、巻島の想いを引き継いで頑張らなくてはと奮闘しますが、大事な先輩が目の前からいなくなったショックを受け止めきれず苦しい思いを続けていたのでした。
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小野田の苦しみは金城も…
巻島が去った後の小野田は、誰が見ても元気がない状況。ボーっと宙を見上げたと思えば、自分が総北を強くしなくちゃと追い詰められていました。金城はすでに部を引退した身でありながら、そんな小野田に伝えるべきことを伝えるため、手嶋の許可をもらい、特別メニューと称して彼を海へと連れ出し、中学時代の話を始めます。
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かつて、地元ショップのクラブチームに所属していた金城は、社会人に混ざって練習をしていたのですが、その時彼は「小関さん」という元プロ選手の背中を追いかけていました。厳しく、優しく、カッコよく、自転車の乗り方や服装、バイクのメーカーまで真似をするほどの憧れの対象である小関さんに褒められると、強い力を手にした気持ちになったと語る金城。しかし、金城が中学2年生になった時、小関さんは転勤で遠くに行ってしまいました。
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小野田を連れてきた海は、小関さんと練習の合間に寄り道した思い出の場所。そこで金城は小野田に対し、巡り会いというのは残酷だと語ります。苦しい時、褒めてほしい時、もうその人はいない。小野田ならどうするかと金城は問いかけます。
代わりを探すか?その問いに対し、小野田はグッと目を閉じ、自分なりの答えを見つけます。その人の代わりなんてどこにもいない。心の中でその人に問いかけ、行くべき道を決めろと金城に言われ、小野田の心に変化が起こります。それは、ペダリングの変化だけで金城は理解しました。
巻島はもうそこにはいない。しかし、巻島が教えてくれたことを思い返して前に進もうと奮闘します。
辛い時、悩んでいる時に決めるのは自分。しかし、本当に苦しくなった時には自分に寄りかかれと金城は力強く言います。総北とは支え合うチームだから…その言葉を聞いた小野田の顔には笑顔が戻り、少しずつ調子を戻していくのでした。
全回復しない小野田の調子。しかしきっかけは封筒の端の一文
小野田が調子を戻し始めたと手嶋から聞かされるも、本調子には戻っていません。時々部室に遊びに来てくださいと手嶋に言われた金城は、受験勉強の合間に部室を訪れることもありました。その時彼は、小野田が巻島に手紙を書いている姿を目撃します。
筆不精な巻島は、小野田が何通手紙を送っても返事をすることはありません。しかし、IHの成績表の書類を金城が送った際、返送されてきた封筒の端に、小野田の手紙に感謝をする一文が記載されていたことを思い出した金城は、それを彼に伝えました。
巻島が自分の手紙を読んでくれている、届いていると知った時、小野田は心から喜びます。封筒の端に書かれたたった一言で彼からのプレッシャーが沸き上がり、そこからの回復はすさまじいものとなるのでした。
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アニメ『弱虫ペダル LIMIT BREAK』まとめ
真波が苦しんでいた姿を東堂や荒北など箱根学園の先輩たちは見てきたと同じように、金城や田所は苦しむ小野田を見てきたからこそのお話しという感じでしたね。
巻島が急にいなくなった時のショック、苦しみは原作でもしっかり描かれていましたが、ここで金城さんの過去とリンクさせてきたのは本当に驚きです!『弱虫ペダルSPARE BIKE』で登場した小関さんが本編でも話題に出てきてくれたのは、ファンとして本当に胸アツ展開!しかもよく考えれば今の小野田坂道と状況が全く一緒というのが…よくできているなあって思わされました。
しかし、それだけでは全回復とは行かない小野田君。やっぱり巻島さんの言葉というか存在が大事なわけですよね!言葉は少ない、自転車でしか語り合えないと言っていた巻島がそんな一文を寄せてくれたというだけでも、小野田くんの心は大いに救われたでしょう!
ここからどんな展開が待っているのか!さらに見逃せなくなっています!なぜならその巻島さんは今、IHで直接小野田君の活躍を見に来ているのですから!